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会場:幕張メッセ 9・10・11ホール
入場料:無料
「次世代ワールドホビーフェア」は、毎年夏と冬の2回実施されており、夏は東京大会(千葉)のみ、冬は東京のほかに大阪、名古屋、福岡と全国数カ所で開催されるのが通例となっている。2004年夏の第20回では、例外的に札幌でも開催されたが、今回は東京大会のみとなる。 基本的には、低年齢層の子供をターゲットとしたイベントで、各社の出展もそれを意識したものになっている。しかし毎回、この会場で初公開となるゲームも登場しており、ゲームファンとしても注目度は高い。ゲームもあくまで「子供でも簡単に遊べるもの」が中心になっているだけで、決して大人が楽しめないものではない。
会場では毎回、子供に引きずられるようにして歩くお父さんやお母さんを目にするが、もっと積極的に子供と一緒になって楽しんでみることをお薦めしたい。メーカー各社も、家族で遊べるタイトルを多数出展しているので、その気になればきっと一緒に楽しめるだろう。
■ 全てのタイトルで高い人気を集めた任天堂
新作タイトルでは、6月30日発売のニンテンドーDS用「やわらかあたま塾」に注目。他のタイトルでは10歳未満の子供が集まっていたのに対して、こちらは10代後半から20代の比較的高年齢層が集まっていた。 会場の試遊台では、6台の通信対戦プレイを実施(ゲームは最大8人)。私立有名幼稚園児が解くという問題が、次々と出題される。問題自体は、どれも落ち着いて考えれば答えられそうな簡単なものばかり。ただし対戦では、回答した順に高得点が与えられるので、スピードも要求される。人数を集めて対戦すると、かなり盛り上がりそうだ。
このほか、GC用「スーパーマリオスタジアム ミラクルベースボール」や、前回に引き続いての出展となるGC用「Dance Dance Revolution with MARIO」も出展されている。「Dance Dance Revolution with MARIO」では、3段階の難易度別に出展されており、ベリーハードモードでは、プクプクが画面横から出現して、ぎりぎりのタイミングで譜面に飛び込むという、本家「DDR」にはない面白い要素も見られた。
■ DS「ディグダグ」を初出展するナムコ
注目のタイトルは、今回初めて公開された、9月8日発売予定のDS用「ディグダグ ディギング ストライク」。土を掘り進みながら敵をポンプで破裂させて倒すという名作アクション「ディグダグ」をベースに、DS向けのアレンジや新要素が加えられている。 下のスクリーンには、「ディグダグ」と同じような地下の映像が表示される。対して上のスクリーンには「ディグダグII」のような地上の島が描かれており、巨大な怪獣が闊歩している。ポンプで戦う基本ルールは「ディグダグ」と同じだが、地上エリアからも見える巨大な杭「ビックイ」をどんどん地下へと落としていき、島を壊してボスの怪獣を海に投げ出して倒す。 主人公は「ミスタードリラー」シリーズで活躍するホリ・ススムの父、ホリ・タイゾウ。地下であるアイテムを取ると、「ホリ・ススム タ~イム」となって、爆弾を積んだヘリや戦闘機「ホリバルウ」などに乗ったホリ・ススムが登場する。ちなみに地下映像は若干スクロールするので、見た目よりも空間が広い。
ほかには、PS2用「太鼓の達人 とびっきり! アニメスペシャル」も出展。根強い人気を誇るシリーズタイトルだけあって、試遊台は人数制限を設けるほどの人気を見せていた。
■ 「ソニック」新作が並んだセガブース
ブースの側面に回ると、今度はアーケード用「オシャレ魔女 ラブandベリー」に、女の子たちが大行列を作っていた。「甲虫王者ムシキング」に勝るとも劣らない人気だ。 そして「甲虫王者ムシキング」が並ぶ場所の反対に回ると、「ソニック」シリーズの試遊台が並んでいた。出展されていたのは、DS用「ソニック ラッシュ」、PS2/GC用「ソニック ジェムズコレクション」、PS2/GC/Xbox用「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」の3タイトル。 発売日が今冬と最も後になる「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」は、黒いソニックとでもいうべき「シャドウ」を操るアクションゲーム。「ソニック」シリーズといえば、ノンストップの超高速アクションを想像するが、「シャドウ・ザ・ヘッジホッグ」はかなりメリハリのある動きを見せる。移動はローラースケートのような動きで滑るのだが、さほどスピードは速くない。フィールドには色々な仕掛けがあるようで、かなりベーシックなアクションゲームに近づいた印象を受ける。
もちろんソニックのような加速も可能なのだが、このときのエフェクトやカメラワークが見事で、スピード以上の気持ちいい加速感がある。銃を使った攻撃など、今までの「ソニック」シリーズとは毛色の異なる内容だが、こういった演出には確かに「ソニック」の匂いが感じられる。また夜を舞台にしたゲームの世界も、今までのシリーズにないもので非常に新鮮。発売までまだ長い期間が取られているが、もう発売直前と言われても信じられるクオリティだ。
■ カプコンには対戦ゲームになった「ビューティフルジョー」が登場
そして試遊台は2台と少なかったものの、なかなかの人気を集めていたのが、GC用「ビューティフルジョー バトルカーニバル」。最大4人が同時対戦できるアクションゲームで、主役のジョーをはじめ、「ビューティフルジョー」に登場したキャラクタたちが、持ち前の多彩なアクションで戦いを繰り広げる。
対戦は単純に相手を倒すのではなく、異なる勝利条件が設定されたステージを連続でプレイするという内容。順位の変動もめまぐるしく、独特のアクションとあいまって、かなり軽快なゲームバランスになっていた。ただし今回出展されたものは、あくまで出展バージョンということで、製品版では内容の大幅な変更や仕様追加が行なわれる可能性もあるという。ある意味、ここでしかプレイできない貴重なものと言えるかもしれない。発売は9月の予定。
■ 各社合同「スター・ウォーズ」コーナー
出展タイトルは、PS2用「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(エレクトロニック・アーツ)、DS用「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」(ユービーアイソフト)、PS2用「レゴ スター・ウォーズ」(アイドス)の3タイトル。フロアは赤と黒でデザインされており、他のブースとは一風異なる雰囲気をかもし出していた。 この中で、PS2用「スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐」では、試遊台で対戦モードをプレイできた。初期状態ではアナキンとオビ=ワンを選択できたが、シングルプレイを進めると使用できるキャラクタが徐々に増えていくという。 動きの滑らかさや、ライトセーバーから発せられるエフェクト、キャラクタの陰影表現など、グラフィックスが秀逸。操作もボタン連打だけで連続攻撃が出るかと思うと、突きやライトセーバーの投擲、フォースによる遠距離攻撃など、かなり多彩なアクションを見せる。ジェダイ・アクションを堪能したい人にも、納得のクオリティではないかと思う。
ちなみにブース正面には、実物大と思われるダース・ベイダーの像が置かれていた。ファンにはお薦めの撮影スポットだ。
■ GBA「新・ボクらの太陽」を屋外で展開するコナミ
そんな中で異色の展開を見せたのが、7月28日発売予定のGBA用「新・ボクらの太陽 ~逆襲のサバタ~」。太陽光をゲーム中のエネルギーに変える「太陽センサー」がゲームの核となっているため、屋外に専用のコーナーを設けた。試遊台の数も約20台とかなりの数をそろえていた。 25日は好天に恵まれ、絶好の「ボクらの太陽」日和ではあったが、気温もグングン上がり、正午には30度を超えていた。もちろん屋外なのでクーラーは効かない。そんな状況にも関わらず、試遊台の前には、待ち時間が1時間以上という行列ができていた。
これはもちろん「ボクらの太陽」の人気の高さを示すものではあるが、並んだ人に氷菓「ガリガリ君」をプレゼントするという作戦が大当たりしていたようだ。「新・ボクらの太陽 ~逆襲のサバタ~」は、赤城乳業とのコラボレーションにより、ゲーム中に「ガリガリ君」が登場する。コラボレーション企画をうまく使った、ユニークな集客方法がなかなか面白い。
■ エッグマンの登場で盛り上がったスクウェア・エニックス
しかし、ブースで最も人を集めていたのは、発売中のDS用「エッグモンスターHERO」コーナー。対戦モード「たまごロワイヤル」による8人同時対戦イベントに行列ができ、参加整理券も早々に配布終了となってしまった。会場限定で公開されたパスワードなども、人気を集める一因となったようだ。
そしてブースには、プロデューサーの時田貴司氏が、イベントではおなじみのエッグマン姿で登場。対戦の解説をしながら、参加者との記念撮影などにも応じていた。さらにこの日最後の対戦には、なぜか時田氏も参戦。かなり必死にスクラッチしていたものの、結果は惨敗。しかし、「みんなやりこんでますね。きっと私よりもやってますよ」と嬉しそうに話していた。最後に「明日も来る!」と宣言していたので、エッグマンに会いたい人は是非足を運んでいただきたい。
□次世代ワールドホビーフェアのホームページ http://www.whobby.com/ □関連情報 【1月16日】「第21回次世代ワールドホビーフェア」開幕 各社から新作ゲームタイトルが続々登場 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050116/whf.htm (2005年6月25日) [Reported by 石田賀津男]
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