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【連載第7回】まったりマイペースで「ファイナルファンタジーXI」の魅力をレポート

ファイナルファンタジーXI連載
~ヴァナ・ディール“近東”見聞録~

メリットポイントに“アビリティ”と“ジョブ特性”が新たに登場
既存15ジョブと近東3ジョブの変化に伴う新トレンドを考察

 7月25日に「アトルガンの秘宝」発売以来、初めての大規模なバージョンアップが導入された。このアップデートでなんといっても注目なのは、メリットポイントの拡充であり、全18ジョブに対して新たな可能性を開いた“グループ2”の存在だ。公言されていた既存15ジョブのバランス調整が予想外の形式で現われたことにヴァナ・ディール中が大いに湧いた。

 本稿では、このメリットポイント“グループ2”で得られる新アビリティ、ジョブ特性の登場により、特にバトルを中心としたゲームバランスがどのように変化したのかをお伝えしていこう。


メリットポイントをおさらい。
能力値上限6ポイントが選択の悩ましさを生む“グループ2”

獲得したポイントをどの能力値に割り振るかで個性をアピールできるメリットポイント。ハイレベルでの立ち回りに影響する“グループ2”の追加は嬉しいトピックだ
 メリットポイントとは、レベル上限であるレベル75に到達した状態で、ジュノのル・ルデの庭にいるモーグリから「リミットブレイカー」を得ることで、レベルというリミットとは別に、新たに成長の道を開く、レベル75キャラクタ向けの成長システムだ。

 「リミットブレイカー」を得ると、モグハウスで「経験値取得」を「リミットポイント取得」に切り替えられるようになる。リミットポイント取得の状態で、モンスターを倒すと経験値ではなく、「リミットポイント」が得られるようになる。このリミットポイントが1万ポイント貯まることで、1メリットポイントになる。

 獲得したメリットポイントは、様々なカテゴリーへと振り分けることができる。HP・MPの上限をアップする「HP/MP」、各種ステータスをアップする「ステータス」、各種戦闘スキルをアップする「戦闘スキル」、各種魔法スキルをアップする「魔法スキル」、敵対心の増減やクリティカル率などが含まれる「その他」、そして各種「ジョブ専用」のカテゴリーとなる。各項目には能力値合計には上限が設けられており、全ての項目をアップさせるわけではない。また、一度割り振ったポイントを取り下げることはできるが、ポイントは返還されない仕組みである。

 このメリットポイントに、今回新たに登場したのが「ジョブ専用」のカテゴリーの“グループ2”だ。“グループ1”にカテゴライズされる既存の「ジョブ専用」項目は、既存のアビリティやジョブ特性の使い勝手を向上させるものだったが、グループ2は完全新規のアビリティ・ジョブ特性が並んでいる。

 グループ2のポイント上限は6となっており、メリットポイント3ポイントで、グループ2のいずれかの項目に1ポイント割り振ることができる。同じ項目に重ねて割り振ることも可能で、その場合、アビリティ・ジョブ特性の性能の向上や、再使用間隔の短縮が行なえる。アビリティ・ジョブ特性の数はジョブによって異なるが、少なめのジョブで4つ、最大は忍者の8つとなっている。


既存15ジョブに登場したメリットポイント“グループ2”
新アビリティ・ジョブ特性の取得で変わるハイレベルジョブバランス

 ここからは、実際に“グループ2”の新アビリティ・ジョブ特性を各ジョブごとにチェックし、それによるジョブ性能とバトル時の立ち回りの変化を考察していく。グループ2は「アトルガンの秘宝」の以前の既存15ジョブに追加されている。また、「青魔道士」、「コルセア」、「からくり士」には既存要素の性能を向上するグループ1が導入され、アーティファクトも実装されているので、そちらをレポートしている。

「戦士」 特殊防御力カットのトマホークなどを筆頭にイメージ通りの着実な進化

専用の投げ斧を投げる「トマホーク」。特殊防御力をカットする効果があり、武器を使ってモンスターの防御を破壊するイメージに沿っている
「アビリティ:ウォリアーチャージ」
 次の一撃が2回攻撃。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮する。
アビリティ:トマホーク
 専用の投げ斧を消費して、敵に特殊防御力ダウンの効果。使用間隔:3分
 能力値1で効果時間を15秒延長する。
ジョブ特性:サベッジリ
 ウォークライにTPボーナスの効果を得る。
 能力値1でウェポンスキルのTPボーナスを+10する。
ジョブ特性:アグレシブエイム
 アグレッサーに飛命アップの効果を得る。
 能力値1で飛命を+4する。

 多彩な戦闘スキルを有し、攻防どちらにも対応できる武器のエキスパートである戦士。昨今では、多彩な武器を扱える中でも斧に特化したアタッカージョブへと進化、モンスターの矢面に立つ盾役のポジションは忍者・ナイトへと譲り渡し、サブ盾兼アタッカーという色合いが強い。冒険者間のジョブに対するトレンドでも、常に堅実なポジションを保っており、過不足を感じさせない仕上がりのジョブだ。

 グループ2で追加されたアビリティ・ジョブ特性では、戦士の特性である「ダブルアタック」を確実に発動できる「ウォリアーチャージ」、専用の投げ斧を投げる「トマホーク」、ウォークライでTPボーナスを得る「サベッジリ」など、使い道を容易に想像できる手堅い内容のものが揃っている。

 中でも魅力的なウォリアーチャージはウェポンスキルに組み込むことも可能だが、再使用間隔が15分と長めなことが悩みどころ。ウォリアーチャージの能力値を上限である3ポイント割り当てると、取得時の15分から10分まで短縮される。戦士ならぜひ取得しておきたいところだ。

 専用の投げ斧を用いた「トマホーク」は、モンスターの特殊防御力をカットする効果を持つ。この“特殊防御力”とは、物理攻撃が通じにくいエレメンタル族、ゴースト族などが持っている、俗に言う物理耐性のことだ。パーティーメンバーにも恩恵があるのが嬉しい。遠隔攻撃による弱体効果に幅が広がったと考えてもよく、派手さはないが堅実で頼れる印象は変わらずといった感触だ。


「モンク」 格闘攻撃を無属性化する無想無念など、モンクらしい新要素が拡充

格闘攻撃を無属性化する「無想無念」。スケルトン族とワンセットでいるゴースト族への対処に有効だ
アビリティ:マントラ
 範囲内パーティーメンバーのHPmaxをアップ。使用間隔:10分
 能力値1で効果を+4%する。
アビリティ:無想無念
 効果時間内、近接攻撃の攻撃属性を無属性にする。ウェポンスキルには効果無し。使用間隔:10分
 能力値1で効果を+5%する。
ジョブ特性:練気
 チャクラ発動後、一定時間リジェネ効果を得る。
 能力値1で効果時間を24秒延長する。
ジョブ特性:発剄
 気孔弾にストアTP-の効果を得る。
 能力値1で効果時間を20秒延長する。

 物理攻撃特化のポジションの中の筆頭格といえるのがモンクだろう。格闘という個性は、同じ格闘を用いるからくり士が登場した今でも格闘=モンクという構図は揺るがない。すでに個性と堅実なポジションが確立されていることもあって、長いFFXIの歴史を通じても、戦士と同等もしくはそれ以上に浮き沈みをあまり感じさせないジョブだ。

 そんなモンクに登場したグループ2アビリティ・ジョブ特性は、やはり堅実だった。物理に対する特殊防御力を持ったモンスターがモンクのウィークポイントではあったが、近接攻撃を無属性にする「無想無念」を得ることで多少緩和される。ただし、ウェポンスキルには適用されない。

 モンクの印象といえば、HPの豊富さがある。減少したHPを自ら回復できる「チャクラ」によって、タフさに輪をかけていたが、ここにジョブ特性「練気」が加わる。練気はチャクラ発動後に一定時間リジェネ効果が付属するというものだ。戦士同様にグループ2アビリティ・ジョブ特性は個性を増幅させるものであり、PTでの位置づけに変化はなさそうである。


「白魔道士」 プロテアV、シェルラVは堅実。デヴォーションで大きく化ける

画像はグループ2で取得できる新魔法「シェルラV」。プロテアVとセットで抑えておきたい魔法だ
アビリティ:マーター
 標的のパーティメンバーに自身のHPの一部を倍増して分け与える。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:デヴォーション
 標的のパーティメンバーに自身のHPの一部をMPとして分け与える。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
魔法:プロテアV
 範囲内にいるパーティーメンバーの防御力をアップする。
 能力値1で防御力を+2。
魔法:シェルラV
 範囲内にいるパーティーメンバーの魔法防御力をアップする。
 能力値1で魔法防御力を+1。

 「ファイナルファンタジー」シリーズにおいて欠かせない存在である白魔道士。回復を一手に引き受けるその存在感は、どの作品でも際だっている。回復役という立ち位置はMMORPGでも非常に重要なものであり、ケアル・ケアルガ、レイズII、IIIなど、白魔道士ならではという特化した回復魔法を得ていることで、パーティー全体に大きな安心感を与えるジョブとして不動のポジションを確立している。

 新魔法プロテアV・シェルラVは、パーティープレイにおいて欠かせない強化魔法の最上位にあたるものだ。消費MPはそれぞれプロテアVが84、シェルラVは消費MPが93となる。メリットポイント稼ぎをはじめとした狩り、ミッションやアサルト、バトルフィールドでの戦闘などなど、シチュエーションを問わず嬉しいものだ。

 面白いのは、アビリティの2種。白魔道士自身のHP4分の1をパーティーメンバーに“倍増して”分け与える「マーター」、同じく白魔道士のHP4分の1をそのままMPとして分け与える「デヴォーション」。中でもMPを回復できるデヴォージョンは大きな可能性を秘めたアビリティだ。

 たとえばHPが800あれば、200のMPを他人に分けることができる。実際に使用している白魔道士の冒険者とパーティープレイを行なったところ、デヴォーションで瞬時に200超のMPを与えていた。HPと引き換えとはいえ、他人のMPを瞬時に回復できる能力はこれまでに類例がない。

 マーターとデヴォーションは、どちらも再使用間隔が20分と長い。連続的な長時間の狩りなどでは20分という再使用時間がネックに感じられるかもしれないが、ここぞという戦闘で瞬時にパーティーメンバーのMPを200超も回復できる、と考えるととてつもない進化だ。どちらもHPの4分の1を扱うので、ガルカの白魔道士などHPが多い種族の白魔道士も活かせるかもしれない。


「黒魔道士」 派手さ、ダメージともに最高クラスの古代II系魔法が登場

魔法:フレアII
 敵に火属性のダメージを与え、水属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でフレアIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。
魔法:フリーズII
 敵に氷属性のダメージを与え、火属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でフリーズIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。
魔法:トルネドII
 敵に風属性のダメージを与え、氷属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でトルネドIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。
魔法:クエイクII
 敵に土属性のダメージを与え、風属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でクエイクIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。
魔法:バーストII
 敵に雷属性のダメージを与え、土属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でバーストIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。
魔法:フラッドII
 敵に水属性のダメージを与え、雷属性に対する防御力をダウン。
 能力値1でフラッドIIのマジックバーストダメージボーナスを+3、魔法命中率を+5。

 絶大な威力を誇る黒魔法を扱う黒魔道士。低レベルではサポートジョブを白魔道士にして、回復補助を行なうケースがあったりもしたが、キャップレベルに近づくにつれ、豊富なMPと黒魔法の威力を活かせるシーンが増え、複数の黒魔道士で黒魔法を一斉に放ち、モンスターを殲滅してしまう俗に言う「黒魔PT」の戦法も確立され安定していった印象だ。

 グループ2で登場したのは全て新魔法の古代呪文II系だ。消費MPが287と非常に大きいが、ダメージは全魔法の中でもトップクラス。通常時で1,400程度、マジックバースト時にはモンスターによるが2,000超のダメージも確認できた。エフェクトもこれまでで最大級の派手さで華やかだ。

 また、黒魔道士にとって見過ごせないのが魔法系の累積ダメージに対する特殊な耐性「累積魔法耐性」だ。これは連続的に同じ分類の魔法系ダメージを与えると、ノートリアスモンスターに限り、耐性が付いていくというもの。様々な戦法が通用しなくなるような劇的な変化になるのでは? とも囁かれたが、告知されてきたとおり2、3人が累積させるぐらいでは変化はあまり見られず、6人以上が絶えず魔法ダメージを与えていくと若干の変化が感じられる、という範囲に収まっているようだ。

ド派手な古代II系の新魔法
画像左はバーストII、右はフリーズIIだ。エフェクトの派手さもさることながら、通常時で1,400以上、マジックバースト時には2,000を超えるダメージを与える。各種揃えておきたくなるところだ


「赤魔道士」 弱体、強化といった強味を強化する新魔法が並ぶ

上位の弱体魔法が並ぶグループ2。画像は「パライズII」。堅実なラインナップが揃っており、いずれも取得しておきたいところだ
魔法:ディアIII
 敵を光属性のダメージがじわじわ蝕み防御力ダウン。
 能力値1で効果時間を30秒延長。
魔法:スロウII
 敵の攻撃間隔を長くする。  能力値1でスロウIIのスロウ効果を+1し、魔法命中率を+2。
魔法:パライズII
 敵を麻痺させる。
 能力値1でパライズIIの麻痺確率を+1し、魔法命中率を+2。
魔法:ファランクスII
 標的のパーティメンバーが受けるダメージを一定量軽減する。
 能力値1でファランクスIIの効果時間を30秒延長し、ダメージカット量を+3。
魔法:バイオIII
 敵を闇属性のダメージがじわじわ蝕み攻撃力ダウン。
 能力値1で効果時間を30秒延長。
魔法:ブラインII
 敵を暗闇で捕らえ、命中率ダウン。
 能力値1でブラインIIの命中ダウン効果を+1し、魔法命中率を+2。

 リフレシュ、コンバートといったMP回復手段を持ち、ストンスキン・ブリンク・ファランクスといった強化魔法、そしてディア、スロウ、パライズといった豊富な弱体魔法。パーティープレイにおいても、ソロ能力においても非常に高いパフォーマンスを誇る赤魔道士。様々なシーンに活躍の場がある万能型の魔道士だ。

 そんな赤魔道士に追加されたのは、「ディアIII」、「スロウII」、「パライズII」、「バイオIII」、「ブラインII」といった弱体効果のある魔法と、強化魔法である「ファランクスII」だ。赤魔道士本来のスタンスである弱体と強化に特化した魔法の上位版が拡充されている。また、ファランクスIIは、パーティーメンバーに対象に使用する、盾役をサポートする有用な魔法になっている。

 新たな立ち回りが可能になるような奇抜な要素こそないが、赤魔道士として納得できるラインナップになっている。すべて獲得することで、赤魔道士としてさらに完成度が高まるだろう。


「シーフ」 短剣性能の見直し、トリッキーな新アビリティ・ジョブ特性で一気に飛躍か

グループ2取得できるジョブ特性「アンブッシュ」が加わり、さらに敵の背後に位置することが重要になった。短剣の攻撃力も上がり、物理攻撃役としての飛躍を感じる
アビリティ:アサシンチャージ
 次の一撃が3回攻撃。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:フェイント
 次の一撃を当てると敵の回避率を短時間著しく下げる。使用間隔:10分
 能力値1で使用間隔を2分短縮。
ジョブ特性:オーラスティール
 ぬすむにディスペル効果を得る。ディスペルした効果を吸収することがある。
 能力値1で吸収確率を+20%。
ジョブ特性:アンブッシュ
 敵の背後からの攻撃に対して命中、飛命にボーナスを得る。
 能力値1で命中、飛命を+3。

 不意打ち、だまし討ちのアビリティを織り交ぜた攻撃でトリッキーな物理アタッカーという役割を占めていたシーフ。戦利品の発見確立を向上するトレジャーハンターIIや、移動速度が大幅に上昇するとんずらを筆頭に、トリッキーなアビリティを数多く備えている。

 これまでは短剣による通常攻撃の威力は基本的に小さく、乱戦が展開されるようなシーンでは立ち回りが難しいこともあって、活躍のシーンが狭まっていた印象があるが、シーフのグループ2アビリティ・ジョブ特性は、地位を大きく向上させる大胆なものが多い。

 ウェポンスキルに組み込むことでさらなる大ダメージを期待できる「アサシンチャージ」、敵の回避率を短時間著しく下げる「フェイント」、背後からの攻撃に命中・飛命ボーナスが加わるジョブ特性「アンブッシュ」など、いずれも非常に魅力的だ。また、パーティープレイ中には活用の場があまり無かった「ぬすむ」にディスペル効果を持たせるジョブ特性「オーラスティール」も面白い。盗んだ効果を自らのものとして吸収することもあるという追加効果つきだ。

 また、シーフが得意とする短剣は、多数のものがダメージ値と攻撃間隔を見直されている。レベル68から装備可能なものが総じてダメージ値は高く、間隔は短縮されている。これによりシーフのアタッカー性能だが、大きく向上している。もちろん、レベル75以上では、グループ2アビリティ・ジョブ特性を取得することでさらに強力になる。総合して、アタッカーとしての存在感がかなり強まった印象になっている。


「ナイト」 正当派盾役は正常進化。TPをMPに増幅変換するシバルリーがカギか

攻撃を受け止めるタイプの盾役として高い性能を誇る「ナイト」。シバルリーによる自己MP回復手段は緊急時のパフォーマンスを底上げしてくれそうだ
アビリティ:フィールティ
 効果時間内、弱体魔法に対して強力な耐性を得る。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:シバルリー
 TPをMPに変換する。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:アイアンウィル
 ランパートに詠唱中断率ダウンの効果を得る。
 能力値1で詠唱中断率を19%ダウン。
ジョブ特性:ガーディアン
 センチネル中、敵対心が下がりにくくなる。
 能力値1で下がる敵対心を19%緩和。

 全ジョブ中ナンバー1の防御力を誇るナイトは、回復魔法による自己回復での敵対心向上、パーティーメンバーのダメージを肩代わりする“かばう”、ランパート・センチネルといった防御力アップアビリティなど、盾役を務めるに十分な性能を持つ。昨今では、ジョブ特性「オートリフレシュ」がレベル35に追加されるなど、殲滅スピードを求められるシーンにも対応できるべく進化が続いている。

 ナイトのグループ2アビリティ・ジョブ特性には、盾特化ジョブらしい防御的なものが並んでいる。弱体魔法に強力な耐性を得るという20分間隔アビリティ「フィールティ」、TPをMPに返還するという20分間隔アビリティ「シバルリー」と、どちらも20分間隔のアビリティが登場した。MPの回復が必須となるジョブだけに、シバルリーの存在が目をひくのだが、いかんせん取得時で再使用間隔が20分、能力値を3ポイントにして15分のため、常用というより、バトルフィールド戦など短期決戦用になるだろう。なお、MPの回復量はTPと同値ではなく1.5倍を超える量になるようだ。

 ジョブ特性「アイアンウィル」はランパートに詠唱中断率低下を付与するというもの。モンスターの攻撃を一身に受ける中、自己回復をしていくというのは中々に難しいのだが、それをしやすくなるのは嬉しいところだ。


「暗黒騎士」 ピンポイントなメリポアビ・ジョブ特性が並ぶ。新魔法でWS回転速度がアップ

モンスターのTPを吸い取り自分のものとする新魔法「アブゾタック」。攻守において一挙両得のこの魔法は非常に魅力的だ
アビリティ:ダークシール
 次に唱える暗黒魔法の命中率がアップ。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:ディアボリクアイ
 HPmaxダウン、命中率アップ。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:ミューテッドソウル
 暗黒中の敵対心がダウン。
 能力値1で敵対心を-10。
ジョブ特性:デスペレートブロー
 ラストリゾートに両手武器の攻撃間隔短縮効果を得る。
 能力値1で両手武器に対してヘイスト+5%。

新魔法:アブゾタック
 習得レベル:暗45 敵のTPを吸収する

 両手鎌、両手剣を駆使し、モンスターの能力を吸収するアブゾ系の暗黒魔法が特徴的な暗黒騎士。物理攻撃役としても異色の印象を持つジョブだ。自身のHPを攻撃力に変換する暗黒騎士の代名詞とも言えるアビリティ「暗黒」をはじめ、総じて特徴が攻撃力に特化したジョブだ。両手武器をメインに扱うため、ウェポンスキルだけでなく通常攻撃のダメージも高い。だが、両手武器の攻撃間隔の長さから、活躍シーンの幅が若干狭まっている印象がある。

 そんな暗黒騎士に登場したグループ2アビリティ・ジョブ特性は非常にわかりやすい。暗黒魔法の命中率を上昇する「ダークシール」、HPmaxダウンと引き換えに命中率をアップする「ディアボリクアイ」、暗黒中の敵対心を下げるジョブ特性「ミューテッドソウル」、ラストリゾートに両手武器の攻撃間隔短縮効果を付与するジョブ特性「デスペレートブロー」といった、ジョブの個性をさらに強めるものが並んでいる。

 また、新たに導入された暗黒魔法「アブゾタック」は非常に有用だ。モンスターのTPを吸収するという、能力を吸収する暗黒騎士の特徴で最も待ち望まれていたものだろう。再使用間隔も1分と毎戦闘に使えるような回転の良さだ。アブゾタックの効果は対象が保持しているTPによって異なる。平均的に50前後、TPが高まっている時にはそれ以上のTPを吸収できるが、モンスターがTPを消費した直後などは奪えるTPが低くなる。使用タイミングの難しい魔法だ。敵の力を吸い取り、自らの命を削って相手を殲滅するという特徴はそのまま。敵対心とのせめぎあいが必要なテクニカルな印象は変わらない。


「獣使い」 パーティー、ソロ双方の魅力を伸ばせる要素が登場。完成度の高さは変わらず

アビリティ:フェラルハウル
 対象を恐怖におののかせる。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:K.インスティンクト
 範囲内にいるパーティメンバーはペットの持つキラー能力を得る。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:ビーストアフニティ
 よびだしによるペットのレベル上限アップ。
 能力値1でレベル上限を+2。
ジョブ特性:ビーストヒーラー
 いたわるによるリジェネ効果をアップ。
 能力値1でリジェネ量を+1。

 モンスターを自在に操る獣使い。アビリティ「よびだす」でペットを呼び出しての活動も強力だ。他のジョブがパーティプレイをメインにしているのに対して、獣使いのみは完全にソロプレイのポジションが確立されている。

 獣使いのグループ2アビリティ・ジョブ特性は、既存の能力を拡張させるものが多い。アビリティでは、対象を恐怖におののかせる「フェラルハウル」、範囲内にいるパーティーメンバーにペットの持つキラー能力を与える「K.インスティンクト」となっている。「フェラルハウル」は“あやつる”失敗時の緊急避難としても有用だ。基本的にはソロプレイ向けのアビリティと感じる。反面、「K.インスティンクト」はパーティープレイ向けのものだ。

 ジョブ特性では「ビーストアフニティ」が嬉しい。これは「よびだす」での登場するペットのレベル上限がアップするという獣使いにとって非常に魅力的なものだ。“あやつる”よりも“よびだす”を利用するパーティープレイ向けのものだろう。また、いたわるのリジェネ効果をアップする「ビーストヒーラー」はソロ/パーティー両方に嬉しいジョブ特性だ。


「吟遊詩人」 立ち回りリズムが変化するメリポアビ、敵対心をコントロールするメリポ歌と奇抜

詠唱時間をシチュエーションに応じてコントロールできるものや、敵対心をコントロールするといった奇抜な新アビリティ、魔法が並ぶ吟遊詩人。画像は詠唱時間を半分に短縮する「ナイチンゲール」
アビリティ:ナイチンゲール
 効果時間内、歌の詠唱時間、再詠唱時間を半減。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:トルバドゥール
 効果時間内、歌の詠唱時間を1.5倍、効果時間を2倍。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
歌:魔物のシルベント
 標的のパーティメンバーの敵対心を下がりにくくする。
 能力値1で下がる敵対心を5%緩和。
歌:冒険者のダージュ
 標的のパーティメンバーの敵対心をダウン。
 能力値1で敵対心を-3。

新歌:ラプトルのマズルカ
 習得レベル:吟37 範囲内のパーティメンバーの移動速度をアップ

 歌によるサポート効果でパーティー全体のパフォーマンスを底上げする吟遊詩人。「魔道士のバラード」を筆頭に、パーティーにとってなくてはならない存在感を保ち続けているジョブだ。ソロ能力、戦闘能力に限って言えば最低ランクではあるが、パーティープレイでの相乗効果は非常に高い。

 グループ2で登場しているものも、やはり最大の特徴である歌に関わるものだ。アビリティでは、歌の詠唱時間、再詠唱時間が半減する「ナイチンゲール」。また、反対に詠唱時間を1.5倍に延ばして効果時間を2倍にする「トルバドゥール」が面白い。回転の速い狩りなどでは、ナイチンゲールが有用、逆に事前に歌をかけておくようなシチュエーションではトルバドゥールを併用して歌うとよさそうだ。セットで使うことでさらに使い勝手が向上する。

 他グループ2の新歌では、対象の敵対心を維持する「魔物のシルベント」、反対に敵対心をダウンする「冒険者のダージュ」が面白い。これだけ直接的に他者の敵対心をいじる要素が他になかったこともあり、HNM戦を筆頭に利用シーンはたくさん生まれそうだ。

 追加された従来の新歌にはパーティーメンバーの移動速度を向上させる「ラプトルのマズルカ」が登場。レベル73で覚えられる「チョコボのマズルカ」の下位版と言えるもので、移動速度の向上はチョコボのマズルカより若干劣る。この歌の存在意義は、サポートジョブで使用できるところだろう。


「狩人」 敵対心アップと引き換えに得るレベル差補正カット。堅実な中に刺激的なものが存在

アビリティ:ステルスショット
 次の攻撃による敵対心がダウン。使用間隔:5分
 能力値1で敵対心を-10。
アビリティ:フラッシーショット
 次の攻撃が敵対心アップ、レベル差補正カット。使用間隔:20分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:スナップショット
 遠隔による攻撃間隔短縮。
 能力値1で遠隔攻撃に対してヘイスト+2%。
ジョブ特性:リサイクル
 矢弾を消費せずに遠隔攻撃ができることがある。
 能力値1で発動確率を+5%。

 長弓や銃を用いた遠隔攻撃で大ダメージを与える、遠隔物理攻撃ジョブの代名詞である狩人。狙い撃ちを併用したウェポンスキルは他の追随を許さないが、自身の防御力は低いという割り切った攻撃特化ジョブだ。

 狩人のせめぎ合いは、自身が放つ攻撃の大きさに比例して増大する敵対心の調整にある。グループ2アビリティには敵対心が関わるものが2種類登場している。ひとつは次の攻撃の敵対心をダウンさせる5分間隔のアビリティ「ステルスショット」。もうひとつは、次の攻撃の敵対心がアップするかわりにレベル差補正をカットするという「フラッシーショット」だ。常用に便利なのは「ステルスショット」だろう。5分間隔で使用できるため、狙い撃ち、乱れ撃ちと同じタイミングで併用できる。

 反対に面白みがあるのは「フラッシーショット」。敵対心が上がってしまうリスクを背負いつつも、レベル差補正がカットされるため、通常よりもさらに強大なダメージが期待できる。使いどころの難しいアビリティだが、アタッカーなら一度は試してみたくなる魅力がある。ジョブ特性はどちらも堅実なもので、遠隔攻撃の間隔を短縮する「スナップショット」、まれに矢弾を消費せずに遠隔攻撃できる「リサイクル」だ。どちらも派手さはないが取得しておきたいものだ。


「侍」 正正堂堂と正面からWSを放って攻撃力アップ!? 侍らしさを感じるラインアップ

アビリティ:士気昂揚
 標的のパーティメンバーに自身の100を超えた分のTPを分け与える。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:峰打ち
 両手刀で強打しスタンさせ、悪疫状態にすることがある。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:意気衝天
 残心命中時にTPが多く貯まる。
 能力値1でTPを+3。
ジョブ特性:正正堂堂
 敵の正面からウェポンスキルを打つ場合に攻撃力にボーナスを得る。
 能力値1で攻撃力を+6。

 和風のいでたち、両手で構える刀、黙想とストアTPによる回転の速いTP貯蔵が特徴的な侍。SPアビリティである「明鏡止水」を用いた連続ウェポンスキルのダメージ瞬発力は抜群ではあるが、物理攻撃役としては、両手武器全般に言える命中精度、攻撃間隔がネックだろうか。回転の速いメリポ稼ぎ等を筆頭に、活躍シーンが狭まっている感はある。

 侍に導入されたグループ2アビリティ・ジョブ特性は、個性的なものが多い。まずアビリティでは、標的のパーティーメンバーに自身の100を超えた分のTPを与える「士気昂揚」。もうひとつは両手刀で相手を撃ち付けてスタンさせる「峰打ち」だ。目を引くのはやはり「士気昂揚」だろう。黙想とストアTPによって貯蔵したTPを、さらにパーティーメンバーに与えることができるようになる。他のジョブでも例えばナイトはTPをMP変換させるアビリティがあり、なんらかの組み合わせによっては思いがけない使用法も生まれるかもしれない……とも思える。

 ジョブ特性では、攻撃失敗時に再攻撃する特性「残心」での攻撃が命中するとTPが多く貯まる「意気衝天」、敵の正面からウェポンスキルを放つと攻撃力ボーナスが加わる「正正堂堂」と、魅力的なものは多い。TPを扱い、ウェポンスキルを高回転で放つという個性獲得への方向性が確かに感じられる。また、蓄えたTPを他に渡すという変則的な方向性も面白いところだ。


「忍者」 トリッキー盾役の地位は不動か。参系の術など堅実な内容に落ち着く

導入されたグループ2では、全ジョブ中最多となった忍者。参系の術やアビリティ「散華」、ジョブ特性「忍具の知識」などが並ぶ。全てを取得することができないため、チョイスに面白みがある
忍術:火遁の術:参
 忍び道具:打竹。敵に火属性のダメージを与え、水属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で火遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
忍術:氷遁の術:参
 忍び道具:氷柱。敵に氷属性のダメージを与え、火属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で氷遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
忍術:風遁の術:参
 忍び道具:蝙蝠扇。敵に風属性のダメージを与え、氷属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で風遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
忍術:土遁の術:参
 忍び道具:撒菱。敵に土属性のダメージを与え、風属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で土遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
忍術:雷遁の術:参
 忍び道具:避雷針。敵に雷属性のダメージを与え、土属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で雷遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
忍術:水遁の術:参
 忍び道具:水鉄砲。敵に水属性のダメージを与え、雷属性に対する防御力をダウン。
 能力値1で水遁の術:参の魔法攻撃力を+5、魔法命中率を+5。
アビリティ:散華
 分身を消費して分身+1回分の遠隔攻撃。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
ジョブ特性:忍具の知識
 忍び道具を消費せずに忍術を唱えられることがある。
 能力値1で発動確率を+5%。

 忍び道具を消費して忍術を発動、片手刀二刀流による高回転な攻撃など、パフォーマンスの良さが魅力の忍者。空蝉の術を常時張り続けての“避ける盾”というポジションがすでに確立されており、人気の高いジョブだ。ナイトと盾役のポジションを二分する存在だが、単体の敵を安定して、かつ速い殲滅スピードで倒していくようなシーンでは、圧倒的なパフォーマンスを誇る。

 忍者には新忍術として遁系忍術の「参」が登場した。いずれもダメージを与えつつ対象の属性防御力を低下させるという特徴の遁術の最上位版となる。また、アビリティでは、空蝉の術で得た分身を消費して遠隔攻撃を行なう15分間隔のアビリティ「散華」というトリッキーな攻撃アビリティが用意された。また、ジョブ特性では、まれに忍び道具を消費せずに忍術を発動できる「忍具の知識」が堅実な存在として嬉しい。

 忍者は基本スペックが非常に高いため、グループ2は比較的大人しめだが、それによってパーティーでの存在価値が低下したわけではない。全体的には忍者のポジションはそのまま据え置かれていると言っていいだろう。ちなみに、大勢に変化があるようなものではないが、空蝉の術のアイコンがかわいらしい分身した人型のものに変更されている。


「竜騎士」 敵の防御力をカットするアンゴンが印象的。飛竜を引き上げる内容

専用の投げ槍で対象の防御力をダウンさせる「アンゴン」。使用間隔も3分と短く、定番になりそうだ
アビリティ:ディープブリージング
 次に撃つ飛竜のブレスの効果がアップ。使用間隔:15分
 能力値1で使用間隔を2分30秒短縮。
アビリティ:アンゴン
 専用の投げ槍を消費して敵の防御力をダウン。使用間隔:3分
 能力値1で効果時間を15秒延長。
ジョブ特性:エンパシー
 スピリットリンクに良いステータスを飛竜にコピーする効果を得る。
 能力値1でコピーするステータス数を+1。
ジョブ特性:ストレイフ
 飛竜のブレス命中率アップ。
 能力値1でブレスの命中率を+5。

 両手槍を得意とし、FFシリーズでもお馴染みのジャンプ攻撃を駆使する竜騎士。飛竜によるツープラトンのアタックなど個性も確立されており、物理攻撃役に席を置いている。竜騎士単体でも十分な戦闘能力を有するが、飛竜の存在はソロプレイ、パーティープレイどちらにおいても重要だ。

 竜騎士のグループ2アビリティ・ジョブ特性は、竜騎士本体よりも飛竜の能力を拡充するものが揃った。アンゴンと同等かそれ以上に魅力的なのは、アビリティ「ディープフリージング」。これは、飛竜が次に放つブレスの効果をアップするというものだ。白魔道士をサポートジョブにした時のヒールブレスなど、飛竜のブレス効果は重要な竜騎士にとって、このアビリティは戦闘能力を直接的に伸ばしてくれる。ジョブ特性には、飛竜のHPを回復するスピリットリンクに良いステータスをコピーして与える「エンパシー」、飛竜のブレス命中率をアップする「ストレイフ」などが用意されている。

 今回唯一となる竜騎士本人が放つアビリティ「アンゴン」は、専用の投げ槍を消費して敵の防御力を一定時間カットするというものだ。魔法で言えばディア系に近い防御力カット効果を得られる。使用間隔も3分と短く使い勝手もよい。まず最初に習得しておきたいアビリティだ。


「召喚士」 6属性召喚獣用の上位魔法履行が登場。もう一段の奇抜さが欲しいところか

召喚士最大の個性であり特徴でもある召喚獣の履行が拡張された
契約の履行:メテオストライク
 イフリートの契約の履行。敵に火属性ダメージ。
 能力値1でメテオストライクのTPボーナスを+20。
契約の履行:ヘヴンリーストライク
 シヴァの契約の履行。敵に氷属性ダメージ。
 能力値1でヘヴンリーストライクのTPボーナスを+20。
契約の履行:ウィンドブレード
 ガルーダの契約の履行。敵に風属性ダメージ。
 能力値1でウィンドブレードのTPボーナスを+20。
契約の履行:ジオクラッシュ
 タイタンの契約の履行。敵に土属性ダメージ。
 能力値1でジオクラッシュのTPボーナスを+20。
契約の履行:サンダーストーム
 ラムウの契約の履行。敵に雷属性ダメージ。
 能力値1でサンダーストームのTPボーナスを+20。
契約の履行:グランドフォール
 リヴァイアサンの契約の履行。敵に水属性ダメージ。
 能力値1でグランドフォールのTPボーナスを+20。

 強大な力を持つ召喚獣を召喚して使役する召喚士。豊富なMPが特徴で、召喚士本人ではなく、召喚獣のアビリティを駆使して戦う。召喚獣の取得には苦労するが、タイタンの「大地の守り」、ガルーダの「真空の鎧」、フェンリルの「上弦の唸り」などオンリーワンの能力も多く、かつ70履行の攻撃威力も大きい。

 召喚士のグループ2アビリティは、すべて契約の履行に追加されるものになっている。カーバンクル、フェンリル、ディアボロスを除く6属性の召喚獣に対応する魔法履行だ。通常時で600ほどのダメージが確認されており、6属性の召喚獣がレベル60で使えるようになる「~IV系魔法履行」の上位版にあたる。物理攻撃に特殊防御力を持っているタイプのモンスターには有効だろう。


アーティファクト、メリットポイント“グループ1”が追加
充実してきたアトルガンジョブ高レベル帯

 「アトルガンの秘宝」で追加された3種類の新規ジョブには、メリットポイントに「グループ1」が追加された。また、アーティファクト取得クエスト、専用の限界突破クエストも実装されている。なんといっても喜ばしいのはアーティファクトが登場したことだろう。以下には、最新のジョブに対する雑感と、メリットポイントグループ1の項目に対する考察をまとめていく。

「青魔道士」グループ1 ブルーチェーン、ブルーバーストの短縮などいずれも魅力的

不滅隊、と思いきや、こちらはAF姿の青魔道士の冒険者
ブルーチェーン使用間隔
 能力値1で使用間隔を4秒短縮。
ブルーバースト使用間隔
 能力値1で使用間隔を4秒短縮。
モンスター相関関係効果
 能力値1でモンスター相関関係効果を+1。
物理系青魔法攻撃力
 能力値1で物理系青魔法の攻撃力を+2。
魔法系青魔法命中率
 能力値1で魔法系青魔法の命中率を+2。

 モンスターの能力をラーニングして自らの力とする「青魔道士」。青魔法単独の性能もさることながら、サポートジョブの選択によって前衛的にも後衛的に立ちまわれるフレキシブルさがあり、近東3ジョブの中でもとびきりの人気ジョブとなった。ブルーチェーン、ブルーバーストを用いた一人連携からマジックバーストなど、トリッキーな戦法も可能、サポートジョブを忍者やシーフにした攻撃役のポジションとしても活躍の姿が見られる。

 グループ1の項目では、ブルーチェーン、ブルーバーストの使用間隔短縮がまず堅実な印象だ。上記に記したように、ブルーチェーンによる物理系青魔法のウェポンスキル化から、片手剣によるウェポンスキルで一人連携、その後にブルーバーストでの魔法系青魔法によるマジックバーストといったように、テクニカルな立ち回りが外から見ても格好のいい青魔道士。まずこれらの回転速度を上げていこうと考える冒険者は多そうだ。他にも、モンスター相関関係効果アップ、物理系青魔法の攻撃力アップ、魔法系青魔法の命中率アップと、いずれも能力値の振り分けに迷ってしまいそうな項目が並ぶ。


「コルセア」グループ1 各種使用間隔短縮の中にBust時間短縮が光る

海を渡るコルセアのAF姿。これまでのジョブとは路線の異なる衣装だ
ファントムロール使用間隔
 能力値1で使用間隔を2秒短縮。
クイックドロー使用間隔
 能力値1で使用間隔を6秒短縮。
クイックドロー命中率
 能力値1でクイックドローの命中率を+2。
ランダムディール使用間隔
 能力値1で使用間隔を40秒短縮。
Bust時間短縮
 能力値1でBust時間を10秒短縮。

 ファントムロールによるパーティーサポート効果、そして短銃による射撃攻撃と、パーティーサポートと遠隔攻撃役のハイブリッドなジョブである「コルセア」。銃弾に魔法効果を付与し、対象にかかっている弱体魔法の効果を増幅させるクイックドロー、パーティーメンバーのアビリティのひとつを再使用可能にするランダムディールなど、トリッキーなサポート要素の特徴が並ぶ。

 グループ1の項目では、ファントムロール、クイックドロー、ランダムディールの使用間隔短縮が並ぶ。クイックドローの命中率アップも堅実な項目だが、目を引くのはBust時間の短縮という項目だろうか。ファントムロールのダブルアップ時に合計値がオーバーしてしまった時に発生するペナルティ「Bust」。Bust時にはコルセアの魅力であるファントムロール枠が一定時間Bustで埋められてしまう。果敢にダブルアップしていきたいと考える冒険者には魅力的な短縮となる。


「からくり士」グループ1 全てはオートマトンに。戦闘タイプの項目が悩ましいところか

最後はからくり士。ふんわりと身を包む赤と黒の布地が映える
オートマトン白兵戦スキル
 能力値1でオートマトンの白兵戦スキルを2ポイントアップ。
オートマトン射撃戦スキル
 能力値1でオートマトンの射撃戦スキルを2ポイントアップ。
オートマトン魔法戦スキル
 能力値1でオートマトンの魔法戦スキルを2ポイントアップ。
アクティベート使用間隔
 能力値1で使用間隔を40秒短縮。
リペアー使用間隔
 能力値1で使用間隔を6秒短縮。

 からくり人形“オートマトン”と共に攻撃を繰り出す「からくり士」。オートマトンはヘッドとフレームを交換することで汎用、白兵戦、魔法戦、射撃戦といった4種類の戦闘タイプを選択できる。また、内部に装着するアタッチメントによるカスタマイズでは、性能や行動パターンを自分好みに組み替えることができる。

 なんと言ってもオートマトンの存在が重要なからくり士。グループ1の項目には、オートマトンを呼び出すアクティベートの使用間隔短縮、オートマトンのHPを回復するリペアー使用間隔の短縮といった項目が並ぶ。面白いのは、オートマトンの3種類ある戦闘スキルをアップする項目があることだろうか。


メリットポイントによる新要素の取得はプレーヤーの個性を生む
ハイレベル帯ジョブバランスの調整方法として魅力的

グループ2アビリティの拡充によっては、プレーヤーごとの異なる個性も生まれてくるはず。慎重に進められることは間違いないが、今後の展開にも期待したい
 今回はメリットポイント項目に新たに追加された“グループ2”に並ぶアビリティ・ジョブ特性を起点に、既存15ジョブのジョブバランス変化を紹介した。メリットポイントによる新アビリティ・ジョブ特性の獲得というのは初の試みであり、今後のさらなる拡充が期待される要素だ。

 今回のグループ2登場によって躍進を遂げたと思えるジョブはある。短剣の性能が見直され、グループ2アビ・ジョブ特性にも魅力的なものが並ぶ「シーフ」、新魔法アブゾタック、懸念をダイレクトに改善できるグループ2が用意された「暗黒騎士」、MPを瞬時にコントロールするという奇抜なものが登場した「ナイト」、「白魔道士」といったところだろう。

 メリットポイントで得る新能力というのは魅力的だ。純粋にプレイの楽しさを拡張する要素であり、ハイレベル帯でのバランス調整方法としては非常に公平なものに感じる。今回導入されているものでは忍者がその例に当てはまるのだが、今後にメリットポイントアビリティが拡張されていくと、能力値上限の制度によって、プレーヤーごとに取得しているアビリティ・ジョブ特性が異なる状況も考えられる。個性付けとしても面白い方向性だ。

 さて、本稿をまとめて再確認したのは一概にジョブバランスと言っても難しいということだ。メリットポイント稼ぎをはじめとする狩りのパーティーをはじめ、バトルフィールドやミッション、果てはHNM戦闘などなど、様々な活躍シーンが存在しているためだ。顕著なのは盾役の代名詞的存在「ナイト」と「忍者」であり、汎用的なシーンでは忍者の優位を変わらず感じるのが率直な意見なのだが、空蝉の術では防ぎきれないような特殊なシーン、つまり攻撃を受けることが必然のシーンでは基本防御力に優れるナイトに分がある。ジョブバランスもさることながら、それぞれのジョブが活躍するシーンの舵取り、拡充にも期待したい。


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□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
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(2006年8月17日)

[Reported by 山村智美 / Pomm]



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