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会場:SupperClub(サンフランシスコ)
■ 数カ月で一気に進化した「ACE6」
さて、F-16での試遊ができたわけだが、まず真っ先に目にして思ったのは、キャノピーの透明感が非常によくわかること。当たった光の反射具合で、素材の表現がさらに1歩進化したなと感じさせる。機体の部分の金属感も、かなりリアルに感じられる。プログラマブルシェーダーの使いこなしも2カ月でさらに進化した、ということだろう。戦場の主役たる戦闘機の存在感が圧倒的に今までのシリーズよりも高まっている。 コントローラのアサインは非常に自然。プレイステーション 2での「ACE」シリーズを体験した人なら、そのまま操作してもらえれば、多分うまくプレイできるはずだ。「ACE6」で増えた「支援要請」などのシステム面の変化や、DUAL SHOCK2と異なるXbox 360のコントローラのボタンの形状の違いをうまく吸収できている。 そして画面を見ていると、左右のサブウィンドウがやはり気になる。味方や敵の様子が映し出されるこのウィンドウによって何が違うのか、といえば、まず、敵機を攻撃したときの様子がよくわかる。プレーヤーならご存知かと思うが、このゲームでロックオンした敵の様子をずっと補足し続けるのはナンセンスだ。敵機の攻撃をかわしながら、さらにロックオンをかけてミサイルを撃ったら、もう回避行動に入っていなければやられてしまう。 今回、大部隊同士の戦闘ということで、敵の攻撃も序盤からそれなりに激しい。そういったとき、攻撃した敵機の様子がこのサブウィンドウに表示されるのだ。「HIT」、「MISS」といった文字とボイスだけの成否の表現から、実像で見せられるようになったことによる恩恵はプレーヤーにとって臨場感を高める効果以上のものが感じられた。 また、ミサイルの発射から敵機到達までのプロセスを見ると、まず印象に残るのは、やはり煙だろう。PS2までなら、一定以上の大きさの煙は表示されず、かつ早めに煙のエフェクトが消えていた印象があったのだが、今作はかなり派手に煙が残るし、その大きさも相当なものだ。ともすればプレイしにくさにつながってしまうかもしれないが、この迫力にはやはりびっくりする。エフェクトに関しては、「残すところは残す、消すところは消す」という調整が入るため、最終的な調整が楽しみだ。 フラップやラダーがしっかり厚みをもってモデリングされているのも、解像度が向上した「ACE6」ならわかりやすい。さらに、旋回時などには気流の軌跡を示すエフェクトが翼の周囲に表示され、スピード感を高めている。これがリアルかといわれれば、必ずしもそうでないかもしれないが、空を飛んでいる、というイメージを高めてくれていることは間違いないだろう。 そして、ミサイルの機動も変化している。今まではどちらかといえば、敵機の動きを後追いするような機動だったと思うのだが、今作では、ロックオンした敵機の動きを読むように、独特の航跡を残して飛んでいく。SAAM(セミアクティブ空対空ミサイル)などの兵装による違いは体験できなかったが、これも非常にリアリティを感じさせた。 それから、「支援要請」も興奮する。これはプレゼンテーションで上映されたムービーにもあるが、丸いレーダーソナーのようなエフェクトが発せられると、周囲の敵機にそれぞれの部隊がロックオン。△のマークが一斉に敵部隊に表示される様を見るだけで、今までのシリーズになかった圧倒的な「戦力」を感じさせてくれ、次々とその結果が目の前で起こっていくのだからすごい。 また、背景というか、戦闘機以外のオブジェクトの表示能力も向上し、世界がグッと開けた印象だ。今回プレイできたのは冒頭のミッションだけだったが、エメリア共和国の首都グレースメリア上空をフライトしていても、地表の様子はよくわかるし、高射砲から攻撃を受けている敵機の様子なども見える。これも誇張された表現だろうが、「戦場」をプレーヤーに意識させてくれるだろう。 なお、プレゼンテーションでデモプレイが行なわれた株式会社HORIのXbox 360用「フライトスティック」だが、試遊できなかったのが残念。ベースはPS2用の「フライトスティック2」で、左右に分かれたセパレートタイプ。主にボタン数の増加に伴って、スロットルレバー前部にボタンが増設されている模様だ。
■ 「モノ増えたー!」巻き込む醍醐味が実感できる「ビューティフル塊魂」
2つのアナログスティックを操作するというところは今までのシリーズとまったく一緒。次世代機だけに画面描画のほうは余裕が感じられるのか、塊もきわめてスムーズに転がり、気持ちよく巻き込める。ただし、物量が多いためか、巻き込めるモノの大きさに細かな違いがあるため、最初は巻き込めないモノも多い。そういった意味ではストレスにはならないものの、視野を広げていろいろ回ってみるといいかもしれない。だいたい、「このあたりをこう進むと次はあそこに行けば巻き込めるな」という感覚は今までどおりと感じられたので、安心して欲しい。 ステージスタート時のローディングはもはやおなじみの王様のフェイスをメインとした操作できる独特のマークとエフェクトで彩られる。正直ちょっと長いかなと思うのだが、正確に計測したわけではないのでわからない。 また、今までのシリーズなら、一定以上塊を大きくすると、ブラー(残像)エフェクトを伴ったステージの再描画が行なわれていたが、今回もそこは同じ。ただし、ロードを意識することがないため、非常にスムーズに移行できている。PS2やPSPでもそんなに待たされた記憶はないが、さらにテンポよく次のフィールドに移行できる。 BGMに関しては、会場全体のボリュームにかき消されてしまってあまりよく聞こえなかったのだが、これも非常に楽しみな要素だ。 クリアした際はまたパワーアップした「王様レインボー」で王様の元へ帰還。王様が星として浮かばせてくれるのだが、HDグラフィックでの王様の大きさには思わず「でかっ!」と声を出しそうになった。こちらも完成が楽しみなタイトルといえるだろう。
■ 「アレンジ?」いやいや別モノでしょう……「Namco Museum Remixed」
試遊で確認できたのは「ラリーX」と、「ギャラガ」のアレンジバージョン。といっても、どちらも主人公はパックマン。「ラリーX」では3D化したマップになり、パックマンはパックマンカーというべきマシンに搭乗。右下に表示されるレーダーを見ながら、アザーカーにぶつからないようにフラッグを回収していく、というルールは元の「ラリーX」を踏襲している。オイルは当然液体のような感覚を伴ったグラフィックスになっていたり、キャラクタも大きく表示され、よりコミカルなイメージだ。また、フィールドの表示領域が狭まっている分、フラッグを探して遊ぶ、という感覚が強くなっている。 「ギャラガ」の方はまた大胆なアレンジになっていた。リモコンを使ったガンシューティングのような形で、「ギャラガ」たちを撃ちまくる、というゲームになっており、パックマンが3Dレールの上を転がっていき、その最中にギャラガたちが邪魔をしてくる。これを撃退できればパックマンがさらに先に進んでいける、というイメージ。ギャルボスの姿は見られなかったが、それぞれの敵には耐久力が設定されており、一筋縄ではいかない。また、画面上を縦横無尽にギャラガたちが移動するので、なかなかアツくなれそうなタイトルだ。
(2007年6月14日) [Reported by 佐伯憲司]
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