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【連載第13回】まったりマイペースで「ファイナルファンタジーXI」の魅力をレポート

ファイナルファンタジーXI連載
~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~

「アトルガンの秘宝」ミッションレポート~第1弾~
アフマウ、カラババなど、魅力溢れる主要人物を一挙公開

 謎が深まるキーワードの数々、随所に織り込まれているユーモアなど魅力の多い「アトルガンの秘宝」ミッションだが、中でも“キャラクタの魅力”は欠かせない。そこで今回は、ミッションに姿を現わす登場人物達を多数の画像と共に紹介していきたい。

 現在、アトルガンミッションは、アヴゼンとメネジンという2体のオートマトンを連れている少女「無手の傀儡子 アフマウ」をはじめ、アトルガン皇国に上陸した新キャラクタ「カラババ」、謎多き幽霊船の一団など、多彩なキャラクタたちの登場によって盛り上がりを見せつつある。

 また、各キャラクタの紹介と共に「聖跡の巡視」から「茶屋の厄難」までの範囲内の見どころを少しだけ紹介。シリアスでミステリアスなストーリーの間にバランスよく入ってくる、ユーモラスなシーンをお楽しみ頂きたい。さらに最後に範囲内の“戦闘イベント”を紹介していく。


容姿と引っ込み思案な性格が抜群に光る、無手の傀儡師「アフマウ」
「アヴゼン」、「メネジン」と共に皇国側NPCのキーキャラクタ

    「アヴゼン」(赤いオートマトン)
    ぎょい! あふまう、つイテくルガヨイ。

    無手の傀儡師「アフマウ」
    あっ。ま、待って……!

    「メネジン」(白いオートマトン)
    ……我が国には我が国の作法がある。……異邦人ども、口を慎むがよい。

赤い服はアフマウの表着。これを着たところから彼女の行動は活発になる
 アトルガン皇国の宮廷内で過ごす、通称「無手の傀儡師」と呼ばれる少女。宮廷内では主に聖皇ナシュメラの話し相手をしているようだが、皇国での地位や本人の背景は不明なところが多い。「アヴゼン」と「メネジン」という2体のオートマトンと常に行動を共にしており、この2体もまた、前聖皇夫妻の人形であるという。端麗な容姿もさることながら、皇宮内や不滅隊の前では遠慮がちな引っ込み思案さと、周囲にアヴゼン・メネジンだけしかいないときの子供っぽい奔放さは、子供らしいかわいらしさを見せる。

 アフマウは、アトルガンミッション「無手の傀儡師」から登場し、ストーリー上の重要なカギを握るキャラクタとして、一気にプレーヤーの脚光を浴びることになる。アトルガン皇国側のNPCでは、群を抜いて強く印象に残るキャラクタだろう。アフマウは、「アヴゼン」のアピールによって、最初は巻き込まれるように冒険者やナジャ・サラヒムと出会っていくが、その後は外の様子に興味を抱き、独自の判断で動き出す。

 イベントシーンでは、たどたどしい口調で押しの強い「アヴゼン」と、口調は理性的だが厳格な「メネジン」との会話に引っ張られるように動く場面が多いが、ミッションが進んでいくと段々とアフマウ自身も活発さを見せるように。皇宮内では見られなかったような、外での元気な少女っぽさ、興味の示しかたや立ち回りは必見だ。

 今後、アトルガンミッションのストーリーをかき回してくれる存在になるのかは定かではないが、キーキャラクタになることは間違いない。プレーヤーの人気としても「アトルガンの秘宝」を代表する存在になりそうだ。

カラババと冒険者を茶屋シャララトで目撃するアフマウたち
当初はなし崩し的に外で調査をすることになったアフマウだが、紆余曲折を経て冒険者やカラババに興味を向ける。茶屋シャララトのお菓子を食べたそうなアフマウだが、カラババが食べているところを目撃して怒り出す。ちなみに彼女の自分を指す言い方は「マウ」


ウィンダスより特命全権大使「カラババ」、アトルガンに上陸!
他NPCとの絡みや思惑、カーディアンVSオートマトンなど見所豊富

    ウィンダス特命全権大使「カラババ」
    オーホホホホ!
    キング・オブ・ハーツ?
    そのくらいで許しておあげなさい

    「キング・オブ・ハーツ」
    ……フフ★フフフ
    タイキュウ★リョク ダケ★ハ
    タカ★イ ヤツ★ダナ……。

茶屋シャララトで冒険者と会話中のカラババ。なにやら見たいものがあるようだが……。
 ウィンダス特命全権大使「カラババ」と従者のカーディアン「キング・オブ・ハーツ」がアトルガン皇国に上陸。眼鏡をかけているものの、高笑いや振る舞いはどこかで見覚えがあるような? 表向きは視察に訪れたようで、アトルガン独自の技術で作られているオートマトンと、自国のカーディアンの性能など、皇国の技術などに興味を示しているようだが……?

 アトルガンミッションに登場してからは、まるで主役かのように存在感を見せるカラババ。西方諸国から堂々と近東で立ち振舞う姿は、それまでのアトルガンミッションにない味わいや展開、会話を見せてくれる。随所に入る独特の言い回しもユニークで、「FFXI」ユーザーなら思わずニヤリとしてしまう。

 唯一無二の存在感があり、他にない性格を持つキャラクタ。それだけに、ナジャ社長、ゲッショー、そしてアフマウなど、アトルガンミッションのキーキャラクタ達との絡みはどれもインパクトがあり、プレーヤーを大いに楽しませてくれる。

 カラババ本人の魅力が最も大きいのだが、冒険者と同じようにアトルガン皇国の隠された側面を探る立場のため、会話から謎を解明してくれる側面がある。また、西方諸国からアトルガンへのアプローチが本格的に始まったことも面白い。勢力ごとに謀略が重なるアトルガンのストーリー展開に、西方諸国がどこまで影響を与えるのだろうか。

東西人形対決勃発! カーディアンVSオートマトン
カラババの出迎えの席で巻き起こるキング・オブ・ハーツVSメネジン。アトルガン皇国のオートマトンに興味があるらしきカラババはこの事態を止めずにむしろ促す。果たして軍配は?


押しの強さや横暴っぷりは相変わらずの「ナジャ社長」
ファッション指南やアブクーバの反応などユニークなシーンも多彩

    サラヒム・センチネル社長
    「ナジャ・サラヒム」

    ウチにはねっ道楽者のごく潰しを養ってる余裕なんてコレっぽっちもないんだよっ!

 冒険者が所属する傭兵派遣会社「サラヒム・センチネル」の社長、ナジャ。皇国と冒険者を繋ぐ重要なパイプ役であり、ナジャ自身も冒険者の活躍によって皇国との接触が増えていく。各ミッションの導入部がサラヒム・センチネルへの依頼という形で始まることが多く、ストーリーの起点となる存在だ。その都度見られる冒険者や人事担当のアブクーバとの掛け合いは常に必見の内容である。

 冒険者が得た特別な報酬をことごとく社長権限で回収してしまうなど、なんとも冒険者にとって苦い存在でもあるのだが、皇宮を訪れるときに張り切ってファッション指南してくれたり、幽霊の類が怖いものの強がって見せたりと、憎めない部分も多い。疎ましい存在というより、かわいらしく憎めない女親分といった印象である。

 人事担当のアブクーバはいつもナジャ社長に振り回されているものの、実はナジャの大ファンであることを匂わせるシーンがたびたび見られる。アブクーバの見所としても、やはりナジャ社長のファッション指南シーンがポイントだろう。次々に普段は見られない服装に着替えて見せるナジャ社長、それを見てテンションが高まり続けるアブクーバ。非常にユニークなシーンで、ぜひともご覧頂きたいところ。だが、ファッションシーンのイベントは特定の服装(立派に見える胴装備)を身に着けていると、ナジャ社長が指南を始めてくれず、ファッションショーが見られなくなってしまう。ミッション「賓客の資格」を開始する前は、あらかじめ防具を外しておく。この点に気をつけたい。

ナジャ社長のファッションショー開催!?
皇宮に招かれた冒険者に、参内するに相応しい服装の指南をするナジャ社長。通常では見られない自前のコレクションを着た姿を見せてくれる。それを離れてみていたアブクーバは大興奮


冒険者のよき同僚であり、皇国の謎を探る「ヤグード剣士ゲッショー」
頼もしき仲間だが、獣人であるがゆえの不憫な一面も

    ヤグード剣士「ゲッショー」
    此の国の周辺には常に、死が溢れているでござる。
    拙者は知りたいのでござるよ。ただ、その理由を……。

 アトルガン皇国の謎を探るヤグード族の傭兵「ゲッショー」。知性がある獣人というだけでもインパクトがあるが、和風の口調、そして冒険者と同じくサラヒム・センチネルの傭兵であるなど、とにかく個性的な存在。イベント時には忍者のような動きで突如登場するなど動きも格好がいい。その一方で、茶屋シャララトにて同僚である冒険者と、まるでサラリーマンかのような傭兵仕事の苦労話を話し合うなど、ユニークな一面も見せる。

 今回紹介するミッションの範囲でもゲッショーの見所は多い。冒険者と同じ立場の変わった同僚であり、別のアプローチで皇国の謎、魔笛の謎を探る、親近感の沸くキャラクタだ。だが、ヤグードであるという決定的な違いがことあるごとに影響して不遇な扱いをされるシーンもあり思わず笑ってしまう。ウィンダスから訪れた「カラババ」も、ヤグードである彼にとっては危険を予感させる存在かもしれない。


金色の鎧がトレードマークの元サンドリア神殿騎士「ライファル」
皇国の謎を探るゲッショーのよき友

    元サンドリア神殿騎士
    「ライファル」

    同じ中の国から来た、お前なら気づいているだろう。この街……
    どうも臭うとは思わんか……?

 金色の鎧を着込み、アトルガン皇国を訪れてナジャ社長と火花を散らした、自称元サンドリア神殿騎士「ライファル」。冒険者と同じ手口でナジャに傭兵契約を結ばれそうになったが、正面から社長とぶつかりあい、引けをとらない押しの強さを持つ。

 冒険者やゲッショーと同様にアトルガン皇国に不穏さを感じ、謎を調べている一人。「面妖な……。」といったように古風な言い回しをすることもあってか、ゲッショーと仲が良く、東方の忍びの技を体得している従者トラビアルスを通じてゲッショーや冒険者に力を貸す。大舞台で活躍が期待できそうな大物キャラクタだ。


「聖皇ナシュメラ」、「宰相ラズファード」、「不滅隊」
謎に満ちた皇国の目的、そして魔笛とは……?

「聖皇ナシュメラ」
……わらわの望み、すなわち皇国の望みなのじゃ……

「丞相ラズファード」
……審判の日は近い。我らが計画を邪魔立てする者あらば……。



 いまだ謎の多い皇国側のNPCたち。聖皇ナシュメラ、丞相ラズファード、不滅隊、そしてオートマトン工房の工房長でありながら、裏の顔を持つガッサド……。皇国の策謀は正義なのか、それとも邪悪な欲望に満ちているのか。現時点ではいずれとも定かではないが、キーワードは“魔笛”だ。

 今回紹介している範囲では、アフマウなどの登場によって皇宮内のパートも増えてくるが、謎が謎を呼ぶようなやり取りが多くストーリーの奥を深めていく。冒険者、アフマウらを見張り、サラヒム・センチネルをも利用していく。亡国イフラマド王国を含め、大小の国を滅ぼして発展した歴史を持つ国であり、3大蛮族軍、冥路の騎士、そして「ブラックコフィン号」と、敵対する勢力が多い。


アトルガン皇国に滅ぼされた亡国イフラマドの亡霊たち
謎に満ちた新敵対勢力がまたひとつ加わり、謎を深める……。

    コルセアを束ね、率いる提督
    亡国の王子「ルザフ」


 新たに登場した敵対勢力亡国イフラマド王国の亡霊たち。蛮族軍と同様に皇国軍にとって多きな脅威となりそうだ。存在の謎も多く、死者である彼らがどうして今復活したのか。冥路の騎士も関係しているのか? これまでの勢力にない“ある目的”を持っていて、またひとつ思惑の異なる勢力がアトルガンミッションに加わる。状況は混迷を極めていき、複雑に絡み合う。解きほぐされた姿はいかようになるのだろうか。

 フォモルのような外見の乗組員、船のキャプテン、さらにイフラマドの王子ルザフなど、勢力としては決して小規模でなく、冒険者を含む皇国側のキャラクタにとって蛮族軍と共に脅威となる。


ミッション範囲内の戦闘「亡国の墳墓」、「漆黒の柩」を紹介
イフラマド王国、ブラックコフィン号、謎に満ちた新勢力との戦い

 ここからは、今回紹介しているミッション範囲内である「聖跡の巡視」から「茶屋の厄難」までにある“バトルイベント”を見ていこう。

 まず、最初に待つのが、「亡国の墳墓」のパートで出現する亡霊「Jazaraat」との戦闘。ナシュモの西側から出たカダーバの浮沼にある墓場のような一帯で戦うNMだ。まず単体の戦力を見るとあまり高くなく、近接攻撃や単体への特殊技をメインに使ってくる。レベル75の冒険者であればジョブにもよるが、数人で戦えるだろう。むしろ問題なのは戦う場所。周囲にはインプやアンデッド系のモンスターが多く、Jazaraatとの戦闘中に感知されると厄介なことになる。少人数で挑戦する場合は、安全なところまで引っ張って戦うのがいいだろう。

カダーバの浮沼の墓場でJazaraatと戦闘
「亡国の墳墓」のパートでの謎の亡霊との戦闘。近接攻撃のみで、高レベルのプレーヤーであればあまり危険度は高くないものの、周囲のアンデッドの生命感知や、範囲魔法を繰り出してくるインプなどに注意したい。Jazaraatが出現したら、安全な通路まで移動してしまうのも手だ

 続いては、「漆黒の柩」のパートで待つ、アラパゴ暗礁域でのアサルト形式戦闘。時間制限は30分となる。イフラマド王国の勢力の前線であるブラックコフィン号でのバトルフィールド戦闘だ。待ち受ける敵はアシュタリフ号の乗組員5人、さらに連戦でアシュタリフ号の乗組員4人+キャプテンとなる。また、この戦闘にはゲッショーもNPCとして参戦。「アトルガンの秘宝」ミッションとしては、初の本格バトルイベントといっていい。レベル制限はないため、高レベルのプレーヤー6人で挑むのが無難だろう。

 多数の敵を同時に相手する状況で有効なのが、眠らせるという方法だが、“ララバイ”は通用せず、スリプガも効きが悪い。スリプガを使うのであれば、精霊の印と併用したい。乗組員のジョブはモンク、赤魔道士、狩人となるが、高レベルのパーティーならば単体で相手する分にはさして脅威ではない。ゲッショーが攻撃する対象に的を絞って効率よく撃破していきたいところだ。

 1戦目の敵を撃破後は、シームレスにすぐさま2戦目が始まる。時間に余裕があれば、1戦目の最後の敵を時間をかけて倒すなどして回復の時間を取るのも有効だ。2戦目では乗組員よりも強敵なキャプテンが新たな乗組員と共に登場する。乗組員は前述のような方式で眠らせたり、一人がおとりになって走り続けるマラソン戦法で無効化するのがいいだろう。キャプテンの体力をある程度減らすと戦闘は終了となる。

亡国の船「ブラックコフィン号」でコルセアの集団と戦闘
イフラマド金貨を渡し賃にして「ブラックコフィン号」に潜入。窮地を助けに入ったゲッショーと共に戦う。乗組員の単体の戦力はさして大きくないが、複数を同時に相手するのは厳しい。なんらかの作戦を事前に打ち合わせておくのがよいだろう。2連戦のため、MPやアビリティの配分にも気をつけたい


キャラクタやシナリオといったRPGとしての魅力はますます向上
交錯する思惑と深まる謎に今後も目が離せない

謎めいたシリアスなシーンと、コミカルなシーンの配分が絶妙に感じられる。アトルガンミッション全体の背景や導入部分は済んだようで、キャラクタの魅力が色濃く出始めている
 今回は、「アトルガンの秘宝」の導入から「茶屋の厄難」までを対象に主要キャラクタを紹介した。勢力的には大きく分類すると、皇国側、西方諸国側、敵対側となり、皇国側の内訳にはアフマウを含む皇国勢がひしめき、そして冒険者やゲッショーを含むサラヒム・センチネルがいる。西方諸国は今回の範囲内だとカラババとライファルが二大巨頭として存在している。また、敵対側は、マムージャ、トロール、ラミアの3大蛮族軍に、イフラマド王国が加わった。さらに、敵味方とも知れぬ冥路の騎士の存在もある。

 一概に皇国=冒険者の味方とも言えない状況であり、それぞれの思惑、謎が絡み合う。RPGの根源的な魅力のひとつである“ストーリー”の魅力はたっぷりだ。

 そうした中で光るキャラクタたち。個々の魅力も優れていることはもちろん、アフマウ、ナジャ、ゲッショーなど「アトルガンの秘宝」からの魅力溢れるキャラクタに、新キャラクタのカラババがコンタクトするなど、見所は多い。シリアスなストーリー展開にコミカルなシーンが織り交ぜられており、プレイバランス、テンポともに優れている。

 今回はミッションの雰囲気とキャラクタの魅力をより強く伝えるべく画像をふんだんに使ってみたが、やはり実際にプレイして見たときの魅力には到底及ばない。まだアトルガンミッションを進めていない人は、所属コミュニティの協力も得ながら少しずつ取り組んでいくことをお勧めしておきたい。


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http://www.square-enix.co.jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/

(2006年11月17日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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