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価格:25,000円
■ 現状利用可能なチャンネルは4つ Wiiメニューにおいて、現状では「ゲームディスクチャンネル」、「似顔絵チャンネル」、「写真チャンネル」、「Wiiショッピングチャンネル」の4つが利用できる。残りの「お天気チャンネル」は12月20日サービス開始予定、「ニュースチャンネル」は2007年1月27日サービス開始予定ということで、Wiiの発売日には間に合わないことが11月17日に任天堂のホームページで告知されていたので、残念だが配信開始を待ちたい。 また、「インターネットチャンネル」に関しては、こちらは配信開始時期が近日決定するという。配信が開始されれば、ニンテンドーDSと同じくOperaブラウザのWii版が利用可能となる。このWii版Operaは、6月末まで無料でダウンロードできるという。こちらも待ち遠しいところだ。 ・ ショッピングチャンネル……「バーチャルコンソール」タイトルはレジューム可能
現状、「バーチャルコンソール」では、5機種(ファミコン=14、スーパーファミコン=5、ニンテンドウ64=1、メガドライブ=11、PCエンジン=7)の38タイトルがプレイ可能だ。価格はFCが500ポイント、SFCが800~900ポイント、N64が1,000ポイント、MDが600ポイント、PCEが600ポイントの価格となっており、年内にはFC=4、SFC=6、PCE=2タイトルが追加配信されるほか、来年にはさらにラインナップが拡充され、MSXタイトルも登場が予定されている。Wii専用ソフトのダウンロードはまだ開始されていない。 弊誌の「使って/試してみました ゲームグッズ研究所」でもレポートしているように、バーチャルコンソールにおいては、Wiiリモコンでプレイできるものと、別売の拡張コントローラ「クラシックコントローラ」や、ニンテンドーゲームキューブのコントローラでプレイできるものに分かれる。FC、MD、PCEタイトルはWiiリモコンでプレイ可能だが、N64とSFCタイトルは使用ボタン数やアナログスティックの有無の関係で、クラシックコントローラかGCコントローラが必須となる。今後は6ボタンパッドを利用したMD、PCEタイトルが出てきた場合、これも同じようにWiiリモコンだけではプレイできなくなると思われる。 Wiiショッピングチャンネルでは、まず、Wiiポイントプリペイドカード(1000、3000、5000)か、クレジットカードでWiiポイントを追加し、その限度額内でタイトルを購入し、Wiiの本体にダウンロードして遊ぶ。ダウンロードしたものは、Wiiメニューに随時登録されるので、遊ぶときはWiiのゲーム同様、Wiiリモコンのポインターでポイントし、Aボタンを押して決定し、「はじめる」を選択すると遊べる。 WiiタイトルやGCタイトルをプレイするときと異なるのは、バーチャルコンソールのタイトルは、レジューム(中断)機能に対応しているということ。プレイ中にHOMEボタンを押すと、「HOMEボタンメニュー」が登場するが、ここでプレイ中タイトルは一時停止状態となり、「Wiiメニューへ」を選択すると、本体保存メモリに中断ポイントが保存される。同じタイトルをまた遊ぶと、先ほど中断したところからのスタートとなる。HOMEボタンメニューで「リセット」を選ぶか、Wii本体のリセットボタンを押せば、ゲームがリセットされてタイトル画面に戻る。 注意したいのが、HOMEボタンを押した時点で、ゲームプレイ中の場合。ゲームを再開すると、中断した状態からスタートするので、いきなりゲームが始まってしまう。1つ2つのタイトルだけならまだいいが、多くのバーチャルコンソールタイトルをダウンロードして平行でプレイしているなどの状況では、いきなりゲームが始まるとどこにいて何をしていたか覚えていなかった場合、思わぬミスをしてしまいがちだ。できればポーズボタンを押してから、Wiiメニューに戻ったほうがいいだろう。 中断したゲームを再開した時点で、中断ポイントのデータは消去されるので、同じポイントから何度も遊ぶことはできない。また、中断ポイントのデータはデータ管理画面から確認できるが、SDメモリーカードにはコピーできない。 セーブ機能に対応したタイトルの場合、セーブデータはWiiのゲームタイトル同様、本体保存メモリに保存される。ダウンロードしたバーチャルコンソールタイトルと、そのセーブデータは、SDメモリーカードへとデータをコピーしたり、Wiiメニューから削除しても、保存したSDメモリーカードからWii本体へとコピーしなおしたりできる。ただ、セーブしたWii本体へのみ復旧が可能で、別のWiiへとデータをコピーすることはできない仕組みになっている。 いくつかのタイトルをダウンロードして遊んでみたが、FCタイトルではスプライトキャラクタが横1列に多数並ぶとちらついたり、PCEでポーズをかけるとキャラクタが固定されて背景が動くなど、できるかぎりオリジナルの状態を再現しようとしている努力が感じられる。さらに、連射ボタンが追加されていたり、逆に一部のタイトルで振動機能が対応していなかったり、コントローラの違いによるプレイ感覚の差異があったり、ごくわずかだが、ワイヤレスコントローラによる通信遅延が感じられたりはするのだが、平均的によくできている、といえるのではないだろうか。 ただ、タイトルの価格に関しては、単体での価格は少々高いのではないか、と思わせるものがある。比較するとすれば、携帯電話などで配信されている過去のタイトル群になると思うのだが、ヘビーにバーチャルコンソールタイトルを遊びたい人に向けて、月額固定制だとか、シリーズの続編など複数のゲームをセットにしたお買い得パックなども検討してほしい。また、ラインナップも、過去の家庭用タイトルのリメイク版などに登場した定番タイトルだけでなく、そのプラットフォームでしか遊べなかったというものや、さまざまな事情でレアな存在になってしまったタイトルなど、いろいろバラエティを持たせてほしいものだ。
・似顔絵チャンネル…… 自分で作ってゲームにも登場「Mii」
Miiの作り方は、前述の項目をそれぞれ選択して作成する「はじめからつくる」方法と、あらかじめプリセットされている組み合わせから、似たものを選択していく「似ている顔を選ぶ」という2通りの方法が選べる。 「似顔絵チャンネル」のおもしろいところは、この「似ている顔を作る」という方法。1つの顔を選択すると、その周りに9つのバリエーションが表示される。その中から「これかな?」というものを選択すると、さらにバリエーションが9つ表示されていくという仕組みだ。インスピレーションに任せて直感的に選択していっても、それなりの顔ができあがっていく。おおむねOKということになれば、「この顔でOK」を選択すればいい。 ここから、各パーツの調整も手軽にできる(『はじめから作る』ではパーツごとに調整しながら作っていける)。肌の色やパーツの色の変更はもとより、位置の移動、角度の変更、間隔の変更、拡大/縮小が可能。頬の色を変えてみたり、しわを入れてみたり、髪型は左右反転もできる。手始めに、身近な人の似顔絵を書くつもりで、いろんなMiiを作ってみれば、コツがつかめるだろう。 Miiはいくつも作ることができる。作ったMiiは、「似顔絵広場」に登場する。トントンとしりもちをつきながら登場するその姿がユーモラスだ。この広場には、最大100人が入る。この画面では、ポインタを画面に向けると、画面左右のメニューが表示される。作ったMiiをさらに手直ししたり、新たにMiiを作ったりできる。 手直しするときは、MiiをA+Bボタンでつかんで「手直しする」アイコンに重ね、ボタンを離せばいい。Miiをつかむとジタバタするアクションになるのだが、これがまた愛らしい。 似顔絵広場では、笛のアイコンでMiiを整列させることができる。整列順はアイコンで変更できる。「ピーッ!」という笛の音にあわせてササッと機敏に動くMiiを見ていると、思わず「ピクミン」を思い出してしまう。 作ったMiiは、Wiiリモコンに保存して持ち運べたり、フレンド登録した友達にメッセージ添付するなどして送ることができる。ほかのWiiにリモコンを登録するときは、「ゲスト登録」すれば簡単だ。1つのリモコンに登録できるMiiは10人。 また、Miiは「交流」することもできる。「WiiConnect24」の設定をONにし、似顔絵広場で「交流する」を設定していれば、いつのまにか自分のWiiにMiiがやってきてくれる。集まったMiiは、似顔絵広場の「似顔絵パレード」で行進してくれる。自分が作ったMiiの設定を「公開」にしていれば、いつかだれかのWiiにもお邪魔していることだろう。 いつどういった条件でMiiが移動するのかがわからないので、ちょっともどかしかったりもするが、Wiiがデータのやり取りをしたときは、ディスクスロットの周りが青く光るので覚えておこう。似顔絵パレードに登場したMiiは、似顔絵広場へと移動させることで、友達に送ったり、リモコンに保存したりできるようになるが、他人の作ったMiiは手直しはできない。 Miiの役割は交流だけではない。「はじめてのWii」、「Wii Sports」といった任天堂タイトルで対応しているが、この似顔絵チャンネルで作ったMiiを、プレーヤーキャラクタとして利用可能になっている(Miiを作らなくてもゲームは遊べる)ほか、観客にほかのMiiが登場したりもする。
・ メールが送れる「Wii伝言板」、ゲーム機らしい遊び? ができる「写真チャンネル」
また、Wii伝言板では、ゲームプレイの時間とタイトルが自動的に記録される「今日の出来事」というメッセージが毎日届けられている。遊んだタイトル、その時間が書き込まれているが、GC用ソフトのデータは反映されない。
一覧を表示し、「並べかえ」の+、-ボタンを押してみると、1つの写真の大きさが変化し、それに合わせて一斉に写真が並び替わる。この動きがスピーディで気持ちがいい。さらに、1枚の写真で「遊ぶ」を選択すると、雰囲気を変えたり、落書きしたりして加工できる。加工した画像はSDカードには保存できないが、Wii伝言板へ貼り付け、メッセージに添付してフレンドに送ることは可能だ。 また、写真を使ってパズルゲームも遊べる。1回遊べば、48分割のピースまで利用できるので、ちょっとした暇つぶしにはなるだろう。 なお、対応フォーマットはマニュアルに記載されている。JPEG(プログレッシブ非対応)の8,192×8,192ピクセルの静止画、QuickTime(Motion Jpeg)、AVI(Motion Jpeg)の848×480ピクセルの動画、MP3フォーマットの音声データに対応。SDメモリーカードの転送速度が遅かったり、データが大きいものでは動作が遅くなるが、平均的なもので十分快適に閲覧が可能だ。
■ 機能を遊びに……いろんな工夫が見えるハード ここまでいろいろ見てきたが、パッと見、すぐにゲームに直結すると思えないものも機能として搭載してあるWii。Wii本体の機能やWiiリモコンの機能、そしてWiiチャンネルやMiiにしろ、それぞれにユニークな考えが取り込まれており、単なる機能の駆使にとどまらない。WiiConnect24など、将来的にもWii自体がどんどん成長していくことを感じさせてくれるところが、Wiiらしさ、というところなのだろうか。 Wiiリモコンによる独特の操作感は、あっけないほどスムーズな操作が可能で、Wiiメニューをはじめ、直感的に触ることができる点はうれしい。ゲームを遊んでも、やはりWiiリモコンで遊んでみると、新しさを感じて思わずうなってしまうタイトルもあった。ロンチタイトルが16もそろったということも、コンソールマシンでは画期的ともいえる充実したラインナップだ。 だが、センサーバーの設定をきちんとTV正面にし、1メートル以上離れて操作しないと言うことはきいてもらえないし、寝転びながら操作する、という遊び方にはこの仕組みは少々厳しい。ボタンによる操作と、Wiiリモコンのフル機能を使った操作に切り替えられるタイトルはこういった場合、非常にありがたい。 そのコントローラの特殊性ゆえ、セッティングの幅が限られる、ソフトによってはプレイスタイルが限定されるというのは、少々残念といわざるを得ないだろう。Wiiリモコンの電池が切れた場合も、本体の電源操作しかやることがなくなってしまうので、予備の電池は確実にキープしておきたい。 また、告知されていたとはいえ、発売日にすべてのチャンネルが利用可能ではないこと、LANアダプタやD端子ケーブルもロンチに間に合わなかったことも残念といえば残念だ。バーチャルコンソールでも、もっともっと多くのタイトルを早く遊べるようにしてもらいたいし、Operaブラウザの早期配布も期待したい。 それと、ネットワークに関連することだが、ダウンロードサーバーが混雑してダウンロードできないときに、HOMEボタンを受け付けなくなること(HOMEボタン禁止マークが出る)があるのも気になる。リトライ中のWiiががんばっているのはわかるのだが、いかんせん事情があるので中断したくなってしまう人間心理の問題かもしれないが(電源ボタンは生きている)。また、ダウンロード中、マリオの動きを見ているのは最初は楽しいが、バックグラウンドでダウンロードする機能は実現して欲しい。 ほかにも、ゲームプレイ中にディスクを抜いてしまうと、もう一度ディスクを入れないと何も操作を受け付けなくなったりすることがあったり、Wiiリモコンとクラシックコントローラの組み合わせで、画面にポインタを向けていると、どちらにコントロールが切り替わるのか迷ったりすることもある。細かいところだが、今後のアップデートでの改善に期待したい。
□任天堂のホームページ (2006年12月5日) [Reported by 佐伯憲司]
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