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SNKプレイモア、シリーズ初期4作を一挙収録!
PS2「餓狼伝説 バトルアーカイブズ1」

7月20日 発売

価格:5,040円

パッケージ画像
 株式会社SNKプレイモアは、プレイステーション 2用対戦格闘ゲーム「餓狼伝説 バトルアーカイブズ1」を7月20日に発売する。価格は5,040円。マルチマッチングBBを介した通信対戦プレイに対応する。

 PS2「餓狼伝説 バトルアーカイブズ1」は、ネオジオ向けにリリースされた対戦格闘ゲーム「餓狼伝説」、「餓狼伝説2」、「餓狼伝説SPECIAL」、「餓狼伝説3」の計4タイトルをワンパッケージに収録したもの。SNK旧作をオンライン向けにアレンジ移殖する「NEOGEOオンラインコレクション」シリーズの第5作目となる。

 “オンラインコレクション”と銘打たれているとおり、マルチマッチングBBによるオンライン対戦プレイに対応しているほか、オリジナルカラーのキャラクタでプレイできるカラーエディット機能を搭載。また、4タイトルとも、BGMがオリジナル版とアレンジ版の2種類から選択できる。また、「餓狼伝説SPECIAL」のみ、隠しキャラクタ「リョウ・サカザキ」が最初から使える状態になっている。

4作品すべてオンライン対戦が楽しめる。カラーエディット、オリジナルとアレンジのBGM2種類とオンラインコレクションシリーズ定番の機能が追加される
カラーエディットしたキャラクタはオンライン対戦でも使える。オリジナリティあふれる色彩でプレイすればグッと気持ちも高まる? 「餓狼伝説SPECIAL」はリョウ・サカザキが最初から使える



● 餓狼伝説

 '91年にリリースされたシリーズ初代作品。8方向レバーでキャラクタを操作し、パンチ、キック、投げの3ボタンとコマンド入力による必殺技で相手にダメージを与えていく。

 テリー・ボガード、アンディ・ボガード、ジョー・ヒガシの3人から使用するキャラクタを選択。それ以外の敵キャラクタ「ホア・ジャイ」、「ビリー・カーン」、「ダック・キング」、「マイケル・マックス」、「リチャード・マイヤ」、「タン・フー・ルー」、「ライデン」、「ギース・ハワード」はすべてCPU専用キャラクタ。プレイ中に乱入すると、いきなり対戦ではなく2対1の変則マッチ“協力プレイ”に移行。CPUキャラクタを倒した後、プレーヤー同士の対戦になるという風変わりな手順が採用されていた。

 本作最大の特徴は、フィールドの手前と奥にそれぞれ「ライン」という概念が設定されていること(2ラインバトル)。基本的には常に1本のライン上で戦うことになるが、CPUキャラクタが別ラインに逃げたり、あるいは自身が別ラインに吹き飛ばされた場合、攻撃ボタンを押すことで相手側ラインに移動することができる。後のシリーズ作品のようにプレーヤーから能動的に使えるシステムではなかったが、概念そのものは初代作品の時点でしっかりと形作られていたわけだ。

 独特の色使い、キャラクタのアニメーションパターンなど、それなりにクセのある作品。筆者を含めた当時のプレーヤーは、攻撃判定のあいまいさ、ヒット時の爽快感のなさといった要素で、あまり良いイメージを抱かなかったように記憶している。ゆえに大ヒットには至らなかったが、ボガード兄弟やギースを筆頭とするキャラクタ、サウス・タウンを中心とする世界観、基本システムなど、後の作品に引き継がれていく土台を作り上げたことはおおいに評価できる。未体験の人は、この機会を逃さず“原典”を実体験してみてはいかがだろうか。

【スクリーンショット】



● 餓狼伝説2

 '92年にリリースされた続編。基本的な操作性、グラフィック、BGMなど、ありとあらゆる要素が飛躍的に向上。続編ではあるが「もはや別物」としかいいようのない完成度を誇るネオジオ対戦格闘・初期の金字塔的作品。

 前作の2ラインバトルは、プレーヤー側から移動したり、相手を吹き飛ばすといった積極的な使い方が可能になった。ラインを駆使した攻防もさることながら、新システム「避け攻撃」、隠し要素「超必殺技」が、俄然プレーヤーの対戦熱を煽り立てる。

 「避け攻撃」は、直接ガードしていない状態のガードモーション中に、8方向レバー相手側+弱パンチで繰り出せる特殊な攻撃。キャラクタごとに性能はまちまちだが、やられ判定が極端に小さくなるため、対空迎撃はもちろん、相手の飛び道具などをスカして反撃するといったテクニカルな攻防が楽しめる。

 「超必殺技」は、体力ゲージが赤く点滅すると使えるようになる一発逆転要素。インストラクション・カードはもちろん、ゲーム中でも具体的なコマンドが一切明らかにされなかったため、全国各地のアミューズメント施設で出し方を探す人が続出。使っている人を目の当たりにしようものなら、その手元を凝視するプレーヤーが周囲にあふれかえるほど。インターネットが普及している今なら、それこそアッという間に広まったのだろうが、当時はゲーム系の草の根BBSを介した情報交換がせいぜい。あらぬ噂も乱れ飛ぶなど、発覚直後はまさにお祭り状態だったように記憶している。

 システム面の充実もさることながら、本作はキャラクタの面でも多くのファンから絶大な支持を受けている。たわわなバストの揺れで世界中のファンをとりこにした「不知火舞」、元祖“乱舞系”こと「キム・カッファン」、敵キャラクタながら個性的なファイトスタイルが受けた「ビリー・カーン」など、本作に登場しているキャラクタは、最新作でも現役バリバリか、そうでなくてもコアなファンを中心に末永く愛され続けているタイプが多いように感じられる。前作が土台を作ったなら、「餓狼伝説2」は、そのうえに確固たる楼閣を築いた作品といえそうだ。

【スクリーンショット】



● 餓狼伝説SPECIAL

 '93年にリリースされた続編。「餓狼伝説2」のパワーアップ版ともいえる作品で、前作のCPUキャラクタ「ビリー・カーン」、「アクセル・ホーク」、「ローレンス・ブラッド」、「ヴォルフガング・クラウザー」が使用可能になったほか、「ダック・キング」、「タン・フー・ルー」、「ギース・ハワード」の3人を新たに追加。特定条件を満たすと「リョウ・サカザキ」が敵として登場するが、本作では最初からプレーヤーキャラクタとしても使用可能になっている。

 本作最大の特徴は“連続技”が導入されたこと。「餓狼伝説2」では、ダメージを受けているのけぞり状態は無敵になり、一気に畳み込まれることがないよう配慮されていた。ゆえに攻防はシビアな体力の削りあいがメインとなり、爽快感という点でいまひとつ。ゲームとしては非常に理にかなった内容なのだが、そこは対戦格闘シーンの最先端を追い求めた当時のSNKスタッフだけに、前作と180度性格が異なる“スピーディかつハイスパートな攻防が楽しめる作品”が生まれたわけだ。

 連続技の導入で、それまであまり有効ではなかったジャンプ攻撃の重要度が飛躍的にアップ。各通常技、必殺技の判定や威力はもちろん、避け攻撃の判定やヒット後のダウン時間短縮など、バランス面だけでなくゲームのテンポやリズムを阻害する要因についても必要最低限に抑える調整が随所にほどこされている。ボーナスゲームが削除されたのも「対人戦」が強く意識されたことと無縁ではないだろう。

 リリースから10年以上の月日が経過しているが、本作を「シリーズ最高傑作」と評するプレーヤーは少なくない。古参ファンはもちろん、新規ファンにも十分アピールする「餓狼伝説 バトルアーカイブズ1」の目玉といえる1本だ。

【スクリーンショット】



● 餓狼伝説3

 '95年にリリースされた作品。登場キャラクタは前作の16人から13人に減っているが、そのぶんアニメーションパターンなどいちキャラあたりの作りこみが増加。CPU戦は、戦闘後に与えられるファイティングレベルポイントの累積でストーリーが分岐していく。

 2ラインバトルが、手前のスウェーラインを加えた3ラインに増加(オーバースウェー)。基本的な攻防は中央(センターライン)で行なわれ、奥・手前のラインは相手の攻撃を避けるために使われる。両者同時にライン移動はできない。別ラインにいても一定時間が経過するとセンターラインまで自動的に戻される、特定の技で他ラインが攻撃できるなど、ラインをからめた攻防が多様化している。

 攻撃面では、弱・強のパンチとキックボタンをタイミングよく立て続けに入力することで連続技になるコンビネーション・アーツ、上半身無敵のクイック・スウェーから繰り出せるクイック・スウェー攻撃など新要素を追加。小ジャンプ、ノーマルジャンプ、空中ガードなど、平面だけでなく立体的な攻防でも新たなアプローチが盛り込まれている。

 このように意欲的な要素がたくさん詰め込まれた作品だったが、超必殺技をはるかに凌ぐ逆転要素「潜在能力」の出現条件が非常にシビア、さらには特定キャラクタで簡単に永久コンボが成立してしまうなど、こと対人戦においては厳しい面が少なからず見受けられた。対戦プレイは(お互いに縛りを入れれば別として)あまり盛り上がらなかったが、ストーリー性が重視されたCPU戦など、シングルプレイに限れば決して悪い作品ではない。興味がある人は、この機会に一度チェックしておくといいだろう。

【スクリーンショット】



(C)SNK PLAYMORE

□SNKプレイモアのホームページ
http://game.snkplaymore.co.jp/
□関連情報
【4月20日】シリーズ3作をワンパッケージに収録!
SNKプレイモア、 PS2「龍虎の拳~天・地・人~」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060420/rk.htm

(2006年6月22日)

[Reported by 豊臣和孝]



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