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コナミ株式会社は、PS2用ゲーム「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」のオンラインモードを使用したマスコミ対抗ゲーム大会を開催した。「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」は12月22日に発売予定のアクションゲーム。全世界で360万本を売り上げシリーズ最高傑作とされた「メタルギア ソリッド 3 スネークイーター」の完全版である。本編に加え最大8人のオンライン対戦が可能なオンラインモード、MSX2版「メタルギア2 ソリッド・スネーク」の移植版などが追加されている。
大会の内容は各媒体から出場者を募り、「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」の目玉である「オンラインモード」でトーナメント戦を行なうというもの。優勝者プレゼントの「iPod nano」と「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」のオンラインモードの魅力に惹かれ、会場となった六本木ヒルズ内のコナミ・プレスルームにはゲーム媒体計15社、14チームが集結した。
メタルギア・オンラインモードの大会トーナメントルールは、各社4人を1チームにした4on4の勝ち抜き戦。ミッションは1、2ラウンド目が「キャプチャーミッション」、3ラウンド目が「チームデスマッチ」。先に2本先取したチームの勝ちとなる。
「キャプチャーミッション」はチームに分かれて目的物(ケロタン)を奪い合う。奪取した目的物を自分の陣地へセットし、敵に奪われないまま20カウントが経過すれば勝利となる。プレーヤーは倒されても数秒後にミッションに復帰(復帰場所はランダム)。何度でも復帰することが可能だ。
「キャプチャーミッション」の今大会のルールはラウンドタイムは4分、サドンデスマッチ有、フレンドリーファイア(同士討ち)有。マップは固定で、1ラウンド目がジャングルを舞台にした「ロストフォレスト」、2ラウンド目が雪原の「ハイアイス」。 「チームデスマッチ」はチームに分かれ一定時間内に相手側のチームを倒すことができたかを競う。最後にライフチケットが多く残っていたチームが勝利となる。ライフチケットとはゲームを始める際、プレーヤーの属するチームが共有で保持しているカード(今大会では30枚保持)。チームメンバーが倒され、復活する際に1枚使用する。 オンラインモードでは、ある条件を満たすことで「スネーク」や「オセロット」といったユニークキャラクタが使えるようになるが、今大会では公平性を図るため、デフォルトの兵士ユニット(山猫部隊、GRU兵士)で戦うこととなった。 午後2時、司会者のホイッスルでゲームはスタート。オンラインモードの試合は全員の同時スタートではなく、チームと武装を登録した人からスタートできる。そのため、きれいなスタートとはいかず、チームを間違えたりするプレーヤーがいて、多少の混乱が起こった。トラブルは大会の醍醐味でもあるが、あまり起きてほしくないものだ。
製品版ではヘッドセットマイクによるボイスチャットが可能だが、今回はマイクの使用はなし。チームメンバー同士の声の掛け合いでコミュニケーションを取った。「敵が来てる! 来てる!」、「援護してー!」と声を張り上げながら戦うチーム戦は、非常にライブ感のあるバトルとなった。当日に初めてゲームを触る参加者も少なからずいたが、後方から射撃で援護したり、罠を設置するなどしてチームの役に立って楽しんでいた。これはオンラインモードの敷居の低さを如実に示しているといえるだろう。
特定の武器を複数のプレーヤーが使うと処理落ちするといった、不安・不満要素もある。だが、まだ発売前なのでそれらのコメントは差し控えることとしよう。 さて、トーナメントを観察していると、使用武器の99%は突撃銃AK-47かサブマシンガンのスコーピオン。これらは集弾率、命中精度、飛距離も申し分なく、ロックオンした敵をフルオート射撃で一掃するという射撃スタイルがほとんどだった。破壊力はあるがリロードに時間のかかるショットガン、照準を合わせるのが辛いスナイパーライフル、CQCの可能なナイフやハンドガンの使用者はあまりいなかった。現時点では不遇な武器だが、製品版ではこれらが脚光を浴びる可能性があるかもしれない。
トーナメントは時間を押しながらも進み、我らが「WEB連合」チームは「ファミ通WAVE」チームと対戦。事前に宣伝スタッフの江田氏を中心に作戦を立てた。江田氏が復活した敵兵を倒すサポート役で、残りのメンバーは「ケロタン」を自陣へキャリーするという計画だ。
ところが、これが大誤算。フレンドリーファイアをONにしている設定上、すべての武器は味方にも効果があり、「雑誌(サブラ)」も例外ではない。ところ構わず置きまくったせいで味方が大量に「オオゥ!」状態に。ひどい時には味方3人が同時に1つのトラップに引っ掛かるという有様。「口でどこに置いたか伝えなさいよ、つーか最初からそうなることに気付こうよ」的な散々な結果になった(ちなみに、前転で飛び越えればひっかかることはない)。「WEB連合」はストレートで2ラウンドを先取され、1回戦で敗退を喫した。
もちろん、敗因は他にもある。コミュニケーション不全、キルレートの低さ(一方的にやられていたこと)、ケロタンを取った後の行動、マップを完全には把握できてなかったこと……。味方が一斉にやられ、敵ユニットがフリーになる時間が多かったのも問題だった。ただ、「MGS」らしいユニークな勝負ができて笑いがとれた点は満足。チームメンバーは謝罪し合いながらも「やりきった」という清々しい表情で席に戻っていった。
もちろん、重要な勝利要素であるコミュニケーションも抜群。両チームともに敵がどこから来ているか、自分はどのルートを進んで何をしようとしているのか、どこに集まってほしいのか、を声に出して伝え合っていた。製品版で勝ち進む時も、ヘッドセットによるボイスチャットが必須要素となるだろう。 1ラウンド目は「ファミ通」チームが1本先取。両チームの実力は拮抗しており、2ラウンド目もサドンデスに入ってからも延々と「ケロタン」の取り返しが繰り広げられた。勝負を分けたのは、あまり使ってこなかったサブウェポン、最終兵器「雑誌(サブラ)」。ファミ通チームのブンブン丸氏がケロタンを自陣にセット、「Gpara.com」チームの兵士もファミ通の陣に肉薄するものの、あと一歩のところでブンブン丸氏の設置した「雑誌(サブラ)」でスタン。そのまま時間が経過し20カウント。試合終了となった。小島監督も「素晴らしい! 男の性やね!」と絶賛する名勝負となった(笑)。 小島監督は総評として、「決勝戦は5万人くらい客を入れて見せたかった。(ケロタンの取り合いが)アメフトみたいやったな。それから、次はボクがログインするかもしれません。そのために“ゴーゴーゴー!”とか“会社辞めたい……”などのボイスを録りましたから(笑)。皆さんありきのメタルギアですから、多くの方に楽しんでもらえればと思います」と謎を含んだコメントを残した。こうして3時間の激闘は幕を閉じたのであった。
なお、司会者によると11月12日から13日にかけての東京大会を皮切りに、名古屋、大阪で「メタルギア ソリッド3 サブシスタンス」の大会イベントが行なわれるとのこと。開催場所、参加形式などは後日詳細を報告するが、優勝チームにはTシャツが進呈される予定。この記事でオンラインモードに興味を持った方は、ぜひ参加してほしいイベントだ。
□コナミのホームページ (2005年11月1日) [Reported by 福田柵太郎]
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