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会場:Palm Restaurant in Downtown LA
トーナメント参加者は、国別予選を突破してき8名のファイナリストたち。日本からは、4月8日~15日にかけてXboxLive上で行なわれた予選ラウンドを勝ち抜いた2名が参加。なお、ファイナリストの国別内訳は、日本が2名、台湾、シンガポール、メキシコ、オーストラリア、アメリカが各1名となっている。
会場となった「Palm Restaurant in Downtown LA」の一室は、参加者、取材陣、関係者が詰めかけ満室状態。元々こうしたイベントではなく小規模パーティ向けのスペースなのだろうが、そのぶんアットホームかつアメリカンなノリでトーナメントは進行していく。トーナメントの組み合わせは、帽子に入れられたくじ引きでランダムに決定される。ルールは2本先取で、ステージはランダム。なお、カナダ代表選手が急遽棄権となってしまったため、その枠には板垣プロデューサーが入ることとなった。
決勝戦の組み合わせは、いわゆる“日米対決”となった。日本代表選手は、天狗で国別代表の座を勝ち取った異色の女性プレーヤー「ZIGZAGRMX」さんと、エレナ使いの柳澤悠一さん。トーナメント1回戦でキャラクタをジャン・リーを選択したのが裏目に出たのか、残念ながらZIGZAGRMXさんは初戦敗退。決勝戦に残ったのは、もうひとりの日本代表である柳澤悠一さん。両者ガッチリ握手をしたところで決勝戦開始。決勝戦は、2本設定の3ゲーム先取制。一気に倒しきるか、長期戦覚悟で相手の動きをジックリ見定めるかは悩みどころといえる。 使用キャラクタは、日本代表がエレナ、アメリカ代表がハヤブサ。事前の違いといえば、日本代表がコントローラのボタン設定を変更したことくらい。何気ないことかもしれないが、同時押しボタンなどは設定しておくと咄嗟のミスが極端に減るため、これはアメリカ代表もきちんとやっておいたほうが良かったように思われる。要は慣れの問題かもしれないが、ここ一番の大勝負でイージーミスからセットを落としてしまったのでは、泣くに泣けないというものだ。 トーナメント初戦を見る限り、実力的には日本代表が上……と思われたが、スタートダッシュを決めたのはアメリカ代表。堅実な攻めとステージという地の利を生かして、あっさりと1ゲーム目を先取。直後に1本取り返されるが、続く3ゲーム目をしっかりモノにして世界一の座に王手をかける。 だが、日本代表はここから意地の粘りを見せる。フルセットまでもつれ込んだ試合は、ホールド、多段コンボが決まるたびにギャラリーが絶叫する大盛り上がり状態。アメリカ代表も健闘するが、先行状態から追いつかれたことが影響したのか、動きが硬くなったところを投げられてしまうケースが目立つようになる。最終的に、ファイナルラウンドを2-0でゲットした柳澤さんが「DOAUワールドワイドトーナメント」E3ファイナルイベント優勝者となった。
優勝した柳澤さんには、賞金1,000ドルが進呈された。予選ラウンドはXbox Live上で開催されたが、決勝戦はお互い顔をつきあわせて対戦するというスタイルが生み出すコントラストが、筆者には興味深く映った。ファイナリスト8名はお互いライバルだが、試合が終わればお互い笑顔を浮かべて健闘を称えあう。言葉が通じていないかもしれないけど、シンプルな会話や表情で、なんとなく伝わるものなのだろう。オンラインゲーム花盛りの昨今だが、こうして顔をつきあわせてゲームをプレイするというのも、またオツなものなのだなぁと改めて実感させていただいた次第だ。
■ 優勝者ミニインタビュー
柳澤悠一さん(以下、柳澤) ありがとうございます。 --優勝した感想は? 柳澤 はい、本当に……他の日本のトッププレーヤーたちに激励されていたので。 --そういう人たちと、普段から一緒にプレイしている? 柳澤 そうですね。そういった人たちから「日本代表なんだから、しっかりしてこい!」と。そういう応援があったから、勝てたっていうのもあります。みんなに早く報告したいですね。そうですね、これは、あの……やっぱ、まぁいいや(笑) --この際だから、何でも言っちゃったほうがいいですよ? 柳澤 日本代表は……世界最強なんで(照れ笑い)。負けるわけにはいかなかった。かなり緊張もあって……(実力が)いつもの6割ぐらいしか出ませんでしたけど。自分らしくなかったです。 --それなら、決勝戦は全部ストレートで勝つくらいのつもりだった? 柳澤 予選と相手のプレイを見てて「これは話にならないな」と思ったら接戦でした(苦笑) --やっぱり本番は緊張した? ここ一番で気持ちが大事みたいな。 柳澤 そうですね。最後はもう……違うな。2試合目からか。2試合目は最初の1本とられたんですよ。「これを負けたら後がないんだ」とか思って、そこからある意味“逆転”です。といっても、1本ずつだったし。いい試合になっちゃいました……というか、いい試合でした。彼は強かった。 --決勝戦は、かなり追い詰められた? 柳澤 これは言ったら失礼かもしれないんですけど(序盤は)全部相手のキャラに有利なステージだったんですよ。私のキャラの得意なステージはスリップ地形。それが、屋根があったり狭かったりすると相手のほうが全然有利なんで。2本先取だったから、かなり厳しい戦いでした。3本先取なら、もっとこう……じっくりできるんですけど。 --会場の雰囲気も影響した? 柳澤 そうですね。なんか、自分で操作している感じじゃなかったですね。スクリーンは、かなり違和感がありました。デケェ! とか思って。前にいってTVでやりたかったくらい(笑) --賞金は何に使います? 柳澤 そうですねぇ……別に、うーん。 --決めてなかった? 柳澤 というか(賞金が)もらえるという告知もなかったんで。だから、急に嬉しいお小遣い程度な感じ。 --E3に来られて良かった、くらい? 柳澤 そうですねぇ、約10万円だし。生活費の足しに。 --周りのプレーヤーにはおごらないの?(笑) 柳澤 当然おごりますけど(笑) 5万円くらいおごって。それ以外は正直苦しかったんで、生活費に。 --それならいっそ、賞金もってカジノに…… 柳澤 いやいやいやいや! 速攻で無くなっちゃいますよ!!(笑)
--オチがついたところで。なにはともあれ、お疲れさまでした!
(C)TECMO,LTD.Team NINJA 2004
□Xboxのホームページ (2005年5月19日) [Reported by 豊臣和孝]
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