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コナミ、DS「TAO~魔物の塔と魔法の卵~」開発者インタビュー

発売中

価格:5,229円

 株式会社コナミが、ニンテンドーDS用ターンバトル式ダンジョンRPG「TAO~魔物の塔と魔法の卵~」を12月22日に発売した。

 「TAO~魔物の塔と魔法の卵~」は、魔物と巧妙なギミックに満ちた40階から成るダンジョンを攻略する、ダンジョンRPG。ターンバトル方式で敵と交互に行動を起こし、魔法と剣で敵を倒して塔の頂上を目差す。

 「魔法使いになろう」を開発コンセプトを掲げ、ターゲットユーザーは小学校高学年となっているが、フロアのギミックもふんだんに仕込まれていて、大人も手応えを十分感じながら遊べる内容になっている。タッチペンで様々な図形の魔法コマンドを入力して魔法を発動するほか、移動も会話もすべての操作をタッチペンで行なうというのも特徴。

 また、塔に居る多彩な魔物をコレクションする楽しみがある。魔物を引き連れて戦闘すれば成長する要素もあり、また友達と通信対戦で強化したり、トレードで進化させることも可能だ。

【ストーリー】

 豊かな水と、魔物の卵の取引で栄える、砂漠のオアシス・モンドミニオ。街の隣にある『魔物の塔』は、モンスターの封印塔。この塔の中に点在する魔物の卵は高価な金額で取り引きされ、そのおかげで街は栄華を極めていた。

 しかし、『魔物の塔』に巨大な落雷が発生し、封印の一部が欠損してしまう。これを機に塔から逃げ出した魔物は、各地で人々を襲うようになった。

 絶海の孤島ベンテ島で、家族4人平和に暮らす主人公タオの元にも災厄が訪れる。塔から逃げた魔物はベンテ島に上陸し、その呪いによって住民の殆ど全員が「石像」と化してしまったのだ。呪いを解く魔物の卵を求めて、タオはモンドミニオに旅立った……。

■ 登場キャラクタ

 忌まわしき過去を持つ一族、ベンテ族。ベンテ族の少年タオに対して、最初のうちはモンドミニオの街の人々が取る態度は冷たい。しかし、少年の勇敢な戦いぶりに、村人は次第に心を開くようになり、敬意を持って少年に頼みごとまでするようになる。キャラクタに多く接することで、好感度が上がるといった要素もあるようだ。ここでは物語序盤に登場するキャラクタを一部紹介しよう。

【タオ】 【ペッチョ】 【ミンミン】

主人公。優秀なエア・スペラーの血を引く、ベンテ族の少年。一族の英雄「ゴダイ」に憧れ、エア・スペラー最高の称号「スペル・マスター」を目指している

人間の言葉を話せる、珍しい魔物。塔の中で主人公に助けられ、パートナーとなる。大変おしゃべりで、口も悪いが、実は気のイイ奴

民家の娘。主人公がまだ街の住民と仲良くなっていないうちから、主人公に好意を持ち、周辺をうろうろしている。活発で、おてんばな元気娘

【ドトゥ】

【シンシア】

【ヤレト】

【ボックス】

道具屋の主人。最初は、主人公に店の物を売らない等、意地悪をするが、自分の娘を助けてもらい、主人公に心を開いていく。昔気質の職人タイプ

トゥの娘。ヒーランの毒で意識不明が続いていたが、タオに助けられてる。タオに恋心を抱くが、おしとやかで内気なため、その気持ちを打ち明けることはしない。図書館へ通うのは、タオが目当てらしい

町でただ1人、魔物の卵から特効薬を作れる腕利きの医師。一見穏やかな表情だが、魔物の被害により大きな苦しみを受けた過去をもつ

頑固ジジイタイプの、図書館の館長。親兄弟がベンテの禁術の犠牲になったことから、ベンテ族を大変憎んでいる。主人公に対しても嫌悪感をむき出しにしているが、孫を助けられて心を開いていく



頑固ジジイタイプの、図書館の館長。親兄弟がベンテの禁術の犠牲になったことから、ベンテ族を大変憎んでいる。主人公に対しても嫌悪感をむき出しにしているが、孫を助けられて心を開いていく。

街の人の頼みごとを聞いてあげるなど、信頼を勝ち得ていくことでストーリーが進んでいくというシンプルな流れ

【敵キャラクタ】

【ナメック】

【ペッチョ】

【ツックイ】

【ブラッディ】

ナメクジが変異した魔物。はりつき攻撃が得意

ネズミが変異した魔物。動きがとてもすばやい

鳥が変異した魔物。つっつき攻撃が得意

コウモリが変異した魔物。相手の血を吸い体力をうばう

【イベントに登場する魔物】

【ヤンボラー】

【ヒーラン】

【ギノボ】

ヤモリが変異した魔物。炎の属性を持ち、火の玉攻撃を得意とする

毒ガとチョウが合体して生まれた魔物。眠気をさそう毒りんぷんを身にまとう

キノコが変異して生まれた魔物。毒の胞子を飛ばして相手を攻撃する

 

■ ゲームシステム

 魔物の塔は、40階の階層からなるダンジョン。塔の頂上(屋上)には、損傷した封印板があり、 ここの中心に“封印石”をはめ込むことで ゲームクリアとなる。ダンジョン内には、様々な魔物が徘徊し、5階ごとに存在する中ボスを倒さないとそれより上階へは進めない。そして最上階となる40階には、もちろんラスボスが待ち構えている。

 すべての操作はタッチペンで行なえるようになっており、魔法を発動させるには、「魔法を使う」コマンドを選択して、タッチペンで魔法スペルを入力する。そして発動するエリアを入力すると、魔法を唱えるという流れになる。

 また、塔の中で仲間にした魔物を引き連れて戦わせ、成長させるという要素もある、通信機能を使えば、自分が育てた魔物を持ち寄って友達同士でバトルロイヤルを行なえるほか、自分の魔物と友達の魔物をトレーディングすることも可能。魔物を交換すると、第2世代が進化を遂げるという要素もある。

街や建物の中でも、「魔物の塔」の中でも、操作はすべてタッチペンで行なうというシンプルさ

■ 戦いの心得

装備品は、次々と高いものを買いそろえて装備すればいい、というわけでもないらしい?
 最後に、本作の攻略を進めるコツを紹介して、紹介パートの最後としたい。

 タオは最初から持っている魔法の杖を使い、スペリングをして魔法を発動する。もちろんこの杖だけで戦うこともできるが、MPが足りないと魔法を発動することができない。そこで臨機応変に剣と持ち替えて戦うのが、攻略のポイントとなりそうだ。

 杖や剣、盾は、武器屋で購入できる。軍資金を得るには、塔で入手したアイテムをお店に売ることで換金可能だ。武器は、使用することで能力値が上がる要素もある。タオのレベルが上がっても、レベルが低い武器を使うと、戦いが不利になる場合もある。

 魔法は、敵を倒すという目的以外にも、道を切り開くために使用することもある。時には思考を柔軟にして、じっくり状況を観察すると思わぬ突破口が見つかるかもしれない。


「TAO」開発者特別インタビュー
~タッチペンのみで遊ぶターン制のRPGの見所、遊び所~

 「TAO~魔物の塔と魔法の卵~」の開発にあたったプロデューサーの木本氏と、プランナーの泉田氏に、製作秘話を伺った。

――「TAO」のプラットフォームにDSを選んだ経緯は?

木本 ターン制のRPGというシステムは10代の子供向けなので、PSPかDSかと選ぶときに、DSの方が面白いんじゃないかと。魔法の入力というのが特質なので、今回はDSを選びました。

――DSでの開発はいかがでしたか?

木本 泉田さんの提示するストーリーやビジュアルに対して、DSの限界があって、「できるのか?」というのが1つの苦労ではありました。また、泉田さんはペン入力の遊び方で、だいぶ苦労されてましたね。

泉田 スタートからおしまいまで全ての操作をタッチペンオンリーで行かせたいと思ってたんです。だからインターフェイスの設計も苦労しました。アイコン的に、ここのシーンでは「捨てるが無いとまずいんじゃない?」って言うのが、結構ギリギリまでありましたね。

――図形認識に関してはスムーズに進行したんでしょうか?

木本 何度もエラーを出すとプレイする方はストレスが溜まるので、タッチペンには苦労したとプログラマは言ってました。形が違っていてもわりと補完してくれるので、かなり認識しやすくなりました。今回は魔法入力に特化しているのと、ターン制な分、急いで入力する必要が無いのがゲームに合っていて良かったと思います。

――ゲームのボリュームは?

泉田 だいたいのプレイの想定時間を50時間で設定していて、急いでやれば30時間ちょっとです。

木本 ターン制になっていて、マップがフロアごとに別れていて、エリアごとにイベントがあるので、どうしても時間はくいます。それに対してストレスが貯まるか、という点に注意して、細かい達成感を与えることで「やらされてる感」を軽減しています。

 5階ごとに中ボスがいて、8エリアあって、最後に大きなボスを倒す。ボリューム的には普通のRPGです。町を渡り歩くというのではなくて、例えば今まで非協力的な道具屋のおやじが、あるイベントをクリアすると協力的になって道具を売ってくれるといったことが新しい町に進むイメージと同じで、町の中で行動範囲が広がっていきます。

――戦闘のシステムに関しては?

泉田 剣で斬ることもできますが、基本は杖で魔法を発動させます。

木本 ターン制になってるので、モンスターが魔法を使ってきたらよけるわけにいかないですから、嫌なんですが、それはそれで面白さになってます。

泉田 魔法は、基本的には◯や△などの簡単な図形で、5種類ずつ配列された中、上級魔法だけはそれぞれちょっと複雑になってるんです。45種類と言ってもわりと覚えられると思います。

例えば雷はギザギザを描くんですけど、1個だと初期段階、2個だと少し強くて、3個だと広範囲に攻撃が行き渡ります。プレーヤーに感覚的にわかってもらえるよう、変更を加えて今の形に落ち着きました。

――マップに関しては?

泉田 基本的なデザインはスタッフに任せた部分が多くて、わりと面白いことをしてくれました。例えば女性スタッフがデザインしたマップに、真上から見ると男性と女性が手をつないだ形になっていて、横に「LOVE」と描いてあるものがあったんです。アイテムを設置するのは私だったので、丁度手をつないでいるところに、指輪代わりの宝石を置こう、とか。

 マップの出口の探し方や中ボスの倒し方など、村でまめに話を聞くとヒントをくれます。攻略法があって、ヒントは町で聞くというおきまりのパターンにしています。

木本 アイテムをとりに行くために手前に茂った草を燃やして進まなければならない場所があるんですけど、どうやって行くんだろうと考えて気づいて学習してもらって、それは次に出口を探すために火を使ってもらうための前フリです。そんな意地悪な作りではないですよ、一応全年齢ですし。

泉田 本筋には絡まないんですけど、隠しアイテムも用意してあります。それをどうやったら手に入れられるか、ヒントを言ってくれるのが占いの館です。上まで昇った後で、改めて下の方も探すと。

木本 マップにトラップを一杯用意したんで。ひととおりくるっとそのフロアを回ってもらいたいという気持ちもあります。だから寄り道しながら遊んでもらう要素も用意しています。

――難易度の設定でも苦労されたんではないですか?

木本 ルールはターン制なので、難易度調整はエントリーしているモンスターの強さや、レベルアップのパラメーターで調整しています。

――ここを遊んでほしいというところは?

泉田 いろんなギミックのあるマップの攻略を楽しんでほしいですね。

木本 自分の捕まえた魔物を2匹まで連れていけるので、さっさとクリアするのもアリですけど、のんびり魔物を育てながら進むという遊び方もできます。魔物の種類もそうですし、魔法の種類にもボリューム感があるので楽しめるかなと。

 集めることが強制ではないけれど、遊んでいるうちに勝手に集まっていって、そっちの方向性に向かって遊びを極めたくなったらそうしていけばいい。そんな遊び方ができます。

泉田 モンスターを召還して連れている状態なら、敵を倒さなくても経験値が入りますから、ターン制を利用してモンスターが弱いうちは背後に置いておき、自分が前に出て戦って味方のレベルを上げるということもできます。お気に入りのオプション君みたいな感じです。

木本 システム的にはレベルが上がったときに、魔法と体力を同時に回復してくれるので、無理してギリギリまで死にそうになっても、もうすぐレベルが上がるから頑張る、という懐かしい感じの遊び方ができます。死んだら前にセーブしたところに戻されるけれど、塔なのでいちいち宿屋に帰ってセーブするのも嫌だし。結構いい感じに面倒くさいですね。

――一同(笑)

泉田 驚かされるステージもありますよ。出口の近くに宝があって、それ取ろうとすると穴におっこちるとか。落とされても、基本的にクリアしたフロアはどこでも行ける魔法があるんですけど、ただ衝撃を受けるんです(笑)。

木本 いろんな要素がありますから、飽きないようにできていると思います。是非遊んでみて下さい。

――では最後に、興味を持たれている読者の方に、アピールしたいことがあればお願いします。

泉田 一番力を入れたのはマップなんで、そこの攻略を味わってほしいですね。ステージのギミックは結構凝ってるんで、後半は結構難しいですけど、ゆっくりあせらず気長に遊んでほしいです。

木本 泉田さんがギミックを考えて最後の方は結構パズルっぽくなってるので、スタッフが「最後の方、難しくしすぎたかな?」というコメントを出していましたが、逆に「こんなの全然難しくない」と感じてもらえるといいなと思います。

(C)2005 Konami Digital Entertainment

□コナミのホームページ
http://www.konami.co.jp/
□製品情報
http://www.konami.jp/gs/game/tao/
□関連情報
【9月17日】東京ゲームショウ2005レポート
TGS2005ブースレポート~コナミ編~その2
まだまだある充実した試遊台
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050917/kona2.htm

(2005年12月28日)

[Reported by 河本茉澄]



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