ヨーロッパのPlayStaitonタイトルが勢揃い |
会場:Earls Court London
8月29日(現地時間)、Sony Computer Entertainment Europe(以下、SCEE)の主催する「PlayStation Experience」がEarls Courtで開幕した。本誌でも同時にリポートを続けているECTSでは「SCEEがECTSに帰ってきた」という触れ込みが使われており、確かに運営の一部を共有してはいるが、かなり独立性の高いイベントとして催されている。
ECTSとの大きな違いは、ECTSが業界関係者に向けたトレードショウであるのに対し、PlayStation Experienceは、ユーザーである一般消費者をターゲットとしていること。実際、PlayStation Experienceの会場内はリアルユーザーである少年たちや家族連れが圧倒的に多く、連結しているECTS会場から流入している関係者が散見されるといった状態だ。
イベントの内容は、この夏から年末にかけて発売されるタイトルを自由に試遊してもらうのが目的で、以前、日本でもソニー・コンピュータエンタテインメントが各地で開催していたPlayStation Expoや、PlayStation 2発売直前に幕張メッセで開催されたPlayStation Festival 2000に非常に近い。
PlayStation Experienceへの入場は有料で8ポンド。これにチケット発券に対する手数料1ポンドがかかり、計9ポンドはおよそ1,700円といったところ。日本人である我々から見ればおよそ映画一本分の料金と言うことになる。入場は一日二回の入れ替え制で、チケットは午前9時~午後2時と、午後3時~午後8時の2種類。会期の3日間で計6つのセッションがあることになる。来場者には、退場時にPlayStation 2対応の体験版ディスクやオフィシャルマガジン、ロゴ入りグッズなどが入ったお土産が手渡されていた。
ほかにSCEEブランドで販売されるタイトルを中心に、Disney Interactive、NAMCO、SQUAREといったところはファースト、セカンドパーティのタイトルとして同様にゾーンを形成。ほかにPS One向けのタイトルを展示するゾーンもある。企画ものとしては、ネットワーク対応ゲームとしてCAPCOMの「アウトモデリスタ」、SCEEの新作「HARDWARE:ONLINE ARENA」がフィーチャーされていた。また、E3で発表された「The Getaway」も(対象年齢を18歳以上としていることもあるが)独自のゾーンが設けられるなどかなり力をいれていることが想像できる。
会場中央にはイベントステージが用意され、トゥーム・レイダーのララ・クロフトが突如ステージに現れたり、WWEの人気女子レスラーを招いたゲーム大会やサイン会、加えてバンド演奏などが繰り返えし行なわれており、終始盛り上がりが絶えない状況が続いていた。
変わったところでは「EYETOY GAMING」というゾーンで、実験的なソフトがデモされている。これは、ゲームの操作にコントローラではなく身振り手振りを使うもので、ステージではスポンジを使った窓ふき競争や、ボクシング、そして音楽演奏などが紹介され、来場者も体験できるようになっていた。2000年、2001年のSIGGRAPHではよく似たインターフェイスが紹介されていたが(http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010816/siggra02.htm)、こうした基礎技術をより現実化したものと考えられる。
展示されているタイトルのなかでも、注目すべきは日本国内で未発表、未発売のSCEEが出展するタイトルだろう。前述の「The Getaway」、3Dアクションアドベンチャーの「Ratchet & Clank」、「Primal」(いずれも欧州地域で11月発売予定)、そしてSCEAのSan Diego development studio開発による「The Mark of Kri」などは、この機会にチェックしておきたいタイトルだ。前述のネットワーク対応ゲーム「HARDWARE:ONLINE ARENA」とあわせ、追って詳細をレポートする。サードパーティ各社の注目タイトルも順次紹介する予定だ。
【The Getaway】 | ||
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【Primal】 | ||
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【The Mark of Kri】 | ||
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【Ratchet & Clank (イメージカット)】 | ||
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(2002年8月30日)
[Reported by 矢作晃]
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