音楽から生まれるミュージックペット KONAMI「オトイズム」
「オトイズム」 |
発売 |
KONAMI |
価格 |
3,360円 |
電源 |
ボタン電池(CR2032電池)×1(同梱) |
発売日 |
発売中 |
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パッケージ。アダルト層を意識したクールなデザインだ |
iPodに代表される携帯型オーディオプレーヤーの人気はとどまるところをしらず、さまざまな周辺機器が発売されている。今回紹介する「オトイズム」は、「たまごっち」などのバーチャルペットと、iPodなどのミュージックプレーヤーの周辺機器のちょうど中間に立つ不思議な商品だ。
iPodなどのミュージックプレーヤー本体とヘッドフォンケーブルの間にセットすれば、電子ペットの育成ができる、というのだ。一体、どんな遊びができるのか、さっそくレポートしていこう。
■ 聴かせる音楽によって、さまざまな形に変化する
遊び方は、いくつか用意されているが、基本はオーソドックスなもの。本体の液晶の中に暮らしている「オトイズム」というバーチャルペットに、音楽を聴かせると、成長していくというものだ。
成長形態は、「オトイズム」に聴かせる音楽によって大きく変化する。音楽の分類・判定には、著名な鈴木松美博士を中心とする日本音響研究所がかかわっており、本格的な仕上がりになっている。
くわしく述べていこう。遊ぶためには、「オトイズム」を誕生させることが必要となる。まず最初に本体から絶縁シートを抜くと、電源がオンになる。次に本体のボタンを操作して、現在時刻の設定を行なう。最後に「オトイズム」本体から伸びるケーブルをiPodなどのオーディオプレーヤーに接続し、さらにヘッドフォンを差し込む。こうすれば準備は完了。液晶画面に、小さな小さな電子生命体の「オトイズム」が誕生する。「オトイズム」が誕生したら、最大5文字までを使用して、名前をつけることができる。
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「オトイズム」本体。操作するボタンは3種類あるが、すべて側面にあり、見た目は極めてシンプルになっている |
「オトイズム」接続の例。第五世代iPodと接続した様子 |
「オトイズム」誕生前の無形の姿。波形の中に小さな目玉が見える |
「オトイズム」は最初は正方形の生物だが、iPodなどのオーディオプレーヤーを使用して音楽を再生すると、成長し、体の形を変えていく。体の形は、聴かせる音楽によって変化する。体の四方が尖った「チビトガリズム」や、尻尾のついたヒトダマのような「ピョコリズム」、タコのように複数の足を生やした「フライズム」など、実にさまざまだ。
「オトイズム」には、成長の概念があり、生まれたばかりの「プチイズム」から第2段階の「ジュニア」、第3段階の「アダルト」、そして第4段階の「レア」が存在する。「オトイズム」自体はエサを食べたり排泄をしたりはせず、「死ぬ」という概念もないが、音楽を聴かせていないとだんんだん元気がなくなってしまう。さらにほうっておくと、生まれた状態に戻ってしまう。
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これが「オトイズム」だ。生まれたばかりの「プチイズム」だ |
音楽を聴かせることで成長する。これは一歩進んだ「ジュニア」段階だ |
■ リズムに合わせてボタンを押すとさらに激しくダンスする
「オトイズム」と遊ぶ方法は、「オトイズム」にダンスを踊らせることだ。ミュージックプレーヤーで音楽を再生すると、「オトイズム」が曲に合わせてダンスを始める。このときに、曲のリズムに合わせて、本体のボタンを押すと、「オトイズム」はさらに楽しいダンスを披露するようになる。ときどき「ya!」や「woo!」、「yeah!」などの「オトイズム」のかけ声と思しき、文字が表示される。
上手にリズムにのせて1曲を終えると、「オトイズム」の顔が大写しになり、ダンスの満足度を表示する。満足度は「がんばろう」、「なかなかいいよ」、「もっと遊びたい!」の三段階があり、「もっと遊びたい!」が最上級の満足度となる。
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リズムを刻んで遊んでいるときのイメージ。親指を動かしてボタンを押してリズムを刻む |
ダンスをしている最中の「オトイズム」。再生する音楽に応じて、画面下のVUメーターが上下する |
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ダンスの満足度が判定される。これは最上級の「もっと遊びたい!」 |
結局、筆者の「オトイズム」は激しい音楽を好む「トンガリズム」に成長した |
正直に語れば、筆者は当初「ボタンを押して、リズムを刻むだけなんて単純な遊びだなあ」とタカをくくっていたのだが、これが意外と楽しめた。最初は何の気もなしにボタンを押しているのだが、それが次第にリズムを刻み始め、そうなってくるとより正確なリズムを刻みたくなり、いつの間にか1曲完奏してしまうという感じだ。「オトイズム」に巧妙にのせられているのだ。
遊びのモードはほかにも、まだまだたくさんある。
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「スイングモード」。「ソロ」を選ぶと、自動的に集めた不思議なメロディを奏でてくれる |
「スイングモード」は、「オトイズム」が変化を重ねながら自動的に集めた「メロディのかけら」を再生するモード。変化したぶんだけ、メロディの長さが長くなり、曲らしくなる。ちなみに筆者の「オトイズム」は転調をくり返すプログレのようなメロディを奏でてくれた。
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こちらは声から生まれる「コトバイズム」。「こんにちは!」と言ったら、このような生物が生まれた |
「マイクモード」は、「オトイズム」の仲間「コトバイズム」を誕生させるモード。本体に向けて言葉を話しかけると、「オトイズム」とはまた異なる生き物の「コトバイズム」がポッと誕生する。「コトバイズム」は、こちらが発する声の抑揚や長さを識別して、姿や形を大きく変える。「オトイズム」とはまた異なるシンプルさが心地よく、こちらも楽しめた。
「オトイズム」がもう一台あれば、「セッションモード」もプレイできる。2台それぞれの本体に内蔵された赤外線送受信ポートを近づけると、「スイングモード」で集めたメロディを組み合わせ、1曲にして演奏する、というものだ。また、お互いの「オトイズム」の相性を診断したり、「コトバイズム」を交換したりすることができる。
「オトイズム」はミュージックプレーヤーの周辺機器として考えれば、ユニークこのうえないだろう。きっかけやタイミングなども大きく左右するが、ブレイクする可能性も秘めているといえる。
ただし、欠点もある。本体のサイズが大きいのだ。軽量小型化が進むミュージックプレーヤーのアクセサリーとしては、大きい印象が否めない。個人的には現状の半分のサイズであることを望みたい。
(C) 2006 Konami Digital Entertainment Co., Ltd.
□KONAMIのページ
http://www.konami.jp/
□「オトイズム」のページ
http://www.otoizm.konami.jp/
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(2006年11月16日)
[Reported by 元宮秀介]
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