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今回はより詳細な世界設定が明らかになった。「真・女神転生I」をプレイしたユーザーならば東京が魔神トールの手によって放たれた“I,C,B,M”によって一瞬で壊滅してしまう衝撃的な、後に“東京大破壊”とよばれる災厄が降りかかる場面を覚えているだろう。しかし、そのような大破壊でも人々は生き残った。「女神転生 IMAGINE」はその東京大破壊から復興していく世界が舞台となる。 生き延びた東京の人々は、信仰・思想の壁を越えた社会体制「共同社会」を樹立し、壊滅後の地に現われた「7人の賢者」の導きのもと、「新宿バベル」と呼ばれる塔を建造する。新宿バベルは半径400メートル、高さ3,000メートルという“東京再生プロジェクト”の象徴ともいえる巨大建造物だ。「女神転生 IMAGINE」では、外装は完成しているが、中はまだ未完成な部分も多い。内部には行政施設など多くの施設が存在し、人々の住居もある。大破壊後の東京において最も活気のある“都市”として栄えている場所だ。 復興を志す人々の最も脅威となっている存在が「悪魔」である。どういう経緯によってかは謎に包まれているが、大破壊直前から東京は妖怪や精霊、怪物など神話や民話、うわさ話などで語られる異形の存在(「女神転生」シリーズでは彼らを総称して悪魔と呼ぶ)が闊歩する“魔界”になってしまった。東京に住む多くの人々は悪魔の襲撃から逃れ、復興に力を合わせるため、東京各地に「シェルター」を建造した。現在各シェルターは“ホーム”と呼ばれ、失われて久しい都市機能の一部を復活させるまでに至った。 悪魔に立ち向かう専門家達も現われ始めた。誰が作ったかわからないが、悪魔に語りかけ、交渉を可能にし、さらに複雑な儀式や魔術をコンピュータ空間で行なうことで、悪魔を使役することすら可能な「悪魔召喚プログラム」。このプログラムを手にし、悪魔を仲魔にして戦う「デビルバスター」は、悪魔と対決し、人々の生活を守る。しかし、その強力な力は、多くの人々の野望、さらには“神々の抗争”にすら影響を及ぼしていくこととなる……。 プレーヤー達はスギナミにある「第3ホーム」から大破壊後の東京へ踏み出していくことになる。デビルバスター達は「バーチャル施設」で悪魔と戦う訓練を行なう。デビルバスター教官“スネークマン”の指導の元、能力を認められた者だけが“DBライセンス”を与えられる。プレーヤー達はすべて悪魔召喚プログラムを持つ、共同体社会から認定されたデビルバスターなのだ。新宿バベルにはライセンスを持つものだけが入出できる「中央制御室」があり、“不動の山本長官”と呼ばれる人物が様々な指令をデビルバスターに下している。 大破壊後の東京は災害の爪痕だけではなく、悪魔のすみかと化した様々な恐ろしい場所を持つ“魔界”となっている。大破壊後の東京にはなぜそこに存在しているのか説明できないような建造物や、地形が広が数多く存在している。その中でも特徴的なものが、「3本のオベリスク」だ。オベリスクとは、巨大な柱の形をした建造物であり、大破壊後、忽然と現われた。誰が建てたか、現在の所まったく明らかになっていない。 オベリスクは、樹海と化した「ナカノ」、I.C.B.Mが爆発した爆心地近くで、今は溶岩の海となっている「イチガヤ」、オベリスクを中心に水晶に覆われた「シブヤ」、にそれぞれ立っている。オベリスクが地形を変化させたのか、変化した地形の中心地に象徴として現われたのか……オベリスクの周辺での悪魔の目撃例も多く、謎は深まるばかりである。 また、悪魔のすみかとなっている地としては「シンジュクドック」も有名である。新宿バベル建造の拠点となった場所で、新宿バベルはここに覆い被さる形で建造された。シンジュクドックは場所としては新宿バベルの地下となる。新宿バベルに居住区が完成した現在は、シンジュクドッグは役目を終え荒廃が進み、今や悪魔のすみかとなっているという。 この他に、この世界に大きな影響を与えそうな存在がある。「イノセント」と呼ばれる人造人間で、7人の賢者の1人、“叡智の久坂”という生体科学者によって生み出された。イノセントは、大破壊後の東京を復興させるための労働力として作られた。現在イノセントは、新宿バベルの「イノセントプラント」で生産されており、共同体社会の管理、統制の元、様々な労働に使用されている。彼らと、人類、悪魔の関係も興味深いところだ。
悪魔を仲魔にできる特殊能力を持つプレーヤーはどんな道を歩み、世界にどのような影響を与えていくのか? 設定上、歴史は「真・女神転生II」に繋がっていくはずだが、MMORPGはユーザーと制作者によって進化していくゲームである。プレーヤーが何を望み、制作者がどう応えていくのか、ひょっとしたら、全く新しい世界が生まれるかもしれない。今後の情報、そして何よりもサービス開始に期待したい。
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□ケイブ・オンライン・エンターテイメントのホームページ (2006年8月11日) [Reported by 勝田哲也]
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