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「女神転生IMAGINE」、8月9日に「ウエノ」、「シナガワ」
さらにエピソード8~10を実装。LNCシステムついに稼働!

8月9日実装予定



 株式会社ケイブは、MMORPG「女神転生IMAGINE」のアップデートを8月9日に実装予定。今回はウエノとシナガワの2地域と、エピソードのACT8からACT10までが実装される。

 ウエノは「ガイア教団」、シナガワは「メシア教団」がそれぞれ統治している。ガイア教団はCHAOSをメシア教団はLAWの勢力に属している。「女神転生」ファンにはおなじみのLAWとCHAOSの概念、そしてその狭間で揺れ動く人間達という「LNC(LAW NEUTRAL CHAOS)システム」が今回のエピソードより導入されることになる。今回のエピソードを皮切りに、プレーヤーは様々な場面で自分の“生き方”を模索していくことになるだろう。

 今回はアップデートに先がけて行なわれた体験会でのスクリーンショット、および最新の資料で8月9日に実装される要素、さらに8月中に実装されるアップデート第2弾の「悪魔全書」や、体験会で聞くことができたこれからの予定なども合わせて紹介していきたい。


■ 対極的な思想によって作られる2つの街、「ウエノ」、「シナガワ」

● 無秩序、混沌の思想のもとに作られるうさんくさい街、ウエノ

カオス勢力の本拠地である風雲城。現在はまだ入ることができない
 「女神転生IMAGINE」は、シリーズを受け継ぎながら、金子一馬氏の悪魔や、荒廃した未来の東京も独特の解釈で描き出すそのグラフィックスに大きな魅力がある。今回追加されるウエノ、シナガワはそれぞれの思想が細部まで貫かれていて、非常に嬉しい再開だった。

 ウエノがCHAOSの街、シナガワがLAWの街、というのは「真・女神転生」の時からすでにできている設定である。ここから現実の地名との接点を無くしていく「真・女神転生II」の「TOKYOミレニアム」へどう変わっていくのか、興味が惹かれるところだ。

 ウエノは「総本山」と呼ばれ、混沌の思想によって作られる街である。ショップの店員はヘビーメタルのKissの様な悪魔のメイクをしていたり、ねじりはちまきをした屋台のオヤジ風だったりと、かなり怪しい。建物は土を塗り固めたような細部のはっきりしないものが多く、あるフィールドには壁一面に穴が開いている。ひょっとしたら、大昔の人のように、この穴で住人達は生活しているかもしれない。

 現実の上野の面影は、アメ横の看板にその一部を残すのみで、ほとんど替わってしまっている。建物は派手な看板が掲げられていてめいめい勝手に自己主張している。露店用に設置されたフィールドも、道から斜めに設置されていたりといい加減だ。混沌を象徴するかのような、秩序の感じられない街である。

 「総本山」のフィールドの奥にはガイア教団の建設した「風雲城」がある。托鉢姿で筋骨隆々の僧侶が門番を務めている。今回のアップデートでは中にはいることはできないが、鉄とコンクリートでできた建物は威圧的で、戦艦のように大砲が様々なところに設置されているのが面白い。また総本山には洞窟も確認できる。今後の要素も楽しみである。

 ウエノのフィールドはイチガヤと繋がっている。総本山の入口周辺ではオニやカラステングが確認できたが、他にも特定の場所に登場するレア悪魔がいるらしい。体験会では昼のフィールドしか見ることができなかったが、時間帯や月齢によって登場する悪魔や、彼らの動きが変化するという。このフィールドを越え、総本山にたどり着くためにはレベル20程度の力があった方が良いとのことだが、時間帯によって難易度は変わってくるという。

土を盛り上げて作ったかのようなカオスの街ウエノ。店員も怪しげだ。洞窟の向こうには「ネオン街」が今後実装されるようだ
無秩序に砲塔がつきだした風雲城。入口を守っているのは僧侶の姿をしたガイア教徒だ
ウエノフィールド。時間帯によって登場する悪魔が変化するほか、強力な悪魔なども登場する

● 秩序と“支配”を感じさせる法の勢力の拠点シナガワ

聖都アルカディアは厳粛な雰囲気がある。ウエノとは全く違う雰囲気だ
 法は混沌と対極をなす思想で、秩序を重んじる。シナガワはシブヤからシナガワフィールドを経由して行くことができる。街のフィールドは「聖都アルカディア」と呼ばれ、高い壁に囲まれた巨大な1つの建物、中世ヨーロッパの城のようなイメージだ。住人達の衣装のデザインはバリエーションはあるが、青を基調にしていて、同じマークが付けられていて統一感がある。住人達もどこかお高くとまった雰囲気だ。

 街のあちこちに住人を見下ろすようにそびえ立つ巨大な神像があり、緑はあるが厳重な管理が行なわれているようで、庭園も人工的である。街の作りは、「階層」を意識しているようで、宗教関係の建造物が住人より高い所にある。整然としているが、冷たさも感じられる。空は曇っており、陰鬱さも備えている。

 街の奥には巨大施設「カテドラル」がある。巨大なピラミッド型の建物は、「太陽(唯一神)」のエネルギーを吸収するためにこの形になっているという。光を放つラインが引かれていて、巨大な何かの機械のようだ。入口にはテンプルナイトが立っていて、来る者を監視している。カテドラルにはメシア教団でも限られた者しかはいることができないようだ。カテドラル、アルカディアといった名称は「真・女神転生II」でも登場する。ストーリー展開が気になるところだ。

 シナガワフィールドではエンジェルやヴァーチャーといった天使系悪魔が確認できる。こちらも時間帯によって登場悪魔が変わり、難易度が変化するという。特定の時間帯に登場する悪魔や、大量の天使を倒すと特殊な悪魔が登場するなど様々な仕掛けがあるようだ。ユーザーの攻略情報に期待したい。

神殿や中世の城のイメージのあるシナガワの街。NPCは上からものを言ってくる様な態度を取る人も。整然とした街だ
ピラミッド型のカテドラル。テンプルナイツが行く手を阻む。内部はどうなっているのだろうか
品川周辺は天使型悪魔が徘徊している。特定の時間に登場する敵など、様々な謎を秘めている


■ 腕利きDBとして活躍していくプレーヤー、LNCシステムとリンクしたエピソード

ストーリーの鍵を握るというセツ。彼はどのような役割を果たすのか
街のNPCから依頼されるクエスト。クエスト要素は今後充実して来るという
 「女神転生IMAGINE」ではプレーヤーはDB(デビルバスター)として、荒廃する東京で生活する人々のために活躍していくこととなる。メインストーリーとなるのがエピソードと呼ばれるクエストだ。これまではACT.7まで実装されており、プレーヤーはスタート地点である「スギナミ第3ホーム」で、第3ホームのDBのリーダーであるスネークマンの下、新米DBとしてスタートする。

 いくつかの事件を解決した後、プレーヤーはスネークマンにDBとして認められ、正式な「DBライセンス」を入手する。ACT.8「形と力のオベリスク」では、新宿バベルの中央制御室で指揮を執るDBの中心的人物「不動の山本長官」から直接指示を受けることになる。メシア教徒とガイア教徒、異なる二つの思想を持った教団が、新宿バベルで布教をする許可を求めているという。プレーヤーはこの2つの教団の調査を依頼される。

 ACT.9は「セツの杞憂」。発表会で今後のストーリーの鍵を握る少年といわれていたセツがいよいよ登場する。セツはこれまでのエピソードで登場した謎の少女アズラの兄であるという。セツはすでに山本長官の信頼を得ているようで、彼はDBであるプレーヤーに「魔階セルタワー」の調査を依頼してくる。彼が渡すプレートを使うことでセルタワーの特別な階層に入れるようだ。そのダンジョンは一見通常のフロアと変わらないようだが、奥に進むごとにその本性を露わにしていくという。

 ACT.10は「アズラの探し物」。スネークマンのもとで暮らすようになった少女アズラがスギナミ魔階坑道に向かったまま帰ってこなくなってしまったという。スネークマンはこれまでとは違うプレートをプレーヤーに渡し、アズラの探索を依頼してくる。アズラの秘密が明らかになるのか? 気になるエピソードだ。

 これらのエピソードにはレベル制限などは設けられていないが、ACT.7に挑戦するにはレベル25程度の力が、ACT.10では30近くの力が必要となる。また、これまでのエピソード同様、パーティーを組んでいてもストーリーをクリアできるのはプレートを使ったプレーヤーのみになる。クランなどで仲間の協力を得ればスムースにクリアできるが、あえてソロで挑戦するのも面白いだろう。

 今回のエピソードから、プレーヤーの「選択」が重要になってくる。エピソードのある場面の答えによってプレーヤーの“属性”が変化していく。「女神転生」シリーズでおなじみのLNCシステムが稼働するのだ。LAWの選択、CHAOS側の選択を中心にしていくか、それともNEUTRALを重視するか、プレーヤー次第だ。

 仮にどちらかの属性に傾いたとしても相反する街に入れなくなる、といったことはない。LAWのプレーヤーがCHAOSの悪魔を呼び出せなくなる、といったこともない。また、街でのクエストでもLNCは変化するため、エピソードで傾いた属性をクエストをくり返すことでさらに変化させることも可能だ。どちらかの属性になったまま戻せなくなる、ということはない。

 街の住人や悪魔の反応はプレーヤーの属性によって変化する。ウエノやシナガワでは、属性によって商品の価格も変化するので注意が必要だ。同じ属性の仲魔を呼びだす場合には、召喚に必要なマグネタイトが少なくてすむ。また、属性が同じ仲魔は召喚された直後から10分間程度能力値がアップする。今後はボス戦時に属性の同じ仲魔を呼びだす、といった戦略も必要となりそうだ。

 また、LAW専用・CHAOS専用の武器も登場する。今後はそれぞれの属性でしか装備できないアクセサリーも登場するという。属性によって使えるスキル、使えないスキルといった変化も生まれるようだ。属性によっては入れない地域なども出てくる。LNCの属性には段階がある。より傾倒するか、NEUTRALに近いところでメリットを最大限に活かすか、効率、ロールプレイ、様々なことを考え、プレーヤーは議論をくり返していくことになりそうだ。

ACT.8「形と力のオベリスク」。新宿バベルにいる不動の山本長官からガイア教団とメシア教団の調査を依頼される
セツよりシブヤのセルタワーの調査を依頼される。セルタワーに待ち受けるものは……?
アズラを追ってスギナミ魔界坑道へ。特別なプレートにより今までとは違うダンジョンに挑戦できる
CHAOS装備の五番霊弾 CHAOS装備のマグマの槍 CHAOS装備のハラキリセイバー
LAW装備のソニックブレード LAW装備のセンチネル LAW装備のクレイモア


■ 悪魔全書、生産要素、これからの「女神転生IMAGINE」は?

「悪魔全書」を渡してくれる悪魔研究士。コレクションが楽しめる新しいシステムだ
 「女神転生IMAGINE」は今回紹介した新マップや新エピソード以外にも、様々なポイントで進化している。最近では仲魔専用の強力なスキルが実装されたり、ノックバックを食らった時に画面が振動したり、武器のエフェクトが追加されたりと細かくアップデートされている。パーティー募集時にキャラクタの上にアイコンが追加されている。

 8月中には「悪魔全書」が実装される予定だ。悪魔全書は仲魔を登録することができるデータベースで、邪教の館の悪魔研究士から入手できる。パートナーを召喚し、「悪魔全書メモリ」というアイテムを使用することでこの本に悪魔を登録できる。悪魔全書メモリは「ジャックフロスト用」など様々な種類がある。このアイテムの入手方法は現在はまだ不明だ。

 悪魔全書では悪魔の基本情報、出典など解説を見ることができるほか、3Dモデルの閲覧も可能だ。この悪魔全書は仲魔や敵対悪魔にも影響を及ぼし、今後の予定では、登録されている悪魔が敵として登場してきた場合、その悪魔は弱体化し、交渉の成功率が上昇したり、仲魔の場合は力が強化され、合体時の成功率も上昇するようになるという。エピソードやクエストにも影響を及ぼすとのことで、詳細が明らかになるのが楽しみだ。

 この他、「女神転生IMAGINE」では4カ月ごとに大きなアップデートを予定しており、今回の8月から4カ月後、12月にはまた大きなコンテンツが投入されるという。8月のアップデートは、世界の広がりやボリュームの拡充が中心となっているが、12月予定の大型アップデートは“遊びの幅を広げる内容”になるとのことで、今後の情報が楽しみだ。これ以外にも、クエスト関連のアップデートも行なわれていく。また、10月には何らかの動きもあるという。

 ユーザーから要望の大きい「生産システム」に関しては、12月より前に入れていきたい、とのことだ。「女神転生IMAGINE」では現在アイテムの耐久値の上限は使うごとに減っていくため、これを完全に直す修理要素や、新しいアイテムを生み出すような要素をユーザーが求めている。世界観にあった形での生産要素とはどんなものになるか、期待したい。頻繁なアップデートは「女神転生IMAGINE」の魅力の大きな部分である。スタッフはユーザーへのメッセージとして、「ユーザーの声に積極的に応えていきたいです。そのために今後ともどんどん意見を寄せて下さい」と語った。

 今回のアップデートの目玉はなんと言ってもLNCシステムと、これに合わせた世界観の広がりである。今回は正直「入口」といったところで、深まっていくのはこれからという印象ではあるが、プレーヤーがどのような生き方を選択するのか、それに対し世界はどう変化していくのか、注目したいところだ。

 LAWとCHAOSは相容れない概念である。「女神転生IMAGINE」では2つの教団は対立していた過去があるが、現在は「思想は違えども、共に東京の復興を目指す」という考えのもと、独自の活動を行なっているようだ。この世界の未来がそのまま「真・女神転生II」へ繋がっていくのか、ユーザーの手によって変化していくのか、まだわからない。「女神転生IMAGINE」は今後どのような展開を見せていくのだろうか。

悪魔全書のイメージ。悪魔のモーションを楽しむことができる
これらは実装済みのシステム。グループ募集時に頭の上にマークを表示できる 剣の軌跡が表示できるようになった。画面効果なども追加されている 強力な火炎魔法コロナカノン。炎の弾を撃ち出し、周囲を炎で包む。炎の弾の速度は遅いため、うまく使えば連携に組み込むことも可能だ

【アップデート告知ムービー】
ムービーダウンロード
[WMV形式/ZIP圧縮/25.3MB]

(c)ATLUS
(c)CAVE

□ケイブのホームページ
http://www.cave.co.jp/
□「女神転生 IMAGINE」のページ
http://www.megatenonline.com/
□関連情報
【4月4日】ケイブ、MMORPG「女神転生IMAGINE」
正式サービス開始。4つのキャンペーンを実施
ストーリーの導入、騎乗システム、東京カジノなどアップデート計画も発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070404/megami.htm
【3月27日】ケイブ、「女神転生IMAGINE」の記者発表会を開催
4月4日よりアイテム課金制による正式サービスを開始
ストーリーの導入、騎乗システム、東京カジノなどアップデート計画も発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070327/imagine.htm
【3月9日】ケイブ、WIN「女神転生 IMAGINE」
基本プレイ無料のアイテム課金制を採用
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070309/megami.htm
【2月26日】ケイブ、WIN「女神転生 IMAGINE」
コミュニティ機能「クラン」システムを実装
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070226/megami.htm
【2月20日】オンラインゲームレビュー「女神転生 IMAGINE」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070220/imagine.htm

(2007年8月3日)

[Reported by 勝田哲也]



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