【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

SCEJ、東京ゲームショウ2008「プレス・カンファレンス」でPS3 80GBを発表
PlayStation Home年内オープンβスタートなどネットワーク関連スケジュールを発表

10月9日 発表

会場:幕張メッセ

冒頭、挨拶を行なった平井一夫代表取締役社長兼グループCEO
SCEJプレジデントのショーン・レーデン氏。PSプラットフォームを「みんなの遊び場」と表現
 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントの日本国内のビジネスを担当するソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン (SCEJ) は、10月9日に幕張メッセで開幕した東京ゲームショウ2008会場の自社ブースにおいて発表会を開催し、80GBのハードディスクを搭載したプレイステーション 3 (CECHL00) などを発表した。

 冒頭に登場した平井一夫代表取締役社長兼グループCEOは2007年のTGSで基調講演を行なってから1年経った事で、「1年あっという間だった。ソフトメーカーからは素晴らしいソフトが発表・発売され、ユーザーの支持も得た。世界の市場でPS3、PSP共に順調に推移している」と挨拶。「日本では『モンスターハンターポータブル2ndG』をはじめとしたゲームの数々がPSPを牽引し、PS3では「メタルギアソリッド4」の発売で、その前週の8倍強というハードの売れ行きとなった。この勢いを年末に向けていくために、68のタイトルがSCEJブースに出展される。それらを体験して欲しい」とアピールした。

 ここでSCEJプレジデントのショーン・レーデン氏が登壇。いきなり80GBのハードディスクを搭載したプレイステーション 3 (PS3 80GB) の紹介ビデオを流し、一気にラインナップを紹介した。

 PS3 80GBは10月30日に39,980円で発売される。前述の通り80GBのハードディスクを搭載したほかワイヤレスコントローラ「DUALSHOCK3」を1個同梱されている。発売されるカラーはクリアブラック、セラミック・ホワイト、サテン・シルバーの3色。ハードディスクの容量が強化された理由は、PlayStationStoreでダウンロードタイトルが多数販売されるようになってきた事、「PlayStation Home」がスタートする事、アニメをはじめとした映像コンテンツの配信がスタートした事など、ハードディスクを利用する機会が今後飛躍的にあがる可能性が高い事が上げられる。ちなみに現行モデルとなる40GB版は、価格を10月10日からオープンプライスとし売する。

 さらにソフトウェア面でも強化されている。期間限定ではあるが、「グランツーリスモ5プロローグ Spec III」Blue-rayディスク版が同梱される。また、SCEJのこの秋一押しのタイトルとして注目を集めている「リトルビッグプラネット」を同梱した「プレイステーション 3 リトルビッグプラネット ドリームボックス」も10月30日に発売となる。ソフトが同梱されるほか、DUALSHOCK3がさらにもう1つ追加され、合計2個パッケージされる。これは「リトルビッグプラネット」が多人数で遊ぶとさらに楽しいと言うところからだと考えられる。価格は44,980円と、かなりお買い得となっている。

ショーン・レーデン氏のムービーでいきなり発表となった80GBのHDD搭載PS3。クリアブラック、セラミック・ホワイト、サテン・シルバーの3色が登場。DUALSHOCK3が1個付属。10月30日に39,980円で発売される。会場にも各色が展示されていた
期間限定で「グランツーリスモ5プロローグ Spec III」Blue-rayディスク版が同梱される SCEJが非常に期待している「リトルビッグプラネット」をセットにした「ドリームボックス」も同日発売となる。価格は44,980円。こちらは多人数でプレイして欲しいという願いがあるからか、DUALSHOCK3コントローラがさらに1個追加され2個付属となる 発表会では発表されなかったが、ブースでは展示されていたACアダプター。DUALSHOCK3やワイヤレスキーパッド、ワイヤレスヘッドセットなどUSB接続機器を2台まで充電する事が可能



PSP版PlayStationStore、アドホック・パーティ、PSP版「まいにちいっしょ」のプレゼンテーションを行なった、ネットワークビジネス&サービス部の正田純二氏
 ここで話題はサービス面に移った。ショーン・レーデン氏に紹介される形で登場したのがネットワークビジネス&サービス部の正田純二氏。まずはPlayStation Networkの簡単なデータを紹介した。アカウント数が130万超、累計ダウンロード数が2,500万超、ユニークアクセスが40万超/月といった数値が明らかとなり、順調に推移しているとアピールした。

 9月2日に行なわれたPSP関連の発表会ですでに発表済みだが、PSP版PlayStation Store、PSP版「まいにちいっしょ」、PS3を利用し離れたところにいるPSPユーザーがアドホック対戦を利用できるというサービスなどの正式なリリースが発表された。

 まずはPSPから直接PlayStation Storeにアクセスする事ができるサービスは、10月15日からサービスが開始となる。PSPのXMBにあるPlayStation NetworkのところにPlayStation Storeのアイコンが登場する。ネットワークさえ繋がっていれば簡単にPlayStation Storeにアクセスでき、簡単にソフトを購入したり遊んだりする事ができる。

 230タイトルのゲームアーカイブス、15タイトルの無料体験版、Newゲームが5タイトルと250以上のコンテンツが利用可能となる。すでに発表されているが、SCEJのタイトル「勇者のくせになまいきだor2」、「BLEACH ソウル・カーニバル」はディスク版の発売と同時にダウンロード版も発売となる。正田氏によるとSCEJタイトルは今後はディスク版とダウンロード版の配信を同時に行なっていくという。自社タイトルを中心に進める事で、今後は他社タイトルも同様の販売形式を採用したいところだろう。

 「まいにちいっしょポータブル」については、プレイステーション 3でサービスが行なわれている「まいにちいっしょ」をアレンジした内容となる。会場で公開されたスライドでも「一部異なる場合がございます」と表示された。どこまでおなじで、どこがアレンジされたものとなるのかは現状では明らかにされていない。「まいにちいっしょポータブル」についてもPS3版と同様に無料で、今後アップデートを行ないバージョンアップし拡張していくという。

 そして最後に紹介されたのが「アドホック・パーティ」。PSPとPS3とアドホックで接続し、PS3のPSNを利用する事で、遠く離れたユーザーでもアドホックモード対応のゲームが楽しめるというシステムで、9月2日の発表会で初めて公開され大きな反響を呼んだ。発表当初はサービス名称も決まっていなかったが、「パーティ気分で楽しんで欲しいため」という理由から「アドホック・パーティ」今回の発表でついに10月30日からβバージョンのサービスが利用できる事が明らかになった。利用料は無料。

 前回の記事でも説明したとおり、20GBモデルは無線LAN機能を持たないため、利用する事はできない。PS3用のアプリケーション「アドホック・パーティ for PlayStation Portable」を起動しPS3内のロビーでテキストチャットなどのコミュニケーションを取り、ルームを作成。そこでゲームを楽しむ事となる。アドホックプレイ中にPS3用ワイヤレスヘッドセットやUSBカメラ「PlayStation Eye」を利用し音声通話を楽しむ事も可能 (ただし「PlayStation Eye」のカメラ機能は使用できない)。PS3とPSPのシステムソフトは最新版にアップデートしなければならない。

 ベータ版のサービス開始時に利用できるのは「モンスターハンターポータブル2ndG」のみ。「PHANTASY STAR PORTABLE」など他タイトルについては、今後順次サポートしていく予定としている。

PlayStation Networkのアカウント数やユニークアクセス数が新サービスの発表に先駆けて発表となった。アカウント数は130万超となっている PS3のようにPSPのXMB上にPlayStation Storeのアイコンが表示され、ネットワークさえ繋がっていれば簡単にアクセスし利用できる サービス開始の10月30日から「まいにちいっしょ」のサービスも開始される。写真の注意書きにあるようにPS3版をアレンジした内容となるようだ
PSP版のPlayStation Storeのスクリーンショット。PS3版変わりない、統一されたインターフェイスとなっている
PSPとPS3をネットワークで接続し、PSNのネットワークを利用し離れたユーザー同士を結びつけ、遊ぶ事ができる「アドホック・パーティ」も10月30日からβが開始される。ネーミングの理由はみんなでワイワイと「パーティ気分で」遊んで欲しいという理由から


「PlayStation Home」の説明を行なったのはHome Japan Project推進課シニアプロデューサー・赤川良二氏
 最後の発表となったのが「PlayStation Home」。説明を担当したのはHome Japan Project推進課シニアプロデューサー・赤川良二氏。まずは「非常に美しいグラフィックス」とアピール。これまでβで好意的に受け入れられているとしながらも、指摘も多数寄せられたという。そして何より「『Home』でどうやって暮らすのですか?」といった質問を受けるのだという。

 これに対する答えが「あたらしい遊び場」というキーワード。ここから繋がっていくのがコミュニケーションであり、どんなコンテンツが投入され、どういったコミュニティが形成されていくかという事。

 コンテンツについては会場でムービーが上映された。そこには「バイオハザード5」のプロデューサー・竹内潤氏、「ストリートファイターIV」プロデューサーの小野義徳氏、バンダイナムコゲームスの「ナムコミュージアム」のディレクタ・藤田光成氏、「みんなのGOLF」シリーズのプロデューサー・池尻大作氏、ポリフォニー・デジタルの山内一典氏のコメントが収録されていた。

 映像の合間には「ストリートファイターIV」のコラボレーションとして春麗のコスチュームを着たアバターや、ダルシムのフィギュアが映し出されるなど、各タイトルとのコラボレーションが実質的にかなり進行している事を伺わせる映像もあった。

 各クリエイターがアプローチこそ違えど期待しているのはコミュニティの形成である。たとえばバンダイナムコの藤田氏は「『ドルアーガの塔』の新作を配信して、コミュニティの方々の相互の情報交換によりゲームを解いていってもらうといったことをなど考えている」と発言。「ドルアーガの塔」といえば宝箱を出しアイテムを利用して進めていかなければならないが、その方法は非常に難しい。それをノーヒントでユーザーにぶつける事で、よりコミュニティが活性化し、横の繋がりが強化される事に期待しているわけだ。

 ポリフォニー・デジタルの山内氏も「コンテンツを作っていたが、流れはコミュニケーションに移っている」と語り、コミュニケーションが一番面白いと続けた。今はコンテンツではなくコミュニケーションを作っているといい、そういった方面から「Home」に多大な期待を寄せているという。「『Home』でコミュニケーションをとり、ちょっと走ってくる? とはなして『GT5』で走って、また『Home』に帰ってくるというのがいい」とその未来像を語った。

 現在クローズドβを実施中だが、10月下旬から11月上旬にかけて大規模なクローズドβを実施した後に、2008年内についにオープンβに移行するという。

 最後に再度登場したショーン・レーデン氏は「プレイステーションはその名前の通り、『みんなの遊び場』として進めていきたいと思う」と締めくくった。

「バイオハザード5」のプロデューサー、竹内潤氏。「クリスのコスチュームを着て、『バイオハザード5』のラウンジに来て貰えたりすればいいな」とコメント 「ストリートファイターIV」プロデューサーの小野義徳氏。「スト4」のバトルポイントのシステムを利用しゲームコミュニティの形成に利用できるとコメント 会場で公開されたのはチュン・リーのコスチュームとダルシムのフィギュア。コラボレーションが進んでいる事を現している
バンダイナムコゲームスの「ナムコミュージアム」のディレクタ、藤田光成氏。「『ドルアーガの塔』の新作を作りリリースし、後はコミュニティの力で解いていってもらうのもいい」と面白いコメントが飛び出した 「みんなのGOLF」シリーズのプロデューサー、池尻大作氏。こちらもコミュニティの育成に利用できる事に期待感を表わした ポリフォニー・デジタルの山内一典氏。コンテンツの制作からコミュニケーションの制作に移っているとコメントし、その流れは「Home」に繋がっていくとコメントしている
「東京ゲームショウ2008」のブースもラウンジとしてすでに再現されている。ブース内から外を眺めると隣りのブースまで再現されていて面白い 各ゲームメーカーとのコラボレーションを積極的に進めており、24社の参加が決定しているという 当然ながら自社タイトルにおける「Home」とのコラボはさらに積極的に進めていくという
【スクリーンショット】
左写真が、ホームスクエア。右写真がシアター。ホームスクエアからシアターが見えている事から位置関係が掴めるだろう マーケットプレイス内の全景
ゲームスペース。遊ぶ事ができる マイホームスペース ワードローブ。写真に写っているのは特別服
「PlayStation Home」内の様々な場所でコミュニケーションを取っているシーン
非常にリアルに再現された「TGS2008ラウンジ」。本物と変わらないところがスゴイ


■「PlayStation Home」
(C)2008 Sony Computer Entertainment.Inc
■「アンチャーテッド」
Created and Developed by Naughty Dogs, Inc.
(C)2007 Sony Computer Entertainment America Inc. All Rights Reserved.
■「ヘブンリーソード」
Heavenly Sword (C)2006-2007 Sony Computer Entertainment Europe. Published by Sony Computer Entertainment Inc.
Developed by Ninja Theory Ltd. Heavenly Sword is a trademark of Sony Computer Entertainment Europe. All rights reserved.
■「みんなのGOLF5」
(C)2007 Sony Computer Entertainment.Inc
■「ぼくのなつやすみ3」
(C)2007 Sony Computer Entertainment.Inc
■「THE EYE OF JUDGMENT」
THE EYE OF JUDGMENT? c2007 Sony Computer Entertainment Inc.
■「無限回廊」
(C)2008 Sony Computer Entertainment Inc.All rights reserved.
■「Go! Sports Ski」
(C)2007 Sony Computer Entertainment Inc.All Rights Reserved.
■「おいでよロコロコ!! BuuBuu Cocoreccho!」
(C)2007 Sony Computer Entertainment Inc.
■「ナムコミュージアム関連商品」
(C)2008 NBGI

□プレイステーションのホームページ
http://www.jp.playstation.com/
□ニュースリリース
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20081009_ps380gb.html
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20081009_ps3home.html
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20081009_pspstore.html
http://www.jp.playstation.com/info/release/nr_20081009_adhocparty.html
□関連情報
【10月9日】「東京ゲームショウ2008」開幕
一部試遊台は4時間待ちのところも
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20081009/tgs08.htm

(2008年10月9日)

[Reported by 船津稔]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2008 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.