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会場:有明TFTホール
「WCCF CUP WINNER'S CUP」は、「WCCF」最強プレーヤーを決めるユーザー参加型の対戦イベント。予選大会は、全国9エリア、約180店舗と、前回とほぼ同規模。ロケテストを含めると「WCCF 2001-2002」から約3年近い歳月が経過しているにも関わらず、動員力がまったく低下していないあたり「WCCF」の根強い人気を改めて実感させられる。
決勝大会に駒を進めたのは、各エリア決勝大会を勝ち抜いた23名と、前回大会の優勝者「リアル@サーチ」氏の全24名。ゲスト解説は、「ワールドサッカーキング」編集長の岩本氏、「週刊ファミ通」のカミカゼ長田氏、マグナマ吟氏といった恒例の面々にくわえて、今回は「WCCF」ゲーム中の実況音声を担当しておられる假野剛彦氏が登場。深みのあるコメントで決勝大会に華をそえてくれた。
各チームを散見すると、約半数が4-3-3システムを採用。ゲーム内では4-4-2や5-3-2と判定されるものの、実際には4-3-3と同等に機能すると思われるシステムを含めると、全体の約2/3が3トップに近いスタイルを採用していたものと推測される。ただし、単に4-3-3といっても、そこは各チームごとに異なるアレンジが施されていたのが印象的。フラット、ダイヤモンド、限りなくディフェンシブ、運動量の違いなどを考慮したであろう不均等な配置などにくわえ、相手フォーメーションに応じて選手カードを移動させる監督が増えたことで、前回大会以上にバリエーション豊かな内容となっていた。 U5枠の選手使用率に関しては、レアカードの選択肢が飛躍的に増えた現状を反映する結果となった。TOP3は定番のメンツだが、3枚以下は新旧レアやSPカードが百花繚乱。種類別の内訳は、FW50枚、MF26枚、DF34枚、GK10枚。3トップ、もしくはそれに近いシステムを採用しているチームが多いためFWにレア含有率が偏るのは必然だが、そうした強力なFW陣を抑えるためにも「最終ラインにU-5枠を割く」という流れになるのだろう。
10枚 … ネドヴェド
ヴィヴァスは、Ver2.1でパフォーマンスが向上した選手のひとり。Ver2.0でも素晴らしい動きを見せていたが、今回はチェックの速さにくわえてボディコンタクトでも水準以上の強さを見せるなど、大会などの大一番でかかせないひとりになった印象がある。S・インザーギは、北関東1位の「FC.ノルキア Z-5」氏がスーパーサブとして起用。絶好調のチェイシング能力は、デルヴェッキオに引けを取らない素晴らしさ。決勝トーナメント初戦で敗れはしたが、スタミナを考慮して後半途中から出場させ、ここ一番でゴールマウスをこじあける大仕事を成し遂げさせた「FC.ノルキア Z-5」氏の手腕は、特筆に値するといえるのではないだろうか。
14枚 … アッピア プレーヤーによっては「そんな滅多にないことを気にしてサブメンバーを決めるわけ?」と思われるかもしれないが、実は今大会で、その“滅多にないこと”が発生。予選リーグCグループ終了時、「Rハリケーン<C・K>」氏と、前述の「FC.ノルキア Z-5」氏が同率で並んでしまったのだ。しかも、両チームともチームメンバーの能力値トータルが「1,361」! まさかの事態に司会者も「これ、計算合ってますよね? 何回も確認しましたよね!?」と冷や汗タラタラ。
最終的には“假野氏によるコイントスの結果”ということになり、予選リーグCグループ1位は「Rハリケーン<C・K>」氏に決定。「FC.ノルキア Z-5」氏は2位となったが、A~Cグループ各2位の戦績を比較した結果「FC.ノルキア Z-5」氏も決勝トーナメントに進出することとなった。
激戦が繰り広げられるなか、ピンクのアフロに金色の全身タイツでギャラリーの視線を一身に集めた「モット...ナカァァータ」氏、不調のメンバーを抱えたまま(これヴェストの絶好調ファンタジー暴走を抑制する意味でやってたら凄すぎるんですが……)予選リーグを全勝突破してきた「スーパーイーグルス」氏、さらには第1回大会優勝者「クイーン・レオーネ」氏、同2回「ベガルタシンキチU5」氏が成し遂げられなかった“連覇”を達成するか!? と期待された前回大会優勝者の「リアル@サーチ」氏など、強豪が次々と姿を消していく。 そんな強豪たちを打ち破り、新たな“覇者”となるべく決勝戦に駒を進めたのは、関西1位「Rハリケーン<C・K>」氏と、九州1位「モーリーBAR・Evo」氏のふたり。参考までに、両チームの選手構成を以下に記しておきたい。 【Rハリケーン<C・K>】
シェフチェンコ(BS)、アンリ(LE)、ダヴィッツ(SP:121)、テュラム(BE)、マルディーニ(BE) 《レギュラーカード枠》 アッピア、トゥドール、ミハイロヴィッチ、ユリアーノ、ビリカ、ガットゥーゾ、デ・サンクティス、ヤンカー、デルヴェッキオ、レグロッターリエ、アントニオーリ
F・カンナヴァロ(IT)、テュラム(BE)、ユーゴヴィッチ(LE)、アンリ(LE)、ラヴァネッリ(LE) 《レギュラーカード枠》 ペリッツォーリ、ヂダ、レグロッターリエ、ヴィヴァス、ユリアーノ、コスタクルタ、ジェトゥー、ジャンニケッダ、ペロッタ、スタンコヴィッチ、ヤンカー 一方の「モーリーBAR・Evo」氏は、FWふたり(ラヴァネッリ、アンリ)が左右に大きく開かれたクワガタライクなポジショニングを採用。決勝戦までは、ラヴァネッリへのカウンターパスを基点に強豪チームをねじ伏せてきた。中盤はダイヤモンド型で、OMFにユーゴヴィッチ、SHにジャンニケッダとペロッタ、DHのポジションにレグロッターリエを起用。DFラインは、ユリアーノ、F・カンナヴァロ、テュラム、ビリカの4人を中央よりにフラット配置。 前半は、カウンターをほぼ常時点灯しているため、「モーリーBAR・Evo」氏のパスがほとんど通らない。ボールの奪い合いでなんとか攻撃ラインを押し上げていく格好だが、ペナルティアーク手前でシェフチェンコにボールを奪取されて先制シュートを浴び、ペリッツォーリの好セーブでなんとかタッチラインに弾きだすも、セットプレイからシェフチェンコに得点を許してしまう。一方の「Rハリケーン<C・K>」氏は、状況に応じて微妙に選手カードを動かしていく。 後半開始直後、再び試合が動く。カウンターの縦パスをセンターラインであっさり奪取すると、フラットラインの裏を突くスルーパスに走りこんだシェフチェンコが2点目をゲット。直後にスタンコヴィッチを投入してサイド突破をはかる「モーリーBAR・Evo」氏だが、ファーサイドのラヴァネッリよりも素早く飛び出したGKにキャッチされてしまう。今大会は、決勝進出者の大半が、こうした“GKが飛び出すタイミング”に熟練していたのが印象的。クロスはもちろん、FWとの1対1でも、決して慌てることなく、ドリブルのタイミングにあわせた適確な飛び出しで危機的状況を逃れていた。 終了間際、一矢報いるべく「モーリーBAR・Evo」氏のユーゴヴィッチがスルーパスに反応して懸命な突進を試みるが、相手選手をひっかけてイエローカードを貰ってしまい、ここで万事休す。タイムアップのホイッスルが鳴り、2-0で「Rハリケーン<C・K>」氏が第4回優勝者となった。 優勝した「Rハリケーン<C・K>」氏には、優勝カップ、WCCF選手カードのコンプリートセット、「ワールドサッカーキング」1年間無料購読権、さらには、假野氏の声がその場で吹き込まれた目覚まし時計、三浦選手のユニフォーム(ジェノアモデル)とサイン入りレアカードセットがプレゼントされ、「WCCFのCPUキャラとして登場」権も獲得。假野氏がその場でチーム名をコールするサービスもあった。 プロデューサーの土屋氏は「第4回全国決勝大会が、セリエAシリーズ最後の大会になると思います。選手のみなさんにハイレベルな戦いを見せていただき、それをサポートしてくれたファンのみなさんに感謝します。こういう集まりがWCCFの意義だと思っております。WCCF新シリーズは、みなさんの応援なくしては開発を続けられません。みなさんの熱気を開発現場に持ち帰って、より面白い作品に仕上げるべくがんばっていきます。近々ロケテストを開始しますので、アンケート、ご意見などをお寄せください」といったコメントが飛び出した。
次なるWCCFは、欧州4大リーグが舞台。第5回全国大会は、さらに激しく熱い戦いが繰り広げられることだろう。
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□セガのホームページ (2005年3月19日) [Reported by 北村孝和]
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