会場：COEXセンター (韓国・ソウル)

　韓国におけるゲームの総合展示会「KAMEX2002」が12日に開幕する。正式名称は、「Korea Amuse World Game Expo 2002」。会場は2001年に開催されたのと同様にソウルの新しい文化発信エリアである江南に位置するCOEXセンターで、6月に開催されたワールドカップでは、プレスセンターとして利用されていたことも記憶に新しい。

　KAMEXは、昨年あたりから弊誌をはじめとする日本のメディアでも紹介されるようになり、日本のユーザーの間でもイベントとしての認知度があがりつつある。展示内容はPCゲームとアーケード機器がスペースをほぼ二分、それにわずかにコンソール向けのタイトルが加わるといったところだ。なお、昨年の混乱を考慮してか、今年から初日2日間をビジネスデーとし、一般公開日は14日、15日のみとなっている。

　「Lineage II」や「Ragnarok Online」など、韓国製MMORPGの隆盛ぶりを知るPCゲームユーザーにしてみれば、KAMEXにおけるこうしたPCゲーム中心の展示傾向は至極当然のことで、また最新の動向を知るまたとない機会ともなるだろう。いっぽうで、ここ韓国では12月14日からゲームキューブが、そして12月下旬にはXboxがそれぞれ正式発売されることが決まっており、先行しているプレイステーション 2とあわせ、年内には日米欧の市場と同様の3種類のプラットホームが出揃うことになる。残念ながらプラットホームメーカー自体のKAMEXへの出展は見送られているが、こうした動きがコンソール向けタイトルの出展傾向にどのような影響を与えているのかも注目すべき点となるだろう。

　今年のKAMEXで注目されるのは、韓国最大手NC SOFTのMMORPG最新作「Lineage II」、そして「ウルティマ」シリーズの創始者として知られるRichard Garriottが開発しているMMORPG「Tabula Rasa(コードネーム)」、カートゥーン採用のNEXONの新作MMORPG「Mabinogi」などが挙げられる。ちなみにRichard Garriott率いるゲームデベロッパーDestination Gamesは、NC SOFTと提携関係にあり、プレス向けの発表会では彼自身が説明を行なう予定だ。

　また、韓国では「LineageかROか」と言われるまでに成長したGravityは、出展は今年も「Ragnarok Online」のみに絞りつつ、全メーカー中最大の出展面積を確保。いまや韓国のみならず日本でも実装が心待ちにされている新二次職の詳細のほか、ROの今後の予定が明らかにされる模様だ。

夕方になりコンコースの照明は落とされているが、展示会場内では明日の開場に向けて設営作業が絶え間なく続けられていた。展示スペースは昨年よりもやや拡張されているようで、COEXセンターの一階にある四ホール分が利用されている

□KAMEX2002のホームページ (韓国語)
http://www.kamex.or.kr/
□関連情報
【2001年12月10日】ゲームファンの熱気が伝わる展示会場。韓国製携帯ゲーム機も出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011210/kamex01.htm

(2002年12月11日)

[Reported by 矢作　晃/中村聖司]

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