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会場:COEX太平洋ホール
入場料:無料
■ 「ラグナロクオンライン II」の海外パブリッシャーが続々発表。日本はガンホーに内定
「ラグナロクオンライン II」のゲーム内容については、別稿で詳しい内容をお伝えするつもりだが、今回、約1年ぶりに映像を見て、ゲーム概要を聞いた限りでは、東京ゲームショウに比べて格段に完成度が上がっており、早ければ年内にも何かしらの動きがあってもおかしくない進行具合だ。ちなみに、作曲を担当する菅野よう子氏のサウンドトラックを2007年9月に発売を予定しており、同作のサービス時期についてはこれが一定の目安になると考えられる。 そしてステージイベント終盤には、「ラグナロクオンライン II」の海外パブリッシャーとの契約調印式が行なわれた。今回の契約は覚え書き(MOU)の段階であり、正式契約ではないが、実質的にはおおむね内定しており、その国のパブリッシャーはほぼ確定ということになる。あとはGravityと覚え書きを交わしたパブリッシャーの間で細かい詰めを行なっていくことになる。 今回、Gravityが調印式をMOUレベルで揃えたのは、物理的に時間が足りなかったことに加え、仮に時間がたっぷりとあったとしても各パブリッシャー間で足並みが揃わないリスクの回避だろう。今回発表されたのは、日本(ガンホー)と、タイ(Asia Soft)、フィリピン(Level Up)、ブラジル(Level Up International)の4カ国。中国や台湾、北米といったオンラインゲーム大国は含まれていない。
ガンホーではなるべく早い時期に正式契約を交わし、本格展開に向けて準備を進めていく見込み。日本でのサービス開始時期やビジネスモデル、展開構想などについては「まだ話せる段階ではない」としている。日本での正式発表は、正式契約後ということになりそうだ。 ■ 全世界のユーザーとパブリッシャーを対象にしたプライベートショウ「Gravity Festival」
また、「Gravity Festival 2006」では、日本をはじめとした11カ国22人の海外ユーザー「Gravity Global User」がGravityから招待されている。開会式の主役はなんと22人のユーザー達で、全員でハサミを握りテープカットを行なった。翌13日には、1日韓国ツアーが開催されるという。柳日栄CEO体制になっても、エンドユーザーを大事にする姿勢は変わっていない。 会場はかつてKAMEXが開催されていた多目的センターCOEXの太平洋ホール。入場口の真正面奥に特大のメインステージを配置し、右サイドには“Ragnarok Land”と称して、「ラグナロクオンライン」、「ラグナロクオンライン II」、そしてオフィシャルグッズを取り扱うRO Shop、同人誌/同人グッズ即売コーナーなど、「ラグナロクオンライン」関連コンテンツを全面展開。 一方、右サイドは、“Wonder World”と称し、「Requiem」、「Time & Tales」、「STYLIA」、「Rose Online」、「エミル・クロニクル・オンライン」など、Gravityのパブリッシングタイトルが並んだ。左右両サイドのユーザー比率は、新規タイトルの出展が今年はじめてだったこともあるのか、左が7、右が3といった感じで、露骨に“Ragnarok Land”が多かった。改めて「ラグナロクオンライン」の根強い人気、というより成熟したコミュニティを持つタイトルの強さというものを実感させられた。 メインステージでは、1日を通して分刻みのスケジュールでステージイベントが開催された。イベント会場に賑やかさを加える「テコン兄弟 vs 忍者 Dance Battle」といったダンスや各種パフォーマンスが中心だったが、コンテンツに絡んだ発表もいくつか行なわれた。 午前中には、「ラグナロクオンライン II」のサウンドを担当する菅野よう子さんが登壇した。韓国のユーザーに対してハングルで挨拶し、多くの声援を集めた。そのほか、「Requiem」や「Rose Online」の開発者が登壇し、ゲームの特徴を紹介した。
午後には「ラグナロクオンライン II」プロデューサー パク・ヨンウー氏が登壇し、最新ムービーと共に、同作の特徴を公開した。韓国では初公開、全世界としても昨年の東京ゲームショウ以来となる。来場者は「ラグナロクオンライン」ファンが中心だったということもあり、多くの注目が集まった。
■ カンファレンスでは「ラグナロクオンライン II」のマーケティング戦略を公開
もっとも長い時間を割いて紹介されたのは、やはり「ラグナロクオンライン II」だった。プロデューサー パク・ヨンウー氏がメインステージで発表した内容と同じものを紹介した後、サウンドトラックの録音風景映像を流し、菅野よう子さんが挨拶。続いてブランド事業本部から、ブランディング戦略が公開された。 明かされた構想によれば、ワンソースマルチユース戦略を軸に、実に幅広い展開を検討している。ゲームだけでも、現在開発中のPC版を皮切りに、PSP版、アーケード版、モバイル版などがあり、そのほかアニメーション、小説、トレーディングカードゲーム、コミック、ガイドブック、ファンアートブックなどを挙げている。 目新しいものとしては、コンポーザー菅野よう子関連コンテンツがある。オリジナルサウンドトラック、OSTメイキングフィルム、そしてコンサート。サウンドトラックは2007年9月の発売を予定し、コンサートの対象地域は韓国と日本。録音風景には菅野さん自身が指揮棒を振っているシーンもあり、日本でも大きな話題になりそうだ。
また、Gravityがワールドワイドパブリッシャーを担当するガンホーのオリジナルコンテンツ「エミル・クロニクル・オンライン」の紹介では、デベロッパーとしてガンホーの森下一喜社長が登壇。シンプル、簡単、楽しい、ハートフルといった基本コンセプトの紹介を皮切りに、豊富なアバター要素やマリオネットシステム、憑依システムなどのオリジナルシステムを取り上げ、アニメとマンガの国日本産MMORPGの魅力を、全世界のパブリッシャーにアピールした。
□Gravityのホームページ (2006年8月12日) [Reported by 中村聖司]
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