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「東京ゲームショウ2005」セガブースレポート その1
PS2「龍が如く」試遊台を18歳以上限定で公開

9月16日~18日 開催(16日はビジネスデイ)

会場:幕張メッセ

入場料:1,200円(前売1,000円)
    小学生以下無料


 株式会社セガのブースでは、現行機向けのタイトルの試遊台を多数設置。次世代機向けのタイトルは、マイクロソフト株式会社のブースにて「CHROME HOUNDS」が出展されていたのみで、他は映像出展のみとなった。



■ PS2「龍が如く」~ひときわ目立つクローズドブースで出展

セガブース奥にある白い建物に中で出展されている
 セガブースのステージがある反対側に、白い壁に囲まれた大きなスペースが確保されている。これはプレイステーション 2用アクションアドベンチャー「龍が如く」の出展スペース。ブースの横でチケット配布が行なわれており、設定された時間にのみ入場できる。ただし入場は18歳以上に限られているのでご注意いただきたい。またそういった事情により、中の様子は残念ながら撮影禁止とされたので、レポートは文章のみでお伝えしていく。

 ブース内では、まず15分程度の映像が流される。この映像はゲームの舞台設定やストーリーを紹介するとともに、渡哲也氏ら出演者からのコメントが見られるというもの。ゲームでは、仮想の街、神室町の歓楽街で、元極道の桐生一馬がとある少女と出会うところから物語は始まる。詳しい世界観については、以前行なわれた発表会の模様でもお伝えしているので、そちらもご覧いただきたい。

 映像を見た後、今度は奥の部屋に用意された試遊スペースへと移動する。映像で世界観を知ってもらった後、実際にゲームを触れてもらうという流れだ。この試遊スペースは全体が濃いピンク色の光で照らされており、いかにも歓楽街といった雰囲気を醸し出している。

 試遊台はTGSバージョンとなっており、アクションシステムのチュートリアルのほか、歓楽街のいくつかの場所を移動できた。アクションは基本的にボタンを連打しているだけで連続攻撃になるシンプルなものだが、近くにおいてある椅子などを掴んで攻撃ができたり、敵を捕まえて頭から壁に叩きつけたりと、見た目以上に戦術の幅が広い。動き自体は他のゲームでも似たようなものはあるが、現代日本の裏社会、極道ものど真ん中という世界観に合わせた動きはかなり新鮮に感じられる。

 喧嘩のようなアクションシーンだけでなく、バッティングセンターや賭博場、キャバクラなどにも行けた。いずれもストーリーには直接絡まないため、必ずしも立ち寄る必要はないそうで、位置づけとしてはミニゲームのようなもの。だが極道ものだとばかり思っていると、急にホームランを狙うスポーツゲームになったり、キャバクラで女の子を口説くアドベンチャーゲームになったりと、バラエティ豊かな内容で驚かせ、楽しませてくれる。もちろんこれらは無意味に入っているのではなく、口説いた女の子からメールが届くといった後々への影響もあり、歓楽街で生きている主人公をリアルに表現することに一役買っている。

 あえて18歳以上に限定した内容だけに、セリフや演出には一見して教育上よろしからぬ過激なものが多いとわかる。だがそれだけに、これまでにないテイストのゲームになっているのも確か。純和風な世界観に少しでも興味が沸いた人は、一度触れてみて損はないだろう。

 今冬発売予定で、価格は未定。

【スクリーンショット】

□「龍が如く」のページ
http://ryu-ga-gotoku.com/



■ PS2/WIN「ファンタシースターユニバース」~ただの「PSO」続編ではない作りこみ

写真手前がPS2版、奥にWindows版の試遊台が並ぶ
 オープンブースで最も大きなスペースが割かれていたのが、同社のRPG「ファンタシースター」シリーズの最新作となる、PS2/Windows用「ファンタシースターユニバース」だ。PS2版とWindows版の両方が出展され、PS2版では「パルム編」、Windows版では「ニューデイズ編」という、異なるストーリーをプレイできた。

 本作はネットワークプレイにも対応しているが、会場でプレイできたのはシングルプレイモードのみ。基本的な画面構成やアクションシステムは、前作「ファンタシースターオンライン(PSO)」にほぼ準じており、「PSO」経験者であれば単純に続編だと感じられるだろう。

 大きな変更点としては、まずシングルプレイの強化が挙げられる。今回出展された試遊台は、いずれもNPCと共同でプレイするというもので、「PSO」の一人用ミッションにも似ている。しかし同行するNPCは最大3人まで確認でき、シングルプレイにも関わらず、4人パーティでプレイできる。さらに、それぞれが節目ごとに個性的なセリフを聞かせてくれる。一本筋の通ったストーリーがあることが確かに感じられるもので、「マルチプレイの練習」といった位置づけにも見えた「PSO」のシングルプレイとは、一線を画す内容だといえる。

 映像面でもかなりの強化が図られている。「PSO」はドリームキャスト版の発売されてから、他のハードで発売されるごとに映像の強化・最適化は図られているが、やはり根本的に作り直された新作は別物。PS2版では、リアルタイムデモシーンでキャラクタに当たる光が表現されるなど、以前よりも格段にリアリティが増している。Windows版はさらに解像度も高く、エフェクトもPS2版とは別物に見えるほど美しい。

 そのほか、武器の装備に右手、左手の概念が取り入れられ、右手に剣、左手に銃を装備して、遠近それぞれで使い分けるといったことも可能。装備の切り替えも簡単になっており、よりシンプルで、かつ多彩なアクションが実現されている。

 PS2版、Windows版ともに今冬発売予定。価格は未定。

【スクリーンショット】

□「ファンタシースターユニバース」のページ
http://phantasystaruniverse.com/



■ PS2/GC/Xbox「ソニック・ライダーズ」~「トリック」で魅せる新感覚レースゲーム

円形に並べられた「ソニック」関連3タイトル
 今回プレイアブルで出展された「ソニック」シリーズタイトルは、PS2/GC/Xbox用「ソニック・ライダーズ」と、同じくPS2/GC/Xbox用の「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」、ニンテンドーDS用「ソニック ラッシュ」の3タイトル。このうち後者2つは、高速な動きが肝となるアクションゲームで、シリーズの中では比較的正統派といえるもの。残る「ソニック・ライダーズ」は、一風変わったレースゲームだ。

 「ソニック・ライダーズ」はその名のとおり、ソニックたちが登場するレースゲーム。本人たちが突っ走る……のではなく、「エクストリームギア」と呼ばれるエアボードに乗ってレースを繰り広げる。動きのイメージは、同社が任天堂と共同で開発した「F-ZERO GX/AX」に近いもので、コースを超高速で滑っていく。ボタンを押すとエアーを消費して加速するというシステムもかなり似ている。

 本作のポイントは、このエアボードという設定にある。コースの途中には大きなジャンプ台があり、ここから高速で飛び出した後はしばらく滑空し、コースに復帰する。この滑空中に上下左右に回転してうまく着地する「トリック」を決めると、ボーナスとしてエアーがもらえる。難しいトリックほどエアーも多くもらえるが、着地に失敗するとほとんどエアーがもらえず、さらに大きくブレーキがかかるという仕組み。

 超高速で滑走する爽快感と、いきなり空中に投げ出される浮遊感というコントラストが、絶妙な演出効果を発揮している。とにかくトリックが気持ちよく、レースそっちのけで格好いいトリックを決めたくなるほど。格好いい奴ほど速いという、ソニックらしい設定も秀逸。「ただのキャラクタもの」で終わらない、キャラクタとアイデアが見事に融合した逸品だ。

 2006年春発売予定で、価格は6,090円。対戦は最大4人まで対応している。

【スクリーンショット】

□「ソニック・ライダーズ」のページ
http://sonic.sega.jp/riders/



■ DS「赤ちゃんはどこからくるの?」~DSダウンロードで自由にプレイ可能

DS本体を持っていない人はこちら。ダウンロード版とは違うゲームがプレイできる
 前作「きみのためなら死ねる」のインパクトを超える強烈なタイトルで話題をさらった、DS用「赤ちゃんはどこからくるの?」。今回プレイアブルで出展されており、数台の試遊台が設置されているが、さらにセガブースでは「DSダウンロードサービス」による体験版配布も実施。かなりの人が集まることが予想されるだけに、行列に並ぶことなくプレイできるのは非常にありがたい。ただし、DS本体は自分で用意する必要がある。

 ブースにDSを持ち込み、「DSダウンロード」を選ぶと、ダウンロードできるゲームが並ぶ。セガブースでは「赤ちゃんはどこからくるの?」のほか、「BLEACH DS 蒼天にかける運命」、「ソニック ラッシュ」の3タイトルがダウンロードできた。いずれもダウンロードするとすぐにゲームが始まり、電源を切るとダウンロードしたデータは消えてしまうため、全てのゲームを一気にダウンロードしてはおけない。

 「赤ちゃんはどこからくるの?」を選択してダウンロードしてみると、「コイツー」をプレイできた。「コイツー」は、女の子が主人公の体を突っついてくるのを見て、その場所と順番を覚え、彼女にも同じように突っつき返すゲーム。熱心にプレイしているところを他人に見られるだけでもかなり恥ずかしいシチュエーションだが、それを警戒してプレイ前には「周囲の目を気にするな」という警告が出る。なかなか用意周到な体験版である。

 ゲームを始めると、DS本体を逆さにしてくれという指示が出る。言われたとおりに逆さにしてタッチパネルを触るとゲームスタート。上になったタッチパネルでは女の子が主人公を突っつきはじめる。下になったスクリーンはというと、上画面で入りきらないキャラクタの足のほうが表示されている。実際のところ、ゲーム自体は上半身が見えていればいいのだが、足も上画面のゲームにあわせてちょっと動いたりする。制作側のこだわりが感じられる演出だ。

 女の子にされたとおりに突っつき返すと、画面のハートゲージ(ラブラブゲージ、とでも言った方がいいだろうか)が増えていく。徐々に女の子が突っつく回数が増えていき、覚えるのが大変になっていくが、順番を間違えたり、大きく位置がずれたりすると、1発でゲームオーバー。単なる愛情表現の割には、なかなかに手厳しい。

 見事クリアしてエンディング画面を表示させ、ブースステージ右にある引換所で見せると、グッズがもらえるという特典もある。DSを持っている人は、忘れずに会場に持ってきていただきたい。「赤ちゃんは~どこからくるの」というテーマソングも手元のDSで聴き放題だ。

 発売は10月20日の予定で、価格は5,040円。ちなみにCEROレーティングは全年齢対象。

【スクリーンショット】

□「赤ちゃんはどこからくるの?」のページ
http://akadoko.sega.jp/

(C)SEGA, 2005
(C)SEGA Corporation, 2006

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「東京ゲームショウ2005」のページ
http://tgs.cesa.or.jp/
□関連情報
【9月9日】セガ、「コンシューマ事業戦略発表会2005」開催
「PSU」Windows版発売決定など新情報続々
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050909/sega_1.htm

(2005年9月16日)

[Reported by 石田賀津男]


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