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スクウェア・エニックス パーティ 2007 レポート

人気集中の「ファイナルファンタジー」シリーズ2本をレポート
PSP「クライシス コア -FFVII-」、PS2「FFXII インターナショナル」

5月12~13日 開催

会場:幕張メッセ 9~11ホール

 「ドラゴンクエスト」、「キングダム ハーツ」と並び、同社のタイトルラインナップの柱の1つとなっている「ファイナルファンタジー」シリーズ。「スクウェア・エニックス パーティ 2007」では、据え置き機に携帯ゲーム機、オンライン、携帯電話、映像作品と、実に幅広いジャンルでの展開を見せている。

 ここではその中から、試遊台が出展された新作2タイトル、PSP用アクションRPG「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-」と、プレイステーション 2用RPG「ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム」をレポートする。

 来場者からの注目度も高さも際立っており、特に「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-」では、まだ先行入場者しかいない段階の9時30分時点で120分待ち。ほどなくそれ以上の行列への進入も打ち切られ、シリーズの根強い人気を感じさせた。

9時30分ごろに掲示された「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-」の待ち時間、120分。凄まじい人気だ 午後に「ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム」のブースを見ると、入場規制され行列にも入れない状態



■ クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-

クローズドメガシアターにくっつく形で展開されたコーナー。備え付けのヘッドフォンをつけてプレイできたが、それでも時折シアターの大音響が聞こえるのが難点
 「コンピレーション オブ ファイナルファンタジーVII」の第4弾として制作されているアクションRPG。黒髪の青年ソルジャー、ザックスが主人公となり、コンピレーション作品の中で最も古い時代の物語が展開される。

 プレーヤーは3Dフィールドでザックスを操作。走っていると時折エンカウントがあり、戦闘へと移る。戦闘位置は元のフィールドのままだが、戦闘が始まるとザックスが抜刀して戦闘モードとなるため、移動とは明確に区別されている。

 戦闘時は、通常攻撃や技、魔法、アイテムの使用などをL、Rボタンで選択し、○ボタンでその行動をとる。通常攻撃の○ボタンを押すと、その場でザックスが剣を振るうのではなく、自動的にロックオンされたターゲットまで走り寄って斬りつける。基本的に○ボタンを連打しているだけでも戦闘になるので、見た目ほど難しくはない。

 防御姿勢で敵の攻撃を防いだり、横転して回避したりといった、3Dならではのアクションも可能。敵の背後から攻撃すればダメージがアップするといった仕組みや、シリーズではおなじみの、魔法などの属性攻撃の相性によるダメージの向上・減少、貫通や範囲攻撃で複数の敵を同時に攻撃するなどの要素もあるので、きっちり戦術を立てた上でのアクションも存分に楽しめる。

 イベントシーンはリアルタイムレンダリングながら、キャラクタには生き生きとしたモーションや、表情まで付けられている。もちろん音声も収録されており、ゲームの映像と乖離しがちなプリレンダリングムービーよりも、むしろ好印象なほど。良質な没入感が得られた。

 登場キャラクタは、同じソルジャーのセフィロスはもちろん、レノやルードといったタークスの面々も姿を見せる。音楽も「ファイナルファンタジーVII」のものをアレンジしたものがあるので、経験者ならば懐かしさを味わいながら、より深くプレイできるだろう。

 2007年発売予定で、価格は未定。本作は2005年のE3で発表され、2006年の東京ゲームショウではプレイアブルで出展されるなど、開発期間がかなり長くなっている。試遊台の感触では、既に完成度はかなり高いと感じられたので、そろそろ確定した情報を期待したいところだ。

【スクリーンショット】
グラフィックスそのもののクオリティも高いが、イベントシーンでのキャラクタのモーションや表情、口の動きなどが、とにかく丁寧に作られている。ゲームも意外とシンプルで遊びやすい



■ ファイナルファンタジーXII インターナショナル ゾディアックジョブシステム

「FF XII」といえば、このジャッジマスター像。今回もブース前で来場者を出迎えている
 2006年3月に発売されたPS2用RPG「ファイナルファンタジーXII」を英語字幕版にし、新たにジョブシステムを加えた新作。基本的なストーリーに大きな改変はないようだが、ゲームシステムは各所で変更されている。

 まずジョブシステムだが、前作は最終的に全てのキャラクタが同じ強さに育ってしまい、キャラクタが差別化されないというデザインだった。今作では各キャラクタにジョブを持たせることで、明確な違いが出るようになっている。

 ジョブはサブタイトルにもあるとおり、12星座(ゾディアック)をモチーフにデザインされている。収録されるジョブには、槍を主装備とした「ウーラン」、身軽さが特徴の戦士「シカリ」、巨大なハンマーなどで敵の武器を破壊する「ブレイカー」、ボウガンと時空魔法を操る「時空魔戦士」、狙撃を得意とする「機工士」といった見慣れないジョブがいくつも用意されている。これに、「ナイト」、「モンク」、「白魔道士」、「黒魔道士」、「赤魔道士」、「弓使い」、「もののふ」を加えた12種類の中から選べる。

 ジョブは1度選ぶと変更ができないという。あえてジョブを選ばないまま、決定を先送りにしてもストーリーは進められるが、装備の制限があったり、技や魔法が覚えられないという制約が付くことになる。

 ジョブを選んだ後は、各ジョブに固有のライセンスボードでキャラクタを成長させていく。他のジョブのライセンスボードには手が出せないので、そのジョブの能力だけが高まっていき、キャラクタの個性ができるという仕組みだ。これだけだと前作に制約が付いただけにも見えるが、今作には新たな技なども追加されるという。各ジョブの能力を、より尖った方向に伸ばすような仕組みが取り入れられているようだ。

 もう1つの新要素として、「トライアル」モードが追加されている。これは連続して登場するボスモンスターやモブなどを、次々と撃破していくという、戦闘に特化したモード。レベル100(100ステージ)まで用意されているそうで、一種のやりこみ要素として盛り込まれている。

 このほかゲームシステムの変更として、ゲストキャラクタの行動を指示したり、リーダーにしたりと、パーティメンバーとほぼ同様の扱いが可能となった。合わせて、召喚獣の行動も指示できるようになっている。

 そしてもう1つ、今作から16:9のワイドスクリーン出力に対応している。最近はPS3やXbox 360といった新型ゲーム機も出揃い、ハイビジョンテレビを所有している人も増えているだけに、このありがたみを感じられるユーザーも多いのではないだろうか。

 英語と字幕については好みが分かれるだろうが、元々、欧米人風のかなりリアルな顔立ちをしたキャラクタが多いゲームだけに、日本語版の先入観を捨てれば何ら違和感はない。渋めの声になったヴァンなど、キャラクタの魅力もちょっと違って見えるので、前作をプレイしてストーリーが気に入ったという人は、一度プレイしてみていただきたい。

 8月9日発売予定で、価格は6,800円。

行列はかなりヘビーだが、中は意外とすっきりしていて快適に遊べる。ヘッドフォンも貸し出されていたので、新要素をじっくり試していただきたい


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CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA

□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「スクウェア・エニックス パーティ 2007」のページ
http://www.square-enix.co.jp/party07/
□「クライシス コア -ファイナルファンタジーVII-」のページ
http://www.square-enix.co.jp/ccff7/
□「ファイナルファンタジーXII」のページ
http://www.ff12.com/
□関連情報
【5月12日】スクウェア・エニックス、プライベートショー「SQUARE ENIX PARTY 2007」開幕
「KINGDOM HEARTS」の新作制作中など新情報も公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/sqex_1.htm
【5月10日】スクウェア・エニックス、「SQUARE ENIX PARTY 2007」プレカンファレンスミーティング開催
「ラスト レムナント」はPS3/Xbox 360で北米/日本同時発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070510/sep.htm

(2007年5月12日)

[Reported by 石田賀津男]



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