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TGS2004ブースレポート ~Xbox編~ その4 |
会場:日本コンベンションセンター(幕張メッセ)
入場料:1,200円(前売1,000円)、小学生以下無料
■ エンジン特性などはもちろん、エアロパーツによる空力特性の変化
タイヤ温度によるグリップの変化などもリアルに再現
キャプションです |
それに対しForzaは、遊びの要素はほとんどなく、実在する車の走行特性をとことんまでリアルに再現し、とにかく本物の車を運転しているかのような感覚でプレイできることを目指した、いわゆる「レースシミュレーション」という領域のタイトルとなっている。日本ではレースシミュレーションの人気が高く、今年のE3での発表以来、このForzaが気になっていた人も多かったのではないだろうか。そして、今回東京ゲームショウ2004で、Forzaがプレイアブル出展となり、実際に来場者がプレイを楽しめた。
今回展示されていたデモは、まだまだ開発途上のものということで、グラフィックの品質や、描画パフォーマンスなどは、最終的に目標としているレベルに達していないものであった。実際に筆者もプレイしてみたが、E3で展示されていたものと比較して、それほど大きな変化は感じられなかった。また、操作性はシミュレーション性重視のゲームということで、非常にシビアという感じであったが、やはりこちらもまだ完全な挙動が実現されているわけではないようで、ややぎこちない部分も感じられた。
ただ、マイクロソフトブースのメインステージで開催されたForzaのイベントでは、より開発の進んだバージョンを利用してのデモプレイが行なわれ、さらにいくつかの新要素についても語られた。
新要素の中で、ある種目玉と言えるのが、登場車種についてだ。実在する世界中の市販車が多数収録されることは当然として、それ以外に、日本GT選手権で活躍している車や、ル・マン24時間耐久レースに出場したプロトタイプカテゴリーに属する車なども収録されることが新たに発表された。
また、ゲーム内でのシミュレーション性に関してだが、エンジン特性、ターボによる加速性能の変化、サスペンションの強度などによる走行性能の変化といった基本的な部分は当然として、フロント・リアスポイラー、リアウィングなどのエアロパーツを交換した場合の空力特性の変化による走行性能の変化、タイヤの表面温度の違いによるタイヤのグリップ力の変化による走行性能の変化といった部分など、とにかく実際の車で起こりうる物理的な特性のほぼ全てをシミュレーションでカバーしていることも明かにされた。
そして、この特徴によって、車を自分でチューンナップしてレースにチャレンジする、という楽しみができるようになっている。ゲームでは、レースに出て稼いだ賞金を利用して各種チューンナップパーツを購入し、車を強化していくことになるのだが、ゲーム中に登場するチューンナップパーツは、全て実在のメーカーが実際に販売しているものがそのまま収録されている。
もちろん、その各パーツが持つ特性も忠実に再現されており、まさに現実世界で車をチューンアップしているような感覚で楽しめるのだ。現実世界で車をチューンアップしているというのであれば、それと全く同じ車種、同じチューンアップパーツを揃え、全く同じ車をゲーム内で再現することも可能というわけだ。
■ 全日本GT選手権で活躍するプロレーサーもそのリアルな挙動を絶賛
今回東京ゲームショウ2004で展示されていたForzaは、まだ開発途上バージョンで、収録されている車種やコース、チューンアップパーツなどは限られたものとなっていた。しかし、既に収録されることが発表済みとなっている筑波サーキットが、実際に動作する形で収録されていた。また、全日本GT選手権で実際に活躍している、トヨタスープラをベースとする「Yellow Hat YMS Supra」も収録されており、この筑波サーキットとYellow Hat YMS Supraを利用した特別イベントが開催された。
この特別イベントには、実際にYellow Hat YMS Supraを擁して全日本GT選手権に参戦しているTeam YellowHatに所属するプロレーサー、服部尚貴選手と脇阪薫一選手が登場、一般プレーヤーとの間でForzaを使ったバトルを繰り広げた。
両選手とも、体にGを感じないということもあるのか、実際の車をコントロールする感覚と、ゲームでの感覚の違いに戸惑いを見せつつも、そこはさすがのドライビングを披露。残念ながら、他車の妨害でコース外にはじき出されるなどのアクシデントなどで一般ユーザーに完敗となってしまったが、両選手とも、Forzaでの車の挙動に関して、とてもリアルでかなり驚いた様子だった。
また、今回ForzaのプロダクトマネージャーであるMichael Johnson氏にも話を伺う機会を得たが、そこで新たに、新宿地区が市街地コースとして収録されることも判明した。Johnson氏は今回が初来日だったそうだが、Forzaに収録されている新宿コースと実際の新宿を比べて、ほとんど違いがないことに驚いたそうだ。
ちなみに、Forzaには、実在の都市を忠実に再現した市街地コース、実在のサーキットを忠実に再現したコース、架空のコースという3種類のカテゴリーに分類されるコースが収録されるそうだが、最終的には68~70のコースが収録される予定。また、収録される車は、200~250車種を予定している。
今回のデモ版をプレイした限りでは、まだそれほど完成度は高くないようで、発売時期がややずれ込む可能性も否定できないように感じた。ゲームのコンセプト自体はすばらしく、きっちりと仕上がればレースシミュレーションというカテゴリーの中でもトップクラスに位置するタイトルになるはずだ。今冬は、「グランツーリスト4」という強敵も控えているわけだが、ForzaにはXbox Live経由での対戦プレイが可能という強みもあり、互角に戦える可能性は十分秘めている。そのコンセプトを曲げることなく、妥協のないゲームとして送り出してもらいたい。
【全日本GT選手権 登場車種】 | ||
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【日本初紹介となる登場車種】 | ||
2001 TVR Tuscan R | 2003 Infiniti G35 | 2004 Mazda RX8 Mazdaspeed |
Corvette Guldstrand | Mine's GT-R Skyline R34 | Corvette Stingray 427 |
□Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/ja-jp/
□XboxのTGS2004ブースページ
http://xboxplaytogether.net/tgs2004/
□関連情報
【9月22日】マイクロソフト、Xbox「Forza Motorsport」
ゲームと実車を両方体験できるイベントを実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040922/forza.htm
【9月24日】プレス発表イベントで最新ソフトや新サービスの概要などを説明
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040924/tgsxb1.htm
【9月24日】遂に姿を現した「Halo 2」! その詳細を追う
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040924/tgsxb2.htm
【9月25日】「MASTER NINJA TOURNAMENT 世界決勝戦」がマイクロソフトブースで開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040925/xbox3.htm
(2004年9月25日)
[Reported by 平澤寿康]
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