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会場:台北世界貿易中心
入場料:大人150台湾ドル(約450円)
ゲームタイトルでは、プレイステーション 3用「リトルビッグプラネット」を、ゲームのイメージにあわせたデザインの専用ブースで展開。また18歳未満は入場できないコーナーも用意され、PS3用「バイオハザード5」や「KILLZONE 2」などが出展された。こちらは大行列ができており、かなりの待ち時間に耐えたユーザーがようやく遊べるという状況だった。 その他のタイトルについては、日本・台湾ともに発売済みのタイトルが多い。これはブース内で物販も行なっているためで、遊んでみて面白ければ本体も含めてその場で買う、という流れを意識している。とはいえ前述の2タイトルを含め、発売前のものも若干あるし、日本未発売タイトルも見受けられた。また日本から開発者を招き、デモプレイやトークセッションを行なうステージイベントも実施された。 またSCETは、ハードウェアのバリエーションが日本よりも先行している。PSPの新色は日本では3月19日に4色のラインナップで発売予定だが、台湾では1月に「バイブラント・ブルー」と「ラディアント・レッド」の2色が既に発売されている。またPS3も、日本にはない160GBモデルが登場している。いずれもブース内の物販コーナーで、関連グッズ付きで値引き販売されており、特にPS3本体を買っていく人が多く見受けられた。
初日に行なわれたプレスカンファレンスでは、今年もSony Computer Entertainment Asia プレジデントの安田哲彦氏が登壇。「春節商戦中、PSP、PS3で非常に多くのソフトをお買い上げいただいた。約10年前に台湾でプレイステーションのビジネスを始めた時、正規のソフトは全く売れず、コピー品や保障のない平行輸入品ばかりが売れる状況だった。お客様に安心できる商品をお届けし、流通の皆様には安心して商売をしていただける市場が、いま出現した」と挨拶し、関係者の長年の協力に感謝の言葉を述べるとともに、ビジネスの好調さをアピールした。
■ PS3立体視システムを参考出展
仕組みについて担当者に尋ねてみたところ、PS3と偏光フィルタを備えた液晶テレビのセットで実現できる機能だという。メガネなしで画面を見ると、2重にぶれたような絵になっているが、この映像処理はPS3側で行なっており、テレビは偏光フィルタを設けただけで、立体視についての特別な処理はしていないという。ちなみに立体視映像の解像度は、縦方向が半分になるそうだが、映像そのものは特に気にならなかった。細かい文字が表示されるようなシーンがなかったこともあるが、PS3の解像度が高いこともいい方向に働いていそうだ。
ではPS3の3Dゲームならば何でも対応できるかというと、そうはいかないようで、ゲームごとに対応が必要だという。ただPS3本体は発売中のもので対応できるそうなので、既存のゲームもアップデートで立体視対応にできる可能性は高い。対応した液晶テレビは発売日・価格ともに未定となっているため、「テレビの発売までに、どれだけの対応ゲームを用意できるかが、今後の頑張りどころ」と語っていた。
■ 「PlayStation Home」は日本と協力しつつ独自イベントを展開
開発は特に日本と密接にかかわっているそうで、協力しながらイベントなどを企画しているという。ちなみにPlayStation Homeは、大きくは日本、北米、欧州、アジアという4つのリージョンに分けられており、各地域のアカウントを取得すれば、どのリージョンからでも相互に参加できる。決済方法の違いで、アイテムの購入ができない場合もあるが、ログインして見て回る程度ならば問題ない。
■ PS3「みんニャのパターGOLF」、PSP「LocoRoco 2」の開発者が登場 ステージイベントでは、まずPS3用「みんニャのパターGOLF」を、伴哲氏が紹介。「みんなのGOLF」のシステムでパットゴルフを作り、「まいにちいっしょ」のトロをプレーヤーキャラクタにした、といった感じのコラボレーションゲームだ。日本ではPlayStation Storeにて600円で発売中。 本作の特徴は、SIXAXISの6軸検出システムに対応し、コントローラの動きでスイングできる点。伴氏とイベント進行の男性との対戦形式でデモプレイが行なわれ、1ホール目は惜しくもホールインワンを逃して2人ともパー。伴氏がもう1ホールやりたいということで続いた2ホール目では、ボールを強く壁に当てて跳ね返しつつカップを狙うというテクニックを見せてバーディを決め、パットゴルフならではの面白さを来場者に伝えてくれた。 次にPSP用「LocoRoco 2」では、河野力氏がゲームをさまざまな視点から紹介した。今回はプレイの中で、キャラクタのロコロコが色々なアクションを覚えていくのだが、河野氏もそのアイデア出しを、通勤中にPDAを出して描くという方法でメモを取っていったそうだ。他にも、「黒いロコロコは飲み屋にいるオヤジをイメージした」、「スノーボードが好きで、雪山のステージを作った」などの裏話も披露した。
さらに河野氏はイベントの終わり際に、「『PlayStation Home』で『LocoRoco』の公園のようなものを作って、みんなが『LocoRoco』の世界で遊べるものを作ろうと思っています」と語った。スクリーンには、ロコロコの形をしたソファーが映し出されていたが、さらに大掛かりに楽しめるものが出てきそうだ。
■ 日本未発売タイトルも出展 試遊台に並んでいるタイトルを眺めると、日本語や英語の内容のソフトが多いことに気づいた。SCEのタイトルは中文にローカライズされているものの、サードパーティのものはほぼ全てそのままの言語で展開されている。それでもPS3用「ストリートファイターIV」や「NARUTO -ナルト- ナルティメットストーム」といったアクションゲームはさほど問題なく遊べることもあって、かなりの人気を集めていた。 他のゲームも誰も遊んでいないということはなく、満遍なく遊んでいるという印象だった。RPGやシミュレーションでは、ゲームのルールもわからないまますぐに離れてしまう人も確かに多かったが、PSP用「アイドルマスターSP」などは1人のプレイ時間も長く、時々行列ができていることもあった。 日本のゲームユーザーとして目に付いたのが、欧米などでは発売中だが、日本では未発売というタイトルが出ていたことだ。ローカライズせずに出せるという土壌もあって、欧米でややマイナーなタイトルでも発売しやすいのかもしれない。 例えば、THQのPS3用「Destroy All Humans: Path of the Furon」は、北米では既に発売されており、台湾では2月発売予定となっているが、日本では発売の予定がない。このゲームはその名のとおり、プレーヤーが地球を侵略するエイリアンとなり、人類をどんどん倒していく。会場でプレイできたのはゲーム序盤でチュートリアルのようなものだったが、走る車にビームを当てて破壊し、逃げる歩行者にブースターで追いついてビームを当て……とやりたい放題な内容。コンセプト的にもユニークなタイトルなのだが、グラフィックスなどで特筆すべきところもなく、何とも“B級感”が漂う。日本語にローカライズしてまで売るべきかと言われると首を傾げざるを得ないが、それが英語版とはいえ普通に売られている環境というのは、少々うらやましくも思う。
他には、韓国Windysoftが発売しているPSP用「STRIKERS 1945 PLUS」も出展されていた。こちらは台湾では発売中だが、日本では販売されていない。元々は日本製のゲームが日本では遊べず、アジアに出回っているというのは奇妙な感覚だ。ちなみに内容は忠実な移植のようだが、解像度やインターフェイスの違いのためか、弾避けが少々難しく感じた。それでも欲しいと思う日本人も少なからずいそうなだけに、いつか発売されることを期待したい。
□Taipei Game Show 2008のホームページ http://tgs.tca.org.tw/ □Sony Computer Entertainment Taiwanのホームページ http://asia.playstation.com/tw/ □関連情報 【2月13日】台湾最大規模のゲームショウTaipei Game Show 2009が開幕 Webゲームやアーケードゲームなど、台湾ゲーム産業に新たな兆し http://game.watch.impress.co.jp/docs/20090213/tgs_01.htm 【2008年1月25日】SCE Taiwanブースレポート 台湾でPS3/PSPクリエイターを育成するプログラムを発表 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080125/scet.htm (2009年2月13日) [Reported by 石田賀津男]
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