【東京ゲームショウ2001秋】東京ゲームショウレポート PCゲーム編【前編】 |
会場:幕張メッセ
秋の東京ゲームショウは、国内PCゲーム市場の番頭的立場にあるマイクロソフトがXbox一色体制で臨んでいたため、同社のPCゲームが1点も出展されなかったばかりか、定例のPCゲームステージが置かれなかった関係から、海外タイトルを取り扱う国内代理店の出展もなかった。その代わり今回PCゲーム分野で目立っていたのが、ここ1年余りの間にめきめきと頭角を現しつつある、セガやカプコン、エニックス、バンダイといったコンソールメーカーからの出展だ。
今回のゲームショウは、ブロードバンド時代にもっとも有利な位置にあるPCが、ゲームプラットフォームとして再評価されつつあると同時に、PCゲームを囲む勢力図がまた大きく動きつつあるという印象を受けた。それではさっそく各ブースで出展されたPCゲームタイトルを見ていこう。
■ なかなかの遊びごたえ! 「タイピングスペースハリアー」 ~セガ
デモ機のOSはすべてWindows XP。画面は「タイピングスペースハリアー」 |
出展タイトルは「ファンタシースターオンライン」「タイピングスペースハリアー」「Baldur's Gate II:Throne of Bhaal」の3タイトル。ファンタシースターオンラインは、その手前のプレイアブルで出展されていたゲームキューブ版に興味を奪われて、WORLD PC EXPOほどの集客は見られなかった。本作に関する詳しい説明は、速報記事と中氏の解説レポートを参照いただきたい。発売時期は今冬のまま、価格も未定となっている。
シリーズ完結編となる拡張キット「Baldur's Gate II:Throne of Bhaal」は、マスターアップ直前の日本語版が出展され、メリハリの利いた高解像度グラフィックが功を奏し、「なんだこれは?」といったふうな驚きの体で眺める来場者の姿が印象的だった。念のために書いておくと、プレイには本編「「Baldur's Gate II(日本語版)」が必要、本編の全7章に続く8,9,10章が追加され、総プレイ時間は50時間以上となっている。前作「Baldur's Gate」の拡張キット「Tales of The Sword Coast」で難関とされたダンジョン“デューラッグの塔”をさらに上回る超難関スポットも用意されているというから楽しみだ。発売時期は2001年冬を予定、価格は5,800円。
そして今回、望外の楽しみを提供してくれたのが「タイピングスペースハリアー」だ。WORLD PC EXPOの参考出展では、プレイアブルではなかったこともあって、いまひとつの印象だったが、いざ今回プレイしてみたら猛烈におもしろかった。このソフト、ただのタイピングゲームではなく、見た目はワード付きの敵が登場するスペースハリアーだが、同作のアクションシューティングのゲーム性をうまくタイピングゲーム内に取り入れている。言い換えれば、「タイピング オブ ザ デッド」同様の“タイピングで遊べるゲーム”に仕上がっているのだ。
ゲームに登場するすべての敵にはワードが付属し、敵が攻撃を仕掛けてくる前にワードを入力することで、敵を倒すことができる。ただ、1面でも3キャラ同時に出現したりして、結構慌てさせる。しかし、敵には攻撃を仕掛けてこないものもいるため、攻撃してくる敵を先に倒せば、攻撃は避けられる。敵が攻撃してくるかどうかはワードの枠の色で判別できると言うことで、冷静さが必要な印象だ。ボスは例によって長文の連発で、時には2沢のクイズ問題を出題してきて、制限時間内に正しい解答の入力を迫られる。ワードは、「タイピング オブ ザ デッド」同様、セガ独自のスパイスの利いた名問、珍問ばかりで、実に楽しませる。発売が楽しみな1本だ。発売時期は2001年冬を予定、価格は5,800円。
【ファンタシースターオンライン】 | ||
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PC版のメリットはキーボードがすでに用意されていること。現時点ではゲームパッドによる操作のみとなっているが、最終的にはキーボードのみでの操作も検討しているということだ |
【Baldur's Gate II:Throne of Bhaal】 | ||
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ローカライズ作業もすでに完了し、発売まであと少し。気になるInterplayの次世代オンラインRPG「Neverwinter Night」の取り扱いについては、「検討中」とのことだ |
【タイピングスペースハリアー】 | ||
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今回の伏兵「タイピングスペースハリアー」。動作はまだところどころぎこちなさを残しているが、十分遊べる内容。ぜひプレイしていただきたい |
□セガのホームページ
http://sega.jp/
■ 「エンパイア・アース」に来場者は興味津々 ~カプコン
好評を博していた「エンパイア・アース」 |
新開発の3Dエンジンを搭載しているとはいえ、インターフェイス周りも非常に似通ったところがあり、シリーズのファンらしき来場者が手慣れたマウスさばきでプレイする様子も見られた。ただ、本作は日本語マニュアル付き英語版として発売されるため、英語が堪能な人かある程度リアルタイムストラテジーの経験がある人でないと、快適なプレイは難しいかも知れない。
カプコンブースでの出展は「エンパイア・アース」と3Dアクションシューティング「グラウンドコントロール」(デモ出展)の2作のみだったが、幕張メッセの隣にあるホテルニューオータニ幕張にて、プレス説明会も開催された。そこで公開されたのは同社と深い関係にあるBlizzard Entertainmentの「WORLD OF WARCRAFT」と「WARCRAFT III:Reign of Chaos」の2タイトル。説明会の内容については別記事でたっぷりお届けするつもりだ。
1ゲームで50万年を一気に駆け抜けるゲームデザインで海外でもひときわ注目を集めているタイトル。出展されていたのはβ版だが、動きは至極スムーズだった |
□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/
□東京ゲームショウのホームページ
http://www.cesa.or.jp/tgs/
(2001年10月12日)
[Reported by 中村聖司]
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