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「第41回アミューズメントマシンショー」 |
プレイ待ちの行列を観察していると、ときおり「やっぱ走る感じがさぁ」、「ギアガチャが」などといったキーワードが耳に入ってくるなど、やはり初代からの熱心なファンが相当期待している様子がうかがえる。さすがにギアガチャはなくなっているが、走行感覚については、“初代からの正統進化”と表現するのがもっとも適切のように思える。記者は初代「アウトラン」を熱心にやりこんだほうではないが、それでも「これで文句を言う奴なんているのか?」と思えるほど、爽快感あふれる走りが楽しめた。
ドリフトは、良い意味でアバウトかつイージー。質感自体は、同社の「スカッドレース」に近いが、それを現代風にライトな味付けでブラッシュアップしたという印象。なんというか「難しいことなんて考えちゃダメだぜ、Yeahhh!!」といった脳天気なノリでギュンギュン曲がれてしまうのだ。ただし、アタマを空っぽにしすぎてスピードまで忘れると、愛車ごと宙を舞う結果になる。助手席の美女を喜ばせるはずが、裏目に出たあげく激怒されてションボリといった風情だ。
ストイックな走りを追求することも可能だが、「アウトラン2」は豪快なドリフトと疾走感に身を委ねるのが一番いいような気がする。何はともあれ、ドライブゲームファンを自称するなら、無視することは絶対に許されない必須タイトルのひとつといえる。
【ぷよぷよフィーバー】
まず、画面上から落下してくる“ぷよ”だが、従来は必ず2匹1組だったものが、3匹や縦横2匹(計4匹)の新しい組み合わせが登場。4匹の場合、ボタンを押すごとに色が変化する。
基本ルールは従来と同じで、ぷよを縦横4つ以上つなげて消していくというもの。ただし、連鎖で相手を攻撃する際、攻撃が「相殺」されるごとに「フィーバーゲージ」が増加。ゲージが満タンになると「フィーバーモード」に突入し、一定時間次々と「連鎖のタネ」が登場する。
ここで重要なのは、「連鎖のタネ」は“のべつまくなしに登場する訳ではない”ということ。「連鎖のタネ」を消すチャンスは、タネごとに1回だけ。正しい場所に落としてうまく連鎖すれば次のタネが大きくなるが、落とす場所を間違えると小さくなってしまう。
対戦の場合、力量に差があると「フィーバーモード」に突入する前に勝負がついてしまうことも珍しくないが、互いの実力が拮抗している場合は、これまで以上に派手で激しいバトルが繰り広げられる。
【ガチャマンボ!】
ここでいう「カプセル」とは、最近は専門店まで出現した「ガチャガチャ(あるいはガチャポン)」を回すと出てくる“あのカプセル”のこと。筐体にはハンドルが取り付けられており、カプセルチャレンジなどを行なう際は、実機さながらにハンドルを回してカプセルを排出する。
フィールドからカプセルを落とすとチャレンジボタンが点灯し、うまく落とせば「コンガメダル」が獲得可能。ダブルアップに挑戦も可能で、最大1,600枚が獲得できる。ハンドルを回すときの、独特のドキドキ感が秀逸。見た目、サウンドともに楽しく、幅広い層から支持を集めそうなマシンだ。
■ サミー
【ギルティギア イスカ】
操作系はジョイスティック、パンチ、キック、斬り(S)、大斬(HS)、振り向きの5ボタン。前作「ギルティギア イグゼクス」に存在したダストボタンが削除され、ダストアタックというシステム自体も削除されている。空中ダストアタックという攻撃はあるのだが、まったく異なった性質の特殊攻撃に変更されている。
本作最大の特徴は、4人同時対戦プレイが可能であることだ。画面上で4人のキャラクタがスピーディーに動き回るシーンは、まさにバトルロワイヤル。そして、この4人同時プレイに対応するため、一般的な2D対戦格闘ゲームの常識を覆すシステムが“プレーヤーの振り向き”である。
通常の格闘ゲームでは、敵キャラクタに頭上を飛び越えられるなど、反対側に回られると自動的に向きが変わり、お互いのキャラが向き合う。だが、「ギルティギア イスカ」では、プレーヤーが振り向きボタンを押さない限り、キャラクタの向きは変わらない。キャラクタが同じ方向を向いているという状況も多いため、戸惑いを隠せないプレーヤーが多く見受けられた。
前後から挟まれた場合のガード方向などが気になるところだが、ショーバージョンでは“現在向いている方向を基準に、レバーをガード入力”すれば、背後からの攻撃もガード可能となっていた。たとえば、プレーヤーキャラが右を向いていて、前後から飛び道具を撃たれたとする。この場合、左方向に入力すれば前後の飛び道具ともガードが成功するのだ。「振り向き」システムのルールに慣れないと、「ギルティギア イスカ」の対戦で勝利するのは困難といえる。
さらに新システムとして、「2ラインバトル」が採用されている。プレーヤーが移動できるのは、手前と奥の独立したライン。ライン間の移動には、ボタンの組み合わせにより「ライン移動」、「ライン移動攻撃」、「ライン飛ばし攻撃」、「ガードキャンセルライン移動」などがある。飛び道具の回避や画面端に追い込まれたときの脱出だけではなく、戦術としての「ライン移動」も考慮する必要がありそうだ。
最大4人が参加するバトルでは、プレーヤー同士がチームを組むことができる。ショーバージョンでは、最大2人(2on2)までのチームが組めたが、今後の調整次第では1対3などの可能性も追求していくという。
チームメイト同士の攻撃によりダメージを受けることはないが、当たり判定は存在する。実際、味方の攻撃を受けてノックバックが起きている最中に、敵チームの攻撃に巻き込まれて大ダメージ、というパターンも見受けられた。
「ギルティギア イスカ」では、残りライフゲージ数を意味する「魂」を使用した「ジョイントソウル」というシステムを導入している。実際にプレイしてみた印象では、プレーヤーのライフがゼロになった時点で「魂」をひとつ消費し、満タンのライフゲージが出現するといった感じであった。当然、「魂」の残数が尽きた状態でライフがゼロになるとゲームオーバーになる。
プレーヤー同士がチームを組んでいるか否かで、この「魂」の残数は変動する。たとえば、4人が誰もチームを組まないバトルロワイヤルスタイルの場合は、ひとりにつきふたつ「魂」が与えられる。ところが、他のプレーヤーとチームを組む2on2スタイルの場合、チーム内でひとつの「魂」を共有することになる。チームメイトが先にライフを失い「魂」を消費してしまった場合は、苦戦を強いられるだろう。
「ギルティギア イスカ」は、ATOMISWAVEをネットワークでつなぐ新システム「AW-NET(エーダブリューネット)」に対応している。「AWカード」を使用することで、プレイ毎の成績を記録。プレーヤー個人の階級(対戦成績)、スコア、クリアタイムなど様々な詳細データについて、携帯端末などからリアルタイムで確認することができる。
また、「AW-NET」対応ゲームで獲得した「AW共通ポイント」を消費することで、キャラクタのカラーや、戦闘開始レベルの選択などが可能になる。なお、ショーバージョンでは「AWカード」の認証画面こそ表示されていたが、実際に「AWカード」を使うことはできなかった。
このほか、iモード用の携帯コンテンツ「GGXモバイル」も発表された。このサイトでは、「ギルティギア イスカ」の情報閲覧、キャラクタカスタマイズを行なうことが可能。待受け画像や着メロのダウンロード、カードバトルタイプのミニゲーム「GGXカード」などのコンテンツが用意されるという。J-SKY、EZwebも近日対応予定。
「FORCE FIVE」の最大の特徴は、技のダメージ値が非常に高く設定されていることだ。どれほど高いかといえば、パンチとキックのコンビネーション、通常投げで体力が半減するほど。「ONE HIT! ONE KILL!」というキャッチコピーの通り、1回のコンビネーションで相手の全ライフゲージを奪うことすら可能だった。
ショーバージョンでは、1ラウンドのタイムが20秒、5本先取設定であったが、それでも対戦は1分程度で終了。キャラクタの動作にやや軽い印象を受けたものの、かつてないドライブ感、刹那感が感じられるだろう。本作もアトミスウェイブのインターネットシステム「AW-NET」に対応予定。
【ネットセレクト サラリーマン金太郎】
筆者は「リバーシ」と「大富豪」をプレイしてみたが、どちらも直感で理解できるゲームであり、タッチパネルというインターフェイスのためか、実際にテーブルゲームをやっているのに近い感覚でプレイできた。
プレイ中は、金太郎、美鈴、大和会長たちに用意された定型文を喋らせることができる。好調な時は「アップ」系の台詞を、窮地に立たされている時は「ダウン」系の台詞を喋らせることで、プレーヤーの心情を表現することが可能。「ネットセレクト サラリーマン金太郎」も「AW-NET」対応機種となっている。
【新・三国戦紀 七星転生】
相変わらず敵キャラクタの数は多いものの、必殺技の「武将技」がボタン同時押しで手軽に繰り出せるため、難易度は低めに感じられた。背景グラフィックが3D化されており、2Dの人物キャラクタとの融和が、悠久の三国志の世界を美しく再現している。超必殺技の「神獣解放」では、ファンタジーRPGの魔法のような派手な演出がカットインされる。「三国戦紀」シリーズの特徴である攻略ルートの選択は、今作でも健在。隠しルートも存在するようで、ディープなやり込みが期待できる。
□第41回アミューズメントマシンショーのホームページ
http://www.am-show.jp/
□セガのホームページ
http://sega.jp/
□サミーのホームページ
http://www.sammy.co.jp/
□関連情報
【2003年9月11日】「第41回アミューズメントマシンショー」開幕。サミー「ATOMISWAVE」新作など発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030911/jama.htm
(2003年9月11日)
[Reported by 北村孝和]
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