★DSゲームレビュー★
ドラゴンから世界を守るハントマンの戦い!
「セブンスドラゴン」 |
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- ジャンル:RPG
- 発売元:株式会社セガ
- 価格:5,040円(税込)
- プラットフォーム:ニンテンドーDS
- 発売日:発売中(3月5日)
- CEROレーティング:B(12歳以上対象)
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セガが今春送り出すRPGとしては力が入っている「セブンスドラゴン」。制作しているのは、「ルミナスアーク」や「ワールドデストラクション」で知られる株式会社イメージエポック。「世界樹の迷宮」、「超執刀 カドゥケウス」を手がけた新納一哉氏がディレクターを務めていることもあって、発売前から話題を集めていた本作の発売を待ちわびたプレーヤーも多いだろう。
凶悪なドラゴンから世界を守るハントマンの物語、まずは、ゲームの概要から紹介していこう。
■ 絶妙なバランス調整がされた硬派なRPG
誰もが馴染みのあるコマンド選択式の戦闘。フィールドを歩き、ダンジョンを探索し、物語を進めていく。これだけ書くと、どこにでもあるありふれたゲームのようにとられてしまうだろうが、敵の強さ、レベルアップや装備によるパーティーの強化のバランスが絶妙で、キャラクター成長の楽しさや戦闘のテンポも良く、時間を忘れてプレイしてしまった。
レベルが上がると、スキルポイントを入手でき、職業毎に用意された好きな能力にポイントを振って、強化することができる。どの能力にポイントを振るか悩むのが楽しい。人によりポイントの振り方が変わり、個性が出ることだろう。職業は7種類あり、それぞれの職業に特色があって面白い。
操作は、一部の操作でタッチスクリーンを使用するものの、ほぼ全て十字ボタン+ボタンで行なう。セーブデータは1つで、主に宿屋へ立ち寄ることでセーブできる。
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リングコマンドで行動を選択。使いやくわかりやすいインターフェイスになっている
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ダンジョンには便利なショートカットできるポイントがある。ただし、マップに記録されないのでプレーヤーが覚えておかねばならない |
■ 特徴のある7つの職業と多数のスキル
ハントマンと呼ばれる冒険者。プレーヤーはハントマンの1人となり、物語を進めることになる。ゲームを始めると、ハントマン1人の登録とギルドの命名をする。ハントマンは7つの職業、4つの外見から選択する。
パーティーのメンバーとなる追加のハントマンの登録は、ギルドオフィスと呼ばれる場所で行なう。ギルドオフィスでは、最大16人のハントマンが自由に登録・除隊できるので、気軽にキャラクターを作ってみるといい。
パーティーは最大4人で構成され、ギルドに登録したメンバーから4名を選抜し、前列・後列を決めて冒険に出る。物語は4人未満でも進められるが、4人いないとかなり厳しいものになるだろう。
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ハントマンの登録・除隊・編成・整列を行なうギルドオフィス。どんな編成にするか考えるのも楽しい
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回復ができるヒーラーやプリンセスは重宝するので、入れておいて損はないだろう |
ハントマンを登録する際に特定の名前を入力すると、少しお得な状態でゲームを始めることができる。特定の名前を知りたいなら、公式サイトの「ちびキャラTALK」を利用しよう。
7つの職業
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ファイター |
[闘争の行使者] 鍛え抜かれた身体能力と磨かれた戦闘技術で戦う純粋な戦士 |
ローグ |
[裏社会の始末屋] 裏社会に伝わる暗殺術を使う。弓や短剣で急所を狙う、異端の戦士 |
サムライ |
[一刀絶ちの剣客] 古代剣『刀』をふるう剣士。最高の攻撃力で一刀に全てをかける |
ナイト |
[鉄壁の守護者] 守護の誓いをたてた高潔の騎士。重装備により圧倒的な防御力を誇る |
メイジ |
[万物の解読者] 世界を覆うマナの力を自在に利用し天変地異をひきおこす魔術師 |
ヒーラー |
[献身の癒し手] 傷を癒すことを専門とする医術士。歴史の影でハントマンを支えてきた |
プリンセス |
[戦場に舞う歌姫] 南海に生きる歌姫の末裔。その声は味方を鼓舞し、敵対者の力を奪う |
外見は男性2種、女性2種の計4つから選択する。プリンセスのみ女性4種となっている。
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同じ職業でもこのように4種類の外見がある。あくまで外見のみで能力に違いはない。好きな外見を選ぼう
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いつでも好きな職業のキャラクターをパーティーに入れられるものの、登録したてのキャラクターはレベル1なので、物語をある程度進めている場合には即戦力にはならない。そのため、どの職業でパーティーを編成すればよいか悩む人もいることと思う。
取り扱い説明書に記載されている新米ハントマンの心得では、ファイター・ナイト・メイジ・ヒーラーの構成が推奨されている。たしかに、盾役1名+攻撃役2名+回復役1名というRPGによくある攻守のバランスがとれた構成を選ぶのは、本作でも通じるようで、遊びやすかった。構成に悩んで進められない方は、上記の構成でとりあえず遊んでみてはいかがだろうか。
本作では、ローグの行住坐臥(サムライがいる場合に攻撃力がアップ)など、特定の職業同士がパーティにいる場合に特殊効果を生むことがある。この特殊効果を考えた編成にするのもいいだろう。
また、スキルの組み合わせを考えて編成するのもいいだろう。例えば、メイジでフレイムヴェイル(炎の鎧で触れた敵に反撃する)をナイトにかけ、ナイトが挑発(敵を挑発し攻撃を自分に向ける)して敵の攻撃を集め、フレイムヴェイルのダメージを敵に与えるなどだ。
これら各職業のスキルは、レベルアップで得たスキルポイントを消費して習得できる。スキルポイントを振るときは、下画面に表示されるスキルツリーを活用したい。スキルツリーを見れば、スキルのつながりがわかり、無駄なくスキルポイントを割り振ることができる。
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スキルポイントの振り分け。下画面のスキルツリーを見ながら無駄なくポイントを振りたい |
習得条件を満たしていないスキルに合わせてボタンを押せば、習得条件を教えてくれる。ただし、一部条件不明なスキルも存在する |
戦闘に直接関係のないスキルを持つ職業もある。戦闘後のアイテム入手率がアップするメイジの鑑定学はそのひとつ |
■ 物語の本筋に関わるミッションとサブストーリーを楽しめるクエスト
基本的なゲームの流れは、様々なミッションやクエストを達成していくことで進んでいく。
ミッションは国からの協力要請で、物語の本筋に大きく関わってくるものだ。特定条件を満たすとミッションが発生し、ミッションオフィスでミッションを受け、ミッションを達成し、ミッションオフィスで報告という流れになる。
クエストは町にいる人々からの依頼のことで、受けるかどうかは、プレーヤーの自由。ミッション達成のためにレベルを上げたり、装備をアップグレードしたい場合には、クエストをこなしながら行なうと効率がいい。また、モンスターはお金を落とさないので、クエスト報酬のお金は重要な資金源になる。
基本的にクエストは特定の人物に話しかけることで発生し、クエストオフィスでクエストを受け、依頼人に話を聞き、クエスト達成条件を満たし依頼人と話し、クエストオフィスで報告という流れになる。
クエストは同時に3つまで受けることができる。受けたクエストの内容はクエストオフィスでしか確認できないので、メモを取るなりして、内容を忘れないようにしておくといいだろう。受けたクエストは、キャンセルしても再度受けることができるので、達成が困難だと思ったクエストは一旦キャンセルして、達成できそうなクエストを受けるといい。
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物語の本筋に関わるミッション。難しいものが多いが、しっかりレベルを上げてミッションを達成していきたい |
クエストを発生させたら、クエストオフィスへ。レベルを上げながら報酬を得られるものが多いので、積極的に受けるといい
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■ 生態系を狂わせ、ドラゴンを呼び寄せるやっかいな花「フロワロ」
物語が進むと、フロワロと呼ばれる花が世界中に咲き乱れる。このフロワロは、踏むとダメージを受けてしまう厄介な花。ダンジョンやフィールドの移動だけでもLIFEを削られ消耗させられてしまうのだ。踏みつけたフロワロは一時的になくなるが、パーティーが宿屋に泊まると再び花を咲かせてしまうことがある。ダンジョン内のフロワロは、ダンジョンを支配しているボスクラスのドラゴンを倒せばまとめて枯らすことができる。
また、フロワロが増えると、囲まれた町や村の物価が上昇してしまう。フロワロの害が及んでいない物価の安い町で買い物をするようにしたい。
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咲き乱れるフロワロ。下画面の赤い部分はフロワロが咲いている場所を示している |
上画面の「PRICE」が物価を示している。買い物は、フロワロの害が少なく、物価の安い場所でなるべく済ませたい |
■ わかりやすいリングコマンドによる戦闘と強敵シンボルエンカウントエネミー
通常、戦闘はエンカウント式で、移動中に突然始まる。特定のスキルを習得しない限り、どのタイミングで敵と遭遇するかはわからない。
戦闘が始まるとリングコマンドが表示され「Attack(攻撃)」、「Skill(スキル)」などが表示され、パーティーメンバーの行動を指定していく。リングコマンドは使いやすく、戦闘はテンポ良く進む。
本作では、「EX(エグゾースト)」という使用回数に制限のある特殊なコマンドがある。これは、エグゾーストゲージを消費して、直後の行動の効果を飛躍的に高めてくれる。ボス戦やピンチのときに使うといいだろう。下記がエグゾーストの使用効果となっている。
エグゾースト状態専用のスキルが使用できる
行動が飛躍的に早くなる
物理/魔法攻撃力・防御力が上昇する
回復スキル・アイテムの効果が高まる
敵をステータス異常にさせやすくなる
自分がステータス異常になりにくくなる
逃走の成功率が上がる
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強敵と戦うときは、エグゾーストゲージを使おう。使わずにやられてしまっては元も子もない |
特定の条件を満たさないとエグゾースト状態専用スキルは開放されない |
ダンジョンにはシンボルエンカウントエネミーという黒い影が徘徊していることがある。シンボルエンカウントエネミーは一定のルートを徘徊しているが、近づくと襲い掛かってくるものもいる。通常の敵より強力な相手なので、戦う前にはパーティーメンバーのLIFEを回復するなど、準備をしておくといいだろう。
シンボルエンカウントエネミーの徘徊ルートを読み、背後からシンボルエンカウントエネミーに触れれば、先制攻撃を仕掛けられることは覚えておきたい。強敵なだけに、1ターン味方だけが動けるのは、かなり有利となるからだ。
シンボルエンカウントエネミーは強敵なだけでなく、やっかいな特徴を持っている。それは戦闘への乱入。敵との戦闘中、一定の範囲内にシンボルエンカウントエネミーがいると、一定ターン数経過で乱入してくるのだ。乱入されるまでのターン数は、下画面に数字で表示されるので、乱入までのターンを確認しながら戦闘を進めたい。特に、シンボルエンカウントエネミーとの戦闘中に乱入されるのは避けたいところだ。
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上画面の黒い影がシンボルエンカウントエネミー。強力な敵なだけに、事前の準備は忘れずに |
マップがないと地形がわからないだけでなく、シンボルエンカウントがいつ乱入してくるのかもわからないので、マップはなるべく入手しておきたい |
■ 冒険に欠かせない武器防具屋と道具屋
通常のRPGのように、武器防具屋では装備品を、道具屋では回復アイテムなどの消耗品を扱っている。
しかし、ただ武器や道具を売っているだけではなく、本作では敵との戦闘で手に入れたアイテムをお店に売ると、新しい武器や防具、道具が開発され、店頭に並ぶことがある。
開発が始まった商品は、表示される素材を必要数売らないと完成せず、購入することができない。装備を強化したいなら、モンスターを倒して素材を集めよう。必要な素材がどの敵から落とすのか忘れないように、どの敵が何をドロップするかメモしておくのもいいだろう。
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素材の売却はお金を得られる上に、素材によっては新装備の開発も始まる |
開発中の商品を選ぶと足りない素材が表示される。素材を集めて装備を購入できるようにしよう |
■ 最後に
戦闘に有効なスキルポイントの振り分けは一点強化がオススメ。色々とまんべんなく上げていくと、火力不足に陥りやすくボス戦で苦戦しがちだ。また、フレイムマスタリーなどのベース強化と、特定のスキルの強化に悩んだら、ベースの強化をするのが良さそうだ。スキル自体の強化は効果が高いものの、必要MANAの消費が増えてしまう。
「このスキルがあると、便利だから覚えよう。いや、でも戦闘での強化にはつながらないからこっちに……」と、スキルポイントの振り分けを悩むのがとにかく面白い。みなさんにもこの楽しさを是非共有してもらいたい。さて、みなさんはどんな構成・スキルの振り分けをして遊ぶのでしょうか? いろいろなパターンを考えて、楽しんでもらいたい。
(C) SEGA
□株式会社セガのホームページ
http://sega.jp/
□「セブンスドラゴン」のページ
http://dragon.sega.jp/
□関連情報
【3月4日】セガ、DS「セブンスドラゴン」。世界観を紹介する映像などを公式サイトで公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090304/7th.htm
【1月16日】セガ、DS「セブンスドラゴン」のパッケージビジュアルを公開
公式サイトに「ローグ」紹介ムービーを追加
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090116/7th.htm
【2008年12月26日】セガ、DS「セブンスドラゴン」発売日決定。
予約特典は限定曲を収録したサントラ付き小冊子
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081226/7th.htm
【2008年11月7日】セガ、DS「セブンスドラゴン」公式サイトをリニューアル
新職業も公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081107/7th.htm
【2008年10月12日】【東京ゲームショウ2008レポート】
セガブースイベントレポートその4
「初音ミク -Project DIVA-(仮称)」、「428」、「セブンスドラゴン」ステージ
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081012/sega4.htm
【2008年10月12日】【東京ゲームショウ2008レポート】
セガブースレポート
「428」、「レッツタップ」など、新作タイトルがプレイアブルで出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081012/sega.htm
(2009年3月9日)
[Reported by 木原卓]
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