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価格:7,800円
CEROレーティング:A (全年齢対象)
完成記念試遊会では、各社代表による挨拶の後、バンダイナムコゲームスの堀内チーフプロデューサーとコーエーの開発プロデューサーである鯉沼久史氏によるプレゼンテーションも行なわれた。 まず最初に壇上に上がったのはバンダイナムコホールディングスの高須氏。2005年にコーエーと共に“新しいハードを支援するようなソフト”を作るべく企画がスタートしたことを明かした。「ガンダム無双」の出来については「プレイステーション 3の機能をまだフルに活用していないと思いますが、相当活かしたソフト」と自信の程を伺わせた。同氏は「なるべく多くの人に楽しんでいただけるソフトを多く作っていきたい。そういったソフトをどんどん作っていく」と締めくくった。 次に壇上に立ったのは、開発を担当したコーエーの襟川氏。襟川氏は冒頭「コーエーの29年の歴史の中で初めて他社とコラボレーションした作品。これまでは唯我独尊で作ってきたが、『ガンダム無双』の制作は本当に大変で、これを経験したらもう大丈夫」と制作の経緯の大変さの一端を明かした。襟川氏によれば制作にはいるまでが大変だったようで、襟川氏のガンダムへの興味は「アムロなら聞いたことがある」程度だったというが、経営会議で口にしたとたん社内にガンダムファンがたくさんいることを知り、手がけたいと考えるようになった。ところがバンダイナムコゲームスの鵜之澤 伸氏に話を持って行くと「(ガンダムのソフトは) たくさん作っているし、コーエーさんがやらなくても良いのでは」と良い返事をもらえなかったという。ここで襟川氏はバンダイナムコホールディングスの高須氏の所に直訴し、制作が決定した。
襟川氏は「素晴らしいソフトに仕上がった。『ガンダム無双』はプレイステーション 3において最も注文の多いソフトだけど、我々が考えている販売本数の10分の1程度。我々としてはバンダイさんのガンダムで100万本、無双シリーズで100万本。合計200万本を売りたい」と並々ならぬ意気込みを示して締めくくった。
このあと挨拶を行なった鵜之澤氏は少し控えめに「海外も含めて100万本」とコメント。ソフトについては「上ではガチャガチャやっていたが、現場のスタッフは和気藹々とやっていた。ファーストガンダムをテーマにしたソフトが多い中、『ガンダム無双』にはターンAガンダムも登場する。ティーンから50歳代までカバーするビックなゲームに仕上がっている。(このゲームに) 無双を感じてもらえれば」と語った。 最後にステージに登場したのは、バンダイナムコゲームスの堀内チーフプロデューサーとコーエーの開発プロデューサーを務める鯉沼久史氏。両氏はゲームの解説を行なうと共に開発の裏話などを披露した。「ガンダム無双」では「かつてない爽快なガンダムを!」を基本コンセプトにしているが、以前お届けしたインタビューにもあったとおり、そこにたどり着くまでは色々と紆余曲折があった。バンダイナムコゲームス側は「無双」にこだわり、コーエー側は逆に「重いモーションなどで表現するべきでは」といった不安感があったという。 さらに「無双」と言えば一騎当千ということで、無数の敵をバッサバサと斬り倒していく爽快感がゲームの醍醐味としてある。しかしガンダムの作品世界では地表を覆い尽くすかのような数のモビルスーツが登場するわけではない。この点について堀内氏は「作品の世界観のルールよりもゲームとしての楽しさが重要。モビルスーツの重量感や巨大感よりも、『無双』シリーズの生き生きした動きをメインに持ってきたかった」と説明。ガンダムをロボットとしてどう描くかより、どうやったらゲームとして楽しめるかといった点をポイントとして今回のゲームの制作に当たったという。堀内氏は「“ガンダム”を大切にしながら、プレイステーション 3として最高のゲームを作りたい」としている。 無双ユーザーとしては最も気になると思われる宇宙シーンについては「すごく大変だった」事を明らかにしている。“入れる”、いや“入れない”といった論議もあった中で、「アクションゲームとして面白くなければ入れない (鯉沼氏)」とまで考えていたという。宇宙空間360度を表現するプロトタイプまで制作された中で、最終的には現在の遠くにモビルスーツがいるときは宇宙に点在するように見えるが、自機の近くは平面として表現するという手法が採用となった。宇宙ならではのモーションを入れるなど様々な“宇宙”らしい表現は工夫されているという。
堀内氏は、ガンダムと無双の親和性について「テレビシリーズで数話に渡って描かれているドラマが、ゲームでは右上のマップで同時に進行している。その戦略性などが無双シリーズの持ち味を使うことでうまく表現できると思った」と語っている。このほかにも採用機体についても触れられた。「ゴッドガンダムや∀ガンダムを採用しましょうか?」と堀内氏から切り出されたとき鯉沼氏は「正気ですか?」と問い返したという。しかし、各機体にファンがいることを知り、「やはりバンダイナムコさんの方針は間違ってはいなかった」と採用してよかったと考えているという。
同氏は「ガンダム無双」にからめ、プレイステーション 3についても触れた。「ガンダム無双」を指して久夛良木氏は「すでに第2世代のソフトが出てきた。当初は開発が難しいなど様々なことが言われたが、半年ですでに第2世代に突入した。社内でソフトの企画や、1年~3年後に発売となるソフトを見る機会があるが、凄い勢いで進化している。早く発売できる時期が来ればいいのにと思い、これらが我々の元気の元となっている」と語った。 プレイステーション 3のヨーロッパでのローンチに向けすでに100万台を用意していることを明らかにし、「日本のソフトメーカーのゲーム作りは素晴らしい」と語り「最大のサポートをさせていただく」と支援することを明言した。
久夛良木氏は「プレイステーション 2も多数の注文をもらっていて嬉しい悲鳴。PSPも2,500万台出荷し、今週『モンスターハンターポータブル2nd』が発売され盛り上がっている」と好調であるとし、これを「春モードだな」と表現。「まだ皆さんにお話していない様々な超ビックリを折を見て発表させていただきたい」と発表会などで今後の構想などを明らかにすることを示した。 (C)創通エージェンシー・サンライズ
□バンダイナムコゲームスのホームページ (2007年2月23日) [Reported by 船津稔]
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