|
まず壇上に上がったSCEJプレジデント兼COOの竹野史哉氏は、「はじめPlayStation Awardsを設けた理由はクリエイターに喜んでもらうためだった。今年でプレイステーションプラットフォームが生まれて10年。そういった意味でもリスタートする年だと思う。心の原点を守り続け、さらにプレイステーションの発展を目指したい。来年は新しい仲間(プレイステーション 3)が加わるけど、末永くよろしくお願いします」と挨拶。
授賞式の発表は、50万枚以上100万枚未満の出荷本数を記録した「ゴールドプライズ」から始まり、累計出荷本数100万本以上200万本未満の「プラチナプライズ」、そして今年はPSPの発売に伴って特別に設けられた「スペシャルプライズ」、最後に「トリプルプラチナプライズ」が発表された。
受賞の挨拶を行なった堀井雄二氏は、「『ドラゴンクエスト』も来年でシリーズ20周年になるんです。10年で終わりといわれるシリーズが多い中、20年間たっても300万人も買ってくれるファンがいるのはすごくうれしいし、制作スタッフにも感謝したい気持ちだ。20年といわずに30年、40年と続けていきたい」と、今後も「ドラゴンクエスト」シリーズを作っていく決意ともいえるコメントを残した。 また、音楽を担当しているすぎやまこういち氏は「私はプロゲーマーであって、作曲家でもある。そういった意味で、ゲーム音楽を手がけるのは天職といえる。『ドラゴンクエスト』の音楽を担当できて、作曲家として幸せです」とシリーズに関わってきたうれしさを語った。 制作を担当したレベルファイブの日野晃博氏は「今回から制作に加わらせてもらったが、17年前に『ドラゴンクエストIII』をプレイしてデジタルエンタテインメントの可能性を感じてこの世界に入ったのを懐かしく思います。今回は制作に関われて歴史に関われたと思うとうれしい」と語った。
スクウェア・エニックスの市村龍太郎氏は「半年以上前だが発売日のことは鮮明に憶えている。カウントダウンをファンと一緒に過ごしたが、みんなの笑顔を見て、この笑顔のために作っているんだという気持ちを持った。このきもちを明日につなげていこうと思う」と締めくくった。
プラチナプライズを受賞したのは「真・三國無双4」、「ワールドサッカーウイニングイレブン8」、「実戦パチスロ必勝法! 北斗の拳」、「GRAN TURISMO 4」の4作品。「ワールドサッカーウイニングイレブン8」の高塚氏は「5作品目でプレイステーション 2に移行して5年。プレイステーション 2で初めてできることをやれたという作品だと思う。毎回、選手データの入れ替えだけをやっていると思われるかもしれないが、それだけじゃない。これからもドシドシ作っていく」とコメント。 「GRAN TURISMO 4」のポリフォニーデジタルの安原氏は「シリーズとして4作目だが、毎回現場は大変で、机の下の寝袋を何度涙でぬらしたことか。でも、スタッフのみんなが優秀で、そういった人たちと一緒に作れて幸せ。さらに売れて感謝している」と語った。ちなみに「GRAN TURISMO」はシリーズ全てでプライズを受賞しているという。 「真・三國無双4」を担当した友池氏は「『真・三國無双』のプロジェクトはプレイステーション 2の発売に合わせて発足した。今年選ばれて光栄に思うし、ファンに感謝したい。プレイステーション 3でも表彰されるようなプロジェクトをやりたいと思う」とコメント。ちなみに「真・三國無双」シリーズも4年連続のプライズ受賞という快挙だ。 今年特別に表彰された「スペシャルプライズ」は、PSPのプラットフォームが立ち上げ1年に満たない状態なので、30万本以上のタイトルを表彰するために特別に設けられた。今回は「真・三國無双」、「みんなのGOLF ポータブル」、「RIDGE RACERS」の3作品が受賞した。
コンピュータエンタテインメントの世界も、ものすごいコンピュータのプレイステーション 3が登場するが、今、その手前なんでしょうね。そのあとは、制作する側のアイディアと感性だと僕も思っている。PSPの『福福の島』や『ポケットリゾート』といった作品は、なんかほっとするじゃないですか。これからのキーワードは、進歩、感性、ほっとするという点にあると言うことをすごく考えていかなければならない。皆さん私でもできるような作品を忘れないで作ってください」と、技術の進歩と共に、より制作者側の感性が大切になっていく点を強調。
最後に「これから技術プラス感性が必要な新しい10年が始まります。素晴らしい時代が始まります」とかたり、締めくくった。 (2005年7月21日) [Reported by 船津稔]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|