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会場:幕張メッセ1~8ホール
入場料:1,000円(一般/前売り)、1,200円(一般/当日) スピーカーは、E3でも登壇したLIVE担当コーポレートバイスプレジデントのジョン・シャパート氏が務め、TGSフォーラム基調講演の体を取りながらも、実質的にはさながらE3の延長戦といった趣で、複数の新作発表を含む、濃密な内容の堂々たるプラットフォームキーノートを展開。Microsoft陣営の勢いの良さを見せつけてくれた。さっそく、基調講演の模様をお伝えしたい。
■ TGSフォーラム基調講演のサプライズは、「鉄拳6(仮)」、「Halo 3:Recon」
プラットフォーム側のサービスとしては、Xbox LIVEの新たなGUIとなる“New Xbox Experience”(以下、NXE)が発表され、それに付随して多人数参加型のオンラインアトラクション「Xbox LIVE Primetime」や、LIVE上でパーティーが組める「Xbox LIVE Party」、「ビデオ マーケットプレース」の大幅強化など、欧米向けの新サービスが続々発表された。そして最大のサプライズはXbox 360版「ファイナルファンタジー XIII」の欧米市場での発売発表だった。 今回の基調講演は、最近のトレンドを拾いながら、日本市場向けに特化した発表に終始。「インフィニットアンディスカバリー」に続くスクウェア・エニックスのRPG「スターオーシャン4-THE LAST HOPE-」や「ラスト レムナント」、東京ゲームショウ2008の台風の目である「バイオハザード5」、そして「アルカノイド Live!」(タイトー)などのXbox LIVEタイトルが披露された。 今回のサプライズは、マイクロソフトのプラットフォーム向けにはシリーズ初の提供となる「鉄拳6(仮)」(バンダイナムコゲームス)と、2006年11月にXbox 360エクスクルーシブタイトルとして発売された「ナインティ・ナイン ナイツ」の続編「ナインティ・ナイン ナイツII(仮称)」(キューエンタテインメント)、そして「Halo」シリーズの最新作「Halo 3:Recon」(Bungie)の正式発表だった。
また、このところ音沙汰がなかったEnsemble Studiosが開発している「Halo」ユニバースの世界観をモチーフにしたRTS「Halo Wars」の初の実機デモが世界で初めて披露されたほか、NXEについても、改めて実装日が11月19日と発表されるなど、日本のメディアにとってはもちろんだが、欧米のメディアにとっても見逃せない内容が目白押しだった。 ■ Xbox 360値下げで日本での売り上げが5倍に!! 勢いを増す日本市場と、日本メーカー
また、現在、全世界で日本のサードパーティーによるタイトルの販売本数がもっとも高いゲームプラットフォームはXbox 360であるとし、これまでにXboxより62%高い8億ドル(約800億円)を売り上げ、ホリデーシーズンまでに10億ドル(約1,000億円)に達するというきわめて強気の見込みを示した。 さらに、ホリデーシーズンまでの日本国内のラインナップとして、「テイルズオブヴェスペリア」(バンダイナムコゲームス)を皮切りに、年末まで続く、全5本のRPGラインナップが紹介された。そのラインナップは以下の通りだ。
・「インフィニットアンディスカバリー」(スクウェア・エニックス、2008年9月2日発売) ・「ラストレムナント」(スクウェア・エニックス、2008年11月20日発売予定) ・「Fallout 3」(ベゼスダ・ソフトワークス、2008年12月4日発売予定) ・「Fable 2」(マイクロソフト、2008年12月18日発売予定)
・「バイオハザード5」(カプコン、2009年3月12日発売予定) ・「ナインティ・ナイン ナイツII (仮称)」(キューエンタテインメント、発売時期未定) ・「鉄拳6(仮称)」(バンダイナムコゲームス、2009年秋)
Xbox LIVEアーケードについてもいくつかの国産の新作タイトルが紹介された。Xbox LIVEの性質上、公開日や価格は明示されなかったが、トピックとしては「アルカノイド」と「スペースインベーダー」のXbox LIVEバージョンを公開するなど、タイトーがXbox LIVEへの本格参入を表明したことだろう。それから往年の名作シューティング「R-TYPE」のリメイク作品「R-Type Dimensions」も、一見、単なるHD版かと思わせておいて、ステージが突然3D空間に切り変わるなど、ユニークな演出が見逃せない。気になるラインナップは以下の通りだ。
・「The King of Fighters '98 Ultimate Match」(SNKプレイモア) ・「Metal Slug 7」(SNKプレイモア) ・「Meteos Wars」(キューエンタテインメント) ・「R-Type Dimensions」(マイクロソフト) ・「スペースインベーダーエクストリーム」(タイトー) ・「Shadow Assault ~TENCHU ~」(フロムソフトウェア)
完全初出となる「Halo 3:Recon」は、他のタイトルと同様、動画の撮影は禁止だったため、雰囲気をお伝えできないのが残念だが、基本的な内容としては「Halo」シリーズの主人公マスターチーフではなく、UNSC(国連宇宙軍)海兵隊に属する軌道降下特殊部隊ODSTのメンバーのひとりとして「Halo 3」のサイドストーリーを楽しめる。 ストーリーラインとしては、伝説の戦士マスターチーフがコヴナントを追い、南アフリカのニューモンバサの地へ帰還する一方で、UNSCの軌道降下特殊部隊ODST がこの地で体験した、地球の運命を暗示させる驚愕の事実に直面する……というもの。会場で公開されたプロモーションムービーで印象的だったのは、荒廃した都市の中で、コヴナントの集団と対峙した主人公の身の振り方で、彼は銃を手に戦うのではなく、なんと物陰に身を潜めて、コヴナント達をやり過ごしたのだ。リリースによれば、「Halo」シリーズのゲームシステムを継承しつつ、“潜入などの戦術的なテクニックを必要とする”とある。「Halo 3」のバトルにプラスして、「METAL GEAR SOLID」シリーズや「Splinter Cell」シリーズのようなスニークアクションも楽しめそうだ。
ちなみに、なぜわざわざこのタイミングで日本での発表に踏み切ったのかは、マイクロソフトの関係者数人に聞いたが不明確だった。しかし、米Microsoftは「Halo 3:Recon」を東京ゲームショウで公開するために、周到な準備を重ねていたことだけは間違いないようだ。東京ゲームショウがインターナショナルショウとしての性格を明確にしつつあるといった印象だ。シャパート氏も、「東西(日本と米国)のベストを提供できた」と喜びを隠さなかったが、自他共に納得できるラインナップと言えるだろう。
■ New Xbox Experience公開日は11月19日に決定
まず、アバター作成のデモが披露されたが、ユーザーはランダム生成されるサンプルアバターから気に入ったものを選ぶことからスタートする。このサンプルアバターは1度に10体ずつ表示され、気に入らなければいくらでも10体ずつ“おかわり”ができる。好みの1体を選んだ後は、顔、体、服、アクセサリーなど、ディテールをカスタマイズしていく。 今回初公開された機能としては、ゲーマーアイコン作成機能がある。これは自分のアバターに動きを取らせて、それを撮影にしてオリジナルのアイコンを作成するという機能だ。なお、髪型や服、アクセサリーといった各パーツを有料販売するつもりはないという。基本的にすべて無料で提供される。もちろん、パーツを追加する機能も備えており、ゲームの褒賞としてパーツが提供される可能性はあるようだ。 作成したアバターは、常にメニュー上に表示され、LIVEパーティーに参加するときはそのまま自分の分身として表示され、「UNO RUSH」等のアバター対応ゲームでも分身となる。このアバターはサードパーティーにもAPIが開放されており、今後、カジュアルゲームの宝庫であるXbox LIVEで対応タイトルが生まれてきそうだ。 なお、E3での発表と比較すると一目瞭然だが、米国で予定されている内容と、日本の内容は機能的にかなりの差がある。日本でも実装される機能としては、Xbox LIVEパーティー、Xbox LIVEコミュニティゲーム、スポットライトなどが挙げられる。逆に日本では実装が見送られたものとしては、「1vs100」等のアバターを軸としたオンラインエンターテインメント「Xbox LIVE Primetime」や、「ビデオ マーケットプレース」によるストリーミングによる映像配信サービスなどが挙げられる。 最後に、これは基調講演では発表されなかったが、Xbox LIVEを楽しむための専用パッケージ「Xbox 360 ハードディスク(60GB) LIVE パック」が11 月13 日より発売されることが明らかになった。60GBハードディスク、Xbox LIVE3カ月ゴールドメンバーシップ、ヘッドセット、LANケーブル、「Hexic HD」のコードがついて11,550円となっている。
□コンピュータエンタテインメント協会(CESA)のホームページ (2008年10月9日) [Reported by 中村聖司]
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