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バンダイナムコゲームスとコーエー
PS3「ガンダム無双」完成記念試遊会を開催
襟川名誉会長「このソフトでプレイステーション 3を盛り上げていきたい」

3月1日 発売

価格:7,800円

CEROレーティング:A (全年齢対象)

完成記念試遊会では、バンダイナムコホールディングスの高須氏、コーエーの襟川氏、SCEIの久夛良木氏がガッチリと握手を交わし、プレイステーションを盛り上げていくことを誓った
 株式会社バンダイナムコゲームスと株式会社コーエーは、3月1日に発売されるプレイステーション 3用タクティカルアクション「ガンダム無双」の完成を記念し、プレスや業界関係者を集め「完成記念試遊会」を開催した。第1部の発表会では、バンダイナムコホールディングスの高須武男代表取締役社長、コーエーのファウンダー取締役名誉会長を務める襟川恵子氏、そしてプラットフォームフォルダーである株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの代表取締役会長兼グループCEOを務める久夛良木健氏も登壇して挨拶を行なった。

 完成記念試遊会では、各社代表による挨拶の後、バンダイナムコゲームスの堀内チーフプロデューサーとコーエーの開発プロデューサーである鯉沼久史氏によるプレゼンテーションも行なわれた。

 まず最初に壇上に上がったのはバンダイナムコホールディングスの高須氏。2005年にコーエーと共に“新しいハードを支援するようなソフト”を作るべく企画がスタートしたことを明かした。「ガンダム無双」の出来については「プレイステーション 3の機能をまだフルに活用していないと思いますが、相当活かしたソフト」と自信の程を伺わせた。同氏は「なるべく多くの人に楽しんでいただけるソフトを多く作っていきたい。そういったソフトをどんどん作っていく」と締めくくった。

 次に壇上に立ったのは、開発を担当したコーエーの襟川氏。襟川氏は冒頭「コーエーの29年の歴史の中で初めて他社とコラボレーションした作品。これまでは唯我独尊で作ってきたが、『ガンダム無双』の制作は本当に大変で、これを経験したらもう大丈夫」と制作の経緯の大変さの一端を明かした。襟川氏によれば制作にはいるまでが大変だったようで、襟川氏のガンダムへの興味は「アムロなら聞いたことがある」程度だったというが、経営会議で口にしたとたん社内にガンダムファンがたくさんいることを知り、手がけたいと考えるようになった。ところがバンダイナムコゲームスの鵜之澤 伸氏に話を持って行くと「(ガンダムのソフトは) たくさん作っているし、コーエーさんがやらなくても良いのでは」と良い返事をもらえなかったという。ここで襟川氏はバンダイナムコホールディングスの高須氏の所に直訴し、制作が決定した。

 襟川氏は「素晴らしいソフトに仕上がった。『ガンダム無双』はプレイステーション 3において最も注文の多いソフトだけど、我々が考えている販売本数の10分の1程度。我々としてはバンダイさんのガンダムで100万本、無双シリーズで100万本。合計200万本を売りたい」と並々ならぬ意気込みを示して締めくくった。

バンダイナムコホールディングスの高須武男代表取締役社長。「プレイステーション 3のハードを相当活かしたソフトに仕上がった」と自信の程を語った コーエーのファウンダー取締役名誉会長を務める襟川恵子氏。「『ガンダム無双』は素晴らしいソフトに仕上がった。プレイステーション 3のソフトの中で一番注文が多い」と受注が好調であることを明かした


 このあと挨拶を行なった鵜之澤氏は少し控えめに「海外も含めて100万本」とコメント。ソフトについては「上ではガチャガチャやっていたが、現場のスタッフは和気藹々とやっていた。ファーストガンダムをテーマにしたソフトが多い中、『ガンダム無双』にはターンAガンダムも登場する。ティーンから50歳代までカバーするビックなゲームに仕上がっている。(このゲームに) 無双を感じてもらえれば」と語った。

 最後にステージに登場したのは、バンダイナムコゲームスの堀内チーフプロデューサーとコーエーの開発プロデューサーを務める鯉沼久史氏。両氏はゲームの解説を行なうと共に開発の裏話などを披露した。「ガンダム無双」では「かつてない爽快なガンダムを!」を基本コンセプトにしているが、以前お届けしたインタビューにもあったとおり、そこにたどり着くまでは色々と紆余曲折があった。バンダイナムコゲームス側は「無双」にこだわり、コーエー側は逆に「重いモーションなどで表現するべきでは」といった不安感があったという。

 さらに「無双」と言えば一騎当千ということで、無数の敵をバッサバサと斬り倒していく爽快感がゲームの醍醐味としてある。しかしガンダムの作品世界では地表を覆い尽くすかのような数のモビルスーツが登場するわけではない。この点について堀内氏は「作品の世界観のルールよりもゲームとしての楽しさが重要。モビルスーツの重量感や巨大感よりも、『無双』シリーズの生き生きした動きをメインに持ってきたかった」と説明。ガンダムをロボットとしてどう描くかより、どうやったらゲームとして楽しめるかといった点をポイントとして今回のゲームの制作に当たったという。堀内氏は「“ガンダム”を大切にしながら、プレイステーション 3として最高のゲームを作りたい」としている。

 無双ユーザーとしては最も気になると思われる宇宙シーンについては「すごく大変だった」事を明らかにしている。“入れる”、いや“入れない”といった論議もあった中で、「アクションゲームとして面白くなければ入れない (鯉沼氏)」とまで考えていたという。宇宙空間360度を表現するプロトタイプまで制作された中で、最終的には現在の遠くにモビルスーツがいるときは宇宙に点在するように見えるが、自機の近くは平面として表現するという手法が採用となった。宇宙ならではのモーションを入れるなど様々な“宇宙”らしい表現は工夫されているという。

 堀内氏は、ガンダムと無双の親和性について「テレビシリーズで数話に渡って描かれているドラマが、ゲームでは右上のマップで同時に進行している。その戦略性などが無双シリーズの持ち味を使うことでうまく表現できると思った」と語っている。このほかにも採用機体についても触れられた。「ゴッドガンダムや∀ガンダムを採用しましょうか?」と堀内氏から切り出されたとき鯉沼氏は「正気ですか?」と問い返したという。しかし、各機体にファンがいることを知り、「やはりバンダイナムコさんの方針は間違ってはいなかった」と採用してよかったと考えているという。

バンダイナムコゲームスの代表取締役副社長を務める鵜之澤 伸氏。「ガンダムのゲームと言えばファーストを舞台にした作品が多いが、『ガンダム無双』にはターンAガンダムも登場する。ティーンから50歳代までカバーできるビック名作品に仕上がった」とコメント バンダイナムコゲームスの堀内チーフプロデューサー (写真左) とコーエーの鯉沼久史氏 (写真右)。「ガンダム無双」のオープニングからゲームのプレイ映像までを上映しながら、裏話などを披露した



SCEIの久夛良木健代表取締役会長兼グループCEO。プレイステーション 3用ソフトの中でも特に期待がかかっている「ガンダム無双」を応援するべく会場に駆けつけた
 今回の発表会では来賓として出席したのがSCEIの久夛良木健氏だ。久夛良木氏は「ガンダム無双」について、「ビックなプレゼントをいただいた。絢爛豪華な金字塔を打ち立て、みんなの想いの詰まったアニメである“ガンダム”と、定評のある“無双エンジン”でゲームを作るなんてそんなことはあり得ない、凄いぞと思っていた」と表現。しかし久夛良木氏はその“あり得ない”ことでも「襟川氏ならできないことはない」と確信していたという。久夛良木氏は「この時期に (『ガンダム無双』を) いただいてガンダムファン、無双ファン、プレイステーションユーザーを代表してお礼を言いたい」と絶賛した。

 同氏は「ガンダム無双」にからめ、プレイステーション 3についても触れた。「ガンダム無双」を指して久夛良木氏は「すでに第2世代のソフトが出てきた。当初は開発が難しいなど様々なことが言われたが、半年ですでに第2世代に突入した。社内でソフトの企画や、1年~3年後に発売となるソフトを見る機会があるが、凄い勢いで進化している。早く発売できる時期が来ればいいのにと思い、これらが我々の元気の元となっている」と語った。

 プレイステーション 3のヨーロッパでのローンチに向けすでに100万台を用意していることを明らかにし、「日本のソフトメーカーのゲーム作りは素晴らしい」と語り「最大のサポートをさせていただく」と支援することを明言した。

 久夛良木氏は「プレイステーション 2も多数の注文をもらっていて嬉しい悲鳴。PSPも2,500万台出荷し、今週『モンスターハンターポータブル2nd』が発売され盛り上がっている」と好調であるとし、これを「春モードだな」と表現。「まだ皆さんにお話していない様々な超ビックリを折を見て発表させていただきたい」と発表会などで今後の構想などを明らかにすることを示した。

会場では、発売まであと1週間にまで迫った「ガンダム無双」を自由に試遊することができた。ガンダムというとやはりロボットということで重量感や、その“動き”についての先入観があるが、「ガンダム無双」ではボタンを押してからのレスポンスがよく思ったよりもキビキビとした動きを実現している。「ガンダム無双」では×ボタンを押すとジャンプではなくダッシュとなるが、このダッシュがよりスピード感を生み出している。プレイしたファーストインプレッションについては別稿にてお届けするのでぜひともチェックいただきたい


(C)創通エージェンシー・サンライズ

□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bngi-channel.jp/
□コーエーのホームページ
http://www.gamecity.ne.jp/
□「ガンダム無双」のページ
http://gundam-musou.jp/
□関連情報
【2月22日】バンダイナムコゲームス、PS3「ガンダム無双」
「東方不敗」と「ミリアルド」が参戦決定! 新モードも公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070222/gm.htm
【2月9日】バンダイナムコゲームス、PS3「ガンダム無双」 「新機動戦記ガンダムW」など登場する新メカ、キャラ、ゲームモードを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070209/gm.htm
【2月7日】コーエーネット、PS3「ガンダム無双」
PS3本体と各種グッズをセットにしたパッケージを発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070207/gundam.htm
【2月6日】バンダイナムコゲームス、PS3「ガンダム無双」
新キャラ、メカ、イベント画像を一挙公開!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070206/gm.htm
【1月10日】バンダイナムコゲームス、PS3「ガンダム無双」
発売日を2007年3月1日予定と発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070110/gunmu.htm
【1月5日】1,000機のザクが迫り来る、異色のロボットアクション
バンダイナムコゲームス、PS3「ガンダム無双」【特別インタビュー】
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070105/gundam.htm
【2006年12月21日】バンダイナムコゲームス、PS3で「ガンダム」+「無双シリーズ」
コーエー開発協力の「ガンダム無双」制作を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20061221/gunmusou.htm

(2007年2月23日)

[Reported by 船津稔]



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