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Xboxプレス発表会レポート・その2 |
会場:米ロサンゼルス The Grand Olympic Auditorium
■ 「Live Now」などの新機能が追加され、対戦プレイがより楽しくなる
Xboxのプレス発表会では、多数のXbox向けソフトの発表に加え、Xbox Liveの新サービスや、興味深いXbox Live対応ソフトの発表も行なわれた。Xbox Live関連の詳細は、米Microsoft Xboxプラットフォーム担当ゼネラルマネージャー兼副社長のJ Allard氏によって紹介された。
Xbox Liveで対戦プレイを行なう場合、対戦プレイ中は音声チャットを利用したコミュニケーションが取れるが、ゲーム開始やゲーム後に対戦プレーヤーとチャットができるような専用のロビールームが用意されていなかったため、ゲーム側が独自にそういった用途のロビールームを用意しない限り、ゲーム前後でのプレーヤー同士のチャットが不可能だった。しかし、「Live Now」というロビー機能がXbox Liveに用意されることになり、今後は全てのXbox Live対応ゲームで、ゲーム前後におけるプレーヤー間のチャットが可能となる。これによって、ゲーム開始前に、対戦プレーヤー同士でゲーム設定などを打ち合わせたり、ゲーム後にゲーム内容を振り返るといったことができ、より対戦プレイを楽しめるようになるだろう。
また、「Live Web」という新しいWebサイトが用意され、インターネット経由で各ゲームの対戦状況に関する記録やフレンドリストを参照できるようになる。これで、近くにXboxがなくXbox Liveに接続できない状況でも、ゲームの対戦状況や自分のランキングが現在どうなっているかといったことを把握できるわけだ。
さらに、携帯電話やPDA、Microsoftが開発中の携帯情報端末「SPOT」などに、対戦プレイの招待状を届ける「Live Alerts」という機能も追加される。これによって、対戦相手が実際にXbox Liveに接続していなくても、対戦プレイに招待できるようになる。例えば、何時にどのゲームで対戦プレイをやるよ、といった内容のメッセージを、対戦したいプレーヤーがXbox Liveに接続していなくても送れるわけだ。ちなみに、紹介された映像を見る限りでは、PDAはPocketPC、携帯電話はイギリスで発売されているSmart Phone、そして腕時計型の「SPOT」が示されていたが、Smart PhoneやSPOTは現時点で日本でのサービスは未定だ。おそらく日本でLive Alertsを実現するには、「iモード」や「ezweb」などが対象にならなければ難しいと思われるが、日本でこのサービスがどういった形で提供されるか、ということに関する発表は残念ながら一切なかった。
ちなみに、これら一連のXbox Live新サービスは、今年秋に開始されるようだが、日本でのサービス開始も現時点では不明だ。
Live Nowによって、ゲームの前後でプレーヤー同士のチャットが可能となる | Live Webは、インターネット経由でXbox Liveの対戦状況やランキングが参照できる専用のWebサイトだ | PDAや携帯電話、SPOTに対戦の招待状が送られるLive Alerts。日本でのサービスがどのように展開されるかはまだ不明だ |
■ スポーツゲームの新しい楽しみ方「XSN Sports」
次に、Xbox Live対応のスポーツゲームを利用した画期的なサービス「XSN Sports」が発表された。これは、Microsoft Game Studioが開発する野球やフットボール、バスケットボールなどの様々なスポーツゲームを利用し、多数のプレーヤーが集まって独自のリーグを作って対戦できる、というサービスだ。
例えば、20人のプレーヤーでリーグを形成し、総当たり戦の対戦プレイを行なうとする。この場合の、リーグ戦のスケジュールは、XSN SportsのWebサイト(XSNsports.com)で作成して管理する。そして、そのスケジュールに従って対戦プレイを行なっていくことになるわけだが、XSNsports.comではその対戦成績が15分ごとに更新される。これにより、次に対戦する相手の成績を参照し、それによって戦略を練る、といったことも可能となる。つまり、従来のように、常に対戦相手が変わって単純な対戦プレイを行なう場合と異なり、本物のスポーツのリーグ戦のように、長期的な戦略をたてながら対戦プレイをこなしていく、といった楽しみが味わえる。もちろん、ランキングがXSNsports.comに掲載されるため、勝ち抜いて上位の成績を得る喜びも大きくなるだろう。
このXSN Sportsは、2003年秋に発売されるアメリカンフットボールゲーム「NFL Fever 2004」の発売と同時にサービスが開始される。また、バスケットボールゲーム「NBA Inside Drive 2004」やスノーボードゲーム「Amped 2」、ゴルフゲーム「Links 2004」なども対応が予定されている。
スポーツゲームを利用した新サービス「XSN Sports」。オリジナルリーグを作って大規模な対戦プレイが可能となる | NFLインディアナポリス・コルツのQB、Peyton Manningが登場し、XSN Sportsの楽しさを語った | XSN sportsのwebサイトには、リーグ戦の結果や日程が掲載され、15分ごとに内容が更新される |
■ Xboxの新しい活用方を提案する「Music Mixer」
最後に、Xbox Liveに直接関係するものではないが、発表会で紹介された面白いソフトを紹介しよう。それは、「Music Mixer」というソフトだ。
Music Mixerはゲームではなく、Xboxのエンタテインメント能力を活用するためのソフトと位置づけられている。Xboxを利用して、音楽や音声、写真などを複数のユーザーの間で共有し、活用できる。例えば、保存した音楽データをXboxのコントローラを利用して再生のコントロールやミックスなどが行なえるため、簡単にDJが楽しめる。また、Music Mixerのパッケージにはマイクが付属しており、楽曲からボーカルの音声をキャンセルする機能が用意されているため、カラオケも楽しめる。もちろん、マイクが拾った音声はXboxで録音でき、しかも録音した音声をゲームのBGMとして利用することも可能だ。そして、PCに保存された音楽や写真のデータをXboxに転送して活用することもできるそうだ。
ちなみに、発表会が開始されるまでの間に壇上VJが繰り広げられていたが、それはこのMusic Mixerが利用されていた。そのクオリティは、ゲーム機が利用されているとは思えないほどで、かなり本格的だと感じた。このMusic Mixerは、2003年冬に発売が予定されているが、日本での発売は未定となっている。
Music Mixerは、DJやカラオケが楽しめるエンターテインメントソフトだ。パッケージには専用マイクが付属する | 発表会の冒頭でJ Allard氏がMusic Mixerを利用してVJをやって見せた | Xboxに曲データや画像データを蓄積し、Music Mixerでコントロールする。PCからのデータの転送も可能だ |
□Xboxのホームページ
http://www.xbox.com/jp/
□ニュースリリース
http://www.xbox.com/jp/press/release/20030513-2.htm
□関連情報
【5月13日】Xboxプレス発表会レポート・その1
Xbox Live対応ソフトを含め、多数の最新ソフトが発表される
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030513/xbox1.htm
(2003年5月13日)
[Reported by 平澤寿康/Photo by 矢作晃、船津稔]
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