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エレクトロニック・アーツ、「ぼくとシムのまち」
カスタマイズで自分の街を作れるWii版、ミニゲーム中心のDS版

2007年 発売予定

価格:未定 (Wii版)、4,980円 (ニンテンドーDS版)

昨年の11月に行なわれた発表会に引き続き今回もプレゼンテーションを行なったプロデューサーの上野正博氏
 エレクトロニック・アーツ株式会社は、2007年発売予定で現在米国で開発が進められている「ぼくとシムのまち」のWii版とニンテンドーDS版の最新版を公開した。

 同社の発売する「SIMS」という人生シミュレータのようなソフトがあるが、「ぼくとシムのまち」はこのタイトルをベースに、日本市場を意識し、キャラクタや建物のカスタマイズ要素を強化し、全体的に可愛らしくデザインされたグラフィックスが特徴。

 また、「SIMS」では食事をしたり睡眠時間を取らなければならなかったり、トイレにも行かなければならかった。しかし「ぼくとシムのまち」ではそういったシミュレーション的な要素は一切排除され、カスタマイズを中心とし、住んでいる街の満足度を上げるゲームデザインに絞り込まれている。

 昨年の11月に発表されたが、今回はかなり開発が進行したバージョンを元にゲームの流れを含め様々な要素が披露された。

■ Wii版

 Wii版では、プレーヤーがある街に引っ越してくるところからスタート。その街は、昔は繁栄していたのだが、今では寂れてしまった。プレーヤーはこの街に活気を呼び戻すために、街に引っ越してきたキャラクタからの依頼を受け満足度を上げていき、街の評価となる「スターレベル(5つ星で表現されている)」を向上させていくことが目的となる。

 同作の特徴としてはそのカスタマイズ機能の豊富な点にある。テクスチャをドット絵単位で自作したりすることはできないが、簡単な操作で、様々なものを作り上げることができる。まずはキャラクタだが、目や髪型、肌の色などを変更可能。要素が少なく感じるかもしれないが、用意されているバリエーションが豊富で、変更すると雰囲気ががらっと変わる。また、メガネや帽子などアクセサリなども着けることができ、着飾ることができる。最初はランダムに設定することもできるほか、細かく設定も可能。さらにゲームを進めていくとブティックが街に引っ越してくるので、そうすればさらにアイテム (ゲーム内ではエッセンスと呼ばれる) 数が増え、より様々なカスタマイズが楽しめる。

 ちなみに、カスタマイズできるキャラクタはプレーヤーキャラクタだけではない。街にいるキャラクタは町長さんを初めカスタマイズが可能で、全てのキャラクタを自分の趣味で統一することもできそうだ。各キャラクタに性別の設定がないため、カスタマイズの仕方によっては中性的なキャラクタなども作り上げることができる。ちなみにキャラクタは少し喋るときがあるのだが、この音声のピッチを変更することも可能となっている。

 同様にキャラクタ達が住む家も自由に組み上げることができる。作るのはCADのように複雑なものではなく、色々と用意されているブロックを組み上げていくだけ。ブロックは様々な形が用意されていて大きいものから小さいものまで用意されているこれらを細かく組み合わせればより凝ったデザインも可能。もちろんブロック単位で拡大したり縮小することもできるので、カスタマイズできる範囲はかなり広い。建物の外観デザインだけでなく風見鶏や外に飾ることのできる看板といったアクセントとなる置物なども色々と用意されている。

 ゲームの流れとしてはキャラクタの設定、自分の住み建物のデザインなどを終えると物語がスタートとなる。この後はチュートリアルを行なうことで自然と様々なことが楽しめるようになる。

 街には最初は空き地があちこちにある状態だが、プレーヤーがホテルに行くと街に引っ越してこようとしているキャラクタがいる。このキャラクタ達と会話をし、街に引っ越してくれるよう交渉する。そして、キャラクタの依頼を引き受けこなしていくことでキャラクタ達がどんどんと街に溢れ、街の評価も上がっていくという流れになっている。

 キャラクタからの依頼にはどんな依頼があるかだが、たとえば今回のプレゼンテーションでは「ウメとひまわりのエッセンス (アイテム) の付いたタンスを作って」といったような依頼が披露された。ここではウメとひまわりというふたつのエッセンスが必要となるが、これらのエッセンスを持っていればこれらを使ってタンスを作り上げればよい。エッセンスはタンスに装飾品としてくっつけることができるほか、テクスチャとして貼り付けることもできる。何らかの形でエッセンスを使用していれば、依頼人の要望を満たしたこととなる。

 もしエッセンスを持っていなければ探し出すことになる。エッセンスは街中にある様々なものに干渉することで手に入る。たとえば家にあるカラオケを楽しんだり、ゲームを楽しめるアミューズメント施設があるのだが、そこでゲームをプレイするとエッセンスが手に入ったり、このほかにも街にいるキャラクタに優しくしたり意地悪するなど干渉することでエッセンスを手に入れることもできる。依頼人から受けた仕事は順番に片付ける必要はなく、好きにこなしていくことができる。もしエッセンスが手に入らなければほかの仕事をこなしながら探し出すといったことも可能だろう。

 これまで書いてきたように、プレーヤーは住民の望みに応え建物や様々なモノを作り出すことがプレイの中心となっているが、逆に住んでいる人を追い出してしまうことができる。もちろん住人は怒るが、またホテルや街中で会うことができ、再度街に住んで貰えるという。

 街に住み人にはそれぞれAIが設定されており、自由に暮らしている。また住民それぞれには好みが設定されている。カワイイ物が好きだったり、ちょっとおどろどろしい物が好きだったり。これらの趣味指向はキャラクタの説明画面に表示されるアイコンによって知ることができるのだが、キャラクタの依頼に応えて品物などを作るときは、そのキャラが好きなものをたくさん使うことでより満足度が上がるようになっているという。

 また細かい点にまで介入できるのがおもしろいところで、果物の木を植えることもできる。水や肥料をやるとより早く大きくなり、育てば果物がなる。また、宝探しといった要素も用意されている。アイテムの金属探知機を使いフィールドを探すと宝物に近づくに従い青から黄色、赤色へと金属探知機の周りに表示されるサークルの色が変化していく。ここぞと言うところをシャベルで掘り起こすとエッセンスなどお宝が出てくることがある。

 フィールドはいくつか用意されており、最初はいけないところでもどんどん広がっていく。プレーヤーの目標は全ての人々が街に住み5つ星の街を作るのが目的となるが、いつまでもモノを作り出すことは可能で、そういった意味では半永久的に楽しめるゲームということができる。

【スクリーンショット】
キャラクタはかなり細かくカスタマイズすることができる。髪の毛、目、肌の色、服 (服は上下でセットとなっている)など。アクセサリも着けることができる。自分だけでなく、他のキャラクタをカスタマイズすることも可能
このショットはイメージだが、非常に簡単に建物を造ることができるという例。ブロックをあれこれくっつけ重ねていくだけで建物をカスタマイズしていくことができる。Wiiリモコンで書くパーツを掴み感覚的にぽんぽんくっつけていくだけ。一方でパーツは多彩なものが用意されているので凝った建物を作り上げることもでき、ユーザーの工夫次第で様々な街を作り上げることが可能
こちらもイメージショットだが、こちらは家具などを作っているところ。こちらも感覚的にブロックを組み合わせ、パーツをくっつけるだけで作成可能。中央写真の赤いワイヤーフレームは、そこには物を置くことができませんという印
今回明らかになった宝探し。キャラクタが金属探知機を持ち、“お宝”を探すことができる。通常は金属探知機の周りに現われるサークルが青だが、近づくと黄色、そしてさらに近づくと赤くなる。ここだというところをシャベルで掘り起こすと、様々なアイテムなどを得ることができる
プレーヤーの引っ越してきた街には様々なキャラクタがいるが、それぞれにAIが設定されており、各自勝手気ままに暮らしている。また、それぞれのキャラクタには「カワイイもの」など好きなもが設定されている

【登場キャラクタ】


■ ニンテンドーDS版

 Wii版は様々なものを“作り出す”ことが目的のゲームだが、ニンテンドーDS版はより敷居が低く設定されており、ミニゲームがたくさん用意されていて、ミニゲームを中心に楽しめるようなっている。DS版では、プレーヤーが引っ越してきたリゾートが寂れてしまっていて、プレーヤーが立て直してたくさんのお客さんにきてもらうようにするという流れとなっている。

 もちろんキャラクタはカスタマイズすることができる。Wii版との違いで言えば、Wii版ではキャラクタに性別が設定されていないが、DS版では性別が設定されており、男女を選択できる。また、Wiiでは着物が上下セットとなっているが、DSでは上下別々に設定されている。DS版ではタッチペンで描くことができるインターフェイスを利用し、服のデザインをすることができる。服は表と裏、右袖と左袖に分かれており、それぞれをデザインし仕立ててもらえれば服が完成し、4着までストックすることができる。

 プレーヤーは町長さんを助け、街に来た観光客のお願いを聞いて満足度を上げていくことが目的となる。たとえば、観光客に話しかけると「“かべうち (スカッシュ)”が得意な人がいると聞いたんだけど君かい?」と聞かれ応えるとミニゲームの“かべうち (スカッシュ)”がスタート。高得点を出せば観光客は満足するが、得点が低いとがっかりしてしまう。ミニゲームは10種類程度用意されており、さらにひとつひとつにモードが用意されている。ゲームを進めていくことで徐々にアンロックされていき、楽しめるミニゲームが増えていく。

 さらにミニゲームをクリアするとゲーム内通貨“シムミリオン”がもらうことができ、シムミリオンを使うことで色々なものを購入したりすることができる。

 街には様々なお店があるのだが、ここで重要なのは時間の概念。ゲーム内では時間が流れており、朝・昼・夕方・夜と移り変わっていく。また曜日も設定されている。お昼しか開いていないお店や、夜にならないと開かないお店もある。また定休日が設定されているお店もある。

 このほかにもカメラでゲーム画面を撮影できるモードもある。3枚まで記録することができるのだが、観光客から「どこそこの写真を撮ってきて欲しい」といった依頼を受けるときもあり、そうしたときにカメラを使用することもあるという。

 ニンテンドーDS版では、プレーヤーが作ったテクスチャをアドホックモードで友人のDSに贈ることができる。ミニゲームは基本的にひとりで遊ぶものなので、通信を使用して対戦と言ったことはできないという。

【スクリーンショット】
ニンテンドーDS版のキャラクタカスタマイズ。こちらも顔や髪型などカスタマイズ可能。Wii版では性別が設定されていないが、ニンテンドーDS版では性別が設定されている。服のカスタマイズが上着とズボンに分かれている ニンテンドーDS版では服の仕立てが行なえる。服の表側と裏側、左袖・右袖に分かれていて、それぞれをデザインし、お金を支払えば仕立ててくれる
ミニゲームのひとつ「かべうち (スカッシュ)」。3種類のモードがあり、狙ったところに当てるゲームなど色々と楽しめる 「花輪つくり」。指定された花と同じ色の花を下画面にある花から選んで花輪を作る。以下に間違えずに早く作るかが高得点のポイント カードゲームも用意されている。カジノでの軽いギャンブルで、ここではシムミリオンではなく専用のコインを使って遊ぶこととなる
ゲーム内では時間の経過があり、朝・昼・夕方・夜と移り変わっていく。また1週間の経過が設定されていてお店によって開店時間が違い、定休日などもあるイベントの発生にも関連してくるようだ


(C) 2007 Electronic Arts Inc. Electronic Arts, EA, the EA logo, The Sims are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All rights reserved. All other trademarks are the property of their respective owners. EA is an Electronic Arts brand.

□エレクトロニック・アーツのホームページ
http://www.japan.ea.com/
□「ぼくとシムのまち」のページ
http://boku-sim.jp/
□関連情報
【2006年11月27日】EA、Wii「ぼくとシムのまち (仮)」
可愛らしいシム達や街を自在に作り上げられる
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061127/bokusim.htm

(2007年5月28日)

[Reported by 船津稔]



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