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価格:7,800円
CEROレーティング:A (全年齢対象)
■「無双」シリーズの遺伝子を受け継ぎ、簡単操作で爽快感満点のアクションを楽しめる
攻撃面に関しては、通常攻撃、チャージ攻撃、ダッシュ、SP攻撃のすべてを組み合わせることが可能。例えば、通常攻撃を3回出してからチャージ攻撃につないだあと、ダッシュで敵集団に突っ込みつつ通常攻撃をさらに3発お見舞いし、最後にSP攻撃で止めを刺すといった、文章にすると難解そうな感じを受けるアクションを、□→□→□→△→×→□→□→□→○とボタンを押すだけで簡単に繰り出すことができる。今回の体験会では、通常攻撃は4回連続までしか出せなかったが、これまでの無双シリーズを知る限りでは、特定の条件を満たす(恐らく、パイロットレベルやMSレベルが上昇する)ことでさらに連続攻撃可能回数が増えるはずだ。 無双シリーズでいうところの「無双乱舞」にあたる、SP攻撃の基本概念は、これまでとまったく同じ。敵にダメージを与えたりすることでSPゲージが増加し、一定値まで溜まると敵の攻撃を一切受け付けない無敵時間をともなった攻撃を発動できる。アーマー(体力)ゲージが著しく減少(ゲージの色が赤くなる)した状態だと、威力や持続時間が強化されたハイパーSP攻撃(真・無双乱舞)となる。さらに、自機がSP攻撃発動可能な状態で、かつ、ステージ攻略の手助けをしてくれる味方機のSPゲージが溜まっているときに、自機と味方機が稲妻のような光で結ばれる距離まで近づいてから○ボタンを押すと、SP攻撃やハイパーSP攻撃をはるかに凌ぐ威力のコンビネーションSP攻撃(激・無双乱舞)が繰り出せる。 防御は、ガードで敵の攻撃を受け止めるのが基本となる。だが、操作感覚に慣れてくれば、ダッシュやジャンプで上下左右に避けることはもちろん、ジャンプしたあとに前方にダッシュして攻撃する敵MSの頭上を飛び越え、背後に着地してから反撃するといった、高度なアクションもできるようになるかもしれない。
このように、操作面については、簡単操作で派手なアクションを繰り出せることがひとつのウリとなっている、無双シリーズの魅力をしっかり継承している。それでいて、強い連携攻撃を考えたり、華麗な動きで敵部隊を翻弄することに楽しみを見出せる、コアなゲーマーの欲求も満たせる内容となっている。
■ 「無双シリーズ」ファンから見た「ガンダム無双」 「ガンダム」で「無双」ができるから「ガンダム無双」。納得です
原作に沿ってストーリーが展開するオフィシャルモードと、本作オリジナルのストーリーが展開するオリジナルモードで体験する各シナリオは、全力でダッシュしながら急いでプレイしても1ステージにつきおよそ10~15分くらいのボリューム。今回の体験会では、時間の都合上2ステージ分しか遊べず、合計で何キャラいるのか、各キャラにつき何ステージ用意されているのかは確認できなかったが、敵を撃破することで加算されるMSポイントを稼いでパイロットレベルやMSレベルをMAXまで上げたり、MSに装着可能なパーツ(無双シリーズでいうところのアイテム)を集めたりすることも可能なことを考慮すると、じっくり腰を据えて遊べるやりこみ度の高い作品と言えそうだ。 短い時間での体験会ではあったが、老若男女を問わず、あらゆる世代の人たちを虜にする「ガンダム」の持つ世界観と、ライトユーザーからコアゲーマーまであらゆるユーザーを魅了する「無双」シリーズ独特のゲームシステムを、見事なまでにミックスさせた良作だと感じた。「『ガンダム』好きと『無双』好きはとりあえず買っとけ」、と言い切ってしまいたくなるほどの魅力がある。
ただひとつ気になったのは、ダッシュやジャンプをする際に消費するブーストゲージの存在。1vs1での対戦を考慮してのことだろうが、オーバーヒート状態になってしまうとダッシュやジャンプができなくなるため、わずかだが爽快感が損なわれる。広大なマップで敵MS集団を蹴散らしながらステージクリアを目指す、オフィシャルモードやオリジナルモードだけでも、スピード感溢れるバトルを無制限に楽しみたかった。
■ 「ガンダム」ファンから見た「ガンダム無双」 “強い”ガンダムでニュータイプ気分を満喫!
「これこそが自分が思い描いていたニュータイプの動きだ」……確かにガンダムのメイン武器といえばビームライフルというイメージが強く、ビームサーベル2本を手に特攻していく姿に若干違和感もあったが、迫りくるザクの大群に突っ込み、まるで無人の野を行くがごとく駆け回るガンダム。もちろん、敵の攻撃などかすりもしない。「おまえたちの相手をしているヒマはない! シャアはどこだ!?」とついつい口にしてしまいそうなほどの強さを持つ「ガンダム」に、原作アニメにあった圧倒的なヒロイズムを感じることができたのだ。 と、書いてしまうと、お手軽感だけが先行してしまいそうだが、もちろんそれだけではない。モビルスーツのモデリングは当たり前のことながら、ビームジャベリン、ガンダムバズーカなどの追加装備も登場し、細部までこだわってリアルさを追求してきた作り手の思い入れが伝わってくる。「ガンダム」ファンならこれも嬉しいところだ。 オリジナルムービーを使った名場面の再現もファンは必見。ライバルとのファーストコンタクト時にはカットインが入る。「ガンダム」を語る上で外せないランバ・ラルとの対峙や、トリプルドムとの死闘などでは、オリジナルムービーが用意されていて、原作の雰囲気を十二分に感じることができる。ファンならば誰でも満足できるはずだ。 今回は時間があまりなかったので、「オフィシャルモード」の「ガンダム」編を1プレイしかできなかったが、それだけでもこれだけのボリュームを感じられた。さらに、「Zガンダム」編、「ガンダムZZ」編とプレイできなかったストーリーに加え、「オリジナルモード」として「Gガンダム」編、「ガンダムW」編、「∀ガンダム」編などがあるというのだから驚きだ。 オリジナルモードでは、ゲームに登場するMSたちが原作の枠を超えて戦いを繰り広げ、「ゴッドガンダム」vs.「ガンダム」など、実際にはありえないような顔合わせがゲームで実現されている。「ゴッドガンダム」の戦闘シーンを見る機会があったが、射撃というイメージが強い「ガンダム」に比べ、「ゴッドガンダム」の格闘する姿はまさに原作通り。ガンダム史のなかでも少し毛色が違う「Gガンダム」の魅力を十分に感じることができた。これなら原作のストーリーを知らないファンはもちろん、うるさい「ガンダム」ファンであっても自然と入り込んで楽しめるはずだ。 また、今回の完成記念試遊会ではリアルタイプのプロポーションを持つ「武者ガンダム」の参戦も正式に発表された。SDガンダムに慣れ親しんできた「ガンダム」ファンにとって、このニュースはたまらないだろう。カトキハジメ氏が新たにデザインをおこし、新規にモデリングしなおしたという「武者ガンダム」は、リアルディティールが中心の「ガンダム無双」にピッタリとはまり、その存在感を際立たせていた。この「武者ガンダム」がどうやってストーリーに絡んでいくのかは、発売後の楽しみに残しておきたい。
長年「ガンダム」を愛し、こだわってきたファンにとって、「ガンダム無双」に託したいものは多々あるかもしれないが、強いガンダムを夢見るファンにとって、このゲームは、ある意味その夢をかなえたゲームであることは間違いない。ぜひ手にとって、この爽快感と無敵感でニュータイプの疑似体験をして欲しい。
(C)創通エージェンシー・サンライズ
□バンダイナムコゲームスのホームページ (2007年2月23日) [Reported by 中野信二/徳弘径]
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