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■ 戦闘が一切発生しない、まったり系コンテンツ「潮干狩り」
潮干狩りは単純に掘るだけでなく、ゲーム的な要素も含まれている。まず掘ったアイテムを収納する“バケツ”には、最大積載量が定められている。この最大積載量を超えてバケツに無理に詰め込もうとすると、底が抜けて中身が台無しとなってしまうのだ。しかも実際に掘るまでは何が出土するのかわからず、中には岩石のようなやたらと重たいものも含まれている。バケツの底が抜ける前に切り上げれば、詰め込んだアイテムは自分のものにできるが、欲張りすぎは禁物というわけである。
以上が潮干狩りの基本システムだが、他のFF XIイベントとは違い戦闘などは一切起こらないため、何ともまったりとした雰囲気なのがわかってもらえるだろう。プルゴノルゴ島は南国を偲ばせる景観や、アクティブモンスターが少ない点もあり、この潮干狩りと相まって観光地のような印象をプレーヤーに与えているのである。
■ ギャンブル的な要素が盛り込まれ、時には数万ギル相当を得られるチャンスが!! このようにユニークな位置づけであるイベントの潮干狩りだが、4月末のFF XIアップデート時において、さりげなく仕様変更されているのをご存じだろうか。これが実際に遊んでみると意外と面白く、本稿では詳しく紹介していこう。 バケツの最大積載量が定められているのは既に触れた通りだが、これの中身をぎっしり詰め込み、なおかつ底が抜けないぎりぎりの状態でNPCに渡すと、新たなバケツに移し換えしてくれるようになったのだ。新しいバケツは積載量がアップしており、具体的には初めに貰えるものは最大で50ポンズ(単位)である。この中身を46以上50未満の範囲内に収めれば、次は最大100ポンズのバケツを得られるというわけだ。これは複数回繰り返すことも可能で、段階としては「50→100→150→200」の4種類のバケツが用意されている。 そして特筆すべきは、自分が所持しているバケツのランクに比例して、潮干狩りで出土するアイテムの種類が増えること。例えば最初は「ビビキースラッグ」や「ジャックナイフ」といった価値の低いものばかりだが、次第に「埋もれ木」や「エルム原木」といった価値の高いものも採取できるようになる。しかもこれらの中には、競売等での価値が数千・数万ギルに達するものも珍しくない。とはいえ例え200ポンズのバケツといえども、最大積載量を1でも超えてしまうと台無しになるのは一緒である。 言うならばトランプゲームの“ダブルアップ”にも近い、ギャンブル的な要素が新たに盛り込まれているのだ。試しに挑戦してみると、出土するアイテムはランダムとなっているため、46~50ポンズの間に中身を調整するのはかなり難しい。そして、バケツの底が抜けた瞬間の思わず頭を抱えてしまう様は、“ブラックジャック”で手札の合計が22になってしまった絶望感そのものである。だがリスクと引き替えに、上手くいけば合計数万ギル相当の品を得られるかもしれないのだ。
これは従来のFF XIコンテンツの、どれとも違う面白さではないだろうか? バケツの中身をいったいどこで切り上げるかの駆け引きは今までに無いもので、これがプレーヤー間でにわかに注目を集め始めている。現在のプルゴノルゴ島では静かな、しかしアツい戦いが水面下で起こりつつあるのだ。
それでは、読者が実際に潮干狩りに挑戦する際のアドバイスを、幾つか紹介していこう。潮干狩りには大体30種弱のアイテムが登場するが、それぞれの重さを知っていれば、切り上げるべきかどうかの判断材料となる。各アイテムの重さとしては、3ポンズの“ビビキースラッグ”と、6ポンズのアイテム数種が出土品の半分近くを占めるだろう。 ただし、中には極端に重いものも含まれるので要注意。例えば“火成岩”は35ポンズ相当で、仮に現在16ポンズ以上の状態でこれを掘り当てると、確実にバケツの底が抜ける計算となる。これが1段階目のバケツであれば多少の冒険は厭わないが、ステージが進むに連れ次第に考え込んでしまう。例えば4段階目の総重量が166ポンズ以上で更にチャレンジするというのは、もはやギャンブルを通り越し、ロシアンルーレットに近い冒険行為といえなくもない。 各アイテムの重さを実際に計るには、受付のNPCが現在のバケツ総重量を教えてくれるので、これを利用するとよい。つまり一度掘った状態での総重量は、すなわち出土品単体の重量である。メモを取りながらこれを繰り返していけば、いずれは重量の一覧表が出来上がるという寸法だ。 また重量の他に、競売での相場価格を知っておくと更に良い。この辺りはワールドによって微妙に変わってくるものの、仮にバケツの中に1万ギル相当の品が入ってるとわかれば、無理してこれ以上危険な道を渡ろうとは思わないだろう。現在のリスクとリターンを正確に把握し、時には「勇気ある撤退」を行なえるかどうかが、潮干狩りの勝敗を左右するといっても過言ではない。
■ 「潮干狩り」らしく気軽に挑戦してみるのがおすすめ
しかも潮干狩りの全貌はまだまだ見えない印象である。例えば本来潮干狩りというものは、満潮・干潮といった時間による影響を受けて然るべきだが、これについては原稿執筆時点では検証しきれなかった。また、仮に採取時に何らかの法則性があり、プレーヤーのテクニックが介在する余地が含まれていてもおかしくはない。もしかすると“チョコボ掘り”のような、隠しテータスが絡んでいる可能性だってある。
だがしかし、そもそもこれは「潮干狩り」である。あまり時給などの効率面は気にせずに、気の合う友達と観光がてら挑戦する位で、丁度良いのではないだろうか。BCNMやENMクエストのような一攫千金コンテンツも良いが、それとは違った小市民的なヨロコビもたまには悪くない。実際、FF XIのプレーヤーには純粋なライト層も大勢いるわけで、そのような人向けとしては、適度な緊張感と報酬を得られる潮干狩りはお奨めできる。例えば初~中級者のリンクシェル用イベントとしては最適といえよう。 (C)2002-2005 SQUARE ENIX CO.,LTD All Rights Reserved.
□スクウェア・エニックスのホームページ (2005年4月28日) [Reported by 川崎政一郎]
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