|
会場:Los Angels Convention Center
そんな中、今回のE3の中で最長と思われる行列を作ったのが、ニンテンドーゲームキューブ用「ゼルダの伝説」最新作、「THE LEGEND OF ZELDA: Twilight Princess」だ。試遊台の設置スペースに入場制限がかけられたため、E3の開幕直後から大行列ができあがり、最長で約5時間待ちという、とんでもない状況になった。まったく狂気的としか言えない人気ぶりだ。
ちなみに筆者はこの原稿を書きつつ、約4時間並んでようやくプレイできた。大まかなゲーム内容や見所については、既に先日行なわれたラウンドテーブルの記事でも紹介しているが、本稿では改めて試遊台のプレイレポートをお届けする。合わせて、任天堂ブースに出展されたGC用の注目タイトルも紹介しよう。
■ 「THE LEGEND OF ZELDA: Twilight Princess」 日本語のタイトルが発表されていないため、英文表記のみ掲載している。ラウンドテーブルで青沼氏は、「トワイライト」という単語をそのまま使用してゲームの解説を行なっていた。あくまで予想だが、日本語のタイトル名も、「ゼルダの伝説 トワイライト・プリンセス」とそのまま読むことになるのかもしれない。
行列の先にあったクローズドブースは、ゲーム内容を強くイメージしたつくり。木々が生い茂る森の中から始まり、池を越えると洞窟、さらにその先には「トワイライト」世界の城がある。ちょっとしたアトラクションのようで、歩いているだけでもなかなか楽しめた。
試遊台は、森と城の部屋に、それぞれ十数台が設置されていた。内容は、森の部屋がゲームスタート時のとある村と、騎馬戦の2種類を選択してプレイ可能。城の部屋では、サルと協力して戦いながら進行するシーンと、やたら大きな口が特徴のボスと戦うものの2種類。合計4種類のデモプレイが可能だったが、今作の世界観の肝となる、リンクが狼に変身する「トワイライト」が出てこなかったのは少々残念だ。 ひととおりプレイしてみて、一番「ゼルダ」らしさが感じられたのは、最後のボス戦。「スーパーマリオブラザーズ」のパックンフラワーがリアルになったような巨大モンスターと戦う。背丈がリンクの数倍はあるため、剣では攻撃できず、接近しようとすると足元の毒沼にどんどんライフを吸われていくので、風を操る「疾風のブーメラン」を駆使して戦うことになる。 このブーメランは、基本的にぶつけてダメージを与えるものではなく、投げると竜巻が発生するという代物。風で物を巻き上げて運べるので、遠くにあるものを取ってこられる。使い方は、Xボタンを押してブーメランを構え、アナログスティックでターゲットを探し、RボタンまたはLボタンでロックオン。Xボタンを離すと、ターゲットに向かって竜巻が飛んでいく。 フィールドを見渡すと、背の低いモンスターがいるので、それに向かってブーメランを投げる。すると竜巻がそのモンスターを刈り取ってくるのだが、これがなんと爆弾になっている。ボスは大きな口を開けて体当たりするように食らいついてくるのだが、この爆弾をリンクの代わりに食わせてやると、見事に爆発して倒れていく。 さらにブーメランは複数をロックオンできるので、最初に爆弾、次にボスという順で竜巻を飛ばすと、竜巻に乗った爆弾をボスが食べてしまい、こちらも見事に爆発する。 途中から、口の中に目玉がついたような本体が現れる。今度はリンクの協力者であるサルが、爆弾を持ったままターザンのようにぶらぶらと動いているので、まずはサル、続いてボスをロックオンして投げると、サルが持った爆弾が運ばれ、ボスに命中して爆発。たまらず前に倒れこんできたボスの目玉を、ようやく剣で切りつけて攻撃できるようになる。 こういった仕掛けは、Zボタンを押すと表示されるヒントを見ればわかる。だがほかの人のプレイを見ていると、ヒントにない攻略法で戦っている人もいたりする。「爆弾を持ったままボスに食われたらどうなるんだろう」などと試してみたいことは増える一方だが、それは製品版のお楽しみということにしておきたい。
ほかのデモでも、意外な仕掛けがあちこちにあり、全部楽しもうと思うと同じデモを何度繰り返せばいいのかわからない。冒頭で狂気的などという表現を使ったが、ゲームは確かにそれ以上の凄さを秘めていると感じられた。
その他のスクリーンショットはこちら ■ 「Odama」
ピンボールの台となるのは、戦国時代のとある戦場。上方が敵陣、下方が自陣。自陣の門となる位置には、ボールを弾くフリッパーが置かれており、L、Rボタンで左右のフリッパーを動かせる。ボールは巨大な大砲からズドン! と撃ち出される鉄球で、戦場にある建物などを破壊しながらゴロゴロと転がっていく。 普通のピンボールは、とにかく長く打ってどれだけ得点を稼げるかを競うものだが、本作は逆に時間制限が設けられている。ゲームの目的は、自軍、すなわち画面下方にある自陣の軍隊を勝利させること。ゲームが始まると、敵味方の兵士がぞろぞろと進軍してぶつかり合うので、ボールをうまくコントロールして自軍をサポートする。
具体的には、人の背丈の数倍はあるボールで敵兵を潰したり(味方も潰れる)、障害となる川の上流を破壊して流れを止めたり、敵軍の門にボールをぶつけて破壊したりする。ボールの動きは普通のピンボールと変わらないので、なかなか狙い通りにいかないのがもどかしいが、「戦は思い通りには運ばない」というべきか、これこそが本作の面白さの肝である。
ゲーム開始時には、「殿、出陣でございます!」と日本語で喋ったりする点など、どこまで本気なのかわからない、妙な和風テイストが実にユニーク。
■ 「Battalion Warz」
チームを率いて行動でき、多人数での撃ち合いが頻繁に起こる。敵味方の攻撃がこれでもかというほど入り乱れ、見た目も非常に派手。ロックオンもしやすく、ターゲットがかなり甘くてもガンガン攻撃できるので、ミリタリー系FPSのようなシビアな操作は必要ない。 プレーヤーキャラクタは、チーム内のメンバーを適時切り替えて使用できる。場面に合わせて操作するキャラクタを変えるといったことも可能。また乗り物も用意されており、豪快なゲームシステムの割には本格的なつくりこみがなされていると感じられる。
多人数戦闘の中で大暴れするヒーロー的な感覚でプレイする、爽快感あふれるアクションシューティングだ。
■ 「SuperMario Strikers」
ゲームのベースはフットサルのような小規模サッカーで、マリオやワリオなどのおなじみのキャラクタが登場する。操作はパスとシュートのボタンさえ覚えていれば遊べる程度のシンプルな内容。フィールドはかなり狭いため、攻防がすぐに入れ替わるスピーディな展開になる。 シュートボタンを長押しすると、キャラクタの周りに雷のようなエフェクトが発生。ここでボタンを離すと強力なシュートが打てるが、さらにためると上空にボールを蹴り上げ、必殺シュートを放つ。瞬間、真剣な顔のマリオのアップが表示されるなど、演出面もなかなか凝っていて面白い。
もちろん4人対戦にも対応。会場では多人数プレイで盛り上がっているグループがいくつも見られた。お手軽なパーティゲームとしても、かなり楽しめそうだ。
■ その他の出展タイトル
(C)Nintendo
□Electronic Entertainment Expoのホームページ (2005年5月21日) [Reported by 石田賀津男]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|