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会場:リッツ・カールトン・東京
■ 「METAL GEAR ONLINE βVERSION」を初公開!!
会場では、小島監督と「METAL GEAR ONLINE βVERSION」のプロデューサー・松花賢和氏がオンライン対戦によるマルチプレイの模様を実機でプレゼンテーションした。対戦は会場のスタッフ2名と小島プロダクション開発室の10人による6on6、建造物の多い廃墟のステージで復活有りのデスマッチ方式で行なわれた。なお、このプレゼンは撮影禁止とされていたため、提供されたスクリーンショットのみでお伝えする。
会場のスクリーンに映し出された「METAL GEAR ONLINE βVERSION」の対戦画面は、右上にレーダー、画面中央上に残り試合時間、左上にプレーヤーネームとライフ(4ブロック)、左側面にチャット表示、右下に装備武器と残弾数が表示。視点は、3人称視点、1人称視点、肩越し視点(左右切り替え可能)を切り替えが可能で、FPSのように主観視点のまま対戦を進めることもできる。チャットは「ゴーゴーゴー!」や「幸運を祈る!」などの「METAL GEAR SOLID 3 サブシスタンス」の「METAL GEAR ONLINE」で使用されていたおなじみの定型文が用意されていたが、「MGS3サブシスタンス」で可能だったボイスチャット対応かどうかは公表されなかった。
「METAL GEAR ONLINE βVERSION」での大幅な追加点は「SOPリンク」システム。これは仲間同士、互いに体内に注入したナノマシン(細胞レベルのサイズの機械。『MGS4』ではナノマシンで兵士を制御させる技術が存在することが明らかになっている)をリンクさせ、仲間の位置・状態・そして得られた情報にいたるまで、視覚的に情報を共有することができるシステム。会場の実演では青チーム6人が集合している場面で「SOPリンク」を発動すると、味方ユニット全員のビジュアルが青い輪郭の表示にチェンジ。青い輪郭は背景を透過して表示され、仲間が壁の向こうで銃を構えている様子や移動している姿が視覚的に理解できる。また、仲間が探り出した地面に設置されているクレイモアの位置なども共有できていた。それに加え、仲間からチャットが発進された時は、発信元から目に見える電波が飛来するので、仲間のいる方角もわかる。この「SOPリンク」のおかげで、チーム内の状況を把握する要素は充実したといえるだろう。 ただし、完全な行動が把握できるわけではないようだ。例えば「壁の向こうでダンボールに隠れている」という状態は、「青い姿のユニットがしゃがんでいる」というようにしか表示されない。さらに、相手の「SOPリンク」をスキャニングすることも可能で、会場の実演では青チームのユニットが赤チームのユニットをCQC(近接格闘術)で気絶させて背後を取り、首もとから何か(相手の血液?)を抽出するように相手のSOPリンク情報をスキャニング。スキャニングの状況を表すメーターが満タンになると、相手チームの「SOPリンク情報」のハッキングが成功。この場合、青チームの全ユニットが赤チームの輪郭を画面上で視認できるようになり、位置はおろか状況まで把握され、まさに赤チームは丸裸同然。それまで劣勢だった青チームが逆転できた。「SOPリンク」がハッキングされることは致命傷といえるだろう。ただし、このハッキングは一度成功した後、時間制限があるようだ。 ほかにも、「グラビア誌」がページをめくって読めるようになっていたり、新兵器「スタンナイフ」で敵をしびれさせて昏倒させることができるようになるなどの「MGS3サブシスタンス」よりも強化されている面が見られた。ただ、今回の「METAL GEAR ONLINE βVERSION」では仲間との連携が重視されており、スタンナイフで気絶した仲間に近寄って尻を叩くと仲間が復活するなどの要素も盛り込まれている。 速報でお伝えしたとおり、「METAL GEAR ONLINE βVERSION」はテスターを募集中だ。「SOP」リンクによる「情報戦」が重要視されるようになった「METAL GEAR ONLINE β」をいち早く体験したいファンは、このチャンスに応募してみるといいだろう。 (C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. ■ 「METAL GEAR SOLID 4 GUNS OF THE PATRIOTS」
トレーラー実機デモの後、小島監督は「ヴァンプ」と「エヴァ」の声優に映画監督の塚本晋也氏とミュージシャンの夏木マリさんを起用したことを発表した。ヴァンプ役の塚本氏はビデオレターの中で「死ぬことに憧れているというクセのあるキャラクタで、感情移入をしてやらせていただいた。ヴァンプは不死身という設定なので、死ぬときのボイスと復活するときのボイスを何度も何度も録りました(笑)。不死身であるヴァンプのキャラクタと、僕のキャラクタを小島監督が非常によく混ぜ合わせていただいた」とコメント。エヴァ役の夏木さんは「非常に重要なキャラクタをやらせていただき感激しております。小島監督からは『フランスの女性のような大人の感じで』というリクエストを受けました」とコメントした。夏木さんのCDを購入した監督が気に入って「声がまさにエヴァだった。無理を言ってお願いしました」と言っていたのが印象に残った。
次に壁や床のテクスチャを記憶し、瞬時にテクスチャパターンを切り替えられる「オクトカム」の実演。見張りのPMCに対し、壁の影や床に変身しながら接近していくスネーク。「オクトカム」のカモフラージュ性能は高く、スネークが真横で匍匐前進をしているにもかかわらずPMCは警戒モードにもならなかった。また、「オクトカム」はPS3コントローラの三軸検出システムを活用しており、コントローラを振ることでオクトカムが初期状態に戻るという仕掛けが存在する。
鳥のような翼を持った無人兵器の空爆と装甲車の登場で戦場は混沌とする。第三勢力である「民兵」の援助要請を受けたスネークは、RPGで装甲車を砲撃。小島監督は「民兵を助けても良いし、無視して潜入を続けても良い。目的を達成させるためには、PMCとの戦闘に突入しても構わない」として、戦場での行動の自由性を説明し、プレゼンテーションは無事終了した。
(C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. ■ シングルプレイも対戦の遊びも強化!「METAL GEAR SOLID PORTABLE OPS +」
小島プロダクションコンテンツ室統括プロデューサーの今泉氏は「シングルプレイは長い時間を楽しんでいただける「インフィニティミッション」を追加しました。また、オンライン対戦モードに焦点を当てた作品に仕上がりました」と説明した。「インフィニティミッション」の内容は明らかにされなかったが、続報を楽しみに待ちたい。
(C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. ■ 「MGS2」の世界をコミック化「METAL GEAR SOLID 2 BANDE DESSINEE(仮)」
今泉氏は「PS2の『METAL GEAR SOLID 2』をデジタル・コミックとして再現しました。PS2版は雷電が主人公でしたが、今作ではスネークが主人公のストーリーとなっております。全編フルボイスとなり、さらに進化した『METAL GEAR SOLID 2 BANDE DESSINEE(仮)』にご期待ください」と語った。
(C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd. ■ 携帯でも「MGS」が遊べる「METAL GEAR SOLID MOBILE」
(C)1987 2007 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
■ トークショウとライブを堪能した第2部
小島監督がMSXで「メタルギア」をスタートさせたのは、「たまたまMSXの部署に配属されたからで、ファミコンの部署だったら『MGS』はなかった」という話や、「次は原点に返るという意味も含めて、MSXで『MGS5』を作る」といった爆弾発言があったりした。その後、来場者に「MSX持ってる人!」と挙手を求めたところ、数人いたので「やっぱり『5』をMSXで作るのはやめます」とあっさり引っ込めてしまったのが残念(笑)。 また、来場した業界関係者からの20周年お祝いコメントも披露された。「大乱闘スマッシュブラザーズX」でスネークが登場することから話題を振られたソラの桜井政博氏は、「スネークは非常にキャラが立っている。『スマブラX』の中でもダンボールをかぶったり、動かしていて楽しいキャラになっています」と『スマブラX』でのスネークの近況が語られたり、コーエーの襟川夫妻のあいさつでは、実はシブサワ・コウ氏は「新作が出るたびに、攻略本をいっぱい贈ってもらっている」といった暴露話などが披露され、会場の笑いを誘っていた。 ライブのほうは、7月18日に発売されたCD「METAL GEAR MUSIC COLLECTION」にちなんで、「Metal Gear 20th Years History-Past,Present,Future-」という過去のシリーズタイトルのメドレーと、「Who Am I Really?-Memories of Hal-Reminiscence from METAL GEAR SOLID 2 SONS OF LIBERTY」の2曲が演奏された。
最後に、「今日は最高にうれしい1日になった」と小島監督の挨拶でパーティは幕を閉じた。2008年の早い時期に世界同時発売される「MGS4」をはじめ、「MGS」コンテンツのこれからに非常に期待が持てるイベントとなった。
□コナミデジタルエンタテインメントのホームページ (2007年7月24日) [Reported by 福田柵太郎/佐伯憲司]
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