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会場:Los Angeles Convention Center
1つは、「SCIII」がTHXの認証を受けたこと。2日目から展示コーナーには「THX」認証ロゴマークが展示されていたが、映像、サウンドともに「THX」の審査を無事通過し、契約も終了したということでこの展示となったようだ。AVシアターシステムなどを持ち合わせているユーザーは、ソフトを手に入れたらぜひ、その環境でプレイしてみるといいだろう。E3会場などでは各ブースからの様々な音が飛び交うため、はっきりとその効果は認識できなかったが、製品をじっくり楽しむ時にはその効果が期待できるだろう。
■ 多彩なモードの詳細は映像で
・「キャラクタークリエイション」 このモードは、完全にオリジナルキャラクタが制作できる。男/女、職業を選択すると、頭からつま先まで20カ所以上のパーツを選択し(細かなカラーチェンジも対応)、1人の剣士を作り上げる。そのパーツの豊富さは、プレゼン映像からもうかがえるが、サムライ然としたキャラクタから忍者、そして西洋騎士、鎧騎士はもちろん、南米風キャラやSFチックなキャラクタなどなど、多数のバリエーションが生み出せる。この作りこみだけでも充分楽しめてしまうほどのこだわりっぷりがすばらしい。制作したキャラクタたちは、多数のモードで使用可能。
・「ワールドコンペティション」
・「ソウルアリーナ」 前作の「ミッションバトル」で様々な条件でのバトルが楽しめたことを覚えているだろうか? それを発展させたのがこのモード。前作のステージにあった巨大像を覚えている人には話が早いが、あの巨大像(コロッサス)と戦うことができる「DANCING STATUE」、ステージ上に漂うソウルをチャージで集め、敵に向けて放つことのできる「WISP SHOOT」。攻撃がヒットすると豪快に敵を吹き飛ばせるだけでなく、壁にヒットすると反射して飛んでくるというスピード感あふれるプレイが可能な「SOUL SQUASH」、ヒットさせた攻撃に応じて報酬が稼げる(目のまでジャラジャラとコインが落ちてくる)「COIN COLLECTOR」などが見られた。 特に、「COIN COLLECTOR」でアイヴィーのクリミナル・シンフォニーが決まったシーンでは、打ち上げられた相手キャラから滝のようにコインが落ちてくるといった具合。1人プレイが前提のようだが、ここで得られたコインは「Shop」で使用できるということなのだろう。
・「クロニクルズ オブ ザ ソード(国内版:ロストクロニクルズ)」
アーケード版「SCII」に備わっていた1人プレイ用モード「コンクエストモード」を発展させたリアルタイムシミュレーション。オリジナルキャラを戦場に出し、敵軍と接触すると格闘が始まるのだが、どうやら対AI対戦のようだ。コンクエストモードでは4つの勢力に属して戦ったが、今作ではどうなるだろうか? グラフィックも大幅にパワーアップしており、本格的なRTSが楽しめることだろう。
■ E3会場で対戦大会開催! 2日目には、「SCIII」を使った対戦大会が行なわれた。会場で予選を勝ち抜いた16人のトーナメント戦で争われた。予選は、ナムコホームテックのスタッフに勝ち抜けばいいというルールだったが、この大会で使用されたバージョンには、御剣、キリク、ティラの3キャラのほか、カサンドラ、アスタロスもプレイアブルキャラクタとして収録されていた。 さて、トーナメントの模様だが、ほぼ大半の人が御剣を使用。kBで切り込んで2kや1kの下段、そして3Bなどの中段攻撃で攻めるシビアな戦いが随所で繰り広げられた。アスタロスで健闘しているプレーヤーもいたが、決勝は御剣対御剣になり、C.J.Kyles氏が栄冠を手にした。 さらに、エキシビシヨンマッチとして、世取山氏との対戦が行なわれた。ここでも御剣対御剣になったが、C.J.Kylesの試合巧者ぶりが遺憾なく発揮されつつ、世取山氏もかなり踏ん張った結果、3-2でC.J.Kyles氏が勝利。世取山氏がサインを入れたトーナメントプレートをプレゼントされた。
■ 世取山氏に聞く「ソウルキャリバーIII」
「II」が全世界で400万本を超えまして、いち早くお客さんに続編を遊んでもらいたいな、ということがありまして。タイミング的にも、プラットフォーム的にも、製品内容的にも固まっていったという感じです。だから、「SCII」を買っていただいたお客さんが、どんな「SCIII」を遊びたいか……といったところを絞っていった感じですね。今回はコンテンツの充実にパワーを割いているので……ブースの映像をごらんいただければわかるのですが、先週出来上がったばかりのもので、「本当にこれだけのものが入るのか」という製品ボリュームとバリュー、そしていろんな方向に対してのアピールを取り入れた製品になっていると思います。 ==ゲームシステムは、試遊台でプレイした限り、基本的に「SCII」を踏襲している形になっていますね? 基本的には踏襲しています。が、まったく変わらないということはありません。今も現場では作業は進んでいて、改変されているところもありますし、製品版ではもっともっと変わっていくことになると思います。 ==具体的にはどのあたりを変えていこうという話になっていらっしゃいますか? 全体的に手を入れていこうという話はしています。「SC」が他の格闘ゲームと異なるポイントとなる箇所はいくつもあると思いますが……。8Way Run、ガードインパクト、そして今回壁ヒットの処理などが変わっています。コンテンツの充実から手をつけ始めましたので、今、まさにゲームのシステム周りも手をつけているところです。E3に出展するにあたって、システム担当のスタッフは「ちょっとまだ……」というところもあったのですが、とはいえ、ずっと構築している部分もありますし、新キャラクタもできあがってきているので「自信を持っていこうよ」という形でプレイアブルで出展させていただきました。お客さんの反応を見ていて、新しくなっている部分を見てもらえているようで、非常に楽しんでもらえているようですね。 ==ブレイクシステムなど、前作から取り入れられた部分は強化されたりする形になりそうですか? 今回の試遊台に出展されているバージョンは、そういった試行錯誤中のものを出してきていますから、これでプレイされた方からの反応が出てくると思うんですよね。キャリバーファンの意見を抽出して、ゲームに反映させていきたいと思っていますね。 ==ゲームスピードは、若干上がっているように見えますが……。 若干スピードアップしています。ユーザーのニーズはどんどん早い方向へ進んでいると思うのですが、あまり上げ過ぎてもわからないものになってしまいますし。スピードアップは随所で行なっています。 ==今回、シングルでキリク、VSモードで御剣とティラが使用可能キャラという人選ですが、この理由は? キリクは海外ウケするキャラクタなんですよ。意外と。ヨーロッパで「III」のキャラクタの人気を見ていると、御剣の人気も不動ですよね。そして今回の新キャラであるティラをぜひプレイしてもらいたい、ということで、このようなラインナップにしました。ティラに関しては、遊んでもらえれば、「ソウルキャリバー」にまた新しいキャラクタが出てきた、と実感できるキャラクタになっていると思いますので。他にも、何人かキャラクタが登場しています。 ==シングルモードにある「Tales of Souls」(ストーリーモード)では、クリア後にストーリーの選択肢が出てきましたが、基本的にルート選択ということになるのでしょうか? それだけじゃなかったりします(笑)。今回はそこで終わりにさせていただいていますが、「ソウルエッジ」の「エッジマスターモード」にもあった……といったイベントが、今回「えっ!」と驚いてもらえるような、ファンの方に喜んでもらえるような仕掛けを用意しておりますので、ご期待ください。 ==現状、キャラクタの選択画面には30キャラのマスが表示されていますが……?
(笑)。今後の情報公開にご期待ください。どんなキャラが登場するかを楽しみに待っていてほしいですね。 ==「ザサラメール」や「バーサーカー」、「ヴォルド」や「タリム」の姿も見えました。「バーサーカー」は家庭用「SCII」のものとは違った感じですね。
==「キャラクタークリエイション」では、どこまでユーザーの手にゆだねられているのでしょうか? 映像ではかなりのチューニングができそうですが? パーツとしては20カ所以上ですね。しかも、重ね着ができますよ。これは新技術で、シャツの上からジャケットを着たりだとか、自由に組み合わせができます。体型は標準体型のみになっていますが、ゲームのシステムとの兼ね合いですね。精緻なゲームシステムを守りつつ、自分だけのキャラクタで遊べる、というコンセプトが今回の柱となっていますので、パーツの組み換えだけでも相当遊べるようになっていますので、ぜひ自分だけのキャラクタを作っていただきたいですね。 ==キャラクタの技はどうなるんでしょうか? キャラクタの武器によって流派が設定されています。このモード専用で流派を10種類以上用意しています。ゲームを進めていけば流派や服装も増えていきますし、遊べば遊ぶほどいろんな選択肢が増えていきます。それから、装備を入れ替えていくことでキャラクタの性格も変わっていきます。装備の組み合わせによって、善人や悪人、陽気や陰気といった性格が設定されていまして、勝利ポーズなどに反映させていきます。 技に関しては、セレクトした流派をベースに進行によって変化があるかもしれません。制作したキャラクタは競技性の高い「コンペティション」以外で使用できるようにしました。「クロニクルズ オブ ザ ソード」も、このオリジナルキャラクタを戦いに参加させることになります。オリジナルキャラクタを入れたメモリーカードを持ち寄って対戦したり、お互いのキャラクタの品評などを行なえるようにしていますので、このタイトルで遊べることは無限大、といってもいいのではないでしょうか。 ==「ソウルアリーナ」に関しては?
1人で遊んでもらえるミニゲーム集のようなものですね。このソフト1本で、いろんなドラマが見られるように、いろいろ仕込んでいますので、楽しみにしてほしいですね。 ==「SCIII」での主人公的キャラクタは誰になるんでしょうか?
==新キャラクタの性能は、どういったポイントを押さえて制作されているのでしょうか? 例えばティラはトリッキーなタイプで、体術的に相手を翻弄していくようなキャラクタになります。中距離~近距離の間ぐらいが得意レンジとなりそうですね。ザサラメールは長モノの武器を持っていますが、動きは早めで、カマで敵を引き寄せてからの戦いなどを中心に制作しているところですね。 ==雪華も映像では登場してきましたが、居合いという流派の作りこみは大変かと思うのですが? まさに彼女はちょうど製作中という感じですね。居合いをゲームで表現する、ということは昔から課題だと考えていまして、どうやって表現すれば「居合いキャラ」になるのかなと。以前から御剣の「居合い」で試してきた結果を1つのキャラに発展させていこうとしていますが、難しいテーマですね。企画のスタッフも楽しみながら苦労しているようです。メンバーそれぞれ「居合い」に対するイメージが違うんですよね。「2の太刀はないんだよ」、「じゃ、一撃で終わりじゃん」、「それじゃゲームにならないよ」といった感じでまさに今構築中という感じです。 ==ゲーム大会ではカサンドラ、アスタロスもプレイアブルで登場していましたが? キャラクタだけではなく、いろいろ変わっていますよ。技も入れ替わっているかも(笑)。 ==キリクの236の構えなども変わってましたね。日本のプレーヤーが「SCIII」を最初に触れる機会はいつになりそうですか? 東京ゲームショウの頃にはほぼ完成していると思いますが、できれば試遊イベントをやっていきたいとは思っています。 ==最後に、発売を楽しみに待っているファンの方々に一言お願いします。 ファンの方々にはこの製品を支えていただいて、本当に感謝の言葉もありません。そのお客さんたちに対して、絶対の自信を持ってこの1本をお届けしたいと思っていますので、発売を楽しみに待っていただきたいと思います。
==ありがとうございました。
□ナムコのホームページ (2005年5月22日) [Reported by 佐伯憲司]
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