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会場:Los Angeles Convention Center
なにしろスター・ウォーズ関連タイトルが3タイトルのみなのだ。うち1本はMMORPG「STAR WARS Galaxies」のオールインワンパックなので、実質的な新作は2作品だけなのだ。
■ STAR WARS: EMPIRE AT WAR スター・ウォーズの世界観で完全3Dのリアルタイムストラテジー(RTS)ゲームをやっちゃおうというのがこの作品。 ゲーム時代設定は、映画「スター・ウォーズ」の初期3部作の第1作目「EPISODE IV:A New Hope」のやや前あたりからスタートする。帝国が銀河中の星を支配下に置くために侵略活動を最も活発に行なっていた時代だ。 RTSといえば、資源のマネージメントと軍備拡充をどうやるかというのが肝になる。 スケールのでかい今作の資源はなんと星そのもの。その星を自分のものにすればその星の資源が全て自分のものになるという図式。軍資金は支配下の各惑星が貢いでくれる税金が基本となる。労働階層に木を切らせて……というようなちまちました面倒な資源調達システムは本作にはない。 資金を元に、イオンキャノンや宇宙ステーションを設立して、基地を拡大。兵ユニットを生成するための工場を建設していき、軍備拡大を目指す。移動や攻撃はユニットをグループ選択して目標をマウスクリックするだけの直感設計。このあたりのゲーム進行や操作系は一般的なRTSと変わらない。 作られる軍事ユニットの数々は全てゲームに出てきたものばかり。AT-ATやAT-STといったウォーカー系ロボットはもちろん、X-WINGやタイファイターのような航空機も製造することができる。歩兵ユニットはお馴染みのトルーパーのような一般兵から、一騎当千のスーパーヒーローであるダース・ヴェイダーやオビ・ワンまでが登場する。
■ 宇宙戦の迫力は映画並みかそれ以上! 既に発売済みのスター・ウォーズを題材にした「スター・ウォーズ ギャラクティック・バトルグラウンド」では、グラフィックスエンジンが2Dベースであったために、「いかにもゲーム」といったビジュアルであった。 本作のゲームエンジンは、あの3D版コマンド&コンカーのシリーズ(レビューはここ)を手がけたスタッフが独立して創立したゲームスタジオPetroglyphが制作しただけあり、完全な3Dベース。それも、かなりプログラマブルシェーダを積極的に使ったグラフィックスを実装しており、これまでのRTSの常識を大きく超えたビジュアルを見せてくれている。 各ユニットは非常に緻密な3Dモデルで作られていて、人型歩兵の動きも驚くほど細かくリアルだ。各ユニットには単なる描き込みテクスチャの張り込みだけでなく、法線マップ等を駆使した詳細なマテリアル表現と動的なライティングが施されており、影もシャドウマップ技法によるリアルタイム生成がなされ、セルフシャドウまででされているという懲りよう。 そしてスター・ウォーズといえば宇宙。ということでゲームの舞台は宇宙にも飛び出す。 デススターの惑星破壊シーン、帝国軍の巨大戦艦スターデストロイヤー艦隊と反乱軍の大小入り乱れた大艦隊との対決シーンも、地上編と同等のクオリティで描かれる。特に、巨大戦艦の周りに無数の小さな戦闘機群がまとわりつくスケール感溢れる描写は感動的。 まさに、スター・ウォーズの映画のワンシーンを神の視点で見ているような感覚だ。 マップ・ロケーションは、ヤビン、タトゥイーン、ダゴバといったスター・ウォーズファンにはお馴染みの場所から40以上。マルチプレーヤーによる対戦モードもあり。 プラットフォームは現時点ではPCのみ。北米での発売時期は2006年春を予定。日本での発売の可能性はあり……としながらもスケジュールは未定。
■ STAR WARS BATTLE FRONT II~飛び出せ宇宙!、操れジェダイ! ここ最近のスター・ウォーズ・ゲームで圧倒的に高い評価を受けたのが「スター・ウォーズ・バトルフロント」。日本語版も発売されており、知る人も多いことだろう。 あの名作にはやくも続編が登場する。 ゲームで描かれる世界観は新三部作と旧三部作の全6作の映画作品。シングルプレーヤーモードは、映画の中の著名シーンから17箇所がセレクトされ、これが全20ステージで提供される。 今作における新要素でありキーポイントとなるのは2点。 1点目は戦闘の舞台として「宇宙」が追加されたこと。言い方を変えれば、本作ではこの歩兵に「宇宙戦闘機に乗る能力」が追加されたのだ。 帝国軍と反乱軍の戦艦同士が入り乱れる艦隊戦において、プレーヤーはそのどちらかの軍勢の戦艦のハンガーにいる1歩兵でしかない。そこで、この歩兵を操作して目の前に立ち並んだ戦闘機に飛び乗らせるのだ。するとグォーっとアフターバーナーをふかして宇宙へと飛び出せる。 ひとたび宇宙へ飛び出せば、目の前に繰り広げられるのは敵味方入り乱れて飛び交いながらブラスタービームを撃ち合う激しい宇宙戦。そこからは宇宙戦闘機を操作しての3Dスペースシューティングのようなゲームになる。 敵の巨大戦艦に近づけば猛烈な量のビームが自機に降り注ぐことになるが、これをなんとかかいくぐって進むことができれば、今度は、なんと敵戦艦のハンガーに着艦することもできるのだ。そこで戦闘機から降りれば、戦場を敵戦艦内ハンガーに場所を移しての白兵戦が展開することになる。 劇中でアナキンやルーク達が行ったヒロイックな行動をゲーム内で自分で自由に行うことができるのだ。これはファンにはたまらない要素だろう。
なお、戦艦はあまりにも強大で守りも堅く強力だが宇宙戦闘機を操作している際に、執拗な攻撃をすれば沈めることも可能。 もちろん、デススターの中にも着陸することもできてしまう。デススターの中はかなり広く、映画のなかでも描かれたゴミ集積所なんかのシーンもある。 「宇宙に飛び出せる」、「戦闘機に乗れる」という単純明快な新要素の追加ではあるが、前作のバトルフロント1に比べて、行動範囲が広がり、よりスター・ウォーズ世界での没入感が深まった感じだ。
■ ジェダイになって一般兵を蹴散らせ~なんとPSP版も発売! もう一つ、2点目の新要素は「ジェダイ」になれちゃうこと。 バトルフロントシリーズは一歩兵の立場から見た戦場としてのスター・ウォーズを描いていたものだったが、今作は、ジェダイの登場により、ヒロイック描写が色濃く出てきている。 プレーヤーがなれるジェダイは、オビ・ワンやダース・ヴェイダーなど。 最初からジェダイが使えるわけではなく、歩兵としてプレイして、一定のミッションゴールに到達すると、ザッピングの形で、ジェダイキャラクタにそうさが切り替わるという仕組みを採用している。 たとえば、映画エピソード4の冒頭シーン、レイア姫が乗っている反乱軍宇宙船に帝国軍が乗り込んでくるシーンをゲーム化したステージがあるのだが、ここを帝国軍でプレイするとスタート時、プレーヤは一般兵のストームトルーパーでスタート、反乱軍宇宙戦の制御を乗っ取ることを目指す。この目標をクリアすると、あの重苦しいテーマ音楽と共にダースベイダーが登場。以後は、ダースベイダーを操ることかできるようになり、圧倒的なフォースパワーを駆使して反乱軍一般兵を蹴散らしていける。 当然マルチプレーヤーモードも搭載。PC版は64人、PS2版は24人、Xbox版は32人の同時プレイが可能。なお、人間プレーヤーの参加がその人数であって、これに加えてAIベースのNPCキャラクタも戦闘に適宜参加してくるので、大軍勢体大軍勢の醍醐味はマルチプレイでも維持される。 開発スタジオは「Full Spectrum Warrior;Ten Hammers」を手がけたPANDEMIC STUDIOS。 発売プラットフォームはPS2,Xbox,PC。そしてなんと、PSP版の開発も急遽決定したとのこと。発売時期は2005年秋を予定。
■ 「Star Wars Galaxies」のオールインワンパック「Star Wars Galaxies: The Total Experience」も発売 北米ではMMORPG「Star Wars Galaxies」のオールインワンパック「Star Wars Galaxies: The Total Experience」も2005年5月26日に発売される。こちらは基本キット「Star Wars Galaxies: An Empire Divided」に拡張パックの「Star Wars Galaxies: Jump to Lightspeed」と「Star Wars Galaxies: Episode III Rage of the Wookiees.」を1パッケージまとめたものに相当。
□Lucas Artsのホームページ(英語) http://www.lucasarts.com/ (2005年5月21日) [Reported by トライゼット西川善司]
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