【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

Gravity Festival 2007現地レポート

Gravity、リアル系オンラインホッケー「Body Check Online」を公開
荒々しい格闘要素とスポーツ要素をミックスしたカジュアルゲーム

7月21~22日開催

会場:ロッテワールド



 「Gravity Festival 2007」で公開された新作3タイトルのうち最後にお伝えするのが「Body Check Online(Body Check)」だ。本作は最大3対3までをサポートする、格闘の世界をベースにしたオンラインホッケーゲームだ。

 ゲームのルールはパックをゴールに入れるという単純なものだが、「ボディチェック」の名の通り、パックを持っていようがいまいがシビアな体当たりは当たり前。ダメージを加えることで、アーマーやヘルメットを壊し、相手の防御力や能力を削いでいくことができるのが大きな特徴だ。

現在は韓国で第2次クローズドβテストが行なわれており、8月からオープンβテストに入り、年内のサービスインを目指している。ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金。韓国での人気の行方によってはアジアや北米での展開を考えていくとのことだ。

 荒々しいホッケーと、北米産タイトルかと思うほどのタフで長身のキャラクタで、アジアではマイナーなアイスホッケーというジャンルに風穴を開ける意気込みだ。


■ 格闘+アイスホッケーの絶妙なバランス。3対3の戦いがアツイ!!

当たり判定が小さいため、そうたやすくボディチェックできるわけではない。アイスホッケーの試合進行とあわせて、間合いとタイミングが重要だ
 本作は、積極的な相手選手へのボディチェック(体当たり)を前提とした荒々しいアイスホッケーがベースとなっており、相手のパック支配とは無関係にボディチェックで倒すことができる。

キャラクタのテイストはアイスホッケーの本場である北米の雰囲気が強い。武骨な男性キャラクタとスレンダーな女性キャラクタが登場する。キャラクタのレベルの他、アーマーやヘルメットなどの装備にそれぞれステータスが設定されている。

 ルールはアイスホッケーをベースにしているが、ボディチェックの際に相手の各部位のアーマーを破壊していくことができ、アーマーを破壊されるキャラクタの能力を下げることができる。ゲームはあくまでアイスホッケーとして進行するので、アーマーを破壊されても選手が行動不能に陥ることは無い。

 しかし、引き倒されアーマーがもげてくるうちに感じる焦燥感や闘争心の高揚は絶妙で、カメラ視点の動くタイミングやリアルなキャラクタの動きが素晴らしい。

 ゲームモードは現在1対1、2対2、3対3のモードが用意されており、ゴールキーパーは常にAIが担当する。1対1のみハーフコート、2対2、3対3のモードはフルコートで行なわれ、本格的なホッケーが楽しめる。ゴールキーパーがAIというのがミソで、パックに対して正対してゴールを守っているため、フェイントで左右にパックを振ったり、ゴール前で左右方向にパスを出すと得点しやすい。

 ハーフコートで行なわれる1対1の対戦は、1つのゴールめがけて2人の選手がパックを奪い合う。AIのゴールキーパーが優秀で、フリーの状態からシュートしてもなかなかゴールを割ることができない。

 しかしながら、ハーフコートの試合画面はストリートバスケットのような光景で、1つのゴールを少人数で奪い合うのもすごく面白い。プロデューサーの李氏によれば、本格的なプレイは3対3で楽しんで欲しいとのことで、ハーフコートはそのものを削除するか、2対2、3対3モードにもハーフコートを導入するか、βテストの中で決めていくという。

 また、視点の切り替えは自由に行なうことができ、ワイド画面のユーザーを意識した横画面と、縦画面で自分のキャラクタに対しての引きと寄りが3段階の全4種類から設定できる。

 アイスホッケーの戦略的なプレイを楽しみたいユーザーも、自分のキャラクタに寄って迫力のあるプレイを楽しみたいユーザーにも対応できている。

【「Body Check Online」】
韓国型のe-Sportsを志向するとのことで、観戦機能も強化される予定だ

【「Body Check Online」出展コーナー】
試遊台では、格闘をテーマにしていることもあり10代~20代の男性ユーザーが多かった


■ 氷に閉ざされた未来を描く重厚なストーリー。漫画化も想定

「Body Check」プロデューサー李映帥氏。「韓国型のe-Sportsタイトルの代表作として、日本のユーザーと交流できるようなタイトルにしていきます」と抱負を語ってくれた
 「Body Check」の世界観は、重厚なバックストーリーが用意されている。現在、Gravityがそのバックストーリーをベースにした漫画化を検討中だという。

 舞台は地球温暖化が進行した近未来の地球世界。富裕層が海を凍らせて建設した都市「ニューシティ」と、そこに入ることができなかった貧民層は山の山頂付近の「ゲットー」に暮らしている。

 ニューシティの廃棄物をゲットーに運び込むために、間にアイスロードという道ができた。車や熱の出る動力を持った乗り物は使うことが出来ず、アイスロードの往来はすべてスケートで行なうことになったというのが大まかな時代背景だ。

 女主人公のナオミはニューシティに暮らす科学者で、あるとき海を凍らせてニューシティが作られたことが、地球温暖化の進行から人々の暮らしを守るために行なわれたことではないことに気がつく。実際には海を凍らせることでかえって地球の温暖化が進んでおり、このプロジェクトを進めた最大の理由が、富裕層が貧困層との差を歴然とさせておくためにとった富裕層の陰謀であることに気づいてしまうのだ。

 ナオミはゲットーに住むボーイフレンドのアバランタとこの事実を世界に広めようとするが、政府に付け狙われ、目的を果たすことができない。そこで、氷上の格闘技とも呼ばれるアイスホッケーのリンクの中で決着を付けようという展開になる。その争いをゲーム化したのが「Body Check Online」というわけだ。

 このバックグラウンドストーリーは、Gravityの開発スタジオ「Z studios」の理事を務める李映帥氏が熱く語ってくれたが、MMORPGも顔負けの重厚な世界観には驚いた。ストーリーなどゲームを側面かからささえる要素が好まれる日本市場にも投入が期待される。

 現在はレベル帯別と無差別によるマッチングシステムが導入されているが、将来的には観戦機能やランキング機能を充実させることで、e-Sportsタイトルとしての発展を遂げていくとのことだ。e-Sportsタイトルとしての地位を得るためには、まずは幅広い世代での認知が必要となってくるため、アイスホッケーそのものの浸透や原作の漫画化などを通じて、「Body Check」を側面から支える取り組みにも期待したいところだ。

画面右上に表示されているのがアーマーの状態。アーマーをすべて剥がされても、中のプレーヤーが死んでしまったり、出血することはない。韓国での商用化への目標は同時接続ユーザー1万人とのこと


【「Requiem Online」】
「レクイエムオンライン」開発チームプロデューサーのユン・サンジン氏。2005年の東京ゲームショーなどでも度々出展されている。クオリティ面での見直しが図られ開発が長期化したとのこと。ブースは成人向け作品ということもありちょっぴり過激なコンパニオンが控えていた

中世とSFを世界観にした成人指定のハードコアMMORPG「レクイエムオンライン」。Gravityの自社開発で、7月21日からオープンβが始まっている。年内正式サービス予定。日本を含む海外展開も検討中。開発開始から足掛け3年がかかった。モンスターに斬りつけると、首が飛んだり腕が飛んだりとかなりハードなイメージ。かつて公開されたバージョンからガラリと雰囲気が変わった

今年中に4つ、将来的には10の勢力が争うRvRの世界観になるという。サーバー間にバトルフィールドを設定し、サーバーをまたぐ戦いでサーバー内の勢力ポイントに反映させるシステムも搭載。今後の発表に期待したいところだ

□Gravityのホームページ
http://www.gravity.co.kr/
□「Gravity Festival 2007」のホームページ
http://www.gravityfestival.com/
□「Body Check Online」のホームページ
http://www.bodycheckonline.com
□「Requiem Online」のホームページ
http://www.requiem-online.co.kr
□関連情報
【2007年7月21日】韓国Gravity、「Gravity Festival 2007」をロッテワールドにて開催
日本は初戦敗退。「W Baseball」など新作カジュアルゲームを多数出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060812/grav_01.htm

(2007年7月24日)

[Reported by 三浦尋一]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.