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「RoL」は前作に当たる史実をテーマに扱った、「ライズ オブ ネイション ~民族の興亡~」(以下RON)とは異なり、現代とは全く違った進化を遂げた機械文明と魔法文明の衝突を描くRTS である。今回は最新版のデモを見せていただきながら、シングルプレイ、マルチプレイの各要素をお聞きした。 ■ リアルタイム性とターンベースの楽しさ、ロマンスまで盛りこんだシングルプレイ ブライアン レイノルズ氏(以下、レイノルズ氏): ではまず、最新のゲームデモをお見せしましょう。最初にお見せしたいのは「コンカー ザ ワールド」と呼んでいるキャンペーンのシステムです。まず戦略画面では、システムとして軍や兵隊を戦略的に動かしていきます。この世界には4つのリソースがあり、これを収集することで建物のアップグレードに使っていきます。
編集者(以下、編): 登場人物達の服装が非常に面白いですね。 レイノルズ氏: その通り。この世界には3つの異なる国家があり、それぞれ非常に特徴があるんです。服装もその特徴の1つです。 編: 3つの国家ですか、E3のインタビューでは4つの国家が争うという設定でしたが? レイノルズ氏: プレーヤーが使うことができるのは3つの国家で、さらに国家の中にも様々な派閥があります。E3の時には4つを想定していたのですが、異なる国家が出会っていくというストーリーの中で、1つの国はプレイをしていく上で意味がないな、と考えたので今は3つにしています。 ここはエアベースで、ここから様々な場所に飛んでいったりできるパワーを持っている。各領域には様々なリソースや秘密があり、征服していくことで新しい展開が生まれていくことになる。では実際にシナリオを進めていきましょう。 これは機械文明「ヴィンチ」です。まずこの中立の施設を乗っ取ってみましょう。初期ユニットでは少し時間がかかるから……強力な武器をチートで呼び出そう。ミサイル攻撃で地面にくぼみができているのが見えますか? こっちはヒーローユニットです。他のシナリオで強化しているため、強力なパワーを持っています。このヒーローはゲームを進めていくことでさらに強力になっていきます。
飛行ユニットを使って偵察をしてみましょう。このマップに他にどんな物があるか調べることができます。この飛行ユニットはレベルアップすることでパラシュートを落としたりできるようになります。次は建物を追加していこう。隣接した建物がどんどんつながっていくのが見えますか? 建物はつながることで一つの巨大な建物、そして都市へ成長していくのです。偵察ユニットが発見した敵を攻撃してみましょう。
編: 現在攻撃しているのは、自軍と同じ機械文明を持つ国家に見えるのですが、同じ国家同士でも争うのでしょうか? レイノルズ氏: それぞれの国家の中にはいくつかの派閥があって、これらも争っています。各派閥には基本的にそれぞれ特別な能力が与えられていますが、力を持たない派閥もあります。 ここで味方に登場してもらいましょう。この赤いドラゴンと兵士達は魔法文明を持つ国家のユニットですが、味方の軍隊です。 編: 魔法文明と機械文明という違う国家でも協力して闘うことがあるのですか? レイノルズ氏: そうです、シングルプレイのシナリオの展開によっては、魔法文明と機械文明が協力して敵に立ち向かうということもあります。魔法国家の攻撃「グラスキャノン」です。「ライズ オブ ネイション」と同じように各建物を支配していくことが可能です。 編: 先ほどムービーシーンがありましたが、シングルプレイキャンペーンではストーリー性が重視されるのでしょうか? レイノルズ氏: そうです。シングルプレイキャンペーンはストーリー展開に特化しています。さらにシナリオ性を持っており、プレーヤーは戦略レベルで様々な選択をしていきます。先ほど出ていた男女のロマンチックな場面ですが、選択によって誰とロマンスを繰り広げるかもプレーヤーは選ぶことができます。 編: プレーヤーによってキャンペーンの展開は全く異なっていくのですか? レイノルズ氏: そうです。それは「RoL」で重要な要素なのです。「RoL」のシングルキャンペーンは一本道のストーリーではありません。このマップの次はこれ、というキャンペーンではなく、プレーヤーに対してできるだけ多くの選択肢を与えようと、それの方が望ましいと私達は考えました。戦略マップでプレーヤーは様々な選択をしていきます。それによりキャンペーンは様々なストーリー、展開に分岐していくのです。 プレーヤーは自分の支配地域に大きな都市を造っていくことが可能になります。見た目が非常に楽しいだけではなく、カスタマイズも可能になります。 編: カスタマイズというのは、先ほど魔法勢力が味方になっていましたが、機械と魔法の融合も可能ということでしょうか? レイノルズ氏: いえ、そうではなくて、都市のある支配地域に、軍事区域や、工業ゾーン、商業地区、あるいは宮殿など様々な区域を作っていくことが可能になり、ここで何を作ったかで、都市の機能に影響をおよぼしていきます。 先ほど協力した魔法勢力は自勢力に組み込まれるわけではなく、機械文明でプレイしている場合、マップを進行中に、魔法文明の勢力を見つけて味方に組み入れることも可能ですが、自分たちで魔法文明のユニットを生産することはできません。 さて、これはE3でも出てきたドリルの腕を持つ巨大なロボット「Land Leviathan」です。彼はそれぞれの文明に存在する“マスターユニット”のひとつです。 戦略画面に戻りましょう。プレーヤーはこの画面でそれぞれの支配地域をコントロールできます。キャンペーンではこのようにどんどん支配地域を広げていく展開になります。その上でストーリーがどんどん進行していきます。 これはターンベースのストラテジーゲームと似たような展開になります。1つのマップをクリアすることで戦略画面に戻り、例えば敵の国家に攻め込むか、中立地帯を支配下に置くかなど様々な選択肢があります。 編: 自分が勢力を増している時には敵勢力も独自に勢力を増すために動いているのでしょうか? レイノルズ氏: もちろんその通り。他国がこちらに攻めてくることもあるし、交渉をして自分の勢力に引き込むことも可能です。この戦略画面での内政も可能です。ユニットのいる領地の他、離れたところの施設をアップグレードすることも可能です。 「RoL」のシングルキャンペーンではリアルタイムとターンベースの両方のストラテジーゲームの楽しさを持っています。これはよりプレーヤーにエキサイティングな楽しさを提供するためです。多くの支配地域を得ることでより強大な勢力を作り、その軍隊で攻め込むと言ったことも可能です。 編: 1回のキャンペーンは何時間くらいかかるでしょうか? レイノルズ氏: キャンペーン全体ではちょっとわかりません。セーブをしてじっくりやってもらいたいですね。1つのマップでは、20~30分くらいの時間でクリアできると思います。施設をアップグレードして内政を充実し、大きな軍隊を作りたいと望むプレーヤーならばたっぷり楽しめますし、逆に支配するスピードを重視したプレイも可能です。 編: 今回のデモでは、機械文明、魔法文明を持つ国家が登場しましたが、3つめの国家とは、どのような特徴を持つ国家なのでしょうか?
レイノルズ氏: まだ発表していません(笑)。ただ1つだけ言えることは、これまでの2つの文明とは全く違うものになる、ということです。
■ 独自のマッチメイクシステム、多彩な要素を盛り込んだマルチプレイ 編: 次にマルチプレイのことをお聞きしたいと思います。
編: 対戦相手を探すシステムは、独自のサーバーで行なわれるのでしょうか? レイノルズ氏: Game Spyといった外部のソフトやシステムは必要ありません。「RoL」を立ち上げて、そのままマッチメイキングを準備するだけで可能です。また、それぞれのプレーヤーに対して対戦成績を記録していきます。その結果、何に自分が強いのか、対戦でどのくらい勝利しているのかなどがわかるようになります。システムはクランをサポートしていますので、プレーヤーはクランで特定することも、クラン同士の戦いも可能です。 編: マルチプレイの場合、例えばユニット経験値など、プレイを重ねると底上げされる要素はありますか? レイノルズ氏: マルチプレイではすべてのプレーヤーが同じ初期状態からスタートします。 編: マップに関しては特徴的な部分はあるでしょうか? レイノルズ氏: 「RoL」のマップは、ランダムに形成される「RoN」より細かくバランスが設定されています。ただリソースや建物の位置などは変化します。マップの広さは様々なサイズがあり、プレーヤーが選択できます。 マップには様々な異なる種類のものがあり、それぞれ勝利条件が違っていたり、マップによって違った戦略性を要求されたり、コントロールできるものが違ったり、勝ちパターンが異なります。 それに加えて、マップには特別な建物があったり、プレイをする際に全く違うルールが要求されることもあります。これらのせっていによってプレーヤーはよりエキサイティングな対戦を楽しむことができるでしょう。 編: 具体的な条件を教えていただけないでしょうか? レイノルズ氏: 「コントロール ザ リアクター」というマップでは、マップの中央に非常に大きなビルがあって、この建物を支配することを長時間支配することを競うというルールになっています。 編: 「RoN」からマルチプレイで引き継がれている部分はありますか? レイノルズ氏: 「RoN」で好評だった物は、「RoL」でそのまま踏襲されています。例えば「ノー ラッシング オプション」という設定があり、ゲームを開始してから15分間、攻撃ができないようになっています。 「RoN」のペースには独特の物があり、「RoL」ではこの部分はしっかりと受け継がれています。チームプレイのオプションにも伝統的なものがありますし、好評だった「Free for All」(自分以外はすべて敵となるルール)などなど。「RoL」はよりフィーチャーが豊富になっているので、前作よりよりエキサイティングなプレイが楽しめると思います。 編: 最後に、日本のファンへのメッセージを
レイノルズ氏: 今回こうして日本に来れたことを非常にうれしく思っています。そして、「RoL」の新しいエキサイティングな側面についてアピールできたことにも喜びを感じています。「RoL」は2006年の始めにリリースを予定しています。私達は魔法の国、技術の国、さらにストーリーラインと、様々な新しい要素に取り組んでいます。日本の皆さんもきっとこれらの要素をエキサイティングに感じていただけると思います。私も「RoL」を日本で発売できることを考えると、エキサイティングになります。ドウモアリガト!
□マイクロソフトのホームページ (2005年9月18日) [Reported by 勝田哲也]
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