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【連載第38回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

ゲームプレイをよりリアルに!?
ボディーコントローラー「Bodypad」


当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。今回もちょっとご無沙汰しており、申し訳ない。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。



 今週のゲームグッズ研究所は、プレイステーション2(以下、PS2)用のゲームを体感ゲームに変えてしまうゲームグッズ「Bodypad PS2専用」(以下、Bodypad)をレポート。「Bodypad」は、位置センサーや傾きセンサーにより体の動きを読み取るわけではなく、腕と足に大型のボタンを取り付けるという単純な仕組みでボディーコントローラーを実現している。簡単に言えば、足や腕を曲げて○、×、△、□ボタンを入力するというモノだ。アナログスティックが搭載されていないため、アナログスティックを使う必要が無いゲームのみの対応となってしまうが、工夫次第で様々なゲームを体感ゲームとしてプレイすることが可能となるのだ。このレポートを通して、全身を使ってゲームをプレイする楽しさをお伝えできれば幸いである。



● パンチやキックでボタン操作が可能な秘密は、腕と足の関節にあり「Bodypad」

「Bodypad PS2専用」

    販売元:XKPAD
    直販価格:7,980円


 まずはじめに「Bodypad」の内容物からチェックしていこう。Bodypadは、PS2のコントローラコネクタに接続するレシーバーモジュールと、体に装着するコントローラー部に分けられる。このレシーバーモジュールとコントローラー部は、約10m離れた地点から操作が可能な2.4GHz帯の無線で接続されており、コードに縛られないためダイナミックな動きでゲームを楽しむことができる。また、最大4台までのBodypadを同時に利用することが可能だ。

 コントローラー部は、手に装着する「ハンドル」、腕の関節に装着する「アームセンサー」、足の関節に装着する「レッグセンサー」で構成されており、これらを「ベルトモジュール」で連結するようになっている。左ハンドルには、方向キーとトリガーボタン、右ハンドルにはR1/R2、L1/L2ボタンとトリガーボタンを搭載。Bodypadの肝ともいえる「アームセンサー」と「レッグセンサー」には、○、×、△、□ボタンを自由に割り当てることが可能だ。このボタン割り当ては、レシーバーモジュールに搭載されているスイッチ「ポジションスライダー」で設定することになる。アナログスティックは搭載されていないものの、デジタル入力ボタンについてはすべてサポートしているのだ。

レシーバーモジュールには、「ポジションスライダー」に加え、スタートボタンとセレクトボタンを備える ナックルのように両手へ装着する「ハンドル」。左ハンドルには無線接続用のトランスミッターと電池ボックスが内蔵されているため、右ハンドルより若干重い
「アームセンサー」と「レッグセンサー」は、左右それぞれ2つずつ用意されており、これらを「ベルトモジュール」で接続する

 それでは早速「Bodypad」のセッティングを行なっていこう。レシーバーモジュールについては、PS2のコントローラーコネクターへ接続するだけでOK。一方、コントローラー部については少々複雑だ。  まずは、「レッグセンサー」を左右のヒザの裏側にゴムバンドで装着する。ゴムバンドの内側が赤くなっているほうが左側、黒いほうが右側となっているので、間違えないよう注意しよう。装着位置は、ももを腰まで上げたときに「レッグセンサー」がカチッと鳴る場所がベストだ。次に「アームセンサー」を左右のヒジの内側へ装着。こちらもバンドの色で左右を簡単に見分けることが可能となっている。

「レッグセンサー」と「アームセンサー」は、大きなボタン型のスイッチとなっている。腕や足で挟んだ時にボタンが押し込まれるように位置を調整しよう

 「レッグセンサー」と「アームセンサー」の装着が完了したところで、「ベルトモジュール」をウエスト、または背中に固定し、4本のコードを「レッグセンサー」と「アームセンサー」へ接続していく。このときにポイントとなるのがコードの長さの調整だ。腕や足を激しく動かしてもコードが引っ張られることなく、そして無駄にたるまないようコードを伸ばしていこう。「ベルトモジュール」にはコードを留めるクリップが付いているので、一度調整してしまえばそのまま何度でも遊ぶことができる。

コードの長さは「ベルトモジュール」の溝に巻きつけるようにして調整する。調整後はクリップでガッチリと固定しておこう

 最後は「ハンドル」の装着だ。左ハンドルは無線用のトランスミッターも兼ねているので、まずは電池ボックスに単4電池を3本挿入する。電源スイッチをONにして、レシーバーモジュールと正常に通信できていることを確認してから、両手にハンドルを装着しよう。後は「アームセンサー」から伸びるコードを「ハンドル」に接続すれば、コントローラー部の装着は完了。作業工程は多いものの、左右をしっかり確認すること、コードを適切な長さに調整することに気を配れば、直ぐにセッティングを終えることができるだろう。

電源のON/OFF、無線チャンネルの切り替えなど、コントローラー部の設定はすべて左ハンドルから行なう。ゲーム中は腕を激しく振ることになるので、「ハンドル」が手から外れないようきつめに固定しておきたい 全てのパーツを装着した後は、両手両足を伸ばしてコードが引っ張れたり、絡まったりすることは無い入念にチェックしよう

● ドロップキックも炸裂! 格闘ゲーム「鉄拳5」を「Bodypad」でプレイ

「アームセンサー」、「レッグセンサー」の他に、「ハンドル」のトリガーへも○、×、□、△ボタンを割り当てることが可能
 それでは早速「Bodypad」でゲームをプレイしてみよう。 今回テストに利用したソフトは、ナムコの「鉄拳5」。あらゆる格闘ゲームの中から「鉄拳5」をチョイスした理由は、右パンチ、左パンチ、右キック、左キックが○、×、□、△ボタンに割り当てられているからである。つまり、Bodypadに割り当てた際に、右腕を伸ばせば右パンチ、左腕を伸ばせば左パンチと、体の動きとキャラクタの動きがシンクロしやすいというわけだ。

 ということで、まずは「レシーバーモジュール」の「ポジションスライダー」を使って、キー設定を行なう必要がある。「鉄拳5」は、左パンチが□ボタン、右パンチが△ボタン、左キックが×ボタン、右キックが○ボタンとなっているので、左アームセンサーを□ボタン、右アームセンサーを△ボタン、左レッグセンサーを×ボタン、右レッグセンサーを○ボタンに設定すればよい。

「アームセンサー」はセンサーを押し込んだ状態を保つ必要があるので、ファイティングポーズが基本スタイルとなる
 さあ戦いの準備はできた! 早速対戦を! と意気込みたくなるところだが、「Bodypad」を使いこなすには、少々の練習が必要だ。まずはプラクティスモードを利用して、「アームセンサー」と「レッグセンサー」の具合をチェックしておきたい。

 基本的には、腕や足を曲げてセンサーを押し込むだけなのだが、「アームセンサー」は、腕を曲げてセンサーを押し込んだ状態が、ボタンを入力していない状態となる。つまり、腕を曲げてファイティングポーズをとった時がニュートラルな状態となり、腕を伸ばした瞬間にボタンが入力されるというわけだ。また、腕を伸ばしたままではボタンを押しっぱなしにしている状態になってしまうので、パンチを繰り出した後は素早くファイティングポーズに戻す必要がある。

方向キーの操作は左ハンドルの方向キーで行なう。腕や足を動かすことに慣れるまでは、思い通りに操作するのは難しい。練習あるのみ!
 「フットセンサー」については、通常のコントローラーと同じく、足を曲げてセンサーを押し込んだ瞬間にボタン入力が行なわれる。しかしながら、ヒザの間接を使わず股関節だけを頼ったキックでは、「フットセンサー」は反応してくれない。そのため、ヒザの間接を90度程度曲げて、そこから足をピンと伸ばすという本気キックを繰り出す必要がある。慣れないうちは“もも上げ”を意識してプレイすると、確実な入力を行なうことができるという感じだ。

【画像をクリックすると動画が再生されます】
パンチを繰り出せばゲーム内のキャラクタもパンチ。最後は両手を伸ばして撃壁掌! 【WMV形式:1.6MB】 キックはももを上げた時点で繰り出されるが、雰囲気を出すためにも最後まで蹴りこむ! 【WMV形式:1.7MB】

 パンチとキックを繰り出すシンクロ感だけでも、かなりの満足感を得られるのだが、パンチとキックだけで勝ち抜けるほど、この戦いは甘く無い。やはりコマンドによる“技”もあわせて使っていきたいところだ。

 今回のテストで使用したキャラクタ「シャオユウ」には様々な技が用意されているが、この中で気に入った技といえば「前壁加横架推掌」である。これは「上→□+△→△→□」というコマンドを入力することで、両手を振り上げて2発、右手で1発、左手で1発ダメージを与えることができる技だ。「Bodypad」で「前壁加横架推掌」を繰り出す場合は、両手を同時に前へ突き出した後ファイティングポーズに戻し、右腕、左腕と順番に伸ばす。もうおわかりだと思うが、この動きとキャラクタの動きがカナリ似ているのである! 素早い動作を要求されるため成功率は若干低いものの、四肢の攻撃にそれぞれボタンを割り当てている「鉄拳5」だからこそなのか、この他にもシンクロ感が高い技が多く、体でキャラクタを操っている気分を存分に楽しむことができた。

 ということで、もうひとつ「流星連脚」という技にも挑戦してみた。コマンドは「斜め右上→×+○」。「簡単じゃない? 」と思うかもしれないが、コマンドの中で一番辛かったのが×ボタンと○ボタンの同時押しである。なぜなら、左右のフットセンサーを同時に押し込む必要があるため、この操作を実現するには両足をそろえてジャンプをするしか無い。ジャンプという動作は結構体力を使うのである。

 さて、「流星連脚」はドロップキックのごとく宙に舞い、相手にキックを繰り出す技。ジャンプをするだけでも技を出すことはできるが、シンクロ感はイマイチ。こうなれば、実際にドロップキックをお見舞いしてやるしかない。しかしながら、両手には「ハンドル」を装着しているため宙へ舞った後に床へ手を付くことができないのだ。そこで活躍するのがベッドのスプリングマットである。これなら受身を取らずともドロップキックが可能! なかなか難しいが、決まったときのシンクロ感は抜群であり「気持ちいい! 」の一言。まあ、その後に急いで立ち直らなければカウンターを食らってしまうわけだが……。

● 「Bodypad」で全力疾走! 格闘ゲーム以外でも大活躍

雰囲気を高めるために「タタコン」のバチを持ちながら叩く!
【画像をクリックすると動画が再生されます】
全力で足踏みをしなければライバルにスパッと抜かれてしまう! 必死過ぎて足がもつれそうだ……【WMV形式:2.3MB】
 さて、これまでは「Bodypad」の操作にマッチする格闘ゲームをプレイしながら使用感をレポートさせていただいたのだが、「Bodypad」の“腕を曲げて突き出す”という動作は、格闘ゲーム以外でも応用することができる。そこでまず初めに思いついたゲームが、ナムコの「太鼓の達人 タタコンでドドンがドン」(以下、太鼓の達人)だ。

 操作方法をチェックしてみると、右側の太鼓を叩く時は○、×、□、△ボタンを割り当てることができるものの、太鼓の左側をたたく時は方向キーのみしか割り当てることができない。しかしながら、太鼓の右側を叩くだけでもゲームを進めることは可能なので、「アームセンサー」のキー設定は両方とも太鼓の右側を叩くボタンに割り当てることにした。太鼓の淵を叩くキーについても同様だが、アームセンサーは太鼓を叩くキーに割かれているので、ハンドルのトリガーボタンに割り当てておく。もっと体を動かしたいのであれば、レッグセンサーに割り当てるのもよい。太鼓の淵を足で蹴り飛ばす! という形になってしまうが、ソレはソレでなかなか新鮮だ。

 「太鼓の達人」で「Bodypad」を使えば、専用コントローラー「タタコン」を持っていなくても太鼓を叩いている感覚を味わうことができる。また、タタコンを持っている人でも、タタコンを叩いた時の騒音を気にする必要がなくなるため、壁が薄い部屋でプレイする場合も近隣住民に迷惑をかけることなく、思い存分叩くことができるのだ。

 そして、「太鼓の達人」には「Bodypad」を最大限に活かすことができるミニゲームが用意されていた。それは「100m走」である。太鼓を連打することによってキャラクタが爆走するという内容だが、左右の「レッグセンサー」に太鼓を叩くキーを割り当ててその場で足踏みをすれば、それに合わせてキャラクタも走ってくれる。「位置について、よーいドン! 」うおおおお! なんだか15年ほど前にファミコンで体感したことがあるような感覚っ……! 運動不足の人にとってはかなり堪える使い方、5回走りこんだところでめまいを感じてしまった。「太鼓の達人」のミニゲームに限らず、連打の速さで勝敗を決めるようなゲームタイトルでも「Bodypad」が活躍しそうである。

片足を挙げるだけでもジャンプは可能だが、「Bodypad」を使うからには全力でジャンプしていただきたい
 最後に試したゲームはコーエーの「真・三國無双」。3Dのアクションゲームながら、操作が簡単なため「ボディーパッド」でも快適にプレイすることができる。両方の「アームセンサー」に通常攻撃ボタンを設定し、交互に腕を振れば見事にシンクロしてくれるのだ。特殊攻撃については「ハンドル」のトリガーに割り当てるとよいだろう。

 ジャンプボタンはもちろん「レッグセンサー」に設定。ただし、足首だけを使った気の抜けたジャンプでは「Bodypad」は反応してくれない。しっかりと全身を使ってジャンプする必要があるのだ。かなりの体力を使うが、キャラクタとのシンクロ感は非常に高い! ジャンプをしながら腕を伸ばせば見事にジャンプ切りが決まる。そのときの姿は若干の恥ずかしさを感じるものの、敵にジャンプ切りがヒットした際の爽快感はなかなかのもの。キャラクタとのシンクロ感を簡単に体感できる、「Bodypad」に合ったゲームタイトルであった。

● キャラクタに成りきってシンクロ率を高めよ!

 「Bodypad」を使って格闘ゲームをプレイした場合、パンチやキックを単発で放つときはキャラクタとのシンクロ感は驚くほど簡単に味わうことができた。一方、技を出した時のシンクロ感については、「どれだけキャラクタに成りきることができるか? 」という点で大きく変化すると感じた。スプリングマットを持ち出すというのは少々頑張りすぎという感じだが、技のポーズを覚えて自らキャラクタとシンクロすることで、「Bodypad」によるプレイをより楽しむことができる。むしろ、「Bodypad」でプレイしているとキャラクタのポーズをマネてみたくなるハズだ。宙を舞う当研究所員のように……。

 そしてもうひとつ、全身でキャラクタを操る楽しさ以外にも注目したいポイントがある。それはゲームをプレイしながら運動ができるということだ。普段運動をしていない筆者のケースではあるが、「Bodypad」で1時間ほど遊んだ後は、大粒の汗が額を滴り、次の日にはももに軽い筋肉痛を覚えたほど。格闘ゲームであれば、ボクササイズと同等以上の運動をしているわけで、「Bodypad」をダイエットのメニューに加えるのもあり? と感じた次第だ。

 また、今回は格闘ゲーム以外に「太鼓の達人」と「真・三國無双」の使用感をお伝えしたが、その他にもアナログスティックやアナログボタンを使用する必要が無いゲームであれば「Bodypad」でプレイすることができる。例えばレースゲームの場合、「フットセンサー」を足の裏に装着してアクセルやブレーキの代わりにしてしまうことも可能。センサーの装着位置を変えることも考えれば、さらに面白い使い方を発見できることだろう。


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□Bodypadの公式ホームページ
http://www.bodypad.jp/

(2005年11月5日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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