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「リネージュII バトルトーナメント2007」優勝は“青色”に決定!
「大阪夏の陣」など、4つのアトラクションをレポート

8月25日開催

会場:インターネットカフェ@WAN千日前店



 エヌ・シー・ジャパン株式会社は、8月25日、「リネージュII」の3周年を記念した「リネージュII フェスタ」を大阪・インターネットカフェ@WAN千日前店で開催した。本稿では今回のイベント最大の目玉である「バトルトーナメント2007」の決勝戦をレポートしたい。昨年とはまったく違う新しいルールの下、対照的な戦略を持った2チームがたくさんのギャラリーに見守られながら激しくぶつかり合った。

 合わせて、事前に参加者を募って行なわれた3つのセブンサインアトラクション、「ウェブマネー奪還作戦 黒魔法研究所を封鎖せよ!」、「決戦!大阪夏の陣 ねねと淀 女の戦い!」、「ルウン城に架ける橋 あの門の向こうへ」の模様もお伝えする。ユニークなルールと、会場参加ならでは雰囲気によって、大きく盛り上がったイベントとなった。


■ 新ルールによって行なわれた2007最強チームの称号は、「青色」の手に!

スタートの表示が出ている頃にはすでに両チームともダッシュしている。特に青色は素早く攻撃してくる
 昨年に続き行なわれた「バトルトーナメント2007」。攻城戦による大規模PvP、グランドオリンピアードによる1対1とは全く違う、「チーム戦」という概念を取り入られて行なわれたトーナメントだが、今回、新ルールにより、プレーヤー達は新しい戦略と、戦術によって腕を競い合った。

 今回のバトルトーナメントへの応募資格は、「5名1チーム」、「参加キャラクタのレベル40以上」、「5名合計レベル320以下」の3点のみだ。2006年のバトルトーナメントは、9名のチームメンバーが必要だっただけでなく、パーティーメンバー職業の制限が細かかったために、参加できる人も限られてしまっていた。今回は合計レベル以下ならばどのような職業のキャラクタでも組み合わせ可能だ。

 合計レベルが320というのは議論を呼ぶレギュレーションだ。レベルを均等にすれば64レベルのキャラクタを5人、ということになるが、「リネージュII」ではレベルが高いキャラクタは絶対的な強さを誇る。レベルを平均的にするよりも、レベルキャップである80近いキャラクタをより多くそろえ、40近くのキャラクタでフォローさせる、という方が総合的な力が上なのだ。

 また、「リネージュII」にはレベル40以上の上級職がヒューマンだけでも11種類、全種族では31種類もある。ここから更にレベル76では31の職業それぞれの上級職に転職できる。どんな構成で行くか、選択肢は非常に多い。参加は実際にプレーヤーが使っているキャラクタデータで行なわれる。

 今回の大会にはネットカフェ代表チームを含む136のチームが参加した。7月28日~29日に各サーバーごと、そしてネットカフェの代表予選はバトルロイヤル形式で行なわれた。チーム単体がずば抜けた力を持っていても、2チームに狙われると勝利は難しい。代表予選はかなり運も絡む形となった。この試合により優勝を目指すチームは16に絞られた。

 各サーバーとネットカフェの代表となった16のチームは、8月4日~5日、トーナメントにより激しくぶつかり合った。戦いを制したのはエリカサーバー代表「青色」と、敗者復活戦から勝ち進んだこちらもエリカサーバーの「生き延び隊」であった。

各チームの職業構成は下記の通り。

・青色
LV.40 ブレードダンサー
LV.40 シリエンエルダー
LV.79 タイタン
LV.80 ソードミューズ
LV.79 ハイエロファント

・生き延び隊
LV.40 ビショップ
LV.79 アルカナロード
LV.78 カーディナル
LV.79 ハイエロファント
LV.43 バウンティーハンター

 青色はオークの肉弾戦能力を極限まで高めた「タイタン」や、味方の戦闘力を高める「ソードミューズ」などで高い攻撃力を誇る。会場には代表者が1名だけ訪れ、後は自宅の戦いやすい環境からの参加になった。オープンβ時から有名なプレーヤーが多く、生き延び隊の代表者からは、「うちよりもずっと有名な人たち」という評価も受けている。

 青色の代表者は「タイタンは普通のキャラクタの4倍くらいの攻撃力がある」と語る。あまりに強いため、韓国では修正パッチが当てられている。このため、同じような構成での対戦となったトーナメントの最終試合は最も印象に残っているという。青色の構成は攻撃力と、移動力に特に注力し、万能的な強さを目指した。今回は生き延び隊の回復の中心であるカーディナルをいかに倒すか、ということに作戦を絞っていくという。

 生き延び隊は治療と回復のエキスパート「ビショップ」と、その上級職「カーディナル」による圧倒的な回復力の強さを活かし、MPが切れた敵を倒していくチームだ。今回は2人の代表者が会場でプレイをする。彼らのチームにはアイテム収集系の「バウンティーハンター」がいるところが、ユニークだ。バウンティーハンターは本来はいるはずのメンバーの代わりに急遽入れたメンバーだったという。

 しかし、それが彼らを敗者復活のバトルロイヤルで生き残らせる結果となった。フェイクデスというスキルで死んだふりをすることで、他チームとの戦いを避けたのだ。この戦いが今回の大会で一番印象に残っているという。決勝の相手の青色は有名チームとのことで、代表者は「ちょっと自信がない」と語るが、「長期戦に持ち込めればうちが有利です」と付け加えた。ここまで勝ち残ってきた自負と自信も感じさせられた。

 会場は黒山の人だかりとなった。今回は待機室や大きなモニターで試合を実況し、プレイをしている彼らの画面をのぞき込む必要はないのだが、チームのフォロワーが彼らの周りに集まり、応援している。筆者は生き延び隊チームの所でカメラを構えていたのだが、リネージュガールの「がんばってください」という応援を受けた生き延び隊の代表者が、ネットの向こうの仲間に「誰も応援してくれないよ」とメッセージを送ったりと、思わず吹き出してしまいそうな場面もあった。

 青色チームは1人しか会場にきていなかっためか、より応援やのぞき込む人たちが多くて、さらには実況スタッフまでもがそばにいて、彼の周り密度は特に濃かった。そんな中でも、青色も生き延び隊のメンバーもショートカットのカスタマイズや補助魔法、仲間の打ち合わせを冷静に続けていて、彼らの強さを感じさせられた。

 決勝戦は3ラウンド方式で行なわれ、2勝したチームが優勝となる。第1試合はまず生き延び隊のビショップが倒されるが、すぐに生き延び隊が反撃、相手のチームの1人を倒す。しかしさらに生き延び隊のカーディナルが倒され、持ち味である「持久力」を奪われ、メンバーを全滅させられてしまった。

 続く第2試合は更にはっきりした結果に。青色チームが猛然と生き延び隊に襲いかかり開始後すぐにカーディナルを倒し、そのままどんどんメンバーを各個撃破していく。ターゲットを集中し的確に倒していく様子に、会場中が一瞬あっけにとられていた。こうして「リネージュII」2007年最強チームは青色に決定した。

 青色チーム代表者は「一戦目は『フレンジー(攻撃力を大きく向上させるスキル)』をうまく使えなかった。2戦目はそれがうまくいきました」と試合を振り返る。パーティーメンバーへの一言、を求められると「ちょっと誰も会場にきてないってひどいんじゃない?」と、半分本気半分冗談のコメントで会場を笑わせた。とはいえ、青色は前のゲームからの繋がりもあるとのことで、メンバーの結束の強さはその戦いぶりから充分感じさせられた。

 今回のバトルトーナメントに関しては、やはりサーバー代表を決めるバトルロイヤルが議論を生むポイントだろう。有名チームはチェックされることも多くなる。生き延び隊はフェイクデスで、青色は配置された場所が良かったと振り返る。個人的にはちょっと運の要素が強すぎたのではないかな、とも思う。トーナメントに関しては、前回の試合に比べるとずっと洗練され、勝つための作戦がはっきり出るルールになったと思う。来年のバトルトーナメントにも大きく期待したい。
【第1戦】
猛然と攻めてくる青色。生き延び隊は回復を行ない、持ちこたえようとするが、それを上回る攻撃力に撃破される
【第2戦】
始まってすぐに生き延び隊のカーディナルが倒される。青色は火力の集中が非常に巧みな印象を受けた


■ リネージュガールの応援と共に大きく盛り上がった3つのユニークなアトラクション

黄昏の革命軍を応援するビジネスディベロップメントユニットネットカフェチームの山崎克也氏と、リネージュガールの神崎藍さん
黎明の君主達を応援するビジネスオペレーションユニットゲームサービスチームの等々力満氏と、エヌ・シー・ジャパンパーソナリティの小川瀬里奈さん
 3つのアトラクションはどれも参加者を「黎明の君主達」と「黄昏の革命軍」の2つのチームに分けて勝敗を競う。黄昏チームのリーダー、黎明チームのリーダーそれぞれをリネージュガールの神崎藍さんとエヌ・シー・ジャパンパーソナリティの小川瀬里奈さんがつとめ、さらに試合の解説と司会として黄昏チームをエヌ・シー・ジャパンビジネスディベロップメントユニットネットカフェチームの山崎克也氏が、黎明チームをビジネスオペレーションユニットゲームサービスチームの等々力満氏が担当した。

 「ウェブマネー奪還作戦 黒魔法研究所を封鎖せよ!」では、1チーム17名で、黒魔法研究所を舞台に「不良なポモナ」と呼ばれる動く桃を討伐する。このポモナはプレーヤーに追いかけられると速いスピードで逃げ出し、更に大量の守護モンスターを召喚する。追いかけるプレーヤー達は78レベルのイベント専用の強力なキャラクタを使用するが、それでも強いモンスターに囲まれてしまえばあっという間に倒されてしまう。

 さらに研究所は広い。いかに発見したポモナを皆に伝え、チームでモンスターを取り囲むかが鍵となった。ポモナは全部で3対出現した。黎明チーム、黄昏チームどちらもが必死で逃げる大きな桃を追うというのは、とてもユニークな場面だったが、追うプレーヤーは必死である。中には敵チームを襲うプレーヤーも。3つのポモナのうち、2つを黎明チームが割り、結果として黎明チームが勝利を収めた。

 「決戦!大阪夏の陣 ねねと淀 女の戦い!」は、リネージュガール達をねねと淀君、対立する2人の女性になぞらえて、彼女たちをリーダーとして他のメンバーは彼女を守るというアトラクション。8人のプレーヤーとリネージュガール達の9対9での対戦となる。

 開始直後、リーダーの2人は敵の攻撃、そして味方の回復で常にエフェクトが掛かり、光り輝いていた。リネージュガールの2人はもうひたすら逃げるだけで精一杯で、それ以上のアクションはできない。一瞬で求まればものすごい量の攻撃を喰らってしまう。神崎さんも小川さんも「どうしよう、こわい、たすけて」という言葉をひたすら連呼して走り続けた。

 他のプレーヤーはリーダーを狙い、助けるだけではない。フィールドにはモンスターがいて、彼らも立ち止まると敵に囲まれてしまうのだ。リーダーを回復する人を守るためには、モンスターを自分に引きつけるような動きも必要だ。「全体」を考えて動かなくてはならない。それでも、回復役の魔法が強力なため、状況は動かなくなった。ここで差をつけたのが、黎明チームの司会をしている等々力氏である。

 会場には各プレーヤーのためのPCだけでなく、全体の状況を示すモニターがある。等々力氏はここで、「敵のヒーラーのHPが減ってる」というような的確な指示を出し始めた。それに対し、山岸氏はプレーヤーのモニターを見ながらのため状況が把握できず指示が出せない。結果、20分近く続いた戦局が一気に傾き、黎明チームの勝利となった。

 2戦目もこの状況は続き、黎明が短時間で勝利を得た。等々力氏のひらめきがチームを勝利に導いた、という印象を受けた。必死に逃げるリネージュガールと、それを追うプレーヤーという構図は非常に楽しかったが、「フェアだったのか」という点で、少し疑問を感じる部分がある。次回のイベントではこの経験を活かして更に白熱した勝負が展開することを期待したい。

 「ルウン城に架ける橋 あの門の向こうへ」は27人という大チームを結成して黄昏チーム、黎明チームが城に巣くうモンスターを蹴散らしながら城の奧にあるゴールへのタイムを競う。黎明チームが先攻、黄昏チームが後攻となった。ルウン城への敵は体も大きく強大な敵がひしめいている。突出しすぎてしまうとあっという間に倒されてしまう。先を急ぎつつ全体の歩調を合わせる必要がある。

 イベント用のキャラクタでもきちんと隊を作り、敵を釣り、うまく倒していく様は、さすが「リネージュII」のファンだと感心させられた。27人のプレーヤーが城を突き進んでいく姿は迫力があった。黎明チームは並み居る敵をなぎ倒し、7分で中心部に達した。

 しかし、その彼らの動きを見ていた黄昏チームはさらに的確に行動した。最初にパーティーのリーダーが誤ってパーティーを解散させてしまうというトラブルに見舞われながらも、慌てずにパーティーを再編し、進む。結果、5分というタイムで中心に到達した。後ろのプレーヤーがまだ広間に入る前にゴールしてしまうというスピードだった。

 独特のルール、たくさんのプレーヤー達の操作を見ている楽しさ、即席ながらもチームで勝利を目指す連帯感……イベントでは独特の面白さを体験できた。これは普段自宅からプレイするネットゲームとはまたひと味違うものだと実感させられた。

 もう1つ面白かったのが、リネージュガール達だ。本誌は前回秋葉原ネッカでの「リネージュII フェスタ」で、神崎さん、小川さんの応援風景も伝えているがその時のリネージュガール達は、やはりまだ「リネージュII」への知識が浅く、応援が空回りしている印象があった。しかし、現在レベル30近くのキャラクタで冒険しているという彼女たちは、やはり1年前とは全然リアクションが違うのだ。

 見たこともない強力なモンスターに驚き、キャラクタ達が装備している強力な武器防具に憧れる。プレーヤー達の活躍を見て、「私達も」と思わず漏らす言葉、リーダーとなって逃げている時、「逃げるだけで他のことができないのが悔しい」というコメント……間違いなく彼女たちがプレーヤーであり、「リネージュII」を通じた「仲間」であることを物語っている。アトラクションの洗練と共に、スタッフ全体の「成長」も感じられたイベントだった。

リネージュガール達はチームのリーダーとなって仲間と共に戦うアトラクションも。知識に裏打ちされた実況にファンは食い入るようにモニタを見つめていた
【ウェブマネー奪還作戦 黒魔法研究所を封鎖せよ!】
巨大なポモナを追う競技。強力なモンスターがプレーヤーからポモナを守る

【決戦!大阪夏の陣 ねねと淀 女の戦い!】
リネージュガール達を守るために力を合わせる。右下がチーム情報画面

【ルウン城に架ける橋 あの門の向こうへ】
ルウン城奥深くまで潜入。27人のレイドパーティーの前に、強大なモンスターは次々と倒されていく。右下は勝ったチームに贈られたオークハーブ

Lineage II(R) and Lineage II(R) the Chaotic Throne are trademarks of NCsoft Corporation. 2003-2007 (C) Copyright NCsoft Corporation. NC Japan K.K. was granted by NCsoft Corporation the right to publish, distribute, and transmit Lineage II the Chaotic Throne in Japan. All Rights Reserved.

□エヌ・シー・ジャパンのホームページ
http://www.ncjapan.co.jp/
□「リネージュ II ~The Chaotic Chronicle~」のページ
http://www.lineage2.jp/
□「リネージュ II バトルトーナメント2007」の特設ページ
http://lineage2.plaync.jp/event/0706thirdAnnivBattleTournament.aspx
□関連情報
【6月25日】NCジャパン、MMORPG「リネージュ II」 賞金総額50万円のトーナメント大会を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070625/line2.htm
【6月20日】NCジャパン、WIN「リネージュII」3周年感謝キャンペーン
「うぇぶポモナ」等のキャンペーン内容を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070620/line.htm
【2006年8月7日】NCJ、「リネージュII フェスタ in Tokyo 2006」を開催
200名のファンが盛りだくさんのアトラクションを体験
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060807/lineage2.htm

(2007年8月26日)

[Reported by 勝田哲也]



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