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★PS2スペシャル体験連載★

「プロ野球チームをつくろう! 2003」
日本一指南書

連載0回:「プロ野球シミュレーションの決定版を攻略する、その前に」

  • ジャンル:スポーツ育成シミュレーション
  • 発売元:株式会社セガ
  • 開発元:スマイルビット
  • 価格:6,980円(税別)
  • プラットフォーム:プレイステーション 2
  • 発売日:発売中(2003年11月20日)



 同じスポーツゲームでも、一般的にいうとシミュレーションゲームよりアクションゲームのほうが馴染みやすいのではないだろうか。これは、選手を直接操作するアクションゲームに比べると、一歩引いた立場となるシミュレーションゲームは、できることが多すぎて何をしていいのかわからなくなるから、という理由があるのだろう。
 そんな「野球は好きだけど、シミュレーションゲームは苦手」と思っている人のために本連載を始めようと思う。この連載が終わったときには、「シミュレーションゲームは面白い」と思ってもらえるような内容を目指していきたいと思っているので、今後とも読み続けていただければ幸いだ。


■ 2003年シーズンを越えて帰ってきた「やきゅつく」

 「セガサターン」時代から良質のシミュレーションゲームを提供してくれているスマイルビットから、「プロ野球チームをつくろう! 2003」が発売された。シミュレーションゲームの中でも王道を行く、このゲームの攻略を始める前に、本作の新しい魅力について書いておこう。

今シーズン大阪を大興奮させたタイガース優勝の立役者、井川慶投手。20勝を収め、ダイエー斉藤投手とともに沢村賞を受賞 2004年はメジャーリーグ・ニューヨークメッツでプレイすることになったリトル松井こと松井稼頭央選手も登場する 福留孝介選手は2002年に初の首位打者に輝き、2003年は打点王のタイトルを獲得した。日本代表としてアジア予選でも活躍


  • 選手データ

 まず、選手データが最新であるということ。阪神タイガースのセ・リーグ優勝、福岡ダイエーホークスの日本一で盛り上がった2003年度の結果に基づき、選手データが開幕前に発売された前作「プロ野球チームをつくろう! 2」から一新された。あたり前のことと感じるかもしれないが、シミュレーションゲームの命はデータにある。今年のペナントレースで燃え上がった情熱の火がまだ灯っている11月中に最新データで遊べることの意味はかなり大きい。ぜひ毎シーズン終了直後には、新作を出して欲しいところだ。

パ・リーグの新人王、和田毅投手。当然、これだけの成績を収めたのでデータに反映されている。年俸1,500万以上の活躍をする こちらはセ・リーグの新人王、木佐貫洋投手。同じく新人として活躍したカープの永川勝浩投手と一緒の亜細亜大学出身 今までのシリーズで高く評価されていた選手でも2003年シーズンに活躍できなかった選手は、能力値の再評価を受けている


  • 選手数

 チームで保有ができる選手数が50名に増え、二軍の運営が充実。これによって、前作までにあったいわゆる「ベンチの悲劇」がほぼ起こらなくなったのがうれしい。これは、能力が十分ではないのに人数がいっぱいで一軍に上げられてしまい、試合に出場できず不満を漏らす選手が出るという現象だった。また、「二軍監督」を設定することができ、二軍の基礎的な練習内容は二軍監督によって決定されるようになった。将来有望な選手をたくさん二軍に抱えているのならば、二軍監督の人事にお金をケチらないほうがいいだろう。

保有選手数が増えたことによってその役割が広がった二軍。新人選手育成、引退して欲しい選手のキープなどが主になるだろう 二軍監督によって二軍選手の練習内容が決まるので、二軍監督の役割も重要になった。お金を惜しまずいい監督を雇おう ちなみに田淵幸一二軍監督にすると、野手の伸びる能力は長打力と肩となる。育成方針によってこまめに二軍監督は替えよう


  • 試合

 試合についても進化が見られる。ミニ野球場での試合風景は、前作の真上から見下ろすトップビューから、バックネット裏、一塁側よりから見下ろすかたちのビューとなり、打撃結果がわかりやすくなっている。しかもミニ球場から試合に介入できるので、プレイ時間を短縮しつつも自分の思い通りの戦術を指示できる。リアル球場は全イニング観戦ができるようになったので、プロ野球がシーズンオフであるこの季節、酒のつまみとして試合観戦などはいかがだろうか(お酒を強要しているわけではないので注意)?

全体を一望できるように生まれ変わったミニ球場。最大スピードだと介入のタイミングを逃すので、スピードは程ほどに ミニ球場からでも作戦指示を出せるようになった。ここのオプションで介入タイミングの設定を細かく行なうことができる 本当のテレビ中継を見ているかのような迫力のある試合風景。朝岡聡氏の実況が耳に心地よく、思わずナイター観戦気分で見入ってしまう


  • スカウト

 月初めに活動地域や活動内容を指示することができ、すべてをスカウトに任せることもできるので楽だ。前作では削られていた、探索して欲しい新人の特徴の設定も復活し、希望の選手を発見しやすくなっている。たとえば、もし「長嶋茂雄」という選手を獲得したいのであれば、「三塁手」、「関東」、「チャンスに強い」等のキーワードで指示を出しておけば、スカウトの網にかかる可能性が高くなる。

自分で指示するか、スカウトに全て任せるかを選択できる。シーズン後半になったら面倒になってくるので、スカウトに任せよう スカウトの活動地域を5段階で指示する。その次に探索と交渉のバランスを設定すれば、あとはひと月結果を待つだけだ スカウトに見つけてきて欲しい選手の特徴を細かく指定することによってピンポイントでチームを補強することもできる



■ まずはゲームの流れを覚えよう

 まずは、下の表で1年間のゲームの流れを覚えて欲しい。流れを覚えれば、このゲームの中で自分が何をしなくてはならないのか理解でき、次回の「攻略リプレイ」で、著者が何を考え、何をしたいかもわかるはずだ。

【1年の流れ】

●ペナントレース準備期(1、2、3月)

  • スタッフ陣容の発表
  • 海外投資
  • チームリーダー決定
  • キャンプ
  • オープン戦
  • 春季キャンプ
  • 新人、新外国人選手のリスト発表
  • スカウト活動開始
  • トレード開始

●ペナントレース前半戦(4、5、6、7月)

  • トレード、新外国人選手獲得終了(6月まで)
  • オールスターゲーム(7月4週後半)
  • 海外投資(7月)

●ペナントレース後半戦(8、9、10月)

  • 各リーグ優勝チーム決定
  • 日本シリーズ(10月3週前半から)
  • 秋季キャンプ

●ストーブリーグ(11、12月)

  • 選手引退
  • 来期スタッフ見直し
  • ドラフト
  • FA
  • 契約更新
  • 入団テスト
  • 年末報告


■ ペナントレース準備期

 その年のペナントレースを勝ち抜くために整えた選手たちを一番強化できる時期。特に「キャンプ」は、伸び盛りの選手にとって一番大事な練習と言っても良いくらいだ。最初は「地元」か「国内」でしかキャンプを行なえないが、「海外投資」をして海外と親睦を深めておけば、練習効果の高い海外キャンプが行なえるようになる。さらに、キャンプは選手の成長時期を計るパラメーターにもなる。もしこのキャンプでまったく成長しなければ、その選手のピーク時であるし、能力が落ちているようなら、その選手の引退は近いということになる。

 続く3月にオープン戦とともに行なわれる「春季キャンプ」も、選手育成では重要になる。練習の強度を普段よりも強くできるだけでなく、コーチによっては持っている「特別練習」を行なうこともできる。

キャンプは選手育成の中で最もお手軽で効果が発揮される。海外投資を行なって、さらに効果の高いキャンプ地に出かけよう これが海外投資の画面。下のヨーロッパから順に投資の結果が表れやすくなっている。 所持金と相談しつつ投資を行なっていこう 密度の濃い練習が行なえる春季キャンプ。コーチによっては複数の能力に大きな成果を与える特殊練習を持っていたりする



■ ペナントレース前半戦

 4月からは、待ちに待った「ペナントレース」の開幕である。選手の練習が春季キャンプから通常のものになるので、必ず4月に練習メニューの再設定を行なうこと。練習メニューを決定したら、「見る」コマンドで練習結果を確認し、無駄な練習をさせないようにする。先のキャンプで能力パラメーターに変動がなかった選手や調子を落としている選手がいたら「調整」させる。こういった細かい練習設定を行ないながら公式戦を戦っていくこととなる。

 ペナントレース前半戦では、「トレード」と「新外国人選手獲得」の2つの戦力補強が行なえる。どちらも詳しくは今後の連載で攻略するが、それぞれ軽いポイントを紹介しておく。トレードでは、在籍の長い選手を放出すると選手の不満が溜まるので、「FA」で獲得した選手を放出したほうが賢い。新外国人選手獲得は、序盤だったら実際に日本プロ野球界で活躍した選手を獲得したほうがハズレ選手を引くことが少なくてすむ。

トレードはチーム強化の鍵を握っている。基本は能力が落ち始めの一流選手とこれからピークの一流選手とのトレードだが…… 外国人選手は実績重視。「マリオ」の愛称で親しまれたポンセ選手は、ベイスターズの前身・大洋ホエールズの助っ人だった 前年、日本一にならないと試合を見ることができないオールスターゲーム。自分の球団選手がMVPに輝くとTV局からボーナスが貰える



■ ペナントレース後半戦

 リーグ優勝決定、そして「日本シリーズ」が開催されるペナントレース後半戦。1年目は、おそらく優勝争いに加わることができず、つまらない時期になるかもしれないが、戦力が充実してくるともっともエキサイティングな瞬間になることだろう。リーグ優勝を逃した10月後半には「秋季キャンプ」が開催され、来シーズンに向けて戦力強化を図ることができる。練習の内容は「春季キャンプ」と一緒の内容だ。

 リーグ優勝をしていれば、最大のイベントである「日本シリーズ」に出場できる。このゲームの第一の目標が「日本一」なので、これが山場となるだろう。対戦相手の球場で戦う場合、他リーグのルールで戦うこととなるので、試合前には「スタメン」で打順や守備の確認を行なうことを忘れずに。あとは、140試合を戦い抜いた自分の選手たちを信じて結果を待とう。

ほかのチームがペナントレースを制覇。とても悲しい瞬間だが、よほど上手くプレイしないかぎり1年目は目撃することとなるシーンだ そして他チームの日本一の瞬間。悲しんでいる暇はなく、一刻も早くチーム強化し、5年以内に日本一にならなければならない そのためにも秋季キャンプの練習内容はしっかりと確認しておこう。コーチの特殊練習も行なえるので持っているなら忘れずに



■ ストーブリーグ

 このゲームで最も楽しみな時節になるのが、この年末の人事である。より強いチームをつくるための「スタッフ交代」、「ドラフト会議」、「FA」などが目白押し。1年間スカウトに頑張って働いてもらい、意中の新人選手に「逆指名」してもらえば、ドラフト会議の前に「自由競争枠選手入団」が行なわれる。この自由競争枠で獲得できる選手は最大2名、それと合わせてドラフト会議では計3名の新人を獲得することができる。新人で有能な選手を獲得しておけば、将来、日本プロ野球界の記録を更新してくれるかもしれない。

 そして、そのあと最大の戦力補強である「FA」が開催される。各球団を代表する有能な選手たちもFA宣言するので、誰を取ろうか悩むこともしばしば。ゲーム序盤では、FA選手を獲得する際、その選手への最大提示金額で交渉することをお勧めする。なぜなら、序盤で最大提示金額を出せば、ほぼ100%選手を獲得することができるからだ。それは、スカウトのコメントで大体把握できる。ここで毎年2名ずつ選手を補強できれば、5年間で日本一になることは夢ではない。

毎年わくわくする新人選手選択会議、通称「ドラフト」。自由競争枠の登場により、くじ引きが行なわれにくくなった ドラフト前に逆指名宣言してもらえば、自由競争枠で選手を獲得。スカウト時に提示した金額で契約することができる 有力なFA選手を見事に獲得。1年目は投資など行なわず、必ず最高の提示額で交渉を行ないたい。大村直之選手はお勧め



■ 次回から攻略連載本格始動!

 次回からは、実際にチームづくりから日本一になるまでを「攻略リプレイ」として掲載させていただく。この攻略リプレイの通りに球団と初期選手を選択し、同じように投資し、トレードを行なえば、必ず5年間で日本一の美酒に酔うことができるだろう。
 次回の連載から、具体的に5年で優勝する方法を解説していくので、期待して待っていて欲しい。

(社)日本野球機構公認 プロ野球12球団公認
フランチャイズ11球団公認 ABF/JPBOC
NPB BIS プロ野球公式記録使用
(C) SEGA (C) Smailebit/SEGA,2003

□セガのホームページ
http://www.sega.co.jp/
□「やきゅつく2003」公式ページ
http://www.yakyutsuku.com/
□「日本野球機構」公式ページ
http://www.npb.or.jp/

(2004年1月14日)

[Reported by 池上りき(冒険企画局)]


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