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【連載第32回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

月刊ゲームグッズクリップ8月号
海外製のユニークなボディーソニックも紹介!


当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。



 さて、今回のゲームグッズ研究所は2部構成でお届けする。まず、M-S-Yが同社のオンラインショップで販売を予告している海外製のユニークなボディーソニックシステムを紹介する。2004年のE3で発表された「ButtKicker」がついに日本に上陸する!!

 そして「ここ1カ月の間に発売済みだが諸々の事情により紹介できなかった」、「長いあいだ不覚にも見落としていた」というゲームグッズを一気にまとめてご紹介する、月に1度の「月刊ゲームグッズクリップ」。

 8月号では、携帯ゲーム機関連のグッズをご紹介。PSP用ディスクケース「ディスクケース8P (クリアブラック) 」、「CYBER・クレードルPRO(PSP用)」、GBAソフト用セーブデータバックアップツール「セーブデータバンク」、「ディスククリーナー(UMD用)」を使って試してみた。



● お尻を蹴飛ばされるほどの振動を体感!「ButtKicker」

「ButtKicker」


 まもなく、海外から「ButtKicker」というゲームグッズが日本に上陸する。「Butt」とは、俗語で「お尻」という意味、直訳すると「お尻を蹴飛ばす奴」。ネーミングからして結構なインパクトを持つ「ButtKicker」、一体どのようなグッズかというと、重低音を振動に変換して、体に伝えるボディーソニックである。ボディーソニックというと座椅子タイプのモノが多いが、本製品は、既存の椅子に取り付け、椅子に座ったまま重低音による振動を味わうことができるという、珍しいタイプの製品なのだ。はたして、お尻を蹴飛ばされるほどの振動を味わうことができるのだろうか? 実際に試してみることにした!

 なお、今回レポートする「ButtKicker」は、販売元のM-S-Yからお借りしたサンプルとなっている。日本版のパッケージでは、内容物や動作が異なる可能性があるので、その点はご了承いただきたい。

 それではまず「ButtKicker」の内容物からチェックしていこう。パッケージを開けると、椅子に取り付ける振動部、低音の増幅や調整を行なうアンプ部、そしていくつかのケーブルが姿を現わす。振動部は鉄製で、重量は約1.2kg。この厳つい風貌を眺めているだけでも、どんな振動を見せてくれるのかドキドキしてしまう。

振動部は、椅子へ固定するための固定具と、振動を発生させるウーファ部が鉄の板で繋がれている

 アンプ部は、Xboxをひと回り小さくしたくらいの大きさで、重量は約3.6kg。このアンプ部は、ゲーム機から送られてくる音声信号を増幅し、振動部に伝えるという役割を担っている。正面には、25Hz以下の音をカットする「LOW CUTTOFF」スイッチ、高音をカットする「HIGH CUTOFF」スイッチ、カットする高音の範囲を40Hz~160Hzの間で調整できる「HIGH CUTOFF FREQUENCY KNOB」ボリューム、そして振動の強弱を調整するボリュームを備える。これらのスイッチとボリュームで、ゲームにあわせた好みの振動を作り出すことができるというわけだ。

アンプ部の背面には冷却ファンが備え付けられているため、若干の動作音が発生する
テレビなどの端子(RCAピン)用の分岐ケーブル。家庭用ゲーム機で使用する こちらは、パソコンなどの音声出力によく使われている3.5φステレオミニジャック用の分岐ケーブル 左は、「ButtKicker」アンプ部と振動部を接続するためのケーブル。ケーブル長は約3m。右はアンプ部の電源ケーブル

今回使用した、支柱が1本のタイプの椅子
 さて次は、「ButtKicker」のセッティングといきたいが、その前に、まずは振動部を取り付けるための椅子を用意しなければいけない。振動部は、椅子の支柱に取り付けることになるので、座席部分と土台が一本の支柱で繋がっているタイプが望ましい。もちろん、4本足の椅子にも取り付けることは可能だが、当研究所で測定した限りでは、椅子の足の太さが直径約2.5cm以上なければ、取り付けは困難だと思われる。また、非常に強く締め付けることになるため、それなりの強度も必要だ。

 今回は、プレイステーション 2(以下、PS2)とXboxに接続してテストを行なうことにした。アンプ部とゲーム機本体との接続方法は非常にシンプル。ゲーム機の音声ケーブルの片方に、「ButtKicker」の分岐ケーブルを接続し、一方をテレビ側に、もう一方をアンプ部に接続するだけだ。

PS2とXboxに「ButtKicker」を接続した。Xboxで「コンポーネントAVパック」または「拡張AVパック」を利用する場合、PS2の接続方法と若干異なるが、使用する分岐ケーブルは同じ

 振動部の取り付けは、固定具部分を椅子の支柱に挟み、取っ手を回して締め付けしっかりと固定する。ドライバーなどを使う必要はなく、着脱もカンタンだ。振動部から伸びるケーブルは、取扱説明書によると、付属のベルトで椅子の足に固定するとなっていた。しかしながら、今回お借りしたパッケージにはベルトが入ってなかったため、当研究所が用意したインシュロックで固定することにした。最後に、振動部から伸びているケーブルを、アンプ部に接続すればOK。

振動部の固定具部分は、取っ手を回して固定するタイプなので、脱着も簡単 ケーブルの付け根に取り付けられているのは、ゴムのベルト。椅子が回転しても、ケーブルがピンと張らないように余裕を持たせ、ゴムベルトで固定している

 機器の接続は以上で完了だが、もう1つ、アンプ部に備えられた各種スイッチやボリュームで、振動の調整を行なっておく必要がある。取扱説明書によると、ゲームプレイ時には、「LOW CUTTOFF」スイッチを「ON」、「HIGH CUTOFF」スイッチを「ON」に、そして「HIGH CUTOFF FREQUENCY KNOB」ボリュームを「40Hz」にあわせるとベストだという。ということで、はじめは取扱説明書に従い以上の設定に加え、振動の強弱を決めるボリュームを最大に合わせてプレイしていくことにした。これで準備は万端だ。

● 振動の具合を実際にチェック。「ButtKicker」の名はダテではなかった!

 さて、お尻を蹴飛ばすヤツ、「ButtKicker」は一体どのような振動を見せてくれるのか!? いくつかのゲームをつかってチェックしていこう。

・セガ「Rez」(PS2)の場合……

テクノをバックに、グルーヴを作り出していく「Rez」
(C)SEGA,2001
 まずはじめに試したソフトは、セガの「Rez」。本ソフトは、「トランスバイブレーター」という振動専用の外部機器を用意しているほど、振動による体感を重視したゲームだ。「ButtKicker」デビューにふさわしいタイトルだろう。

 「ButtKicker」を装着した椅子に座り、「Rez」をプレイする。ゲームの冒頭は、高音が主体となっており、椅子から伝わってくる振動もわずか。基本的な原理はウーファと同等なので、低音に強く反応するようになっている。ゲームが進むみ、低音のリズムを刻みだすと、お尻には「トントンッ」と突き上げるような振動が伝わってきた! また、お尻だけではなく、背中全体でも振動を感じ取ることができる。背もたれの部分までもが振動しているようだ。

 一体どれほどの振動なのか? 当研究所恒例の、水面の波紋による振動チェックを行なってみることにした。まずは、「ButtKicker」の振動部をビニール袋に入れて、水を張った洗面器に投入してみる。その結果、わかっていたことでもあるが、水面の波紋をチェックするどころではない! 振動部の周辺は振動に合わせて水しぶきが発生、時には洗面器の外に水滴が飛び出てしまうほどで、純正コントローラの振動とは比較できないレベルであった。

「ButtKicker」を洗面器の中に入れて振動チェック。あまりの激しさに絨毯が濡れてしまった…… 比較対象として、純正コントローラでチェックした時の波紋をお見せしておこう

振動部を装着した支柱を中心に洗面器を置いた。やはり、中心の波紋が一番高くなっている
 次に、椅子の上に洗面器を置いてみよう。ただし、置いただけでは椅子のクッションにより振動が吸収されてしまうため、椅子に座っているときと同じ状態に近づけるため、洗面器へ体重をかけながらチェックする。その結果、中心から高さのある波紋が発生、椅子の中心から突き上げるような振動を視覚的に見ることができる。見た目はそれほど派手ではないが、椅子の支柱に取り付けているにも関わらず、これだけの波紋を発生させることができるのだから「ButtKicker」のパワーは相当なものだ。

 また、椅子に座っていない状態で「ButtKicker」を動作させたところ、背もたれの部分と、椅子の高さを調整するためのレバーが振動し、ガタガタという激しい音が発生! 「これは近所迷惑になる! 」とボリュームを一気に下げたほどの音であり、ここからも振動の激しさを知ることができる。ちなみに、この音は、椅子に座った状態であれば全く発生しないのだが、椅子の構造によって異なると思われる。

 さて、10分ほどプレイしてみたところ、高音から低音まで様々な音を奏でるようになっても、40Hz以上の音には反応しない設定にしているため、低音のリズムのみに反応し、ゲームと振動が見事にシンクロしていた。そして、お尻にはジンジンと痺れたような感覚が残る……。最大のボリュームでプレイしていたこともあるが、「ButtKicker」の十分すぎるほどの振動は、「Rez」のプレイを楽しませてくれたこと間違いなしだ。

・マイクロソフト「Halo2」(Xbox)の場合……

コンシューマFPSの金字塔のひとつ「Halo2」
(C)2004 Microsoft Corporation. All rights reserved.
 次に試したのは、マイクロソフトから発売されているXbox用FPS「Halo2」である。「Halo2」のような重火器を使用するFPSでは、爆発による低音が頻繁に発せられる。この低音を振動に変えることができれば……。それでは早速プレイしてみよう。

 まずは、マシンガンやビームのような武器を発射した場合であるが、発射音が高音になるので、「ブルッ」という感じの振動しか発生しない。やはり効果があるのは、手榴弾やバズーカーなどの重火器を放ったときの爆発音だ。爆発の瞬間、まるで椅子が爆発したような、というのは言い過ぎかもしれないが、尻から背中を駆け抜ける振動が発生! ゲーム中に発生する爆発を、体全体で感じることができるというのは、迫力と爽快感が全く違ってくる。今回は「Halo2」で試したが、爆発が頻繁に発生するゲームには、「ButtKicker」の効果をより引き出すことができるという感じだ。

 ただ、爆発シーンが連続で続くと、この振動は少々お尻に厳しい。「Rez」をプレイした時にもお尻に痺れを感じてしまうほどの振動だったのだが、爆発のシーンではそれを超えている印象。このままではチーフ(主人公)が倒れる前に、研究所員のお尻がやられてしまうかもしれない。

振動調整ボリュームの左側に備えられている「Clip」ランプ。「Signal」ランプは、振動を発生させる範囲の音が入力されたときに光る
 ということで、振動調整用のボリュームを少し絞ることにした。このとき、ボリュームの左側にある「Clip」という赤いランプを参考にすると、心地よい振動へ調整することができる。どうやら、この赤ランプが光ったとき、ビリビリという振動から突き上げるような振動に変化しているようだ。つまり、少し落ち着いた振動で楽しみたいなという場合は、赤ランプが光らない程度までボリュームを絞っていけばよいというわけだ。

・ソニー・コンピュータエンタテインメント「グランツーリスモ4」(PS2)の場合……

もっとも激しい振動を感じさせてくれた「グランツーリスモ4」のダートコース
(C)Sony Computer Entertainment Inc.
All manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game are trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved.
Any depiction or recreation of real world locations, entities, businesses, or organizations is not intended to be or imply any sponsorship or endorsement of this game by such party or parties.
 最後は、ソニー・コンピュータエンタテインメントのレースゲーム「グランツーリスモ4」だ。プレイする前にまず行なっておきたいことは、レース中のBGMはオフにすることである。「ButtKicker」はあらゆる低音を振動に変えるため、BGMの低音も振動として出力されてしまう。エンジン音や環境音による、ゲームプレイとシンクロした振動を楽しみたい場合は、BGMが邪魔になってしまうのである。ということで、このテストではオプション画面でBGMをオフにしてから行なうことにした。

 取扱い説明書でオススメの設定とされている「High Cutoff」スイッチを「on」、「High Cutoff」ボリュームを「40Hz」でプレイした場合、エンジン音による振動というよりも、タイヤと地面の設置音といった環境音にシンクロしているという感じであった。その理由として、エンジン音が比較的高音になっているという点が上げられる。アイドリング状態ではエンジン音は低音となるので「ButtKicker」も反応しているが、エンジンの回転数が上がるに連れて、エンジン音は低音から高音にシフトしていく。そのため、環境音による低音に強く反応し、エンジン音による振動はかき消され、「若干感じるかな? 」という状態になってしまうわけだ。

 そこで、高音でも振動するように「High Cutoff」スイッチを「OFF」にしてプレイしてみた。すると、環境音による振動が若干抑えられ、エンジン音による振動が感じられるようになった。

 「High Cutoff」スイッチと「High Cutoff」のボリューム調整により、もっとも違いが感じられたのは、ラリーカーでダートコースを走ったときだ。ダートコースは、アスファルトのコースとは異なり、路面には砂利や石が転がっているので、必然的に低音の環境音が多くなる。このコースを、「High Cutoff」スイッチ「on」、「High Cutoff」ボリューム「40Hz」でプレイすると、これまでに試してきたゲームの中でも最大と思えるほどの激しい振動が伝わってきた。これは、振動というよりも、路面の状況に合わせてお尻をコツコツと蹴飛ばされているという感覚に近い! まさに「Butt Kicker」! 5分ほどプレイした後に椅子から立ったところ、腰が浮いているという妙な浮遊感を覚え、足がふらついてしまったくらいだ。ただし、エンジン音による振動は全くといっていいほど感じることはできない。感じられるのはスタート前のアイドリング状態の時くらいであった。

 一方、「High Cutoff」スイッチを「OFF」にすると、路面の状況にあわせた振動はかなり抑えられ、エンジン音にシンクロした振動が強く伝わってきた。特に急なカーブの多いダートコースでは、シフトチェンジを頻繁に行なうことになるため、シフトチェンジごとに、エンジン音は低音から高音までめまぐるしく変化する。よって、安定して走ることができるコースに比べて、エンジン音と振動のシンクロを強く感じることができるのだ。とはいうものの、お尻を蹴飛ばされるほどの激しい振動を体験してしまうと、少々物足りなさを感じてしまうかもしれない。

 そんな時は、「High Cutoff」スイッチを「on」にして、「High Cutoff」ボリュームを調整するとよいだろう。いくつかのパターンを試してみたところ、ボリュームを「90Hz」程度にあわせたところで、エンジン音と環境音の振動が程よく感じられるようになった。振動のメリハリは薄れてしまうが、ゲームの内容に合致した振動を体感できる。

 このように、「High Cutoff」スイッチと「High Cutoff」のボリュームを操作することで、全く異なる振動を作りだすことができるのである。また、たとえジャンルが同じだとしても、ゲームタイトルごとに出力される音は様々。それにあわせて、好みの振動を得られるよう細かく調整することが、「Butt Kicker」を最大限に生かす秘訣といえよう。

 ちなみに、25Hz以下の音をカットする「LOW CUTTOFF」スイッチは、今回試したゲームをプレイしている限りでは、オンの時とオフの時に体感できるほどの差は感じられなかった。取扱説明書によると、映画を見るときにはオフにしておくと良いそうだ。ソースによっては変化が見られる場合もあると思うので、「LOW CUTTOFF」スイッチのオン・オフも組み合わせて好みの振動を探してみて欲しい。

● 集合住宅で使う場合は騒音対策をしておきたい!

 体に直接当てるということならまだしも、椅子に取り付けるということであまり激しい振動は伝わってこないのではないだろうか? と思っていたのだが、見事にお尻を蹴飛ばしてくれた「ButtKicker」。「さすが海外の生まれの製品だ! 」と言うべきか、容赦のない、そしてこれまでに体験したことのない振動でゲームを楽しませてくれた。

 しかしながら、少し気になる点も残る。既存の椅子に取り付けて振動を楽しむことができることが「ButtKicker」の特徴でもあるが、家庭用ゲーム機で遊ぶときは、床に座ってプレイするという方が多いのではないだろうか。「ButtKicker」用に椅子を用意する必要があるため、少々手間がかかるかもしれない。

 ソファーや座椅子においておくだけでも振動を感じることができるものの、椅子に装着したときに比べると迫力はずいぶんと落ちてしまう。いっそのこと、膝の上においてしまえばいいのでは? と思うかもしれないが、振動部は結構な熱を発するので、人体に直接当てるのは危険。やはり、椅子を用意してから楽しんでいただきたいところだ。

 一方、パソコンのゲームは椅子に座ってプレイする方が多いと思われる。冒頭にも述べたとおり、パソコン用の分岐ケーブルも同梱されているので、今までと変わらぬ環境で手軽に「ButtKicker」を利用することができるだろう。特にパソコンでFPSをプレイしている方にはオススメしたい一品だ。

 最後に、動作音についてお伝えしておこう。振動部から発せられる音は、「ボボボッ」という低い音なので、これが直接近所迷惑になるのか? というと、それほど影響はないという印象である。ただ、椅子から床に伝わる振動は若干気になるところ。フローリングで利用した限りでは、椅子の振動と共に、フローリングから足の指先へも若干の振動が伝わってくるほどだ。この振動が、隣の部屋まで伝わっているかは定かではないが、「ご近所の迷惑にならないだろうか? 」と心配しながらプレイするのも落ち着かない。トイレや台所用のマット、絨毯などを1枚挟むだけでも床へ伝わる振動はずいぶんと変わってくるので、これらを用意してから「ButtKicker」を楽しんで頂きたい次第だ。

 なお、M-S-Yで取り扱う「ButtKicker」は、専用パーツが同梱されることで、ゲーム以外の使用にも適したものになるという。発売が楽しみだ。


● GBA用ソフトのセーブデータを外部グッズにバックアップ! 「セーブデータバンク」

GBAソフト用セーブデータバックアップツール「セーブデータバンク」

    メーカー:ゲームテック
    発売日:2005年4月27日
    価格:5,040円

 ゲームボーイアドバンス、GBASP、ニンテンドーDSでプレイが可能なGBA用ソフト。そのセーブデータをアウトプットさせてバックアップすることが可能なグッズがこの「セーブデータバンク」だ。接続形式はシンプルで、GBAソフトと携帯ハード側スロットとの間に装着するだけ。PCなど、これ以外のツールを一切使用しないのも簡単だ。

写真左がセーブデータバンク単体、右がNDSにセーブデータバンクを装着したところだ。スロットの形態によって異なるが、DSの場合は写真のように裏返しに接続される

 「セーブデータバンク」の本体にはスイッチが取り付けられており、携帯ハードを起動したときにゲームソフト側を認識させるのか、セーブデータバンクを認識させるのかを切り替えることが可能になっている。このため、いちいちソフトの着脱を行なう必要もないというわけだ。

セーブデータバンクの操作は基本的に1ボタンのみ。写真の右下に表示されているのがメニューだ
 メニュー周りもシンプル。選択できる機能は、

  • 「GBA用ソフトからセーブデータバンクへのバックアップ」
  • 「セーブデータバンクのバックアップからGBA用ソフトへの上書き」
  • 「セーブデータバンク内に保存したセーブデータの破棄」
  • 「セーブデータバンクのフォーマット」
 といった4種類となっている。セーブデータバンク内にバックアップを取ったセーブデータはひとつひとつに名前をつけて管理することが可能、最大で128個のセーブデータを管理することができるということなので、バックアップ容量的にも不満はないだろう。

 今回は試しに「ファイヤーエムブレム 封印の剣」でテストをしてみたが、本作にはステージごとのセーブデータとステージプレイ中の中断セーブデータの2種類が存在する。バックアップしたデータはこの両方のセーブデータをカバーしていた。ソフトによっては異なった動作もでるかもしれないが、大体のソフトのセーブデータと呼ばれるデータを丸ごとバックアップできると考えて良さそうだ。セーブデータがひとつしか保存できないタイプのソフトなどにも有効利用できそうだ。

実際にバックアップをしてみたところ。バックアップにかかる時間はソフトによって変化すると思われるが10秒ほど。ソフト側にデータを流す場合も同様だった。ファイル名を自分で付けれるので、様々な状態のセーブデータを管理できる

 今回はニンテンドーDSで試してみたものの、GBA、GBASP、ゲームボーイプレイヤーと、これまでに登場しているGBAソフト用スロットを備えているハードであれば動作するとパッケージには表示されている。9月13日に登場するゲームボーイミクロでも動作すると期待してもよさそうだ。ただし、この製品自体が任天堂ライセンス製品ではないため、すべてのソフトでの動作は保障されていないし、もし個人で試した結果データが壊れても、当研究所では保障できないのであしからず。

● 充電可能なうえ外部オーディオ出力、ボリューム端子も装備! 「CYBER・クレードルPRO(PSP用)」

「CYBER・クレードルPRO(PSP用)」

    メーカー:サイバーガジェット
    発売日:8月27日
    価格:オープンプライス

 PSP用のクレードル「CYBER・クレードルPRO(PSP用)」だ。これまでにもゲームグッズ研究所ではPSP用スタンド、クレードルといった製品は紹介してきたが、この「CYBER・クレードルPRO(PSP用)」は屈指の多機能さを誇っているのである。

 まず、これはPSP用クレードルには必須でもある充電機能を搭載。また、ステレオミニプラグを搭載しており、その音声はクレードルの正面にあるプラグへとスルーされる作りになっている。PSPのヘッドホン端子に接続するミニプラグはクレードル背面にある取っ手で着脱が可能になっており、外部スピーカーへの出力とPSP本体からの出力を手軽に切り替えられるのが嬉しいところだ。また、外部スピーカーへの出力時にはクレードル側に設けられたつまみでボリュームを調節することができる。アンプがないタイプの外部スピーカーに出力するときに活用できるだろう。

クレードル本体は写り込むほどのツヤがあり、多少指紋などが気になるかも? 写真右の背面部では中央のヒンジ上に電源用のコネクタが、右側にはステレオプラグを上げ下げする取っ手がある
写真左の中央にあるのが、外部出力用のステレオミニプラグとボリューム調節用のつまみ。写真右ではスピーカーを合わせてみた

 大きな魅力なのが、クレードルのヒンジ構造だ。PSPを固定している部分とクレードルの下部はヒンジで繋げられており、PSPの角度を90度自在に変更することが可能になっている。クレードルの置き場所によって液晶の角度を変更できるのは嬉しい。

 やや気になるのはヒンジの耐久度だろうか。ヒンジ構造のものには付き物だが、使い込んでいってヒンジがゆるくなってしまうとPSP本体の重さを支えきれなくなってしまうかもしれない。その将来的な可能性を除けばよい製品である。もちろんこの心配は無駄な心配に終わる可能性もあるのであしからず。

写真のように90度角度を調節することができる。ただし、PSP装着時に垂直に立てると重心がかなり不安定になる。垂直使用は実用的でないと考えるべきだろう

● UMDをクリーニングする湿式クリーナーは低価格が魅力「ディスククリーナー(UMD用)」

「ディスククリーナー(UMD用)」

    メーカー:UGAME
    発売日:8月19日
    価格:オープンプライス

 前回も2種類のUMD用クリーナーを紹介したが、こちらの「ディスククリーナー(UMD用)」もその2種類に近い用途の製品だ。専用のクリーニング液をクリーナーヘッド部に塗布してディスク面を掃除する「湿式」のタイプとなっており、同梱品にはクリーニング液のほかに、スペアのクリーナーヘッドが二つ、クリーニングクロスがついている。

 さっそく試してみたところ、クリーニングの効果や感触は同じ湿式の「CYBER・クリーニングキット(PSP用)」に近かった。こちらの製品で特徴的なのは、その価格。前回紹介した2製品がどちらも実売価格で1,200円程度だったが、この「ディスククリーナー(UMD用)」はオープンプライスで実売価格が980円程度。大きな違いと言えるほどの価格差ではないものの、魅力のひとつだろう。

低価格ながら同梱品は充実。スペアのクリーナーヘッドが二つあるのは嬉しい。クリーナーヘッドは面積が大きめ

● UMDを8枚収納可能なケース「ディスクケース8P (クリアブラック)」

「ディスクケース8P」

    メーカー:ゲームテック
    発売日:8月24日
    価格:オープンプライス(購入価格:680円)

 PSP用のUMDソフトを8枚収納可能なケースだ。PSPの発売当初からUMD用の収納ケースはリリースされてきたが、時期的にそんなに多くのUMDを持ち歩く必要性を感じていなかったことからか、3,4枚を収納できるケースが多かった。PSPの発売からはや半年あまり。そろそろ手元のUMDが増えてきたという方も多いだろう。このケースは8枚をシンプルに収納できるのが最大のポイントだろう。

 8枚ものUMDを収納するとさすがにかさ張るのではないかと思っていたのだが、このケースでは表側のフタを開けて、フタの裏側に2枚、中心側に2枚。さらに裏側のフタと中心側に2枚づつというスタイルで収納することができる。フタを閉じてみるとすっきりと収まるのが良い印象だ。

 UMDはケース内に付けられているツメで固定するのだが、固定感も良好。シンプルなプラスチックのケースなので対衝撃性などに関しては過度の期待は禁物だが、UMD自体もカートリッジ式のディスクメディアであるし、特に問題はないだろう。

今回購入したカラーはブラックだが、他にもブルー、ピンク、クリアの全4色がある。表と裏のフタを取り外して片面に4枚、両方で8枚を収納するという機構になっている UMDはツメで固定されているのだが、ツメの付けられていないスペースが設けられているので、そこから指でぐっとUMDを外して取ることになる


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□UGAMEのホームページ
http://www.ugame.jp/

(2005年9月6日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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