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(20、21日はビジネスデイ)
会場:幕張メッセ
今回は23日に行なわれた注目の2タイトルのステージイベントについてお伝えする。
■ DS「ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~」 5月に武道館で行なわれたライブイベント「サクラ大戦 武道館ライブ ~帝都・巴里・紐育~」において、広井王子氏が電撃的に発表した 「サクラ大戦」の新作「ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~」。当日会場に集まった人たちは熱狂的な声援を送ったことも記憶に新しいところ。 「東京ゲームショウ2007」のステージには満を持して登場した新作について、各歌劇団から真宮寺さくら役の横山智佐さん エリカ・フォンティーヌ役の日髙のり子さん ジェミニ・サンライズ役の小林早苗さんが代表してイベントに出席し語った。3人がそろうことはあまりなく、そういった意味では非常に豪華なステージで、多くのファンが詰めかけ通路にまではみ出すほどの人気となった。 まずは「サクラ大戦」との出会いを聞かれた横山さんは「『サクラ大戦』と出会い11年目となります。声優人生20年の半分以上」と切り出し、「出会いは『ゲキテイ!』ですね。声をあてるより先に『歌を歌ってください』と言われました」と、まず歌ありきという「サクラ大戦」ならではの出会い話を披露した。横山さんは「緊張感をもってレコーディングに挑み、曲を聴きイメージ的に勇ましいほうがよいと思い歌ったのですが、『さくらは大和撫子なのでもう少し柔らかい感じにしてください』と注文を受けました」と当時を振り返った。 日髙さんも歌から収録が始まったという。「歌を収録して感じたのは、すごく強くてカッコイイ役なんだと思い、ヒーローの集大成だと思っていき込んでいたら、3曲目に収録したのが『おはようボンジュール』だったので変だなと思いました」と経緯を明かし他瞬間会場は大爆笑。エリカらしいエピソードに会場は盛り上がった。 最後に紐育星組のジェミニ役を務める小林さんは少し状況が違っている。本編前にアクションゲーム「サクラ大戦V EPISODE0~荒野のサムライ娘~」が発売された経緯があるため、台詞の収録が先立ったとか。はじめは「サクラ大戦」シリーズをプレイしていなかったこともあり、手探り状態だったと言うが、まずは自分なりに解釈して演じたという。しかしゲームをプレイして感想が一転、「ヤバイ」とおもったという。「サクラは凛として凛々しくヒロインらしい。エリカは……(笑) 明るくて、天然ボケのところもあるけどかわいい。紐育のカラーを出していかなければいけないし、ジェミニも成長しなければならないなと感じました」とコメント。 引き続き「気に入っている台詞は?」の問いに、横山さんは「スタッフには焼き餅を焼くシーンの台詞は受けがよかったですね」としたあと、「個人的には着ボイスにもなっているご挨拶が気に入っています」と語った。日髙さんは「おはようボンジュール!!」と直球ストライクゾーンど真ん中の剛速球なコメントを披露し会場から拍手喝采。理由は「あれだけ楽しそうに歌えるのはエリカならではで、聴いている人に元気になってもらえる」といい、「(天然ボケのところと) まじめになったときのがっぷが気に入っている」と続けた。 一方、小林さんは「参上つかまつり~」と言うのが気に入っています。みんなからは「『変だよ』って指摘されるのですが、ジェミニっぽいと思います」とした。 さらに質問はすすみ、「自分の役以外にやりたいですか?」との問いにはいきなり横山さんが手を挙げて「ハイ、ハイ、ハイ! 大神一郎になりたいです!!」と答え大ウケ。理由は至極簡単。「綺麗な女性を周りにはべらせて、キャーキャー腰砕けにさせたい!!」というもの。一方これに同調したのは小林さん。しかし最後に「ひと癖もふた癖もある女性が多いから大変だろうけど……」とぽつり。 逆に日髙さんは「脚本のあかほりさとるさんからはいつも『日髙さんはエリカの役はやりやすいでっしょう? 日髙さんのことを思い浮かべてエリカを作ったので、日髙さんのやったことがエリカのやったことなんです』と言われて、色々できますよと」。これに横山さんが「直球ばっかり投げてると変化球も投げられますよってなりますよね」とチャチャを入れる。 ここでやっと新作のお話しに。横山さんは「ついに新作です。待っていてくれてありがとうございます!」と切り出すと会場からは大きな拍手がわき上がった。横山さん個人としては「ダンジョンものって得意じゃないんですよ。落ちているものを片っ端から拾わなければならないと思っていて、人間の尊厳を捨ててプレイしなければならないと思ってました」としながらも、すでにプレイしていると言うことで「『封印』と書かれているアイテムが落ちていて、拾ったら魔物が出てくるんだと思って拾わなかったんです。でもダンジョンをすべて廻るとここを拾えと言わんばかりに光っているんです。そこで初めて拾わなくちゃいけないんだと気づきました」と苦手な側面を説明。しかし、そんな横山さんでも「普通にドキドキハラハラしてプレイしています」と言うことで楽しめる内容となっているようだ。 横山さんは「相変わらずすみれさんとカンナは喧嘩しているし、私の登場した上野や銀座も登場します。必殺技もありますし、突然小判を拾ったりしませんから(笑)。これはサクラのゲームです」とアピールし、拍手を浴びていた。 日髙さんは、5月の武道館ライブを引き合いに出し、「3人好きなパーティを選べるんです。ちびっ子チームを選ぶもよし、暴力チームを選ぶもよし(笑)楽しめます」とプレーヤーの自由度の高さを説明。一方、小林さんは「初めてのダンジョンものと言うことで、私はゲームが不得意なので、(プレイ)やりやすかったですね。サクサク進めます」といい、初心者でも進める親切設計となっているようだ。 ここで何気なく声優陣から「呼びかけると返事してくれるんだよね」と新要素が明らかになった。「各キャラで特徴がありますね」と小林さん。サクラは「はい」とおしとやかに答えるが、ジェミニは「ウン!」と答えるのだとか。
イベントの最後の最後でさらに新発表が行なわれた。司会に促された横山さんは「エンディングを新曲として発表します」と発表し会場は大木に沸き立った。それも帝都花組、巴里花組、紐育星組のヒロイン総勢18人で歌うのだとか。ニンテンドーDS用ソフトだが、これまでの雰囲気をきちんと織り込んだ、パワフルな内容となりそうだ。
□「ドラマチックダンジョン サクラ大戦 ~君あるがため~」のページ http://game.sakura-taisen.com/ds/ ■ PS3「戦場のヴァルキュリア」 「サクラ大戦」のイベントの直後には、PS3「戦場のヴァルキュリア」のイベントが行なわれた。開始直後にはプロデューサーの野中竜太郎氏が登壇。ゲームの内容について「人と人との絆」や愛をテーマとした内容であるとアピール。 '30年代のヨーロッパでの架空の戦場が舞台となる。帝国と連邦の戦争に巻き込まれたガリア公国で、16歳以上には徴兵制が敷かれ、主人公達は義勇軍として戦闘に参加する……という内容。野中氏によれば「主人公は教師を目指していたので、軍人らしからぬ作戦をとる場合があり、川の魚の種類を見て『この川は浅いのでは?』と判断し耐水使用の戦車で移動し、敵の背後を取るといった作戦もあるという。 ここでヒロインのアリシア=メルキオット役の井上麻里奈さんが登場。なぜ井上さんを起用したのかという理由について野中氏は「アリシアは芯が強い。明るさ、かわいさ、強さがあって、さらに芯が強いとあれば井上さんにやってもらうしかないと思った」という。さらに「断られたらどうしようかと思った」とのコメントに、井上さんも「ありがとうございます。想いが伝わってきました」と感動していた。 役が決定してから井上さんは「資料を大量に頂き、戦時中の話と言うことで難しい話かと不安になった」という。しかし、スタッフに詳しくキャラクタの説明などを受け、すんなり演じられに至った。逆に人間のドラマが丁寧に描かれているとコメント。 ちなみに、はじめは落ち着いた雰囲気で演じたと言うが、演出側から「もうちょっと主人公へのつっこみ役のように演じて欲しい」という要望があったという。井上さん的には「19歳という年齢は非常に難しい。大人でもない、子供でもない。どちらを出していけばいいのかなと。主人公のキャラクタがしっかりしているので、ちょっとカワイイっぽく、若干ツンデレ風に演じました」という。 ここで話題はグラフィックスに移った。水彩画風で描かれたこれまでにないグラフィックスが特徴的な同作だが、井上さんも「水彩画が動くってどういうことなんだろうと思い、期待して打ち合わせに行きました。そうしたら、画面が綺麗で今までにないタッチ・色味、暖かく柔らかい雰囲気のグラフィックスで、これが動いて最後まで行くのかなと楽しみになりました」と、期待感を抱いたという。 ここでシステムの部分にまで話が及び、すでにプレイした井上さんのプレイスタイルが明らかになった。井上さんはあまり考えてやるのがイヤだと言うことで、「一見難しく感じるのですが、そんなことはなくすごくはまります」と感想を述べた。そして「作戦を立てるのが楽しくなってきます」という。アクションとシミュレーションの融合と言うことで、比較的直感的に楽しめるようだ。井上さん的には“エミール”と言うキャラクタが好きで活躍させたいがために、自分の演じたアリシアをバリバリと前に進めて撃たれてしまう……という。井上さんは「自分が演じているじゃないですか? すると自分ならガンガン進むと思ったらいっちゃうんです」と知らず知らずのうちになりきってゲームを楽しんでいたようだ。
バカンスで友情を深めるシーンなども用意されており、青春ドラマとしても作り込まれているようだ。野中氏は最後に「チャレンジ精神が詰まっています」とコメント。井上さんも「私自身期待しています。皆さんにも楽しんでもらえればと思います」とアピールしてイベントを終えた。
□セガのホームページ http://sega.jp/ □関連情報 【9月23日】「東京ゲームショウ 2007」セガブースレポート 「戦場のヴァルキュリア」、「バーチャファイター5 Live Arena」など初出展タイトルを堪能 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070923/sega.htm 【9月14日】セガ、「コンシューマ新作発表会 2007 AUTUMN」を開催 PS3「龍が如く 見参!」やWii「風来のシレン3」など新作を発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070914/sega.htm http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070921/tgslink.htm (2007年9月23日) [Reported by 船津稔]
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