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【Electronic Entertainment Expo 2005現地レポート】

任天堂ブースレポート その3
「ゼルダ」最新作や異色作「Odama」などGCタイトルをチェック

5月18日~20日(現地時間) 開催

会場:Los Angels Convention Center

3時間待ちのポイント(後ろにまだ2時間分くらい並んでいる……)に現われたリンク。ハイラルの前にこの行列に並ぶ人たちを救ってほしい
 RevolutionやGame Boy Microといったハードウェアの発表で話題を集めている任天堂。しかしそのブースにRevolutionの姿はなく、Game Boy Microも行列ができるほどの人気にはなっていない。

 そんな中、今回のE3の中で最長と思われる行列を作ったのが、ニンテンドーゲームキューブ用「ゼルダの伝説」最新作、「THE LEGEND OF ZELDA: Twilight Princess」だ。試遊台の設置スペースに入場制限がかけられたため、E3の開幕直後から大行列ができあがり、最長で約5時間待ちという、とんでもない状況になった。まったく狂気的としか言えない人気ぶりだ。

 ちなみに筆者はこの原稿を書きつつ、約4時間並んでようやくプレイできた。大まかなゲーム内容や見所については、既に先日行なわれたラウンドテーブルの記事でも紹介しているが、本稿では改めて試遊台のプレイレポートをお届けする。合わせて、任天堂ブースに出展されたGC用の注目タイトルも紹介しよう。



■ 「THE LEGEND OF ZELDA: Twilight Princess」

 日本語のタイトルが発表されていないため、英文表記のみ掲載している。ラウンドテーブルで青沼氏は、「トワイライト」という単語をそのまま使用してゲームの解説を行なっていた。あくまで予想だが、日本語のタイトル名も、「ゼルダの伝説 トワイライト・プリンセス」とそのまま読むことになるのかもしれない。

 行列の先にあったクローズドブースは、ゲーム内容を強くイメージしたつくり。木々が生い茂る森の中から始まり、池を越えると洞窟、さらにその先には「トワイライト」世界の城がある。ちょっとしたアトラクションのようで、歩いているだけでもなかなか楽しめた。

森の中に試遊台が置かれている。写真は昼の演出だが、時間が経つと夜になって真っ暗になる 洞窟に向かう手前にある池。水に入るとパシャパシャと音がして波紋が出たり、橋に触れると板が水没したりする
洞窟に入ると、突然骨が起き上がって鉄の檻を叩く 洞窟の奥は城のような場所。森にあったものとは内容の異なる試遊台が設置されていた ふと城を見上げると、壁の上に狼になったリンクが!

 試遊台は、森と城の部屋に、それぞれ十数台が設置されていた。内容は、森の部屋がゲームスタート時のとある村と、騎馬戦の2種類を選択してプレイ可能。城の部屋では、サルと協力して戦いながら進行するシーンと、やたら大きな口が特徴のボスと戦うものの2種類。合計4種類のデモプレイが可能だったが、今作の世界観の肝となる、リンクが狼に変身する「トワイライト」が出てこなかったのは少々残念だ。

 ひととおりプレイしてみて、一番「ゼルダ」らしさが感じられたのは、最後のボス戦。「スーパーマリオブラザーズ」のパックンフラワーがリアルになったような巨大モンスターと戦う。背丈がリンクの数倍はあるため、剣では攻撃できず、接近しようとすると足元の毒沼にどんどんライフを吸われていくので、風を操る「疾風のブーメラン」を駆使して戦うことになる。

 このブーメランは、基本的にぶつけてダメージを与えるものではなく、投げると竜巻が発生するという代物。風で物を巻き上げて運べるので、遠くにあるものを取ってこられる。使い方は、Xボタンを押してブーメランを構え、アナログスティックでターゲットを探し、RボタンまたはLボタンでロックオン。Xボタンを離すと、ターゲットに向かって竜巻が飛んでいく。

 フィールドを見渡すと、背の低いモンスターがいるので、それに向かってブーメランを投げる。すると竜巻がそのモンスターを刈り取ってくるのだが、これがなんと爆弾になっている。ボスは大きな口を開けて体当たりするように食らいついてくるのだが、この爆弾をリンクの代わりに食わせてやると、見事に爆発して倒れていく。

 さらにブーメランは複数をロックオンできるので、最初に爆弾、次にボスという順で竜巻を飛ばすと、竜巻に乗った爆弾をボスが食べてしまい、こちらも見事に爆発する。

 途中から、口の中に目玉がついたような本体が現れる。今度はリンクの協力者であるサルが、爆弾を持ったままターザンのようにぶらぶらと動いているので、まずはサル、続いてボスをロックオンして投げると、サルが持った爆弾が運ばれ、ボスに命中して爆発。たまらず前に倒れこんできたボスの目玉を、ようやく剣で切りつけて攻撃できるようになる。

 こういった仕掛けは、Zボタンを押すと表示されるヒントを見ればわかる。だがほかの人のプレイを見ていると、ヒントにない攻略法で戦っている人もいたりする。「爆弾を持ったままボスに食われたらどうなるんだろう」などと試してみたいことは増える一方だが、それは製品版のお楽しみということにしておきたい。

 ほかのデモでも、意外な仕掛けがあちこちにあり、全部楽しもうと思うと同じデモを何度繰り返せばいいのかわからない。冒頭で狂気的などという表現を使ったが、ゲームは確かにそれ以上の凄さを秘めていると感じられた。

まずはブーメランを構える。手前でぶらぶらしているサル、次に奥のボスに続けてロックオン ブーメランを投げると、サルの持っていた爆弾が竜巻に運ばれていき…… ボスの横っ面に見事命中して爆発! もしかすると他にもやり方があるかもしれない
ゲーム開始直後のとある村(英語でtoaru villageと書いてあった)。馬に乗ってヤギを小屋に誘い入れていく 騎馬戦のデモ。イノシシに乗った敵と馬を走らせながら斬りあう サルと協力して進行するステージ。リンクの多彩な攻撃アクションも見られた

 その他のスクリーンショットはこちら



■ 「Odama」

 E3への出展は昨年に続いて2回目となる、「おだま」か「おおだま」かと読めそうなタイトル。ゲーム内容を一言でいうと、「戦国時代の合戦を舞台にした超巨大ピンボール」なので、おそらく「大玉」と読むのが正しいのだろう。

 ピンボールの台となるのは、戦国時代のとある戦場。上方が敵陣、下方が自陣。自陣の門となる位置には、ボールを弾くフリッパーが置かれており、L、Rボタンで左右のフリッパーを動かせる。ボールは巨大な大砲からズドン! と撃ち出される鉄球で、戦場にある建物などを破壊しながらゴロゴロと転がっていく。

 普通のピンボールは、とにかく長く打ってどれだけ得点を稼げるかを競うものだが、本作は逆に時間制限が設けられている。ゲームの目的は、自軍、すなわち画面下方にある自陣の軍隊を勝利させること。ゲームが始まると、敵味方の兵士がぞろぞろと進軍してぶつかり合うので、ボールをうまくコントロールして自軍をサポートする。

 具体的には、人の背丈の数倍はあるボールで敵兵を潰したり(味方も潰れる)、障害となる川の上流を破壊して流れを止めたり、敵軍の門にボールをぶつけて破壊したりする。ボールの動きは普通のピンボールと変わらないので、なかなか狙い通りにいかないのがもどかしいが、「戦は思い通りには運ばない」というべきか、これこそが本作の面白さの肝である。

試遊台の後ろに置かれた鐘
 もうひとつのポイントとなるのが、コントローラに接続されたマイク。音声入力により、兵士に指示を出せる。たとえば「チャージ!」といえば、自軍の兵士が敵軍に突撃していく。また「アップ」や「レフト」などで自軍の位置を操作できる。このほかにも、「ファイア!」といえばボールが撃ち出されるなど、さまざまな音声コマンドが用意されている。プレイ中は戦国時代の将軍になったつもりで、なるべく声を張り上げてプレイするとより楽しい。

 ゲーム開始時には、「殿、出陣でございます!」と日本語で喋ったりする点など、どこまで本気なのかわからない、妙な和風テイストが実にユニーク。

【スクリーンショット】



■ 「Battalion Warz」

 デフォルメされたコミカルなキャラクタが戦う、三人称視点のアクションシューティング。ライトな見た目どおり、ボタンを押したままでバリバリと銃を撃ちまくる、単純明快で大味なアクションになっている。

 チームを率いて行動でき、多人数での撃ち合いが頻繁に起こる。敵味方の攻撃がこれでもかというほど入り乱れ、見た目も非常に派手。ロックオンもしやすく、ターゲットがかなり甘くてもガンガン攻撃できるので、ミリタリー系FPSのようなシビアな操作は必要ない。

 プレーヤーキャラクタは、チーム内のメンバーを適時切り替えて使用できる。場面に合わせて操作するキャラクタを変えるといったことも可能。また乗り物も用意されており、豪快なゲームシステムの割には本格的なつくりこみがなされていると感じられる。

 多人数戦闘の中で大暴れするヒーロー的な感覚でプレイする、爽快感あふれるアクションシューティングだ。

【スクリーンショット】



■ 「SuperMario Strikers」

 今回のE3には、「Mario Baseball」、「Dance Dance Revolution Mario Mix」など、「マリオ」関連のGC用タイトルがいくつか出展されている。その中で、会場で一番の盛り上がりをみせていたのが、この「SuperMario Strikers」だ。

 ゲームのベースはフットサルのような小規模サッカーで、マリオやワリオなどのおなじみのキャラクタが登場する。操作はパスとシュートのボタンさえ覚えていれば遊べる程度のシンプルな内容。フィールドはかなり狭いため、攻防がすぐに入れ替わるスピーディな展開になる。

 シュートボタンを長押しすると、キャラクタの周りに雷のようなエフェクトが発生。ここでボタンを離すと強力なシュートが打てるが、さらにためると上空にボールを蹴り上げ、必殺シュートを放つ。瞬間、真剣な顔のマリオのアップが表示されるなど、演出面もなかなか凝っていて面白い。

 もちろん4人対戦にも対応。会場では多人数プレイで盛り上がっているグループがいくつも見られた。お手軽なパーティゲームとしても、かなり楽しめそうだ。

【スクリーンショット】




■ その他の出展タイトル

【Pokemon XD: Gale of Darkness】
GC用「ポケットモンスター」シリーズの最新作。日本では、「ポケモンXD 闇の旋風ダーク・ルギア」というタイトルで8月4日発売予定。価格は5,800円。GBA用「ルビー」、「サファイア」、「ファイアレッド」、「リーフグリーン」、「エメラルド」と接続できる

【Chibi Robo!】
任天堂のホームページの右下に、かなり前からいる「ちびロボ!」。自分の電気プラグをかついだ小さなロボットが、家の中を掃除して回るアクションゲーム。とにかく動きがコミカルで、けなげさ満点

【Dance Dance Revolution Mario Mix】
コナミとのコラボレーション作品。リズムアクション「ダンスダンスレボリューション」に、任天堂の人気キャラクタたちが出演。任天堂ミュージックも多数収録されている

【Mario Baseball】
マリオたちが登場する野球。ものすごい魔球や超打法が飛び出す、いかにもマリオらしいスポーツゲーム

【Mario Party 7】
そのままずばりパーティゲームの「マリオパーティ」シリーズ最新作。今回もユニークなミニゲームを多数収録

【Kirby】
「星のカービィ」シリーズの新作アクションゲーム。4人プレイにも対応する


(C)Nintendo

□Electronic Entertainment Expoのホームページ
http://www.e3expo.com/index.asp
□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□任天堂 E3関連情報のページ
http://www.nintendo.co.jp/n10/e3_2005/index.html
□関連情報
Electronic Entertainment Expo 2005 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050520/e3link.htm
【5月19日】「Nintendo's E3 2005 Press Conference」レポート ~その3~
GC「ゼルダの伝説」最新作を宮本氏・青沼氏らが語る
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050518/nin3.htm

(2005年5月21日)

[Reported by 石田賀津男]


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