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ガマニア日台スタッフが語る「ブライトシャドウ」の将来像
1,600種類ものアイテムが登場する正式サービス、今後のアップデート情報も

10月29日収録

会場:ガマニア本社

 台湾Gamaniaが開発し、ガマニアが10月11日からオープンβテストが始まっているMMORPG「ブライトシャドウ」。プレーヤーはモンスターを封じる「封魔全書」を手に、広大な世界を旅していく。かわいらしいグラフィックス、快適なゲームシステム、そして、世界各地の伝承をモチーフとしたモンスターの登場がセールスポイントの作品である。

 今回は、正式サービス前に、本作を開発しているGamaniaグループ開発部長の郭炳宏氏、ディレクターを務める 洪慶忠氏、さらに日本のガマニアのプロジェクトマネージャを務める任明勲氏と、ディレクターの河合修平氏に話を聞くことができた。「ブライトシャドウ」はどんな想いで生まれ、どういったゲームになっていくか。今後のアップデート計画、そして、日本側はこのコンテンツをどうアピールしていくかなど、様々な質問をぶつけてみた。

 現在、デベロッパーとして多数のタイトルを運営している日本、台湾両方のガマニアではあるが、スタッフの中には「いずれオリジナルタイトルを出したい」という想いがある。「ブライトシャドウ」は日本のガマニアスタッフも積極的に開発に協力した、初の自社タイトルである。インタビューからは日本・台湾のスタッフの強い意気込みが伝わってくる。


■ 台湾開発者が語る「ブライトシャドウ」、元々は“ホラー”を強く押し出したゲームだった?

「ブライトシャドウ」を手がけるGamaniaグループ開発部長の郭炳宏氏
「ブライトシャドウ」ディレクターを担当するGamaniaの洪慶忠氏
開発者へのインタビューはビデオ会議システムを使って、日本と台湾のガマニアを繋いだ形で行なわれた
編集部: 「ブライトシャドウ」の開発の経緯を教えてください。どういったテーマでこのゲームを作っていったのでしょうか。

洪慶忠氏: 実は「ブライトシャドウ」は元々は、ホラー色の強いゲーム、として企画していました。おどろおどろしい雰囲気を持ったMMORPGにしようと考えていたのですが、オンラインゲームの場合、あまり特色を強めるのは難しいと感じました。このため、より幅広いユーザーを考慮してかわいらしいデザインを取り入れて、プレーヤーが恐怖を感じるよりも、「楽しくて、ちょっとホラー」という雰囲気にしていくことになりました。

編: 日本で実施している「ブライトシャドウ」オープンβテストの感想を聞かせて下さい。

郭炳宏氏: 日本でももうすぐ正式サービスが始まりますが、オープンβテストから短時間でここまでこれたのは、台湾と日本のスタッフの努力によってできたことです。とても感謝しています。「ブライトシャドウ」はGamaniaが手がけるオリジナルタイトルで、台湾の開発者が生みだしたタイトルです。このタイトルが日本で運営されていると言うことで、とても期待しています。

 ぜひ、日本からたくさんの意見を寄せていただきたいと思います。日本のユーザーは普段からゲームに親しみ、だからこそ高いレベルでのゲームの理想像を持っています。そういった方々からいただける意見は、「ブライトシャドウ」をより面白いコンテンツにしてくれるはずです。

編: 台湾でのサービススケジュールはどのようになっているのでしょうか。

洪氏: 台湾では9月13日にオープンβテスト、10月9日にアイテム課金による正式サービスを開始しました。

編: 台湾での「ブライトシャドウ」のプレーヤー人数はどのくらいでしょうか。

洪氏: 同時接続者数が4万人、登録会員数は50万人を超えています。台湾でサービスされているタイトルの中でもかなり好調な成績です。

編: 台湾ユーザーが「ブライトシャドウ」を高く評価しているところは、どこでしょうか。

洪氏: 3つのポイントがあります。「かわいらしいデザイン」、「操作のしやすさ」、「レベルアップのしやすさ」です。この点が特にユーザーの人気を集めています。

編: 「ブライトシャドウ」はタイトル発表からゲームとして世に出てくるまでに時間がかかったというイメージがあります。開発に難航した部分はありましたか。

洪氏: 「ブライトシャドウ」は2006年の7月に台湾のプレーヤーに対してクローズドテストを行ないました。この時に多数の意見をもらい、多数の変更を加えました。一番大きかった修正は、「カード収集要素」です。カード収集によって、世界各地のモンスターを「カード化」し、モンスター図鑑を作り、楽しめるようにしたいというアイデアが出てきたのです。この意見はユーザーの方から出されたもので、我々はそこから更に考えて、システムを構築していきました。

郭氏: 「ブライトシャドウ」元々は、「霊気」を集めていくという要素がありました。霊気の方も、集め、世界で循環させていく、というような考え方もあります。キャラクタはモンスターを倒した時に得られる霊気を使い、スキルを学んだり、レベルアップにも、戦闘にも利用できます。将来的には、ギルドを作る際にもこの霊気が必要になってきます。

 最初はこの霊気システムを前面に出していこうと考えたのですが、ユーザーから「もう少し新要素が欲しい」という意見もあり、カードの要素を取り入れていきました。霊気とカードが「ブライトシャドウ」の大きな特色となりました。

編: 「ブライトシャドウ」は最初キャラクタが強く、特にスキルは1発で敵を倒せるなど「爽快感」を前面に出している印象を受けます。こういったゲームバランスの調整は時間をかけて行なったのでしょうか。

洪氏: プレーヤーのレベルアップの速度、職業の強さのバランスに関しては特に力を入れて調整しました。他のタイトルに比べ、レベルアップがよりしやすいように、ということを考えました。職業に関しては、似たような要素がないように、「あちらが強い、有利だ」ということを考えることがないように、各職業の特色がはっきり出るように心がけました。各職業にはその職業なりの「道」があり、プレイしていくことでより自分の役割を自覚していくようにしていきました。

次項で紹介する新要素「エピソード1」で追加される新マップのイメージイラスト。これらの開発資料は今後変更の可能性もある。日本のステージの名前などは未定だ

こちらは3Dイメージ。ステージや職業などの新要素の詳細情報は、今後改めて取り上げたい


■ 今後の実装要素。3次職、新エリアなどが追加される「エピソード1」は台湾では1月に実装予定

比良城(仮名)の3Dイメージ。魔物の体をイメージしており、門は足のイメージを取り入れている。実際にはいるとどのようになるかは楽しみだ
モンスターの名前も仮名だ。「ブライトシャドウ」のモンスターは数人のデザイナーによってデザインされている。モチーフは世界中のモンスターである。デザイナーの強い個性が、独特の世界観を生んでいる。
編: 日本では実装されていない、先行で台湾で実装されている要素は何でしょうか。

洪氏: 正式サービスに伴うアイテムモールです。それ以外の要素は、日本と全く同じです。

編: 「ブライトシャドウ」のアイテムモールは非常に独特ですが、その特徴を教えてください。

洪氏: アイテムは、大別すると「アバター要素」と「便利なもの」に分かれていて、アバター要素にはパーツに分けると非常に多彩なものがあります。装飾アイテムとしては、アバター要素の他にもエモーションも販売しています。

 便利なものの代表的な物は、まだあまり種類が多くはないのですが、「倉庫」や「鞄」を拡張するアイテムですね。アイテムはゲームバランスに大きな影響を与えないように気をつけています。この他にも、デスペナルティをなくしたり、その場で復活させるアイテムもあります。

編: 台湾で人気のアバターアイテムはどのようなものがありますか。

洪氏: 台湾では便利なアイテムの人気が高いですね。アバターに関しては人気は「セーラー服」、「メイド服」、「ビキニ」など女性向けの服が多いです。男性用ではサングラスや「国王の帽子」といったアイテムが人気ですね。台湾では男性キャラクタ、女性キャラクタの割合は半々といったところですが、アバターアイテムは女性向けの服が人気が高いです。

編: 今後台湾で実装していく要素はどのようなものがありますか。

洪氏: 現在、「エピソード1」を制作中です。ここには、3次転職、レベルキャップを引き上げ、このレベルアップに合わせた武器、更に強力になったモンスターなども用意していきます。マップも新規マップを追加し、200種類以上のアイテムも追加していきます。

編: 「エピソード1」とのことですが、ストーリー要素が盛り込まれるのでしょうか。

洪氏: ストーリー要素を持ったクエストを盛り込んでいきたいと思います。現在入っているストーリーの延長といった形で、今回は、「職業」にスポットが当てられています。「ブライトシャドウ」には基本的な職業として「ファイター」、「魔術士」、「霊術師」、「シューター」がありますが、2次転職までは機能としての面がクローズアップされていましたが、今回、「何故こういった職業があるか」といった根幹部分のストーリーが体験できるようになります。

編: 実際にプレイしてみて、非常にバランスの取れた、プレイが快適なゲームという印象を受けるのですが、一方で世界観というか、「ブライトシャドウ」らしさが少し薄い印象もあります。

郭氏: 世界観の主張が少し薄いというのは、「ブライトシャドウ」のコンセプトの1つに、「世界各地のモンスターが登場」というものがあって、フィールドが結果として雑然とした雰囲気になってしまっている部分はあるかもしれません。「エピソード1」では日本を始めとした東洋のモンスターが更に増えていく部分もあります。

編: 先ほどコンセプトアートを見せていただきましたが、船やお城などが追加されるようですね。

洪氏: 船は冒険者達の「憩いの場」として使えるようになります。村のような機能を持った場所ですね。この船を使って小島や別の冒険の地に移動することも可能です。城は日本のお城の雰囲気を取り入れたいと思います。ユニークなのが、デザインに城の第一層に足、第2層に胴体、というように体のイメージを付加させているところです。詳細はまだ明らかにできませんが、面白い場所になると思います。

編: エビソード1の台湾での実装時期はいつ頃になるでしょうか。

郭氏: 台湾ではデータディスクとして来年初めに販売する予定です。アイテムなどを付加したパッケージになると思います。台湾でも無料アップデートも行なう予定ですが、先行してパッケージを販売する予定です。

編: アイディアで結構ですが、エピソード1以降、取り入れていきたいアイデアはどのようなものがあるでしょうか。

洪氏: 「ギルドシステム」を実装していきたいですね。プレーヤー間のコミュニティ要素を今後強化していきたいと思っています。プレーヤー達が集めているカードに関しては、これを使って対戦できる「カードバトル」のシステムを考えています。

編: 日本のファンに向けてのメッセージをお願いします。

郭氏: やはり、たくさんの意見をいただきたいと思います。古くからゲームに親しみ、最先端のゲームをプレイし続けている日本のユーザーからの意見は、「ブライトシャドウ」をもっともっと面白くしてくれると思っています。どんなルートを使っていただいてくれてもいいです。ぜひ声を聞かせてください。

多彩なモンスター。デザイナーのテイストの違いが非常に面白い。「ブライトシャドウ」のモンスターは、「動き」も注目だ。早くゲーム内での彼等を見てみたい


● 1,600もの種類の商品をポップアップやお得セットなどユニークな方法でアピール。自分の周りだけ雨を降らせるようなアイテムも

「ブライトシャドウ」プロジェクトマネージャを務める任明勲氏
「ブライトシャドウ」日本運営のディレクターの河合修平氏
自分の周りにハートを降らせるエモーションアイテム。イベントでも人気を集めたという
編: 最初に、10月11日からオープンβテストが始まって3週間が経とうとしていますが、これまでの感想をお聞かせ下さい。

任明勲氏: 手応えはあります。特徴としてはプレーヤーのレベル帯が面白いですね。「ブライトシャドウ」では、現在レベルキャップが70なのですが、レベル40までの中間層のプレーヤーキャラクタが多い。

 他のタイトルのように、1~20までのプレーヤーが多くて三角形のように上のレベルが少なくなっていくのではなく、真ん中よりちょっと下辺りがふくらんでいるというような形になっています。ゲームをすぐやめてしまう人は少なく、ひたすらレベル上げをする人達だけでなく、ゲームを楽しもうという人が集まっている印象を受けます。

編: 「ブライトシャドウ」はユーザーにとってどんな魅力を持ったコンテンツだと思いますか?

任氏: 「RPGは本格的で難しい」と思っていたユーザーにウケたのではないかと思っています。「ブライトシャドウ」は序盤は非常にサクサクと進行します。

河合修平氏: 最初のハードルが非常に低い設計となっている作品です。パーティーを組めないと遊べなかったり、最初の転職まで延々とプレイし続けなくてはいけないわけではない。ソロでまず進めて、そのうち仲間を得て遊んで、という形になっていると思います。

任氏: レベル5くらいからスキルが使えるのですが、非常に派手で、しかも威力が高い。スキル1発で敵が倒せるようなバランスになっています。「他のゲームと比べてバランスがおかしいのではないか?」という声もいただきましたが、ゲーム全体から判断した威力なのです。簡単に習得して非常に強い力を持っているスキルの存在は、MMORPGが初めてのユーザーにも強いインパクトを与えてくれていると思っています。

河合氏: 「このゲームはどんなゲームなんだろう」という感触をつかむために、プレイしやすいようにバランスを設定してあります。ここでゲームのことを理解してもらえればと思っています。徐々にゲームは難しくはなってきますが、このバランスのおかげでユーザーがある程度定着してくれてるのではないか、と思いますね。

編: 一方で10月27日にはデータ巻き戻しのトラブルが起きてしまいましたが、この原因は何だったのですか?

河合氏: サーバー側のトラブルで、3つのサーバーの内1つが落ちてしまい、その影響からか、その後にログインしたプレーヤーキャラクタのデータが、おかしくなってしまった。あるはずの装備品が消えてしまったり、急に持ち物が増えたりしてしまった。装備品を売ってしまったり、なくなってしまったアイテムの確認が取りづらいため、こちらとしては何とか復旧させたかったのですが、大変申し訳なかったのですが、データを巻き戻すことを決定しました。

任氏: 台湾ではなかったトラブルであるため、正式サービスに向けて、現在早急に原因を調査中です。

編: 日本では正式サービス時にどういった要素が実装されますか。

河合氏: 開発のコメントにもあったように、アイテムモールです。「ブライトシャドウ」のアイテムモールは今までのガマニアのタイトルと違い、ゲーム内のみでの販売にする予定です。ユーザーの反応を受けた形で、公式ページでも買えるようにするか、などの点は考慮していきます。

編: どのようなアイテムを販売していくのでしょうか。

任氏: まだ詳細は決めていないのですが、“枝分かれ”している物を含めると、1,600種類以上です。

編: ものすごい数ですね。

任氏: 1つのアバターに関してはセットの他、パーツで販売しているのです。パーツは多い衣装だと、ヘルメット、ゴーグル、上着、手袋、ズボン、靴、靴下と、それぞれ分かれていて、別々に購入して組み合わせることが可能です。これらのパーツをチョイスすることで、本当に自分だけのコーディネートも可能になっています。アイテムが多い理由はこのパーツの多さに合わせて、それぞれ、1日用、1週間用、30日用など期限が選択できるようになっているためです。この期日によって分かれるところを、枝分かれ、と表現しました。

編: アバターは基本的にはレンタルですか。

任氏: 現在はそうなっています。日本では今後そうでない、買い切りなども考えています。まずお試しで使ってもらって、気に入ってもらったら買ってもらうというのが、日本のユーザーには合っているかなとも考えています。

 便利系のアイテムに関しては、倉庫や鞄の拡張は最初に販売したいと思っています。その他のアイテムなどは時期を見て投入していくという感じで、台湾と全く同じ物が販売されるわけではありません。

編: 倉庫拡張の値段はどのくらいになるでしょうか。

任氏: 倉庫などは今のところレンタルを考えています。期日や値段などは現在検討中です。倉庫に関しては、長いスタンスのものも考えていくつもりです。

 この他にも、「エモーション」のアイテムがユニークです。非常に安価に買える商品として設定するつもりですが、「バク転」、「カンカンダンス」なども用意されています。オープンβテストでも12種類用意されていますが、20種類以上のエモーションが販売される予定です。

 さらに「天候」を変えるアイテムがあります。世界全体ではなく、キャラクタ周辺だけですが、雨を降らせたり、ハートを降らせたりして、自分の心を表現することが可能になっているのです。販売時期としてはまだ未定ですが、突発的なイベントとしてゲーム内でユーザーに紹介しました。この他、露店用の配置キャラクタの多彩さもセールスポイントです。開発者のこだわりとアイデアには本当に驚かされます。

編: 台湾のアイテムモールでは、アイテムを買うとセット販売の情報が出てきたり、セット販売やセール品といった情報がユーザーに告知されるシステムが取り入れられていますが、日本ではこういった要素をどのようにしていきますか。

任氏: 面白いのは、「オススメアイテム」というシステムです。「これを買えばこれが安く買えます」、といった形で1つの商品を買うと次を提示してくれます。このシステムはこの他に、「これを買ったユーザーはこんな商品も買っています」、「今の売れ筋商品はこれです」といった形でユーザーに情報を与えてくれます。

 アイテムの“宣伝”に関しては、プレイしている時にその場でもポンポンと情報が出てきたりします。死んだ時には「このアイテムを持っていればデスペナルティをなくせます」といったような感じで。ゲームの様々な行動に関連づけています。ただ、このシステムが日本でユーザーに受けいられるかは、実際やってみて意見を聞かないとわからない部分があります。押しつけがましくなるのもどうかとも思っています。

 最初は公式ページなどでこういったシステムがあるよ、という告知をしておいて、何をやってもアイテムの広告が出る、ということにはせずに、機能を制限した形でオススメアイテムを紹介していこうと思っています。ゲームを進める上でアイテムを奨めすぎるのがユーザーに合うかはまだわかりません。こういったシステム自体、日本ではまだ例のないサービスなので。販売方法としては面白いと思いますが、ゲームをプレイしていると……と感じるユーザーもいるでしょうし。

編: オプションなどでユーザーが選べる方式にしないのですか。

河合氏: 現状でそういった機能は実装されていません。台湾でもまだ手探り、という所はあると思います。

【アイテムモール】
台湾でのアイテムモール。オススメアイテムや、購入するとセットや、割引の紹介をしてくれる。右は死亡したときにデスペナルティを軽減するアイテムの宣伝メッセージ。日本ではこういった機能をどのように実装していくか、検討されている
台湾での人気のアバター。細かくパーツ分けされており、組み合わせも楽しめる
デフォルトの物も含めると30以上のエモーションが用意されている。右は周囲に雨を降らすアイテム


● 初心者を意識したゲームバランス、ユーザーの声を開発に届かせる運営の姿勢をアピール

「ブライトシャドウ」のスキルは非常に強力だ。序盤は一発で敵が倒せるバランスになっていて、爽快だ
ゴーレムに変身。最初の変身は攻撃などもできない「変身するだけ」ではあるが、友達とみんなでゴーレムになって走ったり、遊びとして楽しめる
モンスターを倒すことで収集できるカード。今後このカードを使った要素が追加される
編: 日本では「ブライトシャドウ」のどのような独自性をアピールしていきますか。

河合氏: やはり、カードと霊気を前面に押し出して行きたいと思っています。

編: 日本のユーザーからはどのような要望が寄せられていますか。

河合氏: コミュニティの要望が大きいですね。序盤がソロ要素が強いため、フレンドリストはあるのですが、やはり仲間が募りにくい。ギルド実装の要望は大きいです。後は、パーティーのバランスについての要望もあります。

 現在は、レベルが低い人と高い人がパーティーを組んだ場合、高い人により多くのメリットがあるバランスになっています。ユーザーの声では、「レベルが2以上離れると組みづらい」と言われていまして、ここを日本としてはもっと広いレベルでも組めるようなバランスにしていきたいということを台湾に提示してあります。

編: インスタンスダンジョンなどパーティーでも楽しめる要素が多いのに、バランスとしてそうなっているのは確かに今後考えていきたい点ですね。日本から台湾に向けてどのような要望を出しているでしょうか。

河合氏: 先ほど話したパーティーバランスやギルドであったりですね。後は細かい日本語の使い方です。IMEの入力しづらい部分、見えにくい所などは修正してもらっています。その他の所に関しては、公式ページの方でどんどん告知していこうと思っています。

編: 公式ページのブログ「BS研究室」ではユーザーの声を取り上げるなど積極的な姿勢が見えますね。一方で公式ページ自体のコンテンツがまだ情報として少ないようにも思えます。

河合氏: ブログでユーザーに積極的に情報を出そうというのは、意識して行なっていることです。公式サイトは、トラブルや決定事項の告知を行なっていく場にしていこうと思っているのですが、それだけではユーザーさんに納得していただけないかもしれないと考えています。どんな思いや、考え方を持って運営しているかなど、ブログにてこちらの姿勢を知ってもらい、「こういったことをしていくんだ」ということがアピールできればと思っています。

 公式ページのコンテンツの量に関しては、実際にゲームをプレイして楽しんでもらいたい、という考えもあります。公式ページを見てゲームをプレイした気になるのではなくて、ゲームの世界に入ってきてもらいたい。ただ、わかりづらい部分の説明に関しては今後追加し、より理解を深めてもらえればと思います。

編: 今後、「ブライトシャドウ」のどのような部分をアピールしていきたいか、どんな要素が加わっていけばいいと思っていますか。

任氏: 最初はソロプレイでサクサク楽しめて、そこからコミュニケーションをしていく。今までMMORPGを敬遠していたようなユーザーにも、触ってもらった時点で面白さに気がついてもらえるような、MMORPG初心者にもプレイしてもらいたいタイトルですね。序盤はすごく快適で、そこから他プレーヤーとのコミュニケーションを楽しむようになっていく。こういう形にユーザーを誘導するために、こちらとしても重点を置いてアピールし、開発側にも要望を出していこうと思っています。

 特に「カード要素」は強化していきたいです。集めて自分だけが楽しむのではなく、コミュニケーションの手段にしていきたい。現在、「コレクションを見せ合う」という要素がまだないです。自分のコレクションを相手に見てもらうことができれば、もっと交流が活性化できるのではないかと思っています。「エピソード1」では実現できるかはわかりませんが、できるだけ早くできるように要望は出しています。

 コミュニケーションがもっと強化できれば、「ブライトシャドウ」のイメージをより強くユーザーにアピールできるようになると思います。飽和しつつあるオンラインゲーム市場において、初心者、ゲームを今までプレイしていなかった人にアピールすることが必要なんだと思います。「ブライトシャドウ」はクリックだけで敵が倒せて、10~15分でレベルが上がり、強いスキルが手にはいる。

 そのスキルを使えば更にレベルが上がりやすくなり、変身スキルも使えて、もう少しプレイしたら1次転職が可能になる。週に数時間プレイするだけでも快適にプレイできて、「このゲームを続けるなら友達も作ろう」となる。レベル30、40までに1カ月足らずで到達して、「俺ってすごい!」というプレイも可能ですが、「ブライトシャドウ」は時間がある時、のんびりプレイすることができるタイトルである、という位置づけにしていきたいと思っているんです。

 もちろん、熱中してプレイして、仲間を作り、積極的に楽しんでいただいても楽しいタイトルです。一方で、初心者向けに、気軽に楽しめるタイトルである、ということは広くアピールしていきたいと考えています。アバター要素も、みんなに自分のコーディネートを見せ合う、というところを重視できればと思います。

編: 序盤の快適さというか、スキルの強力さには驚かされました。こういったバランスは、初心者ユーザーを意識した部分なのでしょうか。

任氏: 「ブライトシャドウ」の開発側が提示したバランスではありますが、「日本の市場を意識してのバランス」になっています。この作品は、本当に日本市場を重視しており、アバターのラインナップやゲーム全体のデザインも、日本で受け入れられることを考えています。開発スタッフが日本ユーザーへ向ける期待は非常に大きいです。

河合氏: ゲーマーに向けた作品が多いオンラインゲームにおいて、より「ソーシャルネットワーク」側に重点を置いた作品にして行ければいいと考えています。ゲーム要素ばかりでなく、コミュニケーション要素を充実していけるような。これは台湾でも同じで、アバターの充実もそういった思想が見えます。こういった方向性を、ユーザーにきちんと伝えて行ければと思います。

編: 最後にユーザーへのメッセージをお願いします。

河合氏: 運営サイドとしては、「完成されたコンテンツ」を提供するというわけには中々いきませんが、その分、“機動力”を大事にしていきたいと思っています。ユーザーの声を聞き、運営側の考えを伝えた上で、開発側に迅速に伝え、実現できればいいと思っています。

任氏: 台湾側が言ったとおり、「ブライトシャドウ」は日本のユーザーさんから寄せられる意見に期待しています。Gamania初のタイトルとして、品質にものすごいこだわりを持って制作しています。ユーザーが安心してくれる環境を目指して作っていこうと思っています。「声がきちんとどく」ということをユーザーが認識してくれるような環境にしていきたいです。

(C) 2005-2007 Gamania Digital Entertainment Co.,Ltd. All Rights Reserved.
アイテムモール、アバター、エモーションなどは全て台湾版のもので、日本では異なる場合があります

□ガマニアデジタルエンターテインメントのホームページ
http://www.gamania.co.jp/
□「ブライトシャドウ」のページ
http://bs.gamania.co.jp/
□関連情報
【10月11日】ガマニア、MMORPG「ブライトシャドウ」
オープンβテスト開始。キャラクタイラストやPVなどを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20071011/bs.htm
【9月5日】ガマニア、WIN「ブライトシャドウ」
ティザーサイトで展開中の各章の「封印解除」法を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070905/bs.htm
【8月27日】ガマニア、MMORPG「ブライトシャドウ」
クローズドβテスターをGAME Watch枠で500名募集開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070827/bs.htm
【8月24日】ガマニア、「ブライトシャドウ」8月27日よりクローズドβテスター募集開始
丁寧な作り込みが特徴のMMORPG、霊気、カードなどのシステムに注目
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070824/bshadow.htm
【8月1日】ガマニア、MMORPG「ブライトシャドウ」
世界観を盛り込んだティザーサイトをオープン
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070801/bs.htm
【2月11日】Gamania、3本の新作オリジナルタイトルレポート
アイテムモールに工夫のある「Bright Shadow」、おもちゃの国の様な雰囲気の「富貴達人」、
派手な演出と戦略性が盛り込まれた「仙魔道」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070211/gamania.htm

(2007年11月5日)

[Reported by 勝田哲也]



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