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★ピックアップ アーケード★
WCCF新バージョン連載【SIDE-A】も、はや3回目。先日、きまぐれで足を伸ばした某地区・某店でプレイした際、チームのメンバーを見た他サテライトの小中学生からフレンドリーマッチの申し込みが殺到するという「足を怪我をした野生の子鹿」状態を体験した筆者だが、みなさんは元気にプレイされているだろうか。正直、筆者はあまり元気がありません……。
そんなネガティヴなトーンで始まる攻略記事。今回は、新バージョンにおける“攻撃面”に注目した内容をお届けしたい。得点力不足に悩まされがちな趣味チームの監督さんたちのお役に立てば幸いだ。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ “得点力を高める”下準備 ~最低限の守備 ~
個人的な事情はともかく、誰もが同じ選手カードを使えるシステムを前提にすれば、チームの攻撃力と守備力はトレードオフの関係にある。攻撃の人数を増やせば得点力は高まるが、そのぶん守備がおろそかになる。逆もまた然り。ただ、唯一違うのは「AI再調整の結果」が、どちらに利しているか。これを見極めなければならない。 テクニックとスピードの再調整でDFがボールを奪取するチャンスは増えたが、その「質」が問題。能力格差の恩恵を受けたトップクラスのレアカードFWは、平均的なDFの寄せをものともしない。中途半端な高さで寄せたところで、せいぜいタッチライン側に押しやるのが精一杯。本作のFWは誰もが精度の高いクロスを上げてしまうので、少しばかり攻撃を遅らせた程度では「守備」といえないのが実情。 選手カードの質が同程度なら従来のスタイルを極端に崩す必要はないが、格差がある場合「分が悪いマッチアップ」を何度も挑むのは考えもの。フォーメーションにもよるが、SHまたはDHのチェックでカバーしきれなかった場合は、相手がシュートを打つタイミングを見計らって最終ラインを押し上げるのが得策に思える。 筆者の場合、ミドルおよびロングパス対策のDHを「防波堤」ならぬ「防パス堤」とし、パスおよびドリブルコースを制限してストッパーにきっちり仕留めさせるスタイルを多用している。以前のバージョンではSHまたはDHで80%止めるつもりで戦術ボタンの操作やカードの位置調整を行なっていたが、今回はDH30%、ストッパー70%くらいの割合で考えている。
ストッパーが突破された場合は、スイーパーのカバーリングと、逆サイドにいるストッパーのカード移動がポイントになる。ボールと逆サイドのタッチライン側に動かすことで、マイナスのボールに対して相手FWよりも先に有利なポジションをカバーさせたいところ。攻撃ポジションにいる選手カードを下げてもいいが、カウンターの組立を考えるとギリギリではあるがDFだけで踏ん張らせたい。
■ 横のゆさぶりで“縦”の隙を作る [3-2-4-1]
【SIDE-A】と【SIDE-B】の両方で触れているとおり、本バージョンはパス精度が大きく変化している。以前のバージョンに比べ、パスの距離が伸びるほどに成功率が低下。安易なロングパス、カウンターパスはほとんど通らなくなった。特に縦方向のパスは、そのコースをカバーできる位置に相手選手がいれば、まず間違いなく飛び込まれると思っていい。 こうした特徴から、前回「WCCF的ポゼッションサッカー」の基本的な考え方をご紹介したわけだが、今回は攻撃に特化したフォーメーション[3-2-4-1]をベースに、よりピンポイントかつドラスティックに解説していきたい。念のため前置きしておくと、これはあくまでも筆者が考える“アプローチのひとつ”であり、現状のベストというわけではない。 [3-2-4-1]それ自体は、現実のサッカーでもよく採用される攻撃型の選手配置だが、今回のバージョンでは1トップの下に「4人の選手」をフラット気味に配置するのがポイント。本来であれば、相手フォーメーションに対応して高さや横幅を微調整すべきなのだが、戦術ボタンの操作に大きく左右されるため、まずはMFとして認識されるエリアの上端(ギリギリじゃなくてもOK)、横は等間隔を基本に考えていただきたい。 「OMFに4人を割くなら、いっそFWを4~5人にしたほうがいいんじゃないの?」と考える人がいそうだが、平均的な選手カードが大半を占めるチームでそれをやっても、あまり意味がない。WCCFにおけるFWのポジションは、とどのつまり「個の力」がモノをいう“点”の要素。そこに4人以上を投入するのはカードパワー頼みの無機質なサッカーであり、戦術やテクニックうんぬんといった話は(あくまでもWCCF的に)さほど意味を持たないように思われる。納得できない人は、平均的な選手カードでFW山盛りスタイルを踏襲してみるといい。己の立脚基盤が「戦術」ではなく「カードパワー」だったことが、身に染みてご理解いただけるのではないだろうか。
話が横道にそれたが……それならば「OMF4人」が、FW4~5人とどう違うのか。それは「横のゆさぶりをかけやすい」、「サイドと中央、それぞれを視野に入れながら柔軟に攻撃できる」の2点につきる。前線でのボールポゼッションが高まれば、それだけチームが有利になることは言うまでもない。こうして得点につながるチャンスを増やすことで、全体として「得点力を高めていく」のが狙いだ。
■ パスとオフザボールの動き ~その連鎖が縦の隙を生み出す~
ボールを回すときは、常に「一手先」を予想しておくこと。ボールを受け取った直後に戦術ボタンで指示しても、ピッチ上の選手は次の行動に移っていることが多い。ここで最悪なのは、受け取った直後に出した戦術ボタンの指示で、選手の動きに一貫性がなくなってしまうこと。足元でボールをこねくりまわすと、相手の最終ラインが近いこともありDHやDFにボールを奪われやすくなる。 相手チームの選手は、ボールの動きに連動して動く。このとき、パスを受ける選手は一瞬動きを止めるが、それ以外の選手はボールの高さと戦術ボタンの指示に応じて動き出している。ここでは「先に動いている他の選手たち」が大きなポイント。この時点でまだピンとこない人は、ゲーム画面を注視しながら、なるべく敵が少ないオープンスペースを意識しつつ戦術ボタンで指示を出していくといい。よほどのことがない限り、繰り返しアプローチすることで全体像がつかめてくるはず。左右どちらか一方のサイドに寄ったとき、逆サイドの状況をイメージして戦術ボタンで指示できるようになれば、なおのこといい。 OMF4人がフラット気味に配置されていることから、必然的に「ボールに連動した横の動き」が増える。これが3人だと、ボールを受けるときの動き、さらには連動した直後の動き出しが不安定になることから、パスを受ける選手に対する寄せが早くなるなど「WCCF的ポゼッションサッカー」の特徴が希薄になってしまう。近年リーガの主流となっていた[4-2-3-1]のほうが安定していそうだが、周囲に一定のフリースペースがあると運動量の豊富な選手ほどポジショニングや動きがファジィになってしまう。個人能力が高ければ十分計算できる要素だが、格上のチームに組織力で抵抗するとなれば、豊富すぎる運動量は攻撃面の土台を揺るがしかねない。
OMFに人数をかけるスタイルには、高い位置でのボール回しが安定するだけでなく「スローインが狙いやすくなる」というメリットもある。仮にアタックが失敗したとしても、比較的高い位置からプレッシャーをかけているため、DFが安全第一でボールをタッチライン側に蹴り出すといったパターンが目立つ。ロングスローのスキルをもった選手がいれば、それだけで得点チャンスが倍増。ボールを奪われるとカウンター一発で致命的状況に陥ることもあるが、ロングパスが通りにくいため、すぐ戦術ボタンを消灯して「引きながらフォーメーションを整える」ことを肝に銘じておけば、案外なんとかなるもの。いずれにしても弱気は禁物。強気の姿勢が肝心なのだ。
■ [3-2-4-1]の隠れた長所 ~ベテランやサイドアタッカーに輝きを!~
たとえば、筆者ごときが今さら説明するまでもないファンタジスタ「ロベルト・バッジョ」。WCCFではフィジカルとスタミナが心許ないことから、起用するプレーヤーが皆無に等しい選手のひとり。フットボーラーとしての名声や実績を考えると寂しい限りだったが、こうしたフォーメーションで負荷を低減すれば、WCCFでも往年のファンタジーを美しく体言してくれる。スタミナ10につきフル出場は相当厳しいが、パートナーを考えて配置すれば決して不可能ではない。
また、こうした負荷の低減は「WCCF 2002-2003」以降不遇をかこっていた「セルジーニョ」や「ルシアーノ(エリベルト)」などのサイドアタッカー陣が“輝き”を取り戻すための糧にもなりえる。スピードで敵陣を切り裂くサイドアタッカーたちは、タッチライン上にベタ置きしてもボールを持った瞬間に潰されるのが「かつてのお約束」だったが、前を向いた状態でボールを受けやすい[3-2-4-1]の両サイドなら、利き足を意識して配置すれば綺麗にサイドを駆け上がってくれる。ボール回しで揺さぶりをかけてから戦術ボタンで指示すれば、サイドアタックの成功率は飛躍的に向上するはずだ。
■ “サッカーとして”ゲームを楽しむ心のゆとりを…… 最近のアミューズメント施設は「ATLEのFW+両サイドMVP」といったチームが当然のように居並ぶ凄まじい状況だが、監督たるプレーヤーがきちんと考えてやれば「パワー15以下の選手は論外」などということはないはず。フィジカル優位という状況に変わりはないが、アプローチを工夫すれば“光り輝く選手”はたくさんいる。
次回は、そんな選手たちのなかでも特に「これはオススメしたいなぁ」と感じたレギュラーカードをピックアップしてご紹介する予定だ。
(C)SEGA,2002,2004
□セガのホームページ (2005年2月4日) [Reported by 北村孝和]
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