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会場:日本武道館
プロレスラー「ムシキング・テリー」がファンの前に姿をあらわしたのは、第22回次世代ワールドホビーフェア会場。デビュー戦は、2005年夏のノア東京ドーム大会という派手なもので、以後ゲームから入った人はもちろん、ノアおよびプロレスファンからも高い評価を受け、今日まで活躍を続けてきた。 これまではライバルのムシキング・ジョーカーやブラック博士、ノア・ジュニアの選手たちと鎬を削ってきたが、今回ついに現GHCジュニア・ヘビー級チャンピオンのZERO-1 MAX所属「高岩 竜一」選手とタイトルマッチを行なうことが決定。会場には大勢のノアおよびプロレスファン、抽選で選ばれたテリーのサポーター50組100名の親子が詰め掛けた。会場内を見渡すと、3Fスタンドまで空席はほとんど見受けられない。文句なしの満員御礼状態だ。
GHCジュニア・ヘビー級タイトルマッチは第6試合。花道の奥から最初に姿をあらわしたのはテリーの盟友「ネブ博士」。「ノアにGHCジュニア・ヘビーのベルトを取り戻すぞー!」と気合一発、テリーとともに花道をリングへと向かう。それに続いて、勇壮なテーマ曲とともに高岩 竜一選手が入場。2006年12月に、第11代王者「杉浦 貴」選手を倒しGHC初冠載。2月に「日高 郁人」選手の挑戦を受け防衛に成功しているが、勢いをつけるためにもここで負けるわけにはいかない。ベルトを携えリングに向かう姿からは、挑戦者に勝るとも劣らない気迫が伝わってくる。
GHCタイトル管理委員長「ジョー樋口」氏のタイトルマッチ宣言後、試合開始。最初に仕掛けたのはチャンピオンの高岩選手。ロックアップからデスバレー・ボム、至近距離からのラリアット、得意のパワーボムと一気に畳み掛けるが、テリーはパワーボムを相手後方からのローリング・クラッチで切り返す。
激しい攻防からグラウンド中心の展開に移行すると、ここで高岩選手が突如テリーのマスクに手をかける。明らかな反則攻撃に、場内のファンからはブーイングの嵐。場外で水平チョップを見舞うなど、高岩選手の防衛に対する高いモチベーションのほどがうかがえる。だが、対するテリーもただ受けに回っているだけではない。パワーボム、デスバレー・ボムなど、高岩選手の得意技を瞬時に切り返す天才的なひらめきで流れを少しずつ自分のほうへ導き寄せていく。
ラリアットなどのパワー殺法、いわば“剛”で畳み掛ける高岩選手に対し、テリーは“柔”で反撃。途中、デスバレードライバー、ラリアットの直撃で危機的状況に陥るも、ゲームの技カードにもなっている「アクシズスピン」、「ミストクラッシュ」や、背面式のトペ・コンヒーロ、ハイキックなどを要所で決めていく。圧巻は、変形のドラゴン・スープレックスともいうべき新技「ジェネシス」と、コーナーポストからの巻き投げ「テラ・ドライブ」。これで一気に流れをものにしたテリーが、最後は得意技「ミストクラッシュ」で王者からピンフォールを奪うことに成功。晴れて第13代GHCジュニア・ヘビー王座に就いた。 深いダメージからリング上でしばし動けないままでいたテリー。回復して立ち上がると、歩み寄ったネブ博士とともに、チャンピオンの証であるベルトを肩に乗せ力強いポーズを決めてくれた。会場内は、もちろん大拍手。応援にかけつけたちびっ子たちも満面の笑顔。試合は大団円のうちに幕を閉じた。
試合終了後、ネブ博士からは「テリーがチャンピオンになって嬉しいです! 『対戦バトラーズターミナル』にも是非、挑戦してもらいたいです! これからもムシキング・テリーを応援していきます!」とのコメントが公開された。テリーの王座防衛ロードは、これからどのような展開を見せていくのか。ファンにとって興味は尽きない。
□セガのホームページ (2007年4月30日) [Reported by 豊臣和孝]
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