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TGS2004ブースレポート ~セガ・サミー編~ |
会場:日本コンベンションセンター(幕張メッセ)
入場料:1,200円(小学生以下無料)
セガとサミーは、「第42回アミューズメントマシンショー」同様に合同でブースを出展。階層構造という立体的なブース構成で来場者の注目を集めていたが、記者個人としては一般公開日のことが少々気になってしまった。というのも、あちこちに階段があるため、来場者が殺到した場合に不慮の事故が発生しないかと、ついつい心配してしまうからだ。
大部分の人が常識を踏まえていたとしても、一部の心無い人が走ったり他人を押しのけたりするようなことがあれば、それだけでも十分事故につながってしまう。スタッフも十分注意を払っているだろうが、念のため、ということもある。これから来場を予定している人は(自分のことだけではなく)周囲の安全も考えたうえで新作・話題作が“山盛り”のセガ・サミーブースを楽しんでいただきたい。
【セガ】
■ PC「シェンムーオンライン」
イベントには、JCエンタテイメント社長兼CEOのキムさん、中国のオンラインゲーム運営会社であるT2テクノロジーホールディングスの社長兼CEOの王氏が来場した |
「シェンムーオンライン」は、'80年代の香港と中国各地を舞台としたPC用MMOアクションRPG。1,300以上のキャラクタ、広いフィールドなど、「シェンムーII」で蓄積された資産をベースに開発を開始。ゲームは香港からスタートし、やがて中国全土へと展開。これに関して鈴木氏は「PCゲームはバージョンアップやマイナーチェンジが順次可能なので、今まで書き溜めたストーリーを上手く使って展開させていきたい」とコメントしている。
システムに関しては、JCエンタテイメントの協力により、コミュニティ、ギルド、レベルアップ、アイテムの売買など、MMOに必要不可欠な要素をすべて網羅。戦闘シーンはリアルタイム格闘アクションで、公開された映像は「シェンムー」のそれに酷似している。現時点ではリアルタイム通信で苦戦しているが、それに対するチャレンジが今回のテーマにもなっているという。
プレーヤーキャラクタのエディットは、まず3つのグループのなかからひとつを選ぶスタイルになるという。鈴木氏はグループのことを“武術集団”という言葉を使って解説。あるグループは伝統武術を使うが、別のグループは「シェンムー」のレンに代表されるストリートファイター、もう一方のグループは腕力こそないが、マインドコントロール、気孔など神秘的な力が使える集団といった具合になるという。敵キャラクタは、古い山寺などに潜んでいそうな“お化け系”を出したいと考えているという。クモ男のような奇怪なモンスターも公開されたが「これを出すと『シェンムー』じゃなくなってしまう」と頭を悩ませている最中だという。
正式発売は未定だが、クローズドβに関しては、韓国が11月末、中国が2005年(鈴木氏いわく、上海蟹が出るちょっと前)、国内に関しては、あくまでも鈴木氏の希望的観測として「2005年中にできればいいなぁ」とコメント。国内のファンは少々歯がゆい思いをしなければならないようだが、そのぶんキッチリと作りこんでくれるはず。
かつて「箱庭的」といわれた「シェンムー」シリーズは、あまりにも壮大な構想ゆえに自らの首を絞めてしまった感があったが、MMOが普及する昨今になって「やっと時代が追いついてきた」のかもしれない。とはいえ、ファンにとっては「現物をしかとこの目で確認するまでは、なんともいえない」というのが本音。今後の続報が待たれるところだ。
戦闘シーンは編集されたものだったが、フィールドでキャラクタが動作するシーンが実演された。客席から「凄ぇ!」といった感嘆の声があがる |
【キャラクタ】 | ||
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【ムービー】 | ||
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【スクリーンショット】 | ||
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■ PC「ダービーオーナーズクラブ オンライン」
ふたりとも生粋の競馬ファンということで、息の合ったトークを披露 |
本作は、一般的な競走馬育成シミュレーションのようにレースの勝敗を競うだけではなく“人と馬の共生”をキーワードを掲げているのが特徴。プレーヤーは街を拠点に生活するが、街には競走馬の調教施設のほかにも、アイテムを購入するショッピングセンター、山や川などの自然環境、他のプレーヤーが住む厩舎など、さまざまな施設が存在する。部屋の飾りつけ、チャット、散歩、釣りなど、プレーヤー各々が好きなライフスタイルを形作ることが可能なのだ。
セガ・サミーブースで開催された「DOCオンライン」イベントには、本作のプロデューサーを務める高谷氏のほか、ゲストとして競馬の実況アナウンスで有名な杉本清氏、競馬番組「ウイニング競馬」でアシスタントを務めるアイドルの川村ひかるさんが登場。
杉本氏は「我々競馬ファンは、馬券を買う以外レースに参加する方法はないけれど、このゲームはオーナー気分や牧場主の気分が味わえたりと、競馬ファンの夢が叶えられて楽しいんじゃないですか。自分で作った馬に対する愛情がわいてきますよね。たとえば、ここにいる私と川村さんが愛馬を競争させようか、と。競馬の原点っていうのは、そういうものだったわけですから。そういうのがだんだん広まってきたのがレースですからね。それができるといいですね」と含蓄のあるコメント。
川村さんは「競走馬っていうと“夢の世界”みたいなところがあったんですけど、これは“馬と一緒にいられる”っていうのがいいですよね。普通じゃできないけど、ゲームのなかではできる“一体感”がありますよね。馬と一緒に成長していく、っていうのが凄くいいと思います」と競馬ファンらしいコメント。
セガ・サミーブースでは、正式サービスに先駆けて10月12日から開始されるクローズドβトライアル用のCD-ROMを配布している。数量限定につき、参加したい人は早めにチェックしておいたほうがいいだろう。
ゲストに登場した杉本氏と川村さん。イベントの最後には、杉本氏が「DOCオンライン」のレース画面を見ながら実況中継を披露してくれた |
【スクリーンショット】 | ||
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■ その他の主な出展タイトル
NDS「きみのためなら死ねる」 | ||
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(C) SEGA 2004 | ||
ショッキングなタイトルと公式サイトの珍妙なBGMが話題を振り撒いている怪作。ふたつのタッチパネルを使用した取る、撃つ、つなぐ、扇ぐ、つなぐなどのタッチアクション。これが衝撃と感動と奇跡のラブストーリーにつながるという……ってホントかよ! 12月2日発売予定。価格は未定 |
【サミー】
(2004年9月24日)
[Reported by 豊臣和孝]
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