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【連載第105回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

USBで充電できるWiiリモコン用バッテリーをレポート
気になる使い勝手や駆動時間などを試す

当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 Wiiといえば、Wiiリモコンの操作。そしてWiiリモコンを扱う上で欠かせない、というか、欠かしては動作しないのが“乾電池”である。研究所では以前、Wii発売後の連載92回にて、充電式ニッケル水素電池「エネループ」や、アルカリ乾電池での動作時間を検証した。結果としては、どちらも約28時間、より消費電力の大きいゲームプレイを想定しても、20時間は動作するだろう、という結果を得た。毎日1、2時間程度プレイしても10日~20日は動作するわけだが、充電のために電池を入れ替えるのは、正直な話、面倒といえなくもない。

 できれば、電池交換をしなくて済むそんなグッズが登場して欲しい……。その願いを叶えてくれるWiiリモコン用のグッズがついに登場した。今回は入手できたWiiリモコン用リチウムイオンバッテリー2製品をレポートする。また、Wiiリモコンに関連する製品として、タイトーの「電車でGO! 新幹線専用コントローラ -Wii」も使ってみた。

【今週のおしながき】
Wii サンコー「USBリモコンチャージャー」
 Wii PEGA「RECHARGEABLE BATTERY PACK」
 Wii タイトー「電車でGO! 新幹線専用コントローラ -Wii」



● Wiiリモコンを充電式バッテリー駆動に! スタンドも付属する「USBリモコンチャージャー」

「USBリモコンチャージャー」

    メーカー:サンコー
    購入価格:3,480円
    容量:1,380mA
    充電用USBケーブル、専用スタンド付属


◆ 外観をチェック

 本来乾電池で動作させるWiiリモコンを、充電式のリチウムイオンバッテリーで動作させるという製品だ。店頭では現在扱われておらず、ショッピングサイト「サンコーレアモノショップ」にて購入できる。今回は2セット組の製品を購入してみた。

 同梱されているセットは、充電池付きフタ、充電スタンド、USBケーブルの3点。充電池付きフタの作りはシンプルだ。Wiiリモコンのフタと似たパーツに、電池型のリチウムイオンバッテリーが2本くっついている。特別な回路などは見られない。フタの外側には充電用の接点が2カ所、ラベルには「Li-ion 1380mAh」と記載されている。バッテリーは単3乾電池と同サイズのリチウムイオンバッテリーを2本使っているようだ。ここでちょっと残念な話として、購入した2セットのうち片方のフタは焼けたような痕がついていた。対応してもらえる可能性もあるが、少し急ごしらえな印象を受ける。

 スタンドもまたシンプル。充電池付きフタを装着したWiiリモコンを立ててセットする。接点がフタ側と同じく2カ所あり、金属板のバネのような作りをしている。背面には、付属のUSBケーブルのコネクタを差し込む端子があるが、クレードル側の端子はUSBコネクタではなく丸い形状になっている。汎用的なUSBケーブルではなく付属のものを使う。USBケーブルの長さは約1m。

写真左は、Wiiリモコンと充電池付きフタ。右は充電スタンドとUSBケーブルだ。Wiiのカラーに合わせ、全てホワイトになっている

◆ 実際に使ってみる

充電池付きフタを装着。形の変化はなく一体感はいい。フタの下側にあるのは接点
充電スタンドとUSBケーブルを接続。写真のようにスタンド側はUSBコネクタではなく丸い端子になっている
 使用準備は簡単だ。Wiiリモコンの電池フタを外し、充電池付きフタを装着する。フタを電池ごと装着していくことになるが、電池は邪魔にはならない。ただし、少し成型が甘いのか、しっかりとツメが掛かるように押し込む必要があった。装着後も片側がほんの1mm程度浮いている。装着したWiiリモコンを見てみると、違和感はあまりない。充電池付きフタのカラーが少し曇っているのが気になるぐらいだ。

 続いては充電スタンド。付属のUSBケーブルをWiiの背面にあるUSB端子に接続する。WiiのUSBポートは2つあるので、本製品を2セット使えば2つ同時に充電できる。USBケーブルの先端をスタンドに差し込めば準備は完了。この時点でスタンドの下側が青と赤に点滅した。どうやら電力が供給されている限り光り続けるようだ。

 スタンドにWiiリモコンを置いてみる。Wiiリモコンのストラップは、スタンドの手前にはみ出るようになる。充電用の接点は少々接触が悪く感じた。扱いには多少の慣れが必要そうだ。しっかりと接点が当たって充電が始まった場合は、スタンドが赤く光る。スタンドにWiiリモコンを置いたあと、少しグリグリとずらしてみるとうまく充電が始まった。充電が完了するとスタンドの光は青一色になる。

 装着したWiiリモコンを操作してみたが、使用感に大きな問題が感じられた。電圧の関係からか、操作中にだいたい5分に一度ほどWiiリモコンのポイント操作が認識されなくなってしまった。結果、画面のポインターは消えてしまう。数秒経つと再び操作可能にはなるのだが……。Wii本体設定の感度を調節してみたが、これは直らなかった。Wiiリモコン自体は常に通電しているので、電圧の問題と思える。残念ながらこの点は大きな問題だ。ちなみにクラシックコントローラを使う分には操作が途切れるようなことは起こらなかった。

 従来の電池での使用と比べ、充電池付きフタを装着したものは手に持ってすぐわかるほどに軽くなった。実質30gほど軽量化されているようだ。手に持って振るWiiリモコンだけにこの恩恵はありがたい。

 ただし、フタの内部にあるWii本体とリモコンをシンクロさせる「シンクボタン」は、電池をつけたまま押さないと用をなさない。最初に認識させれば次からは不要の操作だが、このシンク操作には別途電池が必要になる。

 十分に充電させたWiiリモコンを使って、連続駆動時間のテスト。第92回で行なっている方法と同じで、扇風機の首フリ機能を使ってWiiリモコンを定期的にポイントさせる。チャンネルにポイントしたときにはWiiリモコンが振動する。この結果、約18時間でバッテリーが尽きた。メーカー記載値では約25時間とあり、これよりは短い結果となったが、定期的な振動があるためだろう。バッテリー容量を考えると妙に連続駆動時間が長く感じられる……。先に挙げた、電圧が一定でないか規格にあっていない可能性があるためだろう。

 テストによりバッテリーのなくなったWiiリモコンを、続いて充電する。Wiiから電力を取っている場合、満充電になるまで3時間52分かかった。一日たっぷりプレイしても、寝ている間には充電が終わるサイクルにできる。Wiiの場合Wiiconnect24をオンにしていれば、待機状態になるので電源を切ってもUSBポートから充電できる。ちなみにUSBケーブルで給電するため、PS3、Xbox 360、PCからも同様に充電できる。供給電力の差か、PCでは2時間弱で充電できるとのことだ。

 Wiiの画面で見られるバッテリー残量のメーターを見ても、残容量と表示は一致しないようだ。今回テストしたときには、バッテリーの残りが30分程度になるまでメーター4つの状態が続き、そこからバッテリーが尽きる直前にメーターが3つになったかと思うと、すぐさま0になった。このバッテリーを使っている際、電池残量に関してWii側のメーターは目安にならない。

写真左と中央のように、スタンドは赤と青、2色の点滅といったように光る。写真右のように2つのスタンドをくっつけることもできる

 ポインターが消えてしまうという大きな問題の可能性があり、大変残念な結果になってしまった。個体差かとも考えたのだが、2セットともに見られた症状であった。着眼点や全体の使い勝手にはそこまで大きな不満を感じなかっただけに残念だ。


● 低価格な海外製Wiiリモコン用バッテリー「RECHARGEABLE BATTERY PACK」

・「RECHARGEABLE BATTERY PACK」



◆ 外観をチェック

充電池付きフタとUSBケーブルがセットになっている。見た感じはサンコーのキットに近い
 こちらは海外メーカーPEGAが販売しているWiiリモコン用バッテリーだ。Wiiリモコンの電池部分に装着する充電池付きフタと、充電用のUSBケーブルが付属する。上に紹介したサンコーのものと似た印象を受ける。だが、こちらの製品にはスタンドはなく、USBケーブルの先端を直接Wiiリモコンのバッテリー部に差し込んで充電する。

 充電池付きフタは、Wiiリモコンのバッテリーカバーと同じ形状のプラスチックカバーに、充電式バッテリーと充電用端子、LEDランプが搭載されている。カバー表面の質感は純正カバーとは異なり、本製品はツルツルとした質感。Wiiリモコンの前面と良く似ている。

 分解してみると、単4形電池と同じサイズの充電池2本、そして抵抗と整流ダイオードが1本ずつ設けられていた。電池容量は1,800mAと記載されているが、おそらく900mAの充電池が2本使われていると思われる。こうした仕組みの場合、実質の容量は900mAと考えるほうが近い。また、過充電を防止する回路は見当たらなかった。

◆ 実際に使ってみる

充電池付きフタをWiiリモコンにセット。フタと一体化しているが、付けづらくはない
 装着もまたサンコーの製品と同じようにバッテリーカバーを交換するだけ。ガッチリと固定されるのだが、Wiiリモコンとの溝の幅が少々広くなってしまった。このあたりの成型の甘さはどちらの製品も非常に近かった。

 充電用のUSBケーブルをUSBコネクタに差し込むのも同じ。Wiiの背面にあるUSBポートや、PCなどのUSBポートを使って充電する。こちらの製品は充電中、バッテリー部にあるLEDランプが点灯する。充電を続けるが、12時間以上経過してもランプは点灯したまま。ランプは電力を供給していることを示すだけに過ぎないようだ。過充電を防止する回路は見当たらなかったこともあり、おそらくUSB充電ケーブルを接続したままでは過充電状態が続くと思われる。適度なタイミングで外す必要があるだろう。

 最終的に24時間ほど充電したバッテリーを使い、サンコーの製品と同じ扇風機のテストを行なう。結果、約8時間30分動作した。サンコーのものより容量を考えても短い結果となったが、容量のみで計算できるものではないので、憶測は省き、結果のみを見ていただこうと思う。

 充電に関しては、何時間充電すると満充電になるか正確にはわからないのが苦しい。また、サンコーの製品と同じく、Wii画面でのバッテリー残量メーターは、バッテリーが尽きる直前まで4つ、3つと表示されていた。このメーターでは残量を計れない。試しに、1時間30分充電後、動作時間のチェックをしてみたところ6時間20分動作した。満充電時より2時間ほど短いが、過充電を避けたい場合は、2、3時間程度で充電をやめておくと良いだろう。

写真左はWiiリモコンに装着したもの。写真中央のように、つなぎ目が少々目立つ。充電時には写真右のようにUSBケーブルを直接Wiiリモコンに差し込む

 やや充電周りに不安が残るが、使い勝手はかなり良い。クラシックコントローラなど、Wiiリモコンに接続するコントローラ類を使うときのみに限られるが、USB電源ケーブルで充電したままでも使えるのが嬉しい。サンコーのものはクレードルにセットするため、プレイ中の給電は難しく、クラシックコントローラなども充電中は繋げない。PEGAの製品のメリットはここが大きい。

 Wiiメニューの操作、ポインターのみの操作にはまったく問題を感じなかった。充電ケーブルの長さは約1.4m。短いと感じた場合は、USB延長ケーブルを使うと良いだろう。また、単3乾電池を使った時よりも30gほど軽くなるのも同様。軽さがはっきりと分かる。

 バッテリーボックスを開かなくても直接充電できる便利さ、価格の安さは非常に嬉しい製品ではあるが、その分、取り扱いには十分注意する必要がある製品だ。特に充電関連のインフォメーション不足があるため、過充電には注意したい。もちろん、本製品によって生じたトラブルは任天堂では保証外となる。自己責任で使用して頂きたい。


● Wiiリモコンに接続して操作する「電車でGO! 新幹線専用コントローラ -Wii」

「電車でGO! 新幹線専用コントローラ -Wii」

    メーカー:タイトー
    販売価格:6,090円


計器類などはステッカーなものの、写真の「閉じめ灯」がゲームの進行に合わせて点灯するなど、なかなか凝っている
 Wii用ソフト「電車でGO! 新幹線EX 山陽新幹線編」の専用コントローラだ。なんでこれを取り上げるの? と疑問の方も多いかもしれないが、この専用コントローラは、Wii初のサードパーティ製コントローラになる。クラシックコントローラと同じく、Wiiリモコンに接続して使用する形式で、半ワイヤレスの使用感になる。今後はこの方式でスティック製品などの特殊なコントローラが登場する可能性もある、というわけだ。

 この「電車でGO! 新幹線専用コントローラ -Wii(以下、新幹線専用コントローラ)」はなかなか秀逸な製品だ。9段階に動くブレーキと14段階に動く加速用のマスコンがあり、中央には方向キー、A、B、C、Dの4ボタン、さらにSTARTとSELECTボタンまでもある。方向キーやボタン類はゲーム中のメニュー選択や、視点変更、警笛を鳴らすなどの操作に使う。また、パネルの右上には「閉じめ灯」というランプがある。これは駅に停車中、ドアが閉まったことを示すランプだ。ゲーム中にオレンジに点灯する。

 研究所員は「電車でGO!」シリーズにあまり触れてこなかったのだが、この新幹線専用コントローラを使ったプレイは非常に楽しめた。カコカコと動くブレーキとマスコンを操作する感覚は、巨大な機械を操縦している、という感触を与えてくれる。駅に着き、お客さんが乗車しドアが閉まる。コントローラの閉じめ灯が光り、発車準備が完了したことを教えてくれる。こうしたギミックは、単に画面に表示されるものとは異なり、嬉しい。

 新幹線専用コントローラ自体は、あまり高級感はなく、少々簡易的というか玩具的ではある。だが、逆にとっつきの良さはある。低年齢の子供にも喜ばれそうだ。ちなみに本作は、Wiiリモコンのみ、ヌンチャクとの組み合わせ、クラシックコントローラでも操作ができる。

 Wiiリモコンの機能ではあるが、ひとつ驚きがある。車掌さんの声や無線連絡等の声が、新幹線専用コントローラを繋いでいるWiiリモコンのスピーカーから聞こえてくるのだ。声にはかなりの種類があるようで、新幹線専用コントローラの横あたりに置いてあるWiiリモコンから声が聞こえてくるのはなかなか面白い。テレビ画面のスピーカーとはまた異なる場所から声が聞こえてくる。どの程度までこうした仕掛けができるのかは定かでないが、想像以上にいろんな音がWiiリモコンから出せるようだ。

 ちなみに、新幹線専用コントローラには中央に方向キーやボタン類があり、バーチャルコンソールのタイトルなど、他のゲームに使えないかと考えた。だが、残念ながら操作できず。どうやらWiiは接続しているコントローラ類をしっかりと認識しているようだ。新幹線専用コントローラを装着したままWiiメニューに戻ると、外してくださいという警告が出るし、バーチャルコンソールのタイトルプレイ中に接続しても一切の操作ができなかった。

写真左のように方向キーやボタン類があるのだが、他のゲームではまったく動かなかった。Wiiリモコンのスピーカーからは、ゲーム中のボイスなどが流れる



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□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□サンコーのホームページ
http://www.thanko.jp/
□タイトーのホームページ
http://www.taito.co.jp/

(2007年3月13日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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