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【連載第110回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

レースゲームに最適! ……だけじゃない「プレイシートエボリューション」
1Kの1人暮らしの環境で使い道を探る

当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 今回はレースゲームに最適なゲーム用シート「プレイシートエボリューション」を試してみた。これはレーシングマシンの座席をそのまま取り出したようなセミバケットシートで、ゲーム用家具のジャンルに属する製品だ。シートには、ハンドルコントローラやフットペダルをベストな位置に設置できるフレームが組み合わさる。まさしくレースゲームに最適なプレイシートというわけだ。

 「プレイシートエボリューション」の感触、詳細を紹介しつつ、前提であるレースゲーム以外の使い方なども試してみた。これだけこだわりの製品なだけに、レースゲーム好きにオススメなことはもちろんだが、他ジャンルのゲームプレイや普段の生活にどれくらい溶け込んでくれるかも気になるはず。

 ちなみに今回プレイシートを試している研究所員の自宅は、20平方メートルほどの1Kという間取り。1人暮らし向けの標準的間取りだろう。このスペースではたして、ゲーム用家具のプレイシートが活用できるのかもお伝えしよう。

【今週のおしながき】
セクトインターナショナル「プレイシートエボリューション」



● ステアリングコントローラのセッティングをバッチリサポート

「プレイシートエボリューション」

    メーカー:セクトインターナショナル
    価格:47,250円
    カラー:ホワイト、ブラック


組み立てに欠かせない説明書。各国語の組み立て説明があるほか、最初と最後のページに図解がある
 まずは箱から各パーツを取り出して組み立てていくわけだが、シートがすっぽり収まっているだけに箱がなかなか大きい。38cm×59cm×49cm(高さ×横×奥行)の直方体の箱で、シートやフレームなど各種パーツが収められている。余裕を持って組み立てるには完成品を使用するより広い場所、最低でも3畳4畳分の組み立て場所が欲しいところだ。

 組み立てる工程は大きくわけて2つ。シートの下に台座部分を取り付けることと、フットペダルやハンドルコントローラ置き場を含むフレーム部分の組み立てだ。パーツを固定するためのネジは六角型のネジ穴で、付属の六角レンチで回す。付属品以外の工具は一切必要なく完成できる。

 シートの台座部分は比較的簡単に組み立てが終わる。台座の側面になる2枚の金属プレートをシートに固定し、その側面の間に2本の金属の支柱を入れ固定する。これで台座部分は完了だ。簡単な作りではあるが、座ったときの剛性感は確保されているわりに軽い。

 続いてフットペダル等をセットするフレーム側を組み立てる。フレームは身長にあわせて伸縮できる作りになっていて、中心のメインフレームに先端のフレームを差し込んでいく。先端のフレームはメインフレームの中に収納されるようになるので、それを伸ばすと姿勢の調整ができるというわけだ。体型の大きい人でも小さい人でもぴったりの姿勢で使用できる。伸縮するフレーム部分は、ハンドルのついたネジを締めて好きな長さで固定する。

 フレーム部分の組み立てはシート台座部分に比べてなかなか大変だ。なんといっても重量がある。フレーム部分は主に1本のパイプで足元やテーブルに起きる衝撃やねじれなどを吸収する役割を果たすため、どのフレームも厚みのあるスチール製で重く、非常にガッシリとしている。さらに伸縮するために2本のパイプフレームになっているため、重量はさらに増していくわけだ。体感として台座を含むシートよりも、1.5倍ほど重く感じた。

組み立て中の模様。各パーツはネジで固定するが、付属の工具だけで組み立てられる。写真はいずれもシートの台座部分だが、中は空洞で重量はかなり軽い

フレーム部分の写真。写真のようにフレームの長さを調節可能で、ハンドル付きのネジで固定する
 このシート台座とフレームをネジで固定すればプレイシートは完成。最も短く調節しているときでも、外寸は長さ2m近くはあるだろうか。ちょうど1畳分という印象だ。だが、実際に座ってみると170cmほどの身長がある研究所員では窮屈だった。フレームを伸ばし、足を伸ばせる体勢に調節する。

 シートの生地は合皮レザーでサラサラと触り心地がいい。レース用のドライビングシートがイメージされているだけあって、セミバケットシートとしてもなかなかコンパクト。体がしっかりと収まる。背もたれのクッションはそこそこの厚みがやわらかさも確保されており、グッと掴むとしっかりとした骨組みが感じられる。

 座る部分のクッションは、部分によって10cmから15cmほどの厚みがある。背もたれよりも厚みのぶん沈みこむが、適度な硬さがある。表現するのにこれ以上ないほどに、まさしく車のシートの感触。しっかりとした作りで、ペダルを踏み込だりしても体が大きくずれることはない。



・ステアリングコントローラ「GT FORCE RX」を組み合わせてレースゲームを楽しむ

ステアリングコントローラをセットして、シートに座った状態からの写真
 まずは製品がターゲットとするステアリングコントローラを使ったレースゲームを試してみる。プレイしたのはソニー・コンピュータ・エンタテインメントのプレイステーション 3用タイトル「グランツーリスモHD」だ。コントローラはロジクールのPS3用ステアリングコントローラ「GT FORCE RX」を用意した。

 フレームのステアリング台座にステアリングコントローラを乗せる。台座の形はGT FORCE RXの形にぴったりで、そのままステアリングにある固定用のクランプを締めて台座に固定した。専用設計かのような作りだ。ステアリング台座は上下に角度を調節できるほか、フレームを伸ばすことで前後位置も調節できる。

 続いてフットペダルをフレームの先端、足元にある置き場にセットする。これはそのまま平面の台座に置く。シートに座った人間の足の角度に合わせて傾斜がついているので、踏み込んでも奥にずれるようなことはない。平面の台には下側にストッパーがつくようになっていて、手前に落ちることもない。そしてストッパーの斜め傾斜な形状は、フットペダルの形にぴったりはまる。公式サイトにもうたわれているように、「GT FORCE」シリーズをターゲットに作られていることがよくわかる。

 ゲームを開始し、ペダルを踏み込み、コーナーでステアリングを切る。適切な位置にステアリングもペダルもセッティングされているので、操作もしやすく、感触はかなりいい。フレームの重量や剛性の高さゆえか、ガタつきも少なく安定している。とは言っても、どんなに激しく操作しても揺るがないというほどではないが。

 レースゲームをある程度やりこんでいる人にとって、ステアリングコントローラの存在価値というのはその体験にあることが理解して頂けると思う。例えば単純により早く、うまくコースを走るだけなら、ゲームパッド型のコントローラで楽にプレイしたほうが効率はいい。わざわざステアリングコントローラを使う理由は、アーケードの体感ゲームのような魅力を自宅で楽しめる、という面が大きいわけだ。そのステアリングやペダルを確実に、適切な位置にセットアップできる「プレイシート」は、ステアリングコントローラを使いたい人には強い味方になってくれるだろう。

ステアリング部分、フットペダル部分ともに「GT FORCE」がピッタリ収まる大きさ。ペダル部分は右の写真のように下側に斜めのストッパーがあって、これもGT FORCEのペダルの側面にぴったり



・スティック型コントローラを組み合わせて格闘ゲームを楽しむ

物は試しとスティックコントローラをステアリング用の台座に置いてみた
 レースゲーム以外のゲームプレイ環境としてはどうだろうかと、番外的な使い方をしてみた。まずは格闘ゲームやアーケード移植タイトルを遊ぶときにあると嬉しいスティック型コントローラを使用。使ったのはセガの「バーチャスティック ハイグレード(以下、VSHG)」、主にプレイしてみたのは同じくセガのPS3用タイトル「バーチャファイター5」だ。

 本来はステアリングコントローラを置く台座に、VSHGを置いてプレイしてみることに。シートに座った状態で、先述のように高さ調整もできるので、VSHGを操作しやすいポジションにセットできた。プレイした感触は良好で、ちょっとしたアーケード筐体的なプレイ感が得られた。

 少し残念だったのは、台座がステアリングコントローラ型になっているため、スティックからすると小さいこと。それゆえに滑り止めなどの位置が合わず、固定することができない。VSHGは重量が2.8kgもあるため、それでもだいぶ安定して操作ができた。より良くするには、台座を変えるなり、スティック側に滑り止めを追加するなり施すと、かなりいい仕上がりになりそうだ。



・テレビ鑑賞やその他のゲームプレイに使ってみる

フレーム部分を外してシートと台座だけにしてみた。テレビ鑑賞やゲームプレイ用のシートとして実にいい使い心地になった
 ここからはさらに番外編的な使い方を試した。それというのも、冒頭に書いたように研究所員宅は広くはなく、シートとフレームを組み合わせた完全な状態のプレイシートはやはり大きすぎたためだ。このシートをいつも完全状態のまま置いておくわけにはいかない。

 そこで、シート部分だけを使ってみることにした。ステアリングやフットペダル置き場のあるフレームを外してしまうのだ。フレーム部分はシート台座と2点のネジで固定する作りなので、簡単にシートだけの状態に戻せる。スペース的にもコンパクトで1人掛け用の椅子としてちょうどいい。フレームをはずすと、さらに座りやすくなった。

写真のようにシートは背もたれを折りたためる
 ハイバックのバケットシートゆえ、肩までサポートされることに加え、台座の高さも低めで、非常にリラックスした姿勢を取れる。使わないときは折りたたんでコンパクトにもできる。何日かこの状態で使ってみたが、テーブルと椅子を使わない、いわゆる床生活であれば、自分専用のテレビ鑑賞やゲームプレイ用シートとして使うにも十分な感触が得られた。

 住居の広さの話は個人で異なるのだが、研究所員のような環境でも使い方によってかなり活用できる。もちろんレースゲームを存分に楽しみたい気分のときには、フレームを装着すればいいし、そうでないときは単体のシートとして活用できる。ちょっと変化球的な使い方だとは思うが、「プレイシート エボリューション」は、レースゲームにしか使えないわけではないのだ。


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□セクトインターナショナルのページ
http://www.playseats.co.jp/e6.html

(2007年4月23日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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