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PlayStation Experience開幕! |
会場:Earls Court London
8月28日(現地時間)、Sony Computer Entertainment Europe(以下、SCEE)が主催するユーザー体験イベント「PlayStation Experience」が開幕した。昨年に続いて2回目の開催だが、会場のスペースはおよそ2倍に拡張されたうえ、会期も昨年の3日間から4日間へと延長されており、昨年の好評を受けてさらなる注力が行なわれたことがうかがえる。
隣接して開催されているECTSとの大きな違いは、ECTSが業界関係者をターゲットとしたトレードショウであるのに対し、PlayStation Experienceはエンドユーザー、特に子供からティーンエイジャーを対象としていることだ。イベントの目的も、この夏からホリデーシーズンにかけて発売されるプレイステーション 2のタイトルをエンドユーザーにいち早く体験プレイしてもらうことにある。夏休み期間中とはいえ、平日の午前中から会場前には友達同士でやってきたと思われるティーンエイジャーをはじめ、もっと小さい子供の場合は両親が手をひいて入場待ちの長い行列を作っていた。
PlayStation Experienceへの入場は有料で、入場料は当日券で8ポンド(約1,500円)になる。イベントは1日2回の総入れ替え制で行なわれており、午前の部が午前10時~午後3時、午後の部が午後4時から午後9時となっており、いずれも会場と同時に入場すればたっぷり5時間遊びつくせるというわけだ。有料入場者には、退場時にPS2対応の体験版ディスクや、各社のノベルティグッズ、そしてオフィシャルマガジンなどの入ったお土産袋が手渡される。
ホール内は照明を落とし、ゲーム画面やステージイベントが見やすいようになっている。昨年の開催では試遊ゾーンのひとつひとつを大手のパブリッシャーに割り振って、パブリッシャー単位でゲームが並べられていたが(いわば東京ゲームショウのような展示方法)、今年はそうしたメーカーの枠を取り払って、ゲームのジャンルによって試遊ゾーンが分けられているのが大きな特徴だ。
メインステージを中心にして、スポーツゲームを集めた「STUDIUM(スタジアム)」、レーシングゲームを集めた「THROTTLE(スロットル)」、アクションやRPG、アドベンチャーなどの「QUEST(クエスト)」、低年齢層向けの「CARTOON(カートゥーン)」といったようなジャンル分けで、10を超える試遊ゾーンが構成されている。
「Pro Evolution Soccer 3」、「NBA 2K4」、「NFL 2K4」などスポーツゲームの試遊台が集められている「STUDIUM(スタジアム)」のゾーン。まさにスタジアムの観客席を模したスタンドにモニターとPS2が埋め込まれている。プレーヤー側からは画面が見えるが、こちら側からはほんとにスタンドで声援を送っているかのよう |
ほかにも子供向けにボールを敷き詰めた試遊スペースがあったりと、大半の試遊台には椅子(あるいはそれに準ずる何か)が用意されていて、ゆっくりゲームを楽しめるような工夫が随所に凝らされている。また、子供達の同伴でやってきた大人向けなのか、ホールの一角には「ADULT CRECHE」というヒーリングスペースがある。ここでは、欧米で人気のテレビドラマ「フレンズ」や、映画「バットマン」、「モンスターズ・インク」などがプロジェクターで上映されている。子供達がゲームの間を走り回っているとき、大人達はここでゆっくり待っているということなのだろう。いずれも来場者の絶対数や展示スペースなどの問題で日本国内のイベントで実現させるのはかなり難しそうだが、検討するに値するテーマではないかと思う。
ほかにもメインステージでは英国のミュージシャンやDJによる演奏が行なわれたり、変わったところでは剣道の実演なども行なわれ観衆の喝采を浴びていた。こうした武道の実演は、格闘ゲームを集めた「FIGHT ALLEY」のゾーンにあるデモコーナーでも頻繁に行なわれていて、カポエラや相撲、柔術、キックボクシングなどの実演が披露されていた。また会場内のいたるところでダンスや、著名スポーツ選手のサイン会などがひっきりなしに行なわれており、ホール内はゲームの名を借りたテーマパークのようになっていた。
SCEEが今回のPlayStation Experienceにあわせて公開したタイトルは音楽ゲームの「SING」と「DJ」そしてホラーアクションアドベンチャー「SIREN(サイレン)」の3タイトル。HALOバスターとして噂にのぼっていたFPS「KILL ZONE」は出展されなかった。また「GRAN TURISMO 4」がTHROTTLEだけでなくNETWORKING GAMINGのゾーンでも遊べるようになっていたり、「RESIDENT EVIL:OUTBREAK(バイオハザード:アウトブレイク)」がプレイアブルで出展されていたりと、タイトル面で注目すべき点も多い。これら注目タイトルの出展状況については、追って紹介していく。
(2003年8月29日)
[Reported by 矢作晃]
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