ナムコ、「熱チュー! プロ野球2002」で
フジテレビとコラボレーション

4月18日 発売(PS2版)
3月下旬稼動予定(AC版)

価格:6,800円(PS2版)
1プレイ100円(AC版)


発表会はフジテレビ・梅津弥英子アナの司会で進行
 東京ゲームショウで公開された「新野球(仮称)」が正式に発表された。株式会社フジテレビジョンとナムコのコラボレーションによる「熱チュー! プロ野球2002」がそれ。ナムコの技術と、フジテレビの野球中継のノウハウを結集した「ノンフィクション野球ゲーム」とうたったリアル指向の3D野球ゲームとなっている。

 実況には三宅正治フジテレビアナウンサーを起用、今年のフジテレビの野球中継番組のタイトルも「熱チュー! プロ野球2002」となるなど、プロモーション活動にも力が入っている。

 29日、フジテレビにおいて梅津弥英子アナの司会で発表会が開かれ、三宅アナ、同社総合権利センター室長・前田氏、ナムコのCS広告宣伝部部長・大西氏、同社プロデューサー・塩沢氏が出席。

ナムコの大西氏
 冒頭あいさつに立ったのは三宅アナ。「野球離れが進んでいるが、改めて野球のおもしろさを再認識してもらいたい。いろんな試みをやってきたが、これまでになかった視点で改めて野球に熱中してもらえれば」とこのプロジェクトへの期待を語った。

 続いて三宅アナに紹介されて登場したのは大西氏。「ナムコはプロ野球ゲームが大好き。10年で29タイトル、1,250万枚を送り出した実績があり、今回、今までにない野球ゲームを作ってみたいということで開発がスタートした。いろいろ研究してみて、リアルな中継映像と実況を入れる必要性を感じ、それならTV局と一緒に作るのが得策ではないかと考えた。ナムコとフジテレビは'88年「スターライトエクスプレス」を一緒にやったことからウマがあい、ナムコはフジテレビが大好きだ。このゲームは臨場感はもちろん、なにより遊んでおもしろいゲームに仕上がった」と熱いラブコール。
 そして、ゲームの概要、オープニングムービーの披露に続いて、「熱チュー! プロ野球2002」は、業務用とプレイステーション 2の二方面で展開。業務用は3月下旬稼動、PS2版は4月18日、6,800円で発売すると宣言した。初回は20万本を出荷予定で、目標は50万本を目指し、シリーズ化を狙っているという。

「リッジレーサーV」や「鉄拳4」、「エースコンバット04」、「MotoGP2」など歴代タイトルが続々と流れ、最後に正式タイトルが公開


フジテレビの前田氏
 ラブコールに応じるかのように登場した前田氏は「このゲームはプロ野球の興奮を味わえるタイトル。フジテレビはこれから放送外収入をいかに得られるかが課題で、社長も『100億を目標に』と年頭に訓示したほど。今回ナムコとフジテレビの協力で、選手の動き、カメラ位置、スイッチング(画面の切り替え)など、実際のTV中継そっくりのものが出来上がった。これもナムコのすばらしい技術力のおかげだ」と返した。
 さらに「今までは番組がスタートしてからゲーム制作に協力することはあったが、今回、番組とゲームの共同歩調が取れた。これで日本のプロ野球が盛り上がってくれればうれしい」とし、「『きっかけは「熱チュー! プロ野球2002』で」という同社のキャッチフレーズで締めくくった。

ナムコらしいリアル指向のオープニングムービー。吉乃ひとみもユニフォームを着て登場する

ナムコ・塩沢氏
 そして、プロデューサー・塩沢氏により、このゲームのシステムのプレゼンテーションが行なわれた。今回、ピッチングにはボタンを1回押すとバーの横のカーソルが動き始め、もう1回押すとパワーの決定、さらにもう一度押すことで投げるというゴルフゲームにあるようなメーターシステムが導入されたのがポイント。
 このメーターは球種、コースを決めたあと(コースは丸いポイントカーソルで表示され、投球時は見えなくなる)表示されるのだが、白いゾーンでうまく止めれば正確に投球してくれる。では白いゾーンを外すとどうなるかというと、速すぎるとボールは高めに浮き、遅いと低めに外れてしまう。しかもメーターのゾーン配置は、投手によっても違うし、球種やコースによっても変化する、つまり得意不得意が設定されている。また、高め、低めでもキレが異なるという。ちなみに、投手の球種は20ほどで、スライダーは6種類、カーブは3種類と同じ球種でも細かな変化の違いを再現している。

投手の説明にかなり時間を割いていた。慣れればテンポよく投球できるようになるとのこと。もしカーソル合わせに失敗しても、最初からやり直すこともできる

 打者の場合は、打ちたいスポットにカーソルを合わせてボタンを押せばスイング、という方法。「ミート」、「パワー」、「バント」の3種類の打撃を選択できる。対戦時は大きなカーソルの四隅しか表示されず、スイングを開始すると狙ったポイントに収束して打者が狙ったミートポイントが表示される。
 選手名表示の上に、ストレート系、変化球系に対してストライクゾーンを9分割したデータが表示されている。赤は得意、青は不得意、黄色は普通という色分けになっており、各々の球種に対してつっこんで打ちに行くタイプか、それとも引きつけて打つタイプなのかが表示されている。また、その右には引っ張り傾向か、流し傾向かの打ち分けの得意方向も合わせて表示されている。選手の特性をデータで把握し、攻撃側はそのゾーンに来る球を見逃さずに打つ必要があるし、投手側は危険なゾーンギリギリのコントロールで打ち取ったり、打者の読みを外して投げ込むという駆け引きが生じるような仕組みになっている。

対CPUでも得意コースなどを計算に入れながら、相手の裏をかいて投球することも可能になる

 また、「ASUNARO」と表示された育成モードでは、オリジナルの選手の育成を行ない、実在の選手と組んでプレイが可能。選手は体型、野手/投手の選択、顔、グラブの色、打者なら打撃モーション、投手なら投球モーション、得意な球種など多種多様なセッテイングができ、ひと月に2~5つの課題をクリアし、1年ごとにセーブ、選手を育成するという方式が採用されている。

「ASUNARO」モードでは選手の育成が可能。かなり細かい設定ができる

 最後に塩沢氏は、「上は50代から下は小学生までをターゲットに制作しており、日本語をふんだんに使って表示も読みやすくした。このゲームは、野球人気のかげりを感じて作り始めたが、最初はメジャーリーグ版を目標に作っていたところ、よりリアルなものを作るため、フジテレビの協力をあおいで日本版を作ることになった。このゲームで日本野球のかげりに対してなんとかくさびを打てるのではないか」と締めくくった。

 オープニングムービーに楽曲「アルディーラ」を提供しているユニット「HΛL」のボーカルHΛLNAさんのビデオコメントも紹介された。なお、主題歌はPS2版のみとなる。

 実際に三宅アナによる実況で塩沢氏が2001年の日本シリーズの再現カードで実際にプレイを実演してくれたが、打撃、投球ともに慣れが必要だとは感じたものの、操作とコツを掴めばかなり熱い対戦が可能であることは想像できた。

三宅アナの実況で塩沢氏が実際にプレイした 「HΛL」のボーカル、HΛLNAさんのビデオコメントも紹介された 発表会後に少しだけ試遊ができた。データは2001年末のものを採用。寺原がちゃんとホークスにいます


【スクリーンショット】

(C)FUJI TELEVISION (C)2002 NAMCO LTD.
(社)日本野球機構公認 フランチャイズ11球場公認 NRB BISプロ野球公式記録使用

□ナムコのホームページ
http://www.namco.co.jp/
□フジテレビジョンのホームページ
http://www.fujitv.co.jp/
□HΛLのオフィシャルホームページ
http://www.hal.tv/
□ニュースリリース
http://www.namco.co.jp/home/pr/2002/jan/press04.html
□製品情報(ナムコスポーツのページ)
http://www.namco.co.jp/home/cs/cspark/sports/index.html
□関連情報
【2001年10月13日】【東京ゲームショウ2001秋】
会場で初お目見えのタイトルなどが登場
ナムコ、テクモ、フロム・ソフトウェア編
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011013/tgsr3.htm

(2002年1月29日)

[Reported by 佐伯憲司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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